のーんびり!北海道
<北海道は?>
読売新聞H23.7.2 北海道版 「予備校講師の目『受験は上昇志向が大切』」
今年も塾・予備校の夏期講習会の広告が目につく季節になった。
「夏は受験の天王山」と、誰もが一心不乱に勉強に取り組む時期と思われているが、ここ北海道では少し事情が違う。私は道内外で教壇に立っているが、道内の生徒は受験することが、どこか他人事なのだ。
生徒に、やる気を鼓舞して、やっと一人前の受験生の意識を持たせると、今度は保護者からストップがかかる。「無理して上を目指す必要があるのか」と、かみついてくるのだ。道外では、少なくとも塾・予備校に通っている生徒とその保護者は上昇志向だ。「落ちてもいいから挑戦させたい」という保護者も多い。
それに対して、「近くの行けるところに行けばいい」というのが北海道流だ。こうした保護者と中学校の思惑が一致し、この風潮に塾・予備校も迎合し、北海道の高校入試では、不合格にならないための進路指導になりがちだ。その結果、熾烈(しれつ)な受験戦争とは程遠い、甘い高校受験の意識のまま「全国区」の大学受験に参加する高校生が辛酸をなめるのは当然の帰着である。
上昇志向を持ち、受験することは大切だ。自ら積極的に学習することで自立心が培われるだろう。心の成長もあるだろう、そして何より、保護者をはじめ、お世話になった人たちに感謝する心が芽生える。
受験の合否は人生の成功・不成功を分けるものではないが、試練から得られる経験は確実にその後の人生の宝となるのだ。 (谷詰直穂)
そうなんです。北海道では、やることなすことすべて「のーんびり」です。勉強だって「のーんびり」です。
体力だって、ついていません。
案外、都会に比べて、田舎の子ほど、走り回って、「体力」ありそうですが、ここ北海道はまったく違います。家に帰って、ポテトチップス食べて、炭酸飲料飲みながら、ゲームです。だから、体力も学力も、全国最低レベルです。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-512.html
ブログカテゴリ:北海道に関すること「何でも最低北海道」参照
上記引用記事のように、「上を目指す」のではなく、「入れるところに入る」のが、北海道の受験です。ですから、北海道一の進学校「札幌北」「札幌南」においても、東大進学者が、現役3人(北)とか、10人(南)とかしかいません。(HP参照)
そう、北海道は、北海道で完結しており、東京を意識することはありません。住む世界意識では「札幌」が首都であり、北大が、東大なのです。
北海道は、「北海道国」と言っても過言ではないのです。
余談ですが、ソ連があった時代(もう、20年も前の話です)、極東北海道は、防衛の拠点であり、北海道特例で、全国の公共工事予算の10%が優先的に配分されていました。
テレビ局も、民放は、東京キー局と同じだけあります。東北や、山陰、沖縄とは全然違います。
新聞も全国紙がどこへ行っても取れます。沖縄では、朝日や読売、毎日にお目にかかることはありません。どこでも見られるのは、地元紙2紙だけです。
北海道は、インフラ整備に甘えてきたんですね。今はこんな優先配分はもちろんありません。
保護者も、「北海道生まれ、北海道育ち」なので、「のーんびり」に対して、全然違和感を持っていません。
<全国は?>
読売H23.7.6『土曜授業 復活の動き』
…4月、全国の小学校で、学習内容を大幅に増やした新学習指導要領(新課程)が実施された。教科書は3割ほど厚くなり・・・。文部科学省は「指導要領は学ぶ最低基準」としており、多くの学校が、夏休みや行事を削り、平日の授業を増やして標準以上の授業時間を確保する。
…6月、読売新聞が都道府県と政令市66教委に行った調査では、今年度までに公立小1438校、公立中703校が土曜授業に踏み切った。
…土曜授業が事実上解禁されている都内の学校…。
…「保護者の約9割は土曜授業に前向き」埼玉県坂戸市教委はこんなアンケート結果を基に、今年度から小中学校で正規の土曜授業を始めた。


