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経済成長とは、こういうこと

<経済成長とは、こういうこと>

 朝日新聞H25.7.29
タイ 労働 完全雇用 需要 供給

 タイ経済、絶好調のようです。

名目GDPの推移 - 世界経済のネタ帳

 10年で、2倍、日本の、高度成長期のようです。

一人当たりの名目GDP(USドル)の推移 - 世界経済のネタ帳

 所得も、うなぎのぼりです。

 そうなると、失業率が低く、完全雇用になるのも分かります。

需給曲線 需要 供給 曲線 1


 タイの場合、供給は目一杯で、需要はますます増えます。

需要 供給 曲線 2


 そうなると、時給アップになります。

 ベトナムもすごいです。

朝日新聞H25.7.29
ベトナム 労働 完全雇用 需要 供給


一人当たりの名目GDP(USドル)の推移 - 世界経済のネタ帳

所得は、10年で4倍増です。

名目GDP(USドル)の推移 - 世界経済のネタ帳

 うらやましいですか?所得増が。

 「所得は、伸びなくてもいい」「デフレにはいいところもある」「アベノミクスはアホノミクス」・・・

 日本は、もちろん、こんな成長率は望めません。

日本の、潜在成長率(日本の持っている成長力)は、1%~1.3%ほどです。

しかし、この低い成長率を達成すると、ものすごいことになります。

日本の2012年度 名目GDP(速報)は474.8兆円です

1%成長すると、こうなります

474.8
479.548
484.3435
489.1869
494.0788
499.0196

1.3%だとこうなります。

474.8
480.9724
487.225
493.559
499.9752
506.4749

 たった、1%、1.3%ですが、これを手にするのとしないのでは、雲泥の差があります。これが経済成長の必要性、経済成長の果実です。

<沖縄の高齢者>

 高齢者に働き口があるのは、のぞましいことです。300万円の売上だそうです。

日経新聞H25.7.29
沖縄 高齢者 雇用

 ただ、「漁協」ですから、独占企業です。農業も、漁業も、高齢者にとってはおいしい仕事ですね。一般の人、やろうと思ってもできませんから。

<北海道だって、賃金アップ>

 日経新聞北海道版H25.7.30
北海道 賃金増


 「アベノミクスで、賃金上がらない!」ですか?

日本で、一番景気の波に乗れない、北海道でさえ、賃金上昇傾向です。

 マスコミって、本当に適当ですね。

データ(実証)が全てです。

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雇用面にじわり波及=「アベノミクス」効果―失業率低下
時事通信社 2013年07月30日19時09分


日経H25.7.31
求人倍率 H25.6 改善

http://news.livedoor.com/article/detail/7965639/

全日空、客室乗務員を正社員化 人材確保へ20年ぶり

全日本空輸は19日、客室乗務員の約4分の1を占める契約社員の採用制度を廃止し、来年春から全て正社員雇用に切り替えると発表した。現在の客室乗務員約6千人のうち契約社員は約1600人。バブル崩壊を受けたコスト削減策として契約社員制度を導入していたが、約20年ぶりに全て正社員に戻ることになる。客室乗務員を正社員雇用に切り替えることで、より優秀な人材を安定的に確保してサービス向上を目指す



より有利な条件を提示して、人材を確保する・・・「需要>供給」=回復のことです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130803-00000025-jij-bus_all

広がる「安倍相場」の追い風=自動車、証券中心に好決算続出〔深層探訪〕
時事通信 8月3日(土)8時32分配信


 上場企業の2013年4~6月期決算の発表が2日、ヤマ場を越えた。期間中は安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待感から、円安・株高の「安倍相場」が進んだ。時事通信の集計によると、2日までに決算を開示した671社の売上高は前年同期比8.3%増加し、経常利益は47.2%増加した。14年3月期の通期予想も売上高が9.2%、経常利益も32.4%の大幅増収増益を見込む。

 ◇証券、空前の好決算

 東証1部上場の3月期連結決算企業1183社(金融を除く)のうち、2日までの開示率は56.7%。日銀の新たな量的緩和による超円高からの修正で自動車や電機などの輸出企業の業績が急回復し、これを好感した株価の急上昇で証券各社は空前の好決算を記録した。
 「アベノミクスによる追い風で好調な業績を維持することができた」(小松幹太・大和証券グループ本社常務執行役)。野村ホールディングスの純利益は実に34.8倍に膨らみ、大和証券グループ本社も21.4倍と過去最高を記録した。市場の活況は、株式市場を運営する日本取引所グループや、証券会社を傘下に持つ大手銀行グループの業績も押し上げた。

 ◇自動車、完全復活の勢い

 「景況感の向上による需要拡大を販売増につなげる」(佐々木卓夫・トヨタ自動車常務役員)。トヨタが2日発表した4~6月期連結決算は、売上高が13.7%増の6兆2553億円に伸長。営業利益は過去2番目の水準となる6633億円、純利益は前期比ほぼ倍増の5621億円で過去最高となった。
 円安に加え、アベノミクスへの期待感による消費マインドの改善も追い風に、通期業績も上方修正。連結営業利益はリーマン・ショック前の08年3月期に記録した過去最高益(2兆2703億円)に迫る勢いを見せる。

