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こんな記事が、新聞紙面を飾るとは・・農業自給率

<こんな記事が、新聞紙面を飾るとは・・>

読売8月8日
自給率 新聞報道

読売社説 

食料自給率 農業再生へ穀物偏重を改めよ

2014年09月18日 01時15分

 食料自給率の上昇にこだわった農政は、日本の農業再生にかえってマイナスではないか。
 農林水産省は「攻めの農業」に関する実行本部を設け、農産品の輸出促進など具体策の検討を開始した。
 安倍政権が掲げる成長戦略と地方創生を後押しするためにも、各地の特性を生かした農業の活性化は急務だ。生産から加工、販売まで一貫した事業展開により、地域を潤す成長産業に育てたい。
 気がかりなのは、政府が食料の安定確保の観点から、「食料自給率の維持・向上」を農業政策の目標に掲げていることである。
 食料自給率は国民が消費する食料のうち国産品が占める比率だ。食物のカロリーを基に算出した自給率は現在39%である。政府は2020年度までに、50%に引き上げることを目標にしている。
 ところが、カロリー基準の自給率は、日本の農業の実力を正しく示している指標とは言い難い。
 例えば、国内の酪農家が育てた牛や豚であっても、輸入した飼料を使った分は国産と見なされず、自給率に算入されない。 

野菜や果物は国産が多いのに、コメなどの穀物よりカロリーが低いため、自給率にあまり貢献していない。生産額を基準に算出すると、自給率は65%に上がる。

 野菜や果物は品質向上やブランド化が進み、輸出品としても有望だ。カロリー基準の自給率を重視するあまり、成長分野の振興が後回しになった面は否めまい。
 政府は18年度をメドに、コメの価格維持を目的とした減反政策を廃止する。ただ一方、飼料用米への転作補助金などは拡充する。
 国産飼料の増産は、自給率向上につながる。だが、高いコストをかけ、生産性の低い零細農家を保護することになる。「攻めの農業」には逆行しよう。
 戦後の食糧難の時代、日本の自給率は100%近かった。輸入する余裕がなかったためだ。食料事情の目安としての意味も薄い。自給率を目標にしているのは、海外では韓国や台湾などわずかだ。
 西川農相は食料自給率について「どの辺りを目標にすべきか検討したい」と述べ、下方修正を示唆した。自給率向上を目標としている現状を見直し、穀物偏重の農政を転換すべきだろう。
 農家の担い手不足や耕作放棄地の拡大で、日本農業は存亡の危機にある。農地の大規模化や企業参入などの改革を断行して生産性と競争力を高め、農業を魅力ある産業に転換することが肝心だ。



 すごいですね。こんな記事が、紙面を飾るようになりました。隔世の感がありますね。

やはり、日本人はすごいと思います。浅川さんの「日本は世界5位の農業大国」とか、川島先生の本とか、ちゃんと、アリの一穴、大河の一滴として、じわじわ日本人の認識を改めていく・・・少しずつ、少しずつ、でも確実に、支持者が増えていく・・

 メディアも大きく取り上げるまでに・・たった数人の発言が、日本全体を変えていく・・
「正しいことを1000回言う(サミュエルソン)」活動・・。「千万人といえどもわれ行かん(南州翁)」

 教科書・資料集も変わることでしょう。

外国飼料を使うから、自給とはみなさない・・とのレトリックは、下記。
自給率 各項目 23年度

黄色部分が、「日本産(たとえ海外飼料を使ったとしても)」にカウントされ、増えることになります。

ケンタッキーの鳥肉、ビックリドンキーのハンバーグは、国産なのに、飼料が外国産だから、自給には含めない!
っていう農水省の論理、もう、理解を得られないでしょうねえ。