そもそも、札幌市内にある立命館大学の付属中高も、「土曜授業」を行っています。全国視点の学校では当たり前ですし、私立は公立との差別化を図るために、土曜授業は当たり前です。
ゆとりのある保護者家庭では、カネがかかっても、私立校に通わせるのは、当たり前でしょう。3年後(大学受験・高校受験時)に、私立校に通うのと、公立校に通うのでは、大きな違いが生じますから。
<北海道の公立中学の様子>
まあ、授業カットが当たり前です。どれだけすごいのか。
例えば、札幌市立中学校です。身体測定(身長・体重・座高のたった3つ)をするのに、1日がかりです。
男子生徒は朝登校し、10時前には強制的に放課になります。そのあと、女子が登校して、計測するからです。しかも、放課させたあとは、世間体があるのか、「外出禁止」です。
あの、たった、身長・体重・座高の3つだけですよ。それで1日授業カットなのです。それが、札幌市内97校中、おそろしい数の学校・・ほんとうに恐ろしい数です・・で、授業カットが行われているのです。
何ででしょう?そんなに大変なのでしょうか?
市立高校で、1日がかりなのは分かります。身体測定・内科検診・聴力検診・歯科検診・心電図・X腺検査をいっぺんにやるからです。
札幌市立中学は、身体測定(身長・体重・座高計測)で、丸1日、授業がつぶれます。
さらに、夏休み前の、保護者懇談(生徒・保護者・教員3者による面談)も、6時間授業を、4時間にカットして、5・6時間相当の時間に、行います。その間、1週間は4時間授業になります。放課後にやるのは、忙しいのでしょうか?
これが夏休み前、冬休み前に2回あります。合計、20時間の授業カットです。
市立高校ですか?高校は授業カットなんか、しません。夏休みや冬休み、放課後に時間を取って、保護者懇談を行います。授業をカットするという、発想自体、もともとありません。
ゆとりがほしい、全国のみなさん、ぜひ北海道へ。ただし、転職したくとも、北海道には仕事がありません。北海道の求人倍率は0.4.倍(全国0.52):平成23年4月現在です。
保護者も子も、まさにあらゆる意味で「のーんびり」できます。
<追記 いじめ>
読売北海道版 H23.8.6

北海道教職員組合(北教組)は何を「学力」としているのでしょうか。
読売2010.12.22 『道産子の学力向上へ 教育座談会』

林 北海道の子どもが学びの面で多くの課題を持っているのは事実だが、学力テストだけを他の府県と比較して「不振続き」とする議論は生産的ではない。都府県との比較は、学校現場の点数競争をあおる恐れがあり、自己肯定観を持てない子どもを生み、全体の学力低下を招く心配もある。
村山 …だが基礎的な四則計算(筆者挿入:例:50+150×2の問題が、秋田より39.7点低かった)の正答率で、全国平均と10ポイント、秋田と40ポイントの差があるのは、学校で基礎的な学習が身についていない証拠だ。
林 …学力は、かつての知識の量や計算の正確さ、速さという概念から…情報を選んで判断する…知識や経験を活用する…多面的に考える力に変化している。…自分や他者を大切にする感性を育てる必要があり、それを含めて学力、「学びの力」と考えるべきだ。
「自分や他者を大切にする感性を育てる必要」はもちろんそうなのですが、ぜんぜん育っていません。
『いじめ・不登校等への取組』
全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙調査において、「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思う」の質問項目に対して「当てはまる」、「どちらかというと当てはまる」と肯定的に回答している児童生徒の割合は3年連続全国平均を下回る。

<日経が本当に変わった>
経常収支(貿易収支)の黒字をめぐる記事です。財務省は1ヶ月に1回発表するので、新聞でも1ヶ月に1回、必ず取り上げます。
しかし、先月(8月)には、この記事すらなく、また、今月は、下記のようなあっさりとした記事になりました。