 ◇「円安頼み」脱却できるか

 「今の円安が続けば年間ベースで200億円の営業増益効果がある」(河井英明・パナソニック常務)というように、安倍相場の効果は苦戦が続いていた電機にも波及。パナソニックはカーナビゲーションなど自動車向け機器がけん引し、ソニーは円安で主力のエレクトロニクス事業の採算が改善、シャープも3四半期連続で営業黒字を確保した。
 SMBC日興証券の太田佳代子クオンツアナリストは「(通期業績見通しの)上方修正が多い」と評価。特に自動車を中心に円安の好影響が広がっていると分析した。ただ、電機については「商品が売れて改善しているわけではなく、為替頼みの部分が多い」と指摘する。製造業以外では、円安で輸入燃料が高騰した日本航空が大幅減益、ANAホールディングスは赤字に転落した。
 一方、新興市場ジャスダック上場の12月期決算企業、ガンホー・オンライン・エンターテイメントは政府の成長戦略が想定するような新規産業の台頭例として活況の市場で話題をさらった。スマートフォン(多機能携帯電話)向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」が好調で、4~6月期の売上高は前年同期比11.3倍に増加。時価総額は5月に一時、ゲーム業界の盟主の任天堂をも上回った。
 為替効果ではなく実需主導で業績が回復し、株式市場がアベノミクスへの「期待相場」から本格的な「実績相場」へと移行できるかが、今後の焦点だ。



<追記>

 首都圏の時給もアップしているようです。

日経 H25.8.27
日経 H25.8.27 バイト.jpg

<若者の失業率が高い?>

グラフ出典 http://blogos.com/article/67864/

失業率.jpg

求人倍率

ニートの数
ニート.jpg


 これらのグラフから言えることです

①若者の失業率は高い
②肉体労働は人が全く集まらない
③若者は、仕事を選んでいる。肉体労働には就きたくない。
④ニートは、親に依存して、働かない。

 外国人労働者の導入をすると、「日本人の雇用が奪われる」。これ、実際に、あると思いますか?

PS

北海道日本ハム→メジャーリーガー ダルビッシュは、現代のダヴィデの様
ダル
ミケランジェロ ダビデ像

theme : 間違いだらけの経済教育
genre : 学校・教育

アベノミクスでも、アホノミクスでも、何でもいいから、GDP成長が大事・・・

<アベノミクスでも、アホノミクスでも、何でもいいから、GDP成長が大事・・・>

 アベノミクスが成功しようが、アホノミクスと批判されようが、そんなことはどっちでも構いません。GDPが成長すれば、理論なんて、どうでもいいのです。

 そもそも、アベノミクス自体、経済理論のてんこ盛り、はっきり言って寄せ集めです。

まず、インフレ期待は、ルーカスなどの主張する、「合理的期待形成」という経済理論です。

1本目の矢 金融緩和 
フリードマンらマネタリストの、「インフレとはいついかなるでも貨幣的現象だ」という、貨幣供給量が物価水準に影響を与えるという理論です。

2本目の矢 財政政策 
これは言わずと知れた、需要面重視のケインズ政策です。

3本目の矢 成長戦略 
あえていうなら、規制緩和などをすすめ、需要面より、供給力を重視した、サプライサイド経済学でしょうか。


毎日新聞社 『週間エコノミスト』 2013.4.2 p29
アベノミクスについて土居教授は(筆者注:慶應義塾大学土居丈朗教授)「思想的背景が異なる経済理論を混ぜたアベノ“ミックス”だ」と評する。


 しかも、ここに上げられた、経済理論、マネタリズムとケインズ政策とサプライサイド経済学は、水と油です。しかもそれぞれが、欠陥を抱えている=すべて正しいわけではないというものです。合理的期待形成説も欠陥を抱えています。

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マクロ経済学のミクロ的基礎づけ その4/5

許せないのは、不況(GDP減)です。
 
 1929年、世界大恐慌の始まりです。日本の輸出もがたがたになり、昭和恐慌に突入しました。「大学は出たけれど」という映画が作られるほど、大卒者(今で言ったら、超エリート層です)の就職率が、わずか30%に激減しました。GDPも、文字通り激減しました。