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図解 使えるマクロ経済学

すみません、初版 第1刷訂正部分です

1 P179
 ケインズの流動性選好の図 ×「強国」→ ○「強固」
2 P179

×「流動性選好が高まれば、市場全体では均衡しているが、必ずどこかの市場で、需要不足(売れ残り、失業、利子率低下せず)になる」

○「流動性選好が高まれば(不況でますます強固)、必ずどこかの市場で、需要不足(売れ残り、失業、利子率低下せず)になる」

3 P215
×翁百合「試合中にルールを変える行政がイノベーションを阻む」
○翁百合「試合中にルールを変える裁量行政がイノベーションを阻む」

4 P154
×「限りがある資源(有限な時間・土地・ヒト・モノ・カネ)をいかに有効活用するか、経済学(エコノミクス)の核になる理論
○「限りがある資源(有限な時間・土地・ヒト・モノ・カネ)をいかに有効活用するか、経済学(エコノミクス)の核になる理論

×「比較優位説」
○「比較優位説」

5 p14
×「一方、実質GDPは2013年に過去最高の水準を記録しました」
○「一方、実質GDPはこの間に過去最高の水準を記録しています

6 P204フリードマン吹き出し
×あなたたちのおかげでFRBは二度と同じ過ちを繰り返しません。
○あなたたちのおかげで二度と同じ過ちは繰り返さない(ようになります)

7 p60
×「また右記(4)のように、EX-IMが大幅増でも」
○「また右記(4)のように、EXIMが大幅増でも」

8 p200
×「ケインジアンが、政策手段を失う中、ケインジアンを否定する理論には、(1)マネタリズムと(2)新古典派マクロ経済学:合理的期待形成仮説(p204)がありますが」
○「ケインジアンが、政策手段を失う中、ケインジアンを否定する理論には、(1)マネタリズムと(2)新しい古典派マクロ経済学:合理的期待形成仮説(p204)がありますが」

9 p62
×「(1)相続税は、2013年1月に基礎控除額が改定され」
○「(1)相続税は、2015年1月に基礎控除額が改定され」

10 p249
×価値観には、「真善美」すなわち(1)何が正しいか(科学)、(2)何が善いか(道徳)、(3)何が美しいか(芸術)の3つがあります。(1)は存在(ドイツ語でザイン)、つまり「~である」といった事実論、(2)は当為(ドイツ語でゾレン)すなわち「~するべき論」といった意見を示します。
経済学は数学を駆使するところから、(1)科学的であろうと努力してきましたが、どうしても、(2)の「べき論」の世界から逃れられません。

○価値観には、「真善美」すなわち(1)何が正しいか(①科学②哲学)、(2)何が善いか(道徳)、(3)何が美しいか(芸術)の3つがあります。は存在(ドイツ語でザイン)、つまり「~である」といった事実論、は当為(ドイツ語でゾレン)すなわち「~するべき論」といった意見を示します。
経済学は数学を駆使するところから、科学的であろうと努力してきましたが、どうしても、の「べき論」の世界から逃れられません。


大変申し訳ありません。



次回から、これのでたらめぶりを、解説します。お楽しみに。

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『高校生からわかるマクロ・ミクロ経済学』

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マクロ経済学の輸出入を中心に経済を平易に解説した本。分かりやすい本ですが、作者の主義が色濃く出ている本です。気になったのは格差が生じた原因は「日本は高齢化のため」というところと、TPPの件で「農業は日本にとって不要なので、農産物は海外から輸入すれば良い」と言っているところです。前者は本当にそうなのかな、という疑問ですが、後者はあとがきで逃げの言い訳をしているっぽい文がありますが、暴論過ぎるでしょう。生産量が多いから外国にやらせようって……農産物なら遺伝子組み換えとかの問題があるでしょう……



「農業は不要、生産量が多いから外国にやらせよう」・・・すみません、農業に関して、自分の意見は一つも書いていないのですが(苦笑)。
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No title