今までのような「赤字転落」とか、貿易黒字が減ったのは「○○が響いた」などの記述はなくなりました。
2011-07-18 記事 かんべんしてよ日経「貿易黒字はもうけ」の誤り
参照
日経H23.7,9『6月中旬 貿易黒字』
財務省…発表…貿易収支は6月中旬が495億円の黒字となった。…貿易収支が改善し始めた。
…6月上旬と中旬を合わせた貿易収支は1159億円の赤字。中旬は黒字だったが、上旬(1~10日)の赤字(1654億円)を埋め切れなかった。
読売新聞H23.7.2 北海道版 「予備校講師の目『受験は上昇志向が大切』」
今年も塾・予備校の夏期講習会の広告が目につく季節になった。
「夏は受験の天王山」と、誰もが一心不乱に勉強に取り組む時期と思われているが、ここ北海道では少し事情が違う。私は道内外で教壇に立っているが、道内の生徒は受験することが、どこか他人事なのだ。
生徒に、やる気を鼓舞して、やっと一人前の受験生の意識を持たせると、今度は保護者からストップがかかる。「無理して上を目指す必要があるのか」と、かみついてくるのだ。道外では、少なくとも塾・予備校に通っている生徒とその保護者は上昇志向だ。「落ちてもいいから挑戦させたい」という保護者も多い。
それに対して、「近くの行けるところに行けばいい」というのが北海道流だ。こうした保護者と中学校の思惑が一致し、この風潮に塾・予備校も迎合し、北海道の高校入試では、不合格にならないための進路指導になりがちだ。その結果、熾烈(しれつ)な受験戦争とは程遠い、甘い高校受験の意識のまま「全国区」の大学受験に参加する高校生が辛酸をなめるのは当然の帰着である。
上昇志向を持ち、受験することは大切だ。自ら積極的に学習することで自立心が培われるだろう。心の成長もあるだろう、そして何より、保護者をはじめ、お世話になった人たちに感謝する心が芽生える。
受験の合否は人生の成功・不成功を分けるものではないが、試練から得られる経験は確実にその後の人生の宝となるのだ。 (谷詰直穂)
そうなんです。北海道では、やることなすことすべて「のーんびり」です。勉強だって「のーんびり」です。
体力だって、ついていません。
案外、都会に比べて、田舎の子ほど、走り回って、「体力」ありそうですが、ここ北海道はまったく違います。家に帰って、ポテトチップス食べて、炭酸飲料飲みながら、ゲームです。だから、体力も学力も、全国最低レベルです。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-512.html
ブログカテゴリ:北海道に関すること「何でも最低北海道」参照
上記引用記事のように、「上を目指す」のではなく、「入れるところに入る」のが、北海道の受験です。ですから、北海道一の進学校「札幌北」「札幌南」においても、東大進学者が、現役3人(北)とか、10人(南)とかしかいません。(HP参照)
そう、北海道は、北海道で完結しており、東京を意識することはありません。住む世界意識では「札幌」が首都であり、北大が、東大なのです。
北海道は、「北海道国」と言っても過言ではないのです。
余談ですが、ソ連があった時代(もう、20年も前の話です)、極東北海道は、防衛の拠点であり、北海道特例で、全国の公共工事予算の10%が優先的に配分されていました。
テレビ局も、民放は、東京キー局と同じだけあります。東北や、山陰、沖縄とは全然違います。
新聞も全国紙がどこへ行っても取れます。沖縄では、朝日や読売、毎日にお目にかかることはありません。どこでも見られるのは、地元紙2紙だけです。
北海道は、インフラ整備に甘えてきたんですね。今はこんな優先配分はもちろんありません。
保護者も、「北海道生まれ、北海道育ち」なので、「のーんびり」に対して、全然違和感を持っていません。
<全国は?>
読売H23.7.6『土曜授業 復活の動き』
…4月、全国の小学校で、学習内容を大幅に増やした新学習指導要領(新課程)が実施された。教科書は3割ほど厚くなり・・・。文部科学省は「指導要領は学ぶ最低基準」としており、多くの学校が、夏休みや行事を削り、平日の授業を増やして標準以上の授業時間を確保する。
…6月、読売新聞が都道府県と政令市66教委に行った調査では、今年度までに公立小1438校、公立中703校が土曜授業に踏み切った。
…土曜授業が事実上解禁されている都内の学校…。
…「保護者の約9割は土曜授業に前向き」埼玉県坂戸市教委はこんなアンケート結果を基に、今年度から小中学校で正規の土曜授業を始めた。