国民所得 1929年100 →1930年81→1931年77


 東北では、子女の身売りが相次ぎました。

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 GDPが減るということは、どういうことか。

今で言う小学校6年生で、中退し、奉公に出されます。

地元の名家が、落ちぶれ、家督が売られ、子女が、進学も出来ずに、芸娼妓として売られ、戦時中に軍需成金に身請けされましたがその後は行方不明になります。

貧乏で貧乏で、病気を直すこと出来ずに、死んでいきます。

働き口がなく、軍隊に入り、戦死します。

腹が減って、柿ノ木に上り、転落死します。

身売りとは、こういうこと↓です。

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美輪明宏 「従軍慰安婦問題」 過酷に生きた女性達の物語

美和さんを信頼できるのは、実際に「見た」こと「経験した」ことを、語るからです。

 そして、なんといっても、経済没落が、日本を戦争に引きずり込みます

 日本は、経済政策で、取り返しのつかない、大失策をしてしまいます。

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p25

 たとえば、戦前の話であるが、一九二九年一〇月に、アメリカのニューヨークで起きた株価大暴落をきっかけに、世界同時大不況(日本では、昭和恐慌と呼ばれる)が発生したが、その直前の同年七月に、浜口雄幸首相(当時)は次のようなたとえを使って、国民に「痛みに耐える」ことを訴えた。

 「現下の一時的苦痛はいはゆる生みの悩みに過ぎない。この悩みを体験することに依りて、我国は始めて光輝燦爛(さんらん)たる目的地に到達することが出来るのでありまして、将来に於て伸びむが為め現在に於て縮むのであります」(一九二九年七月一九日の民政党両院議員評議員連合会での演説)。
 
 この演説は「明日伸びむが為に、今日縮むのであります」というフレーズで有名になり、当時の大阪毎日新聞はこのフレーズに倣って、「伸びんがために先づ屈せねばならぬ」という社説を掲げた。

 この演説は経済の再生を「身体の屈伸運動」にたとえている。体を伸ばすためには、まずひざを曲げて、屈しなければならない。それと同じように、停滞した経済乍再生するためには、まず赤字財政や不良企業を整理して、経済を縮小することが先であるというのである。
 
 これは、経済再生のためにはまず赤字財政や不良企業や不良債権などの清算が先だという「清算主義」の考え方である。浜口首相の「明日伸びむが為に、今日縮むのであります」という清算主義は、経済を多少縮ませるどころでは終らず、昭和恐慌という奈落の底に突き落としてしまったのである。この清算主義は今日でも根強く存在する



赤紙に召集され、戦死します。

視力を失う生徒がいます。
 
 日本が、満州進出(植民地)→満州権益を守るために満州事変→日中戦争→南仏進出→太平洋戦争に至ったのは、1929年以降の、経済没落、世界のブロック経済化が原因です。

 ABCD包囲網とか、自存自衛とか、軍部の暴走とか、それらは後付けの話で、すべて経済的貧困が戦争をもたらしたのです。

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WTO・FTA/EPA・TPP その1

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WTO・FTA/EPA・TPP その4 金融面

 第一次世界大戦後,1920年代のアメリカは,「永遠の繁栄」と呼ばれるほど,経済的な繁栄をしていました。大戦で使う機械や兵器,日常物資の輸出によって重工業が発展しました。戦争から返ってきた兵隊は,再びモノやサービスを購入する消費者に戻りました。モータリゼーション時代が始まり,自動車工業は飛躍的に伸びました。戦争で被害を被ったヨーロッパは,モノやサービスを生産することができず,一方,アメリカのモノやサービスは世界中に輸出されました。(本当は,ソ連が,世界市場から離脱するなど,アメリカのモノやサービスは,作りすぎを抱えていたのですが・・)

 この好景気を背景に,アメリカの株式市場には,1924年中頃から,投機(その会社の株を買って支援する投資と違い,株価が値上がりしたら,売ってもうけることを目的とする)を中心とした資金が入り,どんどん株価が上昇していきました。「株式で儲けを得た」という話がさらに広まり,さらに投機熱は高まり,株価平均は,5年間で5倍に高騰しました。1929年9月3日には,平均株価は最高価格を記録したのです。その日をピークに,平均株価は,あがったり下がったりの乱高下を繰り返しました。

 そのような状況の中,1929年10月24日(後に「暗黒の木曜日」と言われる),株は,「売り」ばかりになり,大暴落したのです。週明けの火曜日にも,「売り」ばかりで,再び大暴落,たった1週間で,アメリカ政府の1年間の予算の10倍に相当する,300億ドルが,株価の下落で失われてしまいました。投機していた人は,少ない損害ですむように,さらに他の株を売って防衛しようとし,「売り」が殺到し,「買う人」はいなかったのです。
 自殺者や破産者が相次ぎ,アメリカ経済は,文字通り「一夜にして」崩壊したのです。これが世界恐慌(世界大恐慌)の始まりでした。

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ニューヨーク株暴落

 株価の大暴落は,世界中に影響を及ぼしました。1933年の失業率は,アメリカで25%,ドイツで26%にも及びました。アメリカのGDPも,20%以上落ち込みました。各国はこのとき,保護貿易政策を採用します。自国の人々の雇用(仕事)を確保するため,輸入を制限する関税を切り上げました。