自給率を上げる方法は簡単です。みんなで貧乏になれば良いのです。貧乏になってコメと芋、雑穀だけにすれば自給率なんて簡単に上がります。でもそんな敗戦後のような貧しい生活が嫌で外国から様々なものを輸入するようになり今の豊かな食生活があるわけです。まさに輸入するために貿易するの典型例ではないでしょうか。農水省は貧乏になりたいのか豊かになりたいのかどっちなんでしょう?
たしか浅川さんの著書かと思いますが、今のカロリーベースの自給率は廃棄されている500kcalも含めた2500kcalを分母にしており、成人が1日に必要な2000lcalを分母にすると、それだけで自給率は50%になるはずです。でも自給率が50%になると困る人たちがいるのでしょうね。そもそも減反しておきながら自給率を上げようとか自己矛盾も甚だし限りです。
私は畜産関係の仕事に携わっているのですが、畜産の飼料自給率についてもおかしいと思っています。日本国内で作られている家電や自動車の部品の原材料となる鉄や石油製品はほぼ100%輸入に頼っていますが、それらを使って製造された製品はMADE IN JAPANなのに、「エサが外国産だからその分は自給率から除きますね」とか意味不明です。
また、「飼料価格は高くない」と上の新聞記事にありますが、牛肉生産費の半分は子牛代、四分の1がエサ代です。このエサ代は粗飼料を含めてほとんどが輸入です。これを国産に切り替えたらどんだけ高コストになるか。現状でも肥育農家はコスト高で逆ザヤになり補填金が出ているのに、「さらに飼料自給率を上げろ」ということは農水省は農家が減ってもいいから自給率を上げたいと思っているのですかね。そもそも畜産が今の状態にまで規模が拡大され近代化出来たのは安価な輸入飼料のお陰です。それまでは田んぼの畦草とかで飼っていたため1,2頭しか飼えなかったわけですから。
私の知り合いでとある農業生産者の全国団体の会長を務めた方がいて、その方が農水省の役人に「耕作放棄地も含めて日本の農地を全部耕作できたとすると、何をどれくらい収穫できるのか?」と聞いたところ、「そんな試算はしたことない」と言われたそうです。その方は「そんな試算もせずに自給率をあげろとは何を考えているのか」とぼやいておりましたが、農水省もしょせんそんな程度ということでしょう。結局本気ではないと言うことです。
そもそも農水省の目的というか役割は、カロリーベースでの食糧自給率を上げることなのか、農林水産業従事者の所得の増大が目標なのかわかりません。今のようながんじがらめではなく、農家が自由に自己責任で自分のやりたい作物を作れるようになって儲かれば、自給率は後からついてくると思います。それでも農業が衰退するのなら、それはそれで仕方の無いことだと思います。
また、輸出も輸入も自由に行った結果、自給率が100%だったのと、輸入を一切行わせず自国の生産量のみで100%だったのでは全く意味合いが異なります。細川内閣がコメの輸入を解禁したのが確か平成5年だったと思いますが、記録的な冷夏で米不足となり、急遽輸入することとなって世界中に混乱を招きました。これなんかは調達先が国内しかなかったから起きたことで、輸入も輸出も自由に行われ調達先がいくつも確保できていればあんなことは起こらなかったはずです。
「食糧安保の観点から自給率の向上が大事だ」という人がいますが、それよりも天然資源と同じように海外も含めて調達先を沢山確保しておく方がよほど現実的だと思います。
長々とすいません。

No title

>>そもそも農水省の目的というか役割は、カロリーベースでの食糧自給率を上げることなのか、農林水産業従事者の所得の増大が目標なのかわかりません。

両方とも違うでしょう。農水省の目的は、自分たち組織の仕事を作ること。

農水林業なんて、仕事ないんだから。そんなところに、予算付けるには、なにか仕事をでっちあげるしかないでしょう!

No title

>「食糧安保の観点から自給率の向上が大事だ」という人がいますが、それよりも天然資源と同じように海外も含めて調達先を沢山確保しておく方がよほど現実的だと思います。

 これ、予定稿(といっても、はるか先、来年1月~2月になっています)をちょっと、紹介しますね。

 日本人の、体を維持するための、カロリー消費量は、1日あたり、2000キロカロリーです。つまり、食糧分です。

 では、1日に、日本人が使用するエネルギー総カロリー(石油、ガス、石炭→電気、水道、輸送etc)は、どのくらいか。

 100倍以上の、22万8000キロカロリーです。

 万一?万一が来たら、飢え死にの前に、凍死とか、熱中症、感染症で、死屍累々です。

No title

>両方とも違うでしょう。農水省の目的は、自分たち組織の仕事を作ること。

ホントそうです。講演会とかで役人が「予算が余っている事業があるのでぜひ使ってください!」とか言っているのを何度も見ましたが、じゃあ他に使うか、もしくはその予算削れよって感じです。