そもそも、札幌市内にある立命館大学の付属中高も、「土曜授業」を行っています。全国視点の学校では当たり前ですし、私立は公立との差別化を図るために、土曜授業は当たり前です。
ゆとりのある保護者家庭では、カネがかかっても、私立校に通わせるのは、当たり前でしょう。3年後(大学受験・高校受験時)に、私立校に通うのと、公立校に通うのでは、大きな違いが生じますから。
<北海道の公立中学の様子>
まあ、授業カットが当たり前です。どれだけすごいのか。
例えば、札幌市立中学校です。身体測定(身長・体重・座高のたった3つ)をするのに、1日がかりです。
男子生徒は朝登校し、10時前には強制的に放課になります。そのあと、女子が登校して、計測するからです。しかも、放課させたあとは、世間体があるのか、「外出禁止」です。
あの、たった、身長・体重・座高の3つだけですよ。それで1日授業カットなのです。それが、札幌市内97校中、おそろしい数の学校・・ほんとうに恐ろしい数です・・で、授業カットが行われているのです。
何ででしょう?そんなに大変なのでしょうか?
市立高校で、1日がかりなのは分かります。身体測定・内科検診・聴力検診・歯科検診・心電図・X腺検査をいっぺんにやるからです。
札幌市立中学は、身体測定(身長・体重・座高計測)で、丸1日、授業がつぶれます。
さらに、夏休み前の、保護者懇談(生徒・保護者・教員3者による面談)も、6時間授業を、4時間にカットして、5・6時間相当の時間に、行います。その間、1週間は4時間授業になります。放課後にやるのは、忙しいのでしょうか?
これが夏休み前、冬休み前に2回あります。合計、20時間の授業カットです。
市立高校ですか?高校は授業カットなんか、しません。夏休みや冬休み、放課後に時間を取って、保護者懇談を行います。授業をカットするという、発想自体、もともとありません。
ゆとりがほしい、全国のみなさん、ぜひ北海道へ。ただし、転職したくとも、北海道には仕事がありません。北海道の求人倍率は0.4.倍(全国0.52):平成23年4月現在です。
保護者も子も、まさにあらゆる意味で「のーんびり」できます。
<追記 いじめ>
読売北海道版 H23.8.6

北海道教職員組合(北教組)は何を「学力」としているのでしょうか。
読売2010.12.22 『道産子の学力向上へ 教育座談会』

林 北海道の子どもが学びの面で多くの課題を持っているのは事実だが、学力テストだけを他の府県と比較して「不振続き」とする議論は生産的ではない。都府県との比較は、学校現場の点数競争をあおる恐れがあり、自己肯定観を持てない子どもを生み、全体の学力低下を招く心配もある。
村山 …だが基礎的な四則計算(筆者挿入:例:50+150×2の問題が、秋田より39.7点低かった)の正答率で、全国平均と10ポイント、秋田と40ポイントの差があるのは、学校で基礎的な学習が身についていない証拠だ。
林 …学力は、かつての知識の量や計算の正確さ、速さという概念から…情報を選んで判断する…知識や経験を活用する…多面的に考える力に変化している。…自分や他者を大切にする感性を育てる必要があり、それを含めて学力、「学びの力」と考えるべきだ。
「自分や他者を大切にする感性を育てる必要」はもちろんそうなのですが、ぜんぜん育っていません。
『いじめ・不登校等への取組』
全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙調査において、「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思う」の質問項目に対して「当てはまる」、「どちらかというと当てはまる」と肯定的に回答している児童生徒の割合は3年連続全国平均を下回る。

<日経が本当に変わった>
経常収支(貿易収支)の黒字をめぐる記事です。財務省は1ヶ月に1回発表するので、新聞でも1ヶ月に1回、必ず取り上げます。
しかし、先月(8月)には、この記事すらなく、また、今月は、下記のようなあっさりとした記事になりました。

今までのような「赤字転落」とか、貿易黒字が減ったのは「○○が響いた」などの記述はなくなりました。
2011-07-18 記事 かんべんしてよ日経「貿易黒字はもうけ」の誤り
参照
日経H23.7,9『6月中旬 貿易黒字』
財務省…発表…貿易収支は6月中旬が495億円の黒字となった。…貿易収支が改善し始めた。
…6月上旬と中旬を合わせた貿易収支は1159億円の赤字。中旬は黒字だったが、上旬(1~10日)の赤字(1654億円)を埋め切れなかった。
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