 1930年にアメリカで成立したスムート=ホーレー法により,アメリカの平均関税率は40%前後に達しました。各国からアメリカへの輸出は急激に落ち込み,1932年,イギリス連邦が,広大な領域を他国に対して閉ざし,フランスも続きます。このように,各国は封鎖的な経済圏ブロックを作ったのです。ブロック内の経済を密にし,ブロック外の国々の商品に対しては,輸入の禁止・制限,高率の関税をかけたのです。

 このような政策を多くの国が採用したため,貿易は縮小し,世界経済は崩壊してゆくのです。世界工業生産の約30%,世界貿易の約65%を収縮し,失業者は4000万人を超えてしまいました。そして,これが,第二次大戦の要因となってゆくのです。

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ブロック経済

東京法令出版 『政治・経済資料2008』p179
失業者 世界恐慌

スターリング・ブロック(英),フラン・ブロック,ドル・ブロック
ドイツ生存圏,円ブロック(大東亜共栄圏)

世界貿易の縮小

各国の生き残りをかけた勢力圏の拡大

植民地分割闘争

第二次世界大戦



 アメリカは莫大な自国市場を持ち、英仏は世界各地に植民地市場を持ちます。それらが、ブロック(文字通り,塀)を作り、保護貿易化しました。
 植民地を持たない、遅れて追いついてきた工業国の日本・ドイツは、植民地・領土拡大政策を採用し、ついに、欧米の権益と激突しました。

 実は,この分析は,1944年夏の連合国通貨金融会議(通称ブレトン・ウッズ会議)の席上,第二次世界大戦の原因として,共通認識されたものです。この反省に立って,ブレトン・ウッズ会議では,戦後の新たな国際経済の秩序を作ろうと国際通貨基金IMFと,国際復興開発銀行IBRDの設立が合意されました。また,1947年には,関税及び貿易に関する一般協定(GATT)が誕生することとなったのです。


1944年夏 連合国通貨金融会議(ブレトンウッズ会議)が開かれます。そこで、第2次大戦に至る原因として、1930年代の 「近隣窮乏化」政策があったことが、要因として指摘されました。
「近隣窮乏化政策」とは、為替を切り下げ、自国通貨を安くすることによる、輸出促進、および高関税化による、輸入抑制のことです。

(1)

第2次大戦の原因の共通認識=1930年代「近隣窮乏化」政策

スターリング・ブロック
フラン・ブロック
ドル・ブロック(ラテンアメリカと)
ドイツ→自給自足へ→ナチスへ
    :自給できないと、進出せざるを得ない→植民地再分割
                             ↓
                          第2次大戦へ
(2)

第2次大戦への反省

1920年代後半のアメリカ経済の過熱化(投機ブーム)・・バブル
               ↓
1929年10月24日 NY株式市場の大暴落
               ↓
アメリカの景気後退=1/4が失業・倒産→大不況
               
 これが、「モノ・サービス面」の実体経済と、カネの動きである、金融経済の流れを、逆流させることになりました。



 実物経済では、例えばチリ→鉄鉱石→アメリカという流れが途絶えます。 

A為替切り下げ=輸出促進

B高関税率=輸入制限

・輸出による生産増加+輸入を通じた需要流出阻止=国内経済刺激
=近隣窮乏化政策=殖民地体制の強化によるブロック経済化

スターリング・ブロック、フラン・ブロック、ドル・ブロック
ドイツ生存圏、円ブロック(大東亜共栄圏)
=世界貿易の縮小→各国の生き残りをかけた勢力圏の拡大
           ↓
         植民地分割闘争
           ↓
          第2次大戦



 金融経済では、世界の流れを激変させます。(ヨーロッパからアメリカへの資本の逆流)
  
 それまでは、下記のような流れで、カネが回っていました。

カネの流れ

 第一次大戦によって課せられた、巨額の賠償金を抱えるドイツにとっては、致命傷になります。
 各国は、為替切り下げを行いますが、これがかえって、ブロック経済化に拍車をかけることになります。
 
金流出阻止
   ↓
金本位制離脱
   ↓
相手国との交換比率が分からなくなる
   ↓
為替が大きく変動する可能性
   ↓
輸出業者は、自国通貨での決済を要求する
   ↓
貿易リスク拡大
   ↓
貿易縮小
   ↓
ブロック経済化


 経済学的に、戦争には絶対に反対です。国富を失い、GDPを生み出す人的資源を失い、百に一つも経済に良いことはありません。自ら、互いのインフラを破壊することが、何を生むのですか?

 面子ですか、プライドですか? そんなもの、人間を失うことに比べたら、家族を失うことに比べたら、何の価値がありますか?

 尖閣をめぐり、日中衝突ですか? 何のために、日中平和友好条約を結んだのですか?