>これ、予定稿(といっても、はるか先、来年1月~2月になっています)をちょっと、紹介しますね。

楽しみにしています。
それと新刊の発売おめでとうございます。早速購入させていただきました。
まだ買ったばかりで30頁くらいまでしか読んでいませんが、前作よりもさらに図表をふんだんに使って1つ1つのテーマをコンパクトにわかりやすくなっている感じですね。
それと個人的に嬉しかったのは第3章です。経済学部出身ではないので、こういった経済学の流れが分かる本があればいいなと思っていたところでした。以前、動画で田中秀臣氏が経済学の流れの解説をやっていましたが、尻切れトンボで終わってしまって残念だったので、ホント良かったです。
経済音痴ですが、何度も読み返して少しでも自分のものに出来るように読み込んでいきたいと思います。

No title

>まだ買ったばかりで30頁くらいまでしか読んでいませんが、前作よりもさらに図表をふんだんに使って1つ1つのテーマをコンパクトにわかりやすくなっている感じですね。

 ありがとうございます。図解本を提供させていただいた、KADOKAWAさんに感謝です。

 前作、「高校生には難しい」だの、「わからない」だの、内容とは別のところで批判されていますので(アマゾン 笑)。

 今回は、ビジネスマン向けなので、指導要領の範囲に縛られることなく、書けました。


>それと個人的に嬉しかったのは第3章です。経済学部出身ではないので、こういった経済学の流れが分かる本があればいいなと思っていたところでした。

 いやあ、一番のポイントを、お褒め頂き、嬉しいです。本当に、日本にないですからねえ。このようなコンセプトの本。

 別に、マクロ経済学なんてどうでもいいんで、エンジンフードなんか、オイル交換なんか、1回もしなくても、女性が、車を運転できればいいんで。

 技術者(経済学者)は、難しい理論を研究、踏まえているものの、消費者は、リモコンボタンだけで、TV見られるのがいいんで。

 だから、リモコンの仕組みや、TVの仕組みを知らなくても、私たちは、凄く快適な生活をさせてもらっているので。

 私の本は、マクロ経済学を学ぶ本ではなく、一般の経済生活に、マクロ経済学という理論(技術)が、こう使われてきましたということを、知っていただければいいんで。

 リモコンの中身を動かす理論を、ちょっとだけ、説明したような感じです。

 誰も書いてくれないから、自分で作ってしまいました(笑)。

 本当に、すっきり、くっきり、もやもやしたものが,はっきり見えるようになっていただけると思います。

 ピケティ、あとがきに少し書きましたが、面白いですよ。淡々と事実とデータだけで、なぜそうなるのか(スタグフレーション)は、書いていない、とてもシンプルな本です。

 これを読んだら、水野和夫「資本主義の終焉~」なんて、ピケティから、「お前、何言ってんの?」って言われて轟沈です(笑)。

 要するに、水野の言う、資本主義の終焉(低成長)???が、本来の資本主義であり、水野が「資本主義=成長だ」という「戦後~1970年代まで」の方が、異常だということです。

 経済学なんて、難しく言っているけど、本当は、凄く単純です。

 クラウディング・アウトがどうのこうの、バローの中立命題がどうのって言っても、そんなもの単なる仮説理論で、実証になったことなんか、1回もないです。

 真善美、古今東西、理論は、とっても、シンプルで、美しいです。 

 単純なことばで示されるのが、本質を示します。E=MC2、A2+B2=C2 (大きな2は、二乗のことです)。

 本質は、いつもシンプルです。

 ちょっとだけ、自慢させてください。ケインズの説明、あんなに簡単に、図解で示したのは、本当に日本初です。

 流動性選好(強固)だと、必ず 失業・利子率高止まり・財売れずが、発生してしまうんです。

 難しく言うと、実質賃金・名目賃金の話が、ケインズと古典派の人たちや、その後の解釈で論争になっているところですが、そんなもの、一般の人たちには、「リモコンの中身の基盤」のような話で、どうでもいいんだと思います。

 シンプルでいいんです。

 いっつも、難しいことを、いかに高校生でも分かる事象や、言葉に置き換えられるかばかり、考えているので、職業病です(笑)。
 
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