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1日に日本人が使う総カロリーの1/100以下である、農業(食物)カロリーなんて、どうでもいい話

<1日に日本人が使う総カロリーの1/100以下である、農業(食物)カロリーなんて、どうでもいい話>

 ありますよね。食糧安保論。

農水省Web

食料の多くを輸入に頼っている日本では、国内外の様々な要因によって食料供給の混乱が生じる可能性があり、食料の安定供給に対する国民の不安も高まっています。しかし、そういった予想できない事態が起こった際にも食料供給が影響を受けずに確保できるように準備しておかなくてはなりません。



「いざという時、(例)戦争で、日本に食物が入ってこない、だから自給率を高めろ」です。

で、いざという時がきたら、日本は、経済が全滅するので、食糧なんて、どうでもいい話になります。

以下、参考文献

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)
(2014/09/19)
岩瀬 昇

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1.エネルギーについてまとめ

エネルギーというと、我々が日常的にイメージするのは、「電気」であり、「ガソリン」だ。だが「電気」や「ガソリン」は原油や天然ガスなどを一次エネルギーというのに対し、二次エネルギーという。一次エネルギーを使いやすいように変化させたのだ。

エネルギー比率

 最も大事なのは、一次エネルギーの石油、天然ガス、石炭、原子力、水力を含むエネルギーを、どこからどの程度の割合で、長期に確保するか。

天然ガス(シェールガス含む)は、基本的に、地産地消で、輸出に向かない

だから、石油を掘り当てるつもりで、掘削しても、天然ガスが出ると、みながっかりする。

天然ガスの消費は地産地消が70%、輸出は30%(2013年)。輸出の69%がパイプライン、LNG(液化して運ぶ)は31%で、ガス全体の10%ほど。

だから、欧州圏、北米圏、アジア・オセアニア圏が、独立して存在(運べないから)。

日本LNG輸入は、世界の37%相当。

ガスは、気体。輸出するには、パイプラインか、液化するしかない(LNG)。LNGは、マイナス162度で、ガスを液化し、体積を1/600にしたもの。この液化設備を備え、これを専用タンカーで運び、再度気化して、天然ガスとして使用。

一連の設備をLNGチェーンと呼ぶ。受け入れ側の基地を除いても、液化プラント500万トン級が2基、タンカー7隻として、総額7000億円~1兆円かかる。

日本輸入(2013年) オーストラリア1806万トン、カタール1613万トン、マレーシア1502万トン。

受け入れ先が決まって初めて、1兆円規模のプロジェクトが動く。需要があるかどうかも分からないのに、先に生産設備なんか造れない。

-162度なので、いかに気密性を高くしても、自然気化してしまう。長期間備蓄は無理。だから、いざという時に緊急かつ容易に運べる代物ではない。石油は90日の備蓄が可能だが、ガスは無理。

アメリカはガスが出たが、輸出より、地産地消が効率が良い(当たり前、世界一のエネルギー消費国)。パイプラインは、すでに石油用を、南北・東西に設置済み。輸出するとしても、当分先の話。

中国。シェールガスの「技術的に回収可能な量(埋蔵量ではない)」は世界一。ただし、掘削し、岩を砕き、ガスを圧縮抽出するための「水」がない、西部乾燥地に集中。消費地の沿岸部まで、どう運ぶかも大変。シェールガス拡大は、無理。

資源量 
地中に存在するすべての炭化水素量のこと①未発見資源量②推定資源量③原始資源量がある。 FIA発表は、③原始資源量のうちの「技術的に回収可能な量」で、経済性は考慮されない

埋蔵量 
「技術的に回収可能な量」のうち、通常の方法で採掘が可能なもの、およそ90%以上の回収可能性があるもの。だから、時代とともに(経済的ペイ)、埋蔵量は増える。



2.エネルギーを含めたカロリーを、日本人はどれだけ消費しているか

生命個体を維持するエネルギーは、1日、2000キロカロリーほど(筆者注:例えば40歳代男性は1日2,300kcal、女性は1,750kcalが適当 厚生省)

エネルギーを含めると、22万8000キロカロリーを1日に消化している(2013エネルギー白書)。

エネルギー

石油、ガス、石炭、ウラン、太陽光、水力

自動車、化学製品、暖房、厨房・給湯、エアコン、電気機器など、

なんと、食糧エネルギーの100倍以上を1人で使用

エネルギー2

食糧カロリーは、わずか、0.88%

エネルギー3



いざという時が生じると、農村にすみ、畑から食べる物を盗める人でないと、みな、死ぬ。

東日本半分でも、秋から春に、餓死者続出。

都市部では、スーパーやコンビニの商品が空っぽ。お湯も沸かせず、コメがとげない。
冷房つかえず、熱中症で、バタバタ死亡。救急車も病院も動けず。暖房がなく、北海道では、凍死続出。

輸送量燃料がなく、暖かい地方へ移動しようにも移動できない。

なんだか、サバイバル映画そのもの。

結論1 食糧安保論(自給率向上)など、「空理空論、妄想、ファンタジー」

結論2 家庭エネルギー節約など、話にならない。


次回、再生エネルギーについて 続く

<追記 表現の自由というけれど>

フランスの新聞社の風刺画とは、下記のようなものです。

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世界史や、倫理、現代社会の授業で、ユダヤ、キリスト、イスラムと順を追ってしっかり教えるのは、互いの文化を理解しないと誤解を産み偏見に繋がるから、それをふせぐためです。
北海道でも、マレーシアなどのイスラム教徒向けの食事を用意するホテルが出てきました。

しかし、偶像崇拝を禁止する宗教で、ムハンマドを裸で描き、お尻を向ける絵を描くのが風刺画とは・・・

これが、フランスの「表現の自由」だそうです。少なくとも、私が理解する表現の自由の範疇は、超えています。


『高校生からわかるマクロ・ミクロ経済学』

EQR

大原則からきっちり書いてある本。簿記のbの字、誰かの借金=誰かの貯金というところも書いてある



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comment

Secret

No title

是非次の本は菅原さんが考える日本経済をどうやったら復活できるかテーマにし出していただきたい。

No title

応援ありがとうございます。次回予定稿(わかってください、皆様・・)もちゃんとあります。

日本経済復活かですか・・・難しいですね。


P・クルーグマン『経済政策を売り歩く人々』ちくま学芸文庫 2009

 経済学者は、どうすればハイパーインフレーションを避けられるかといった助言は確実にできるし、不況の回避方法も、たいていの場合教えることはできる。お望みであれば、輸入割り当てや価格管理といった方策が、医学でいうところの出血治療法と同じくらい効果のない政策であることを示すことができる。

 しかし、貧しい国をいかに豊かな国にするかと言うことや、奇跡的な経済成長を再現させるにはどうしたらよいかといった問題に関する解決策はいまだにない。


コツコツと、潜在成長力を維持するしか、王道はないと思います。
そのうち、画期的な発明が人類を変えるかもしれません。

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