臨時投稿 ノーベル賞と英語
藤原正彦が語る 週刊新潮14.10.23
-日本人受賞者には「国産」が多い。
日本は「外国留学しなくともノーベル賞が取れる」という珍しい国です。こんな国は世界でも日本と米英独仏露の6カ国くらいでは
ないでしょうか。
2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんは、初めての海外旅行がストックホルムでの授賞式でした。少なくとも理工系では、小学校から博士号取得まで日本で研鎖を積んでもノーベル賞が取れてしまう。実際、19人の自然科学での受賞者のほとんどはそういう人です。日本にはそれほど優れた教員、研究施設、資料・専門書が揃っているのです。
日本が世界一の、翻訳大国であるという事実もそれを支えています。明治時代以来、日本人は文学から科学まで、海外の最先端の専門書を次々と翻訳してきました。そこで重要なのが、カタカナの存在。文献を翻訳する際、日本人は漢字に変えるべき言葉と、カタカナに置き換える言葉を分別して、易々と訳書を作ってしまう。大学院などで、どの分野でも最先端のテーマを日本語で講義できるのです。そうした礎の上に日本のノーベル賞はあります。
こんなに、優秀な、日本語教育環境なのに、なにゆえに、小学校5年から、英語必修?
なぜ?
http://blogos.com/article/96797/forum/
楽天の英語勉強法は4年間でどれぐらいの効果があったのか?
別に、個別の企業がどうしようと構いませんが、義務教育は必修なので、影響大です。
目的が、「全員ペラペラになる」なら、無理です。
目的が、「企業マンや外交官や、政治家がペラペラになる」なら、2年間必修の英語漬け環境(大学の3・4年課程)を、日本国内に作れば、十分です。
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この本は、大学講義用のマクロ経済学、単位を取るためのマクロ経済学ではありません。想定した読者の方は、経済学のぶあつい教科書や、入門書と謳ってはいるものの、中身は、経済学部生向けの本格的な教科書になっている本などを、忙しくて読む暇のない、ビジネスマンです。また、これから本格的に経済学を学ぼうとする方にとっては、マクロ経済学の全体的な流れを説明した、ガイダンス(導入)本という位置づけになります。
マクロ経済学の本ではなく、現実の経済に、マクロ経済学がどうかかわっているかを解説した本です。
一方、世の中に、数限りなくある、経済を扱った経済関連本でもありません。それらとの違いは、あくまでも経済学という、ガチガチの理論(本格的に学ぶには、何年もかかります)をバックボーンにしているという点です。読後、なんとなく経済がわかったような気になる本ではありません。
ですから、ガイダンス本ではあるものの、経済への見方・考え方は、一般的な経済理解(常識論)とは180度違うものになります。一般的な理解は天動説、経済学は地動説なので、初めてこの本に触れる方には、最初は、全く理解できない考え方(一般的には非常識・経済学では常識)を解説する事になります。ですので、大変難しいと感じられるはずです。
しかし、苦労して読み進めていただくと、今までぼんやりと見えていたものが、くっきりはっきり、まるで違った世界として見えるようになっていることと思います。例えば、「貿易黒字はもうけではなく、貿易赤字は損のことではない」ことがわかります。
また、現代は「モノ・サービスを輸出入している」のではなく、「輸出入しているのは(投資のための)カネ」だということがわかります。「カネの輸出入」の時代なので、「望ましいのは円高」の時代です。
このように、経済学のベーシックな考え方と、経済の歴史・現状が、一度に理解できる本です。なぜ、「アベノミクス」政策を採用したのか、その理論的背景を理解できます。
経済学を「宗教のようなもの」と批判するのは結構ですが、それは、「経済学」を知らないために出てくる言葉=王様は裸状態での発言です。ぜひ、皆さんには「裸」ではなく、経済学という「服・メガネ」を身に着けていただきたいと思います。
ただし、その服は、とても種類が多く、いつでもどこでも使える服、それさえ持っていれば万能という服は、残念ながらありません(体操服と喪服は、それぞれ必要です)。時と場合によって、着る服は違います。ですが、ぜひ、上質な服(芯のしっかりした服)をお買い求め下さい。高いですが、一生モノです。
すみません、初版 第1刷訂正部分です
1 P179
ケインズの流動性選好の図 ×「強国」→ ○「強固」
2 P179
×「流動性選好が高まれば、市場全体では均衡しているが、必ずどこかの市場で、需要不足(売れ残り、失業、利子率低下せず)になる」
○「流動性選好が高まれば(不況でますます強固)、必ずどこかの市場で、需要不足(売れ残り、失業、利子率低下せず)になる」
3 P215
×翁百合「試合中にルールを変える行政がイノベーションを阻む」
○翁百合「試合中にルールを変える裁量行政がイノベーションを阻む」
4 P154
×「限りがある資源(有限な時間・土地・ヒト・モノ・カネ)をいかに有効活用するかが、経済学(エコノミクス)の核になる理論
○「限りがある資源(有限な時間・土地・ヒト・モノ・カネ)をいかに有効活用するか、経済学(エコノミクス)の核になる理論
×「比較優位理説」
○「比較優位説」
5 p14
×「一方、実質GDPは2013年に過去最高の水準を記録しました」
○「一方、実質GDPはこの間に過去最高の水準を記録しています」
6 P204フリードマン吹き出し
×あなたたちのおかげでFRBは二度と同じ過ちを繰り返しません。
○あなたたちのおかげで二度と同じ過ちは繰り返さない(ようになります)
7 p60
×「また右記(4)のように、EX-IMが大幅増でも」
○「また右記(4)のように、EXとIMが大幅増でも」
8 p200
×「ケインジアンが、政策手段を失う中、ケインジアンを否定する理論には、(1)マネタリズムと(2)新古典派マクロ経済学:合理的期待形成仮説(p204)がありますが」
○「ケインジアンが、政策手段を失う中、ケインジアンを否定する理論には、(1)マネタリズムと(2)新しい古典派マクロ経済学:合理的期待形成仮説(p204)がありますが」
9 p62
×「(1)相続税は、2013年1月に基礎控除額が改定され」
○「(1)相続税は、2015年1月に基礎控除額が改定され」
10 p249
×価値観には、「真善美」すなわち(1)何が正しいか(科学)、(2)何が善いか(道徳)、(3)何が美しいか(芸術)の3つがあります。(1)は存在(ドイツ語でザイン)、つまり「~である」といった事実論、(2)は当為(ドイツ語でゾレン)すなわち「~するべき論」といった意見を示します。
経済学は数学を駆使するところから、(1)科学的であろうと努力してきましたが、どうしても、(2)の「べき論」の世界から逃れられません。
○価値観には、「真善美」すなわち(1)何が正しいか(①科学②哲学)、(2)何が善いか(道徳)、(3)何が美しいか(芸術)の3つがあります。①は存在(ドイツ語でザイン)、つまり「~である」といった事実論、②は当為(ドイツ語でゾレン)すなわち「~するべき論」といった意見を示します。
経済学は数学を駆使するところから、①科学的であろうと努力してきましたが、どうしても、②の「べき論」の世界から逃れられません。
大変申し訳ありません。