第一条

1両締約国は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に、両国間の恒久的な平和友好関係を発展させるものとする。

2両締約国は、前記の諸原則及び国際連合憲章の原則に基づき、相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し及び武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する。
 

 貧困が、どれだけ人間を苦しめるか、人間の運命を変えるか、「アホノミクス」と揶揄する人は、本当に分かっているのでしょうか。

GDP四半期速報 2012 9~12月-0.1 %→ 2013年1~3月 +0.9%(年率3.5%増)

輸出 5月 5兆7,676億円 対前年+10.1% 3ヵ月連続の増加

失業率 2012 11月4.2%→ 2013 4月 4.1%

ロイター 6月28日(金)8時41分配信
厚生労働省が28日に発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は0.90倍となり前月から0.01ポイント上昇した。2008年6月の0.92倍以来、約5年ぶりの高水準で、同年9月のリーマン・ショック後で初めて0.9倍を回復した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130709-00000070-jij-bus_all

通貨供給量、3.0%増=貸し出し増え、伸び率最大―6月

時事通信 7月9日(火)13時1分配信

 日銀が9日発表した6月のマネーストック(旧マネーサプライ=通貨供給量)速報によると、現金や預金などの代表的指標であるM3残高は前年同月比3.0%増の1158兆2000億円だった。現行の統計方式となった2004年4月以降で最大の伸び。日銀の量的金融緩和を受け、金融機関が企業や個人に対し貸し出しを増やしていることが背景にあるとみられる。
 M3残高の内訳では、預金が5.4%増と大きく伸びた。企業は金融機関から借り入れた資金を設備投資に回さず、預金として手元にとどめているようだ。 




経済学的思考のすすめ

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P27

 日本では、経済学を学んだことのないビジネスマンや新聞記者はもちろん、文芸作家であれ、漫画家であれ、医者であれ、テレビのニュースーキャスターであれ、お笑いタレントであれ、誰もが円高や不況やデフレなどの原因、さらに日本の財政破綻などについて、経済学の専門家顔負けで語る。まさに、シロウト経済学花盛りである。
 
 しかも、シロウトが書いた経済本は経済学者の書いたものより分かりやすいらしく、よく売れる。

 確かに、「太陽は地球の周りを回転している」という説明(つまり、シロウト経済学)のほうが、人々の観察と一致しており、「いや、実は地球が太陽の周りを回転している」(つまり、経済学者の議論)という説明よりもはるかに分かりやすいであろう。
 
 しかし、第2章で示すように、シロウト経済学にはでたらめが多い。それらがよく売れるのだから、それだけ、日本国民の中にでたらめを信じている人が多いことになる。これは捨てて置けない状況である。



 日本を誤った方向に導くのであれば、許すことは出来ません。

昭和の戦争は、経済学的無知により、引き起こされたのです。「無知は悪」なのです。


<追記>

GDP成長なんかなくてもいいという論があります。成長よりも、精神的豊かさが大事だという声です。

しかし、成長がない=GDPが伸びないということは、誰かが豊かになれば、その分誰かの所得が減るという、ゼロ・サムをずっと続けることになります。これで、精神的豊かさが得られますか?

日本の潜在成長率(労働力×設備投資×技術進捗)=日本の伸びしろは、わずかに1.3%程度です。アメリカはおろか、新興国には遠くおよびません。

ですが、毎年わずか1.3%でも成長すれば、名目GDP500兆円は、5年後533兆円,10年後569兆円にもなります。これが「豊かになる」ということです。皆の給与所得が上がることです。

これを、「いらない」と言う人の、気が知れません。

theme : 間違いだらけの経済教育
genre : 学校・教育

<文科省>学校の週6日制導入を検討

<文科省>学校の週6日制導入を検討

毎日新聞 1月13日(日)2時31分配信

写真
下村博文文科相=中村藍撮影

 文部科学省は、現在公立学校で実施されている「完全学校週5日制」を見直し、土曜日にも授業をする「6日制」導入の検討を始める。「ゆとり教育」の見直しで授業時数を増やした新学習指導要領が、小学校で昨年度から、中学校では今年度から完全実施されており、土曜日も使って授業時数を確保し子供たちの学力向上を目指す。私立校の中には土曜授業を続けている学校も多く、公私の学力格差拡大の懸念を払拭(ふっしょく)する狙いもある。

 同省は今後、導入に向けた課題を精査し、省令改正などをして実現を目指す方針だ。

 文科省は省令で土日を「休業日」としているが「特別な必要がある場合」は授業をすることができるとの除外規定がある。東京都などではこの規定を使い、10年度から土曜授業を実施。12年度に小学校の43%(565校)、中学校の47%(292校)で月1回以上、導入している。また、宇都宮市や大阪市など全国の小学校の5.7%(約1100校)、中学校の6.4%(約590校)が土曜日を使って公開授業などを実施している。回数は年10回以下がほとんどで、11回以上は小中とも1%未満しかない。

 同省は、土曜授業の導入にあたり、月曜から金曜までと同様に算数や国語などの教科教育に充て、平日の授業負担を軽減させるほか、標準850(小1)~1015時間(中3)と定めている年間授業時数をさらに増やしたい狙いもある。

 文科相には諮問機関である「中央教育審議会」(中教審)があり、そこでの検討を経る必要があるとの声も省内にあり、具体的な導入時期や実施方法が決まるには曲折も予想される。教職員の勤務時数が法律で週40時間と定められているため、実施するには教員の数を増やす対応が必要となるなど課題も多い。

 東京都小学校PTA協議会が10年に実施した調査では、土曜授業について保護者の86%と教員の38%が「必要」、保護者の7%と教員の52%が「反対」だった。下村博文文科相は「徹底して土曜授業を導入したい。国民的な理解を得るなど省内で課題をクリアしたい」と話している。【石丸整】

 ◇学校週5日制

 1986~87年にかけての臨時教育審議会の答申に盛り込まれ、92年9月から月1回土曜休業で始まった。95年の月2回と段階を経て、02年4月から完全実施された。学校教育法の施行規則(省令)も改定し公立校に対しては法的拘束力も持たせた。「ゆとり教育」を提言した96年の中央教育審議会(文科相の諮問機関)答申は、子供にとって学校、家庭、地域社会のバランスを改善し「生きる力」を身につけるために学校週5日制が必要と位置付けた。



<経済的に考えてみる>

 文科省学校基本調査24年度より

日本の公立学校に通う小中高生は、12,324,034人います。1200万人です。教員は830,502人、83万人です。生徒と教員で、合計1300万人を超えます。

 さて、この1300万人がいっせいに土曜半ドンに復帰するとします。

 通勤・通学のガソリン代、電車・駅の電気代etc、家を出る前の電気・ガス・水道代、学校生活の電気・ガス・水道代、チョーク代、通学帰りの昼食代etcが確実に増えます。

 1人あたり200円、消費が増えるとすると、1300万人×200円=26億3000万円になります。
 年間35週間、土曜日通学が増えるので、26億3000万×35=921億円になります。921億円、GDP(GDE)が増えます。

 経済を解説するものとしては、土曜授業復活に賛成せざるを得ません((笑))

 以上は、半分冗談ですが、土曜日授業復活で全然構いません。「読み書きそろばん」は、授業量に比例します。漢字や算数能力、四字熟語etc、これらは、大学生でもその能力の低下が指摘されています。

 GDPは①労働数×②資本量×③生産性(技術力)です。基本学力向上は、③の生産性向上に直結します。

 勉強時間を増やして、誰か、「損」する人がいるのでしょうか?

ちなみに、教員が、土曜日に出勤する分(1日4時間)は、夏休み、冬休みに振り向ければすむことです。35週×4時間で、17日分を、夏冬休みに「休み」として振り向ければ済みます。

<週休2日制の弊害>

GDPは①労働数×②資本量×③生産性(技術力)です。

 1990年代に、土曜半ドンがなくなったので(労働時間が減=当然その分の生産・消費も減)、経済が低迷したという研究は、すでに出されています。

失われた10年の真因は何か (エコノミックスシリーズ)失われた10年の真因は何か (エコノミックスシリーズ)
(2003/05)
不明

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 この本の中で、1990年代の低迷の原因は①と③だと、東大の林文夫教授が、論文にもとづいて、解説しています。

林論文1
林論文2

また、同書の中で、反論に対して論戦し、最終的には、下記の本にまとめられました。

経済停滞の原因と制度 (経済制度の実証分析と設計)経済停滞の原因と制度 (経済制度の実証分析と設計)
(2007/01/30)
林 文夫

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 その研究については、下記の本でも取り上げられています。

算数の発想―人間関係から宇宙の謎まで (NHKブックス)算数の発想―人間関係から宇宙の謎まで (NHKブックス)
(2006/06)
小島 寛之

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経済論戦の読み方 (講談社現代新書)経済論戦の読み方 (講談社現代新書)
(2004/12/18)
田中 秀臣

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 週休2日は、日本では「ダメ」なんですね。

theme : 政治・経済・時事問題
genre : 政治・経済

投資拡大→GDP増

<投資拡大→GDP増>

日経H23.8.8
設備投資1.jpg
設備投資2.jpg


 投資が拡大しそうです。この投資は、日本のGDPの生命線です。今年のGDPは、今までのところ、マイナスですが、下四半期には、プラス成長になることが見込まれます。

 北海道新聞H23.8.15
GDP予測.jpg


国内総生産を、支出側から見ると、Y=C+I+G+(EX-IM)です。

Y=C+I+G+(EX-IM)

C=民間消費
I=投資
G=政府
EX-IM=純輸出
 

 もし、消費が減ったなら、Cの「消費」が減ります

Y C I G NX.jpg

 このように、C(消費)は、安定しています。「減った」わけではありません。逆に、日本のGDPを安定させているのは、われわれ一人ひとり、家計一軒一軒の「消費」だと言えます。

C消費/Yの割合.jpg

 C消費は頼りになる優等生です。そのYに占める割合は、微妙に増えてもいます。

 では、 「景気」にもっとも影響のある指標は何でしょうか。グラフを見ると、一目瞭然です。I(投資)です。

<投資>

内需.jpg

投資.jpg

 この2つのグラフは、双子のようです。投資Iと、GDPの間は、このように結びついています。投資が、景気変動によって、大きく変動しています。

 これは、「均斉成長」と言われる状態です。「資本の量も、GDPも、同じ割合で、増加する」というものです。



日経H23.8.29『雇用と投資が増え始めた』

…6月は雇用者が前年同月より差し引き56万人増えた。
…被災地はいぜん厳しいが、それ以外の地域は建設業と製造業が4~5月に増勢に転じた。

…設備投資…。製造業の今年度計画は昨年度実績費12.5%の大幅増
…超円高が長引き、電力不足の中でも企業は自律回復力をみせている。


回復してきました!


<消費者物価上昇?下落?>

日経H23.7.30
 総務省が29日発表した6月の消費者物価指数(CPI、2005=100)は、変動の大きい生鮮食品を除くベースで99.7%となり、前年同月比で0.4%上昇した。3ヶ月連続で前年を上回った・・・。

読売H23.8.23

消費者物価指数1.jpg

 消費者物価指数は順調にプラスになっています(デフレ回避)。

 以下7月24日記事再掲です。

<金融緩和の効果?>

 日銀が、3月11日の大震災後、事実上の金融緩和を行っています。このことについては、このブログで、下記のように扱ってきました。

3月18日<臨時国債 発行か> 
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-date-20110318.html
「復興国債」緊急発行方針 10兆円超、日銀引き受け

この政策が採用されたら、結果的に、日銀の「リフレ」政策が加速する事になります。

日経H23.3.18『日銀当座預金30兆円を突破』
・・・約5年ぶりに30兆円を突破した。…2006年3月まで続いた量的緩和政策の当時と同じ水準になっている。

読売H23.3.18『日銀15.7兆円供給』
・・・大量資金供給は4日連続となり・・・資金総額は約71兆円に達した。


 この効果(or効果ナシ)については、3ヶ月~6ヶ月もあれば出てくるので、検証が可能です。実験というものが出来ない経済学では、大変貴重な実証機会になります。



<3月22日<池田信夫氏の語る、「円高」>
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-date-20110322.html
<追記:結果的に、量的緩和実行>

 日銀当座預金残高が、過去最高となりました。日銀は資金供給を更に続ける予定です。

読売 H23.3.23(図も)

日銀当座預金 過去最高

『長め資金に需要殺到 日銀供給、計92兆円に』
…貸出期間が1ヶ月~6ヶ月のオペは…日銀の供給予定額を超える希望が殺到した。…長めの資金を早めに確保しようとする金融機関の動きは当面収まらないとみられ…資金の大量供給といった対応が日銀には求められそうだ。
 

 さて、まだ3か月(データによっては5月現在)ですが、どのように推移しているのでしょうか。

<データ>

日経H23.6.30

当座預金 6月30日

日経H23.7.2

消費者物価 7月2日

マネーストックM3 11年1月
マネーストックM3  11年1月

マネーストックM3 2011 5月
マネーストックM3 2011 5月

日銀 当座預金 2011.6
マネタリーベース 2011.6
マネーストック 前年比
消費者物価指数 総合 2011.5
消費者物価 生鮮食品除く 2011.5

 事実は、以上のとおりです。今後、6~7月も消費者物価指数は、上昇が見込まれています。
 ですが、8月以降は、消費者物価指数の基準が2005年→2010年に改定されるため、落ち込むことが予想されています。

<消費者物価指数再び下落>

 上記記事で、「8月以降は、消費者物価指数の基準が2005年→2010年に改定されるため、落ち込むことが予想されています。」と書きました。

 実際に、改定されたバージョンでは、「消費者物価0.2%下落」ということになりました。ものさしの変更です。

読売H23.8.23
消費者物価.jpg

<追記 新基準で物価上昇>

7月消費者物価、新基準でもプラス エネルギー値上がりで2年7カ月ぶり
産経新聞 8月26日(金)8時39分配信

 総務省が26日発表した7月の全国消費者物価指数(2010年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除いた総合指数が99・8となり、前年同月比で0・1%上昇した。原油などの高止まりを背景に、ガソリンなどのエネルギー価格の値上がりが続いており、08年12月以来、2年7カ月ぶりのプラスとなった。

 エネルギー価格は6・1%上昇した。ガソリンが10・2%上昇。電気代も3・2%上昇し、6月の2・5%から上昇幅が拡大した。増税により、たばこも38・3%上昇した。半面、薄型テレビは29・7%と大幅な下落が続いている。

 消費者物価指数は、家計から支出される代表的な品目・サービスの価格の変動を基準年と比較して示す指数で、対象品目などを5年ごとに見直しており、今回は購入が増えた薄型テレビの比重を高めるなどした。これまでの基準では6月まで3カ月連続のプラスだったが、総務省では今月12日に新基準による物価指数を発表、09年3月から下落が続いていると改訂していた。



<追記>


 日経H23.8.31
『失業率7月4.7%に悪化』
 ・・・前月に比べて0.1ポイント上昇した。
・・・一方厚生労働省がまとめた同月の有効求人倍率は0.64倍となり、前月に比べ0.01ポイント改善した。
・・・失業率は2ヶ月連続で悪化した。


吉見 宏先生(北大)は、「仕事を選んでいる」と言っています。「自分の求める職業が見つかるまで、もう少し待とう」としているからだそうです。(HBCラジオ 夕刊おがわ)

そういえば、アメリカの失業保険給付も、リーマン・ショック後なんと、「99週」に引き上げられているそうです(日本の場合は、~1年)。
アメリカの失業率が改善しない理由も、こんなところにあるのかもしれません。

theme : マクロ経済学 ミクロ経済学
genre : 政治・経済

不況の正体 その3

<成長するには?>

 さて、ソロー・モデルでは、日本の現状は「定常状態」でした。日本はこのまま、GDPは成長しないのでしょうか?
 
 ソロー・モデルには前提がありました。

 GDPは, ①労働力(人口),②資本ストック,③技術力(生産性)をかけあわせたものです。

GDP 三要素

 今、①の労働力、③の技術力(生産性)を、一定とします。③の技術力とは、生産性のことです。例えば、運搬を手作業でやっていたところに、トラックを導入すると、生産性は向上します。パソコンに新しいソフトを入れて、今まで1時間かかっていたものが、30分でできるようになるのも、生産性の向上です。

 だとしたら、生産性の向上とは、「労働者の数を増やす」ことと、同じとも考えられます。
パソコンで、1時間かかっていたものが、30分でできるようになったら、労働者を1人から2人に増やしたこと、トラックを導入し、仕事量が10倍になったら、労働者を1人から10人にしたのと同じことと考えられます。

 ①労働力×②資本ストック×③技術力のうち、①と③は同じものと考えると、GDPは③&②です。
ソロー・モデルでは、この③を固定して考えました。そうすると、「定常状態」であると推測されました。

 では、③すなわち、①労働力③技術力(生産性)が変化すると考えるとどうなるのでしょうか?

<AKモデル>

 人的資本③は成長すると考えると、経済成長も可能だと考えられます。これはAKモデルというものです。

A:比率×K:資本ストック=生産量Y 

 AKモデルでは、限界生産力の低減を仮定しません。なぜなら、③人的資本は、低減しないと考えることも出来るからです。

中谷巌『痛快経済学2』集英社2004 p199
人的資本.jpg

 形式知は、「機械化が可能」です。しかし、暗黙知は「過去からの蓄積」なので、簡単に会得することは難しく、また「低減しない」と考えることも出来ます。大リーグ、イチロー選手のセンスも、他の人にはまねできません。「暗黙知=プロの技術」は、価値が高いことが分かります。

 この「暗黙知」が人的資本というものです。

 ソロー・モデルは「外の要因で経済成長が決まる」と考えるのに対し、AKモデルでは、「中の要因(人的資本や知識資本、物的資本をまとめる)で経済成長が可能」と考えます。

<成長の要因>

 まず,①労働量です。日本は,少子化・高齢化が進んでいます。現在のままでは,明らかに「減る」ことは,間違いありません。15才から,64才までを生産年齢人口と言いますが,今後その実数も,人口に占める割合も,大変な勢いで低下していきます。

 帝国書院『アクセス現代社会2008』 2008年 p50
人口減

 経済産業研究所 日本産業生産性(JIP)データベース
GDP成長率 寄与度.jpg

 労働人口は実際に減少し、そのGDP成長率に占める割合はマイナスで、足を引っ張っている状態です。①労働量は、相当厳しい状態にあります。

 そうなると、③技術力(生産性/TFP)が、今後の日本の経済成長にとって、大変重要な要素ということになります。

 技術力の寄与度は、①労働②資本に比べて、その度合いが大きい=影響力が強いのです。

齊藤誠他『マクロ経済学』有斐閣2010 p315

寄与度.jpg

 戦後復興期のかなりの部分が、③技術力によるものです。日本の場合は、9%を超える成長率のうち、4割を超えています。一方、60年~90年の成長率6.81%に対し、寄与度は1.96%に低下しています。③技術力が、成長率に直結しています。

 p316
 高度経済成長局面についても成長鈍化局面についても先進国の成長率は技術進捗の度合いに大きく左右されている

 
のです。

 以上のように得た、技術進捗の様子と、人口動態から、今後の成長見通しを得ることができます。

内閣府 『中長期の道ゆきを考えるための機械的試算』(平成21年6月23日)
潜在成長率.jpg

 インフレを考慮して、実質経済成長率を見ます。日本の成長率は1%程度で推移しそうです。

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