1400兆円の家計金融資産

<金融資産1400兆円>

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-22001720110701
ロイターニュース 
日本の個人金融資産は過大評価、正味金融資産は466兆円 /jp.reuters

 船井財産コンサルタンツは1日、国内で初めて、資産家・富裕層、企業・法人のオーナーに特化した財産に関する調査リポート「財産白書」を発表した。

 日本国民の保有する金融資産額は、日銀の資金循環勘定にある「家計資産総額」から不動産等を差し引いた1400兆円という数値がしばしば引用されるが、白書によると、これには個人事業主の事業性資金が含まれており、いわゆる個人の資産という概念から、差し引いて考えるべきとの見方を示している。

 こうした見方をベースに、個人金融資産について2009年の全国消費実態調査結果を基に試算すると、個人金融資産総額は672兆円で、これは日銀の資金循環勘定から算出される家計金融資産の46%となった。このうち負債は206億円となり、これを差し引いた正味金融資産は466兆円、としている。


金融資産 内訳

 
 また個人事業主を含まない個人の資産内訳(09年)では、不動産が全体の66.4%(このうち54.1%が自宅)を占めており、現預金や生命保険、有価証券などの金融資産はわずか24.7%だった。一方、この個人の資産内訳を時系列でみると、1989年には不動産が77%を占めており、約20年で11%低下した。

 個人が豊かなセカンドライフを送るには、金融資産をいかに有効に運用・活用するかがテーマとなる中で、船井財産コンサルタンツの蓮見正純社長は、財産の半分以上を自宅が占めるという現実の中で、自宅をいかに財産としてとらえ、豊かな生活のために使っていくかが今後の大きなテーマだと指摘。不動産価値の低下についても、「黙って見過ごすわけにはいかない。毎年毎年、自らの財産が失われていっているという事実を認識し、財産の運用と保全について考えていく必要がある」とコメントした。


GDPは金融資産+実物資産.jpg

金融資産 21年末現在


 家計の個人金融資産が、466兆円だそうです。個人事業主(いわゆる、個人商店や、個人の会社など)の事業資金を除くと、このように推計されるそうです。

 1400兆円の場合、一世体当たりの平均値が1439万円になりますが、466兆円とすると、1世帯当たり、単純計算で471万9千円になります。これらは、「現預金・株・証券・保険/年金準備金・その他」から成り立っていますので、単純に「預金額」だけではありません。

 しかも、個人の資産の内訳では、自宅が36%を占め、上記金融資産は、24.7%だそうです。こちらの方が、より実感に近いのではないでしょうか。

<金融資産を巡るトンデモ論>

 この金融資産は、ストックといいます。過去のGDP(国内総生産)のうち、貯蓄に回った分の累積です。

GDPは金融資産+実物資産.jpg

国民資産(ストック)の推移


 この金融資産は、毎年増えています。この金融資産について、「誤解・誤読」が蔓延しています。

<何を言っているのか、ちんぷんかんぷん>

H23.7.10 北海道新聞 勝木晃之郎『貿易赤字定着の恐れ』

「貿易赤字は日本が注目しなきゃいけない最大の問題」。輸出から輸入を差し引いた5月の貿易収支が2か月続けて大幅赤字となったことが分かった6月下旬、与謝野薫経済財政担当相は会見で深刻な表情を崩さなかった。
財務省によると、5月の貿易収支は過去2番目に悪い7727億円の赤字。

…日本は海外からの債権や証券などからの配当収入も多く、これらの所得収支をモノやサービスの収支と合わせた昨年の経常収支は前年比28%増の約17兆1千億円の黒字と堅調だ。
 ただ、震災後の…経常黒字幅は3か月続けて前年より縮小。この傾向が続いて赤字に転じれば、海外に資金が流出し、積み上げてきた国内の金融資産が減少するのは必至だ。政府の膨大な借金は、…国内金融機関による国債購入で支えられており、これが細れば、国債の新たな買い手を海外に求めなければいけなくなる。
 
 個人金融資産は、今年3月末で1476兆円。国と地方を合わせた892兆円の長期債務残高との開きは、約600兆円あるが、ローンを差し引けば約200兆円の余裕しかない。SMBC日興証券の末沢豪謙金融市場調査部長は「資産を抱える高齢者は蓄えを崩して医療や介護に回している。今後は貿易収支に加え、所得収支も減る恐れが強い」と、国債購入に回る国内の余剰資金の減少を警戒する。
 「経常黒字が減れば貯蓄が減り、政府の資金調達コストは諸外国の国債と同程度まで上昇する」(米格付け会社ムーディーズ)との見方も強い。現在10年物国債で1%台前半の金利が米国並みの3%台に上がるだけでも、利払い費が財政に重くのしかかり、国の財政運営は厳しい状況に追い込まれる懸念がある。
 
道新.jpg

 何を言っているのか、訳が分かりません。あっちからこっちから、色々な資料(証言)を引っ張り出して書いたものの、レポートとしては、完全に不合格です。この記者が、全体像(初歩の経済)を全く理解していないことが、如実に分かります。

 学生にレポート(論文)を書かせたら、どの程度理解しているのか、先生はすぐに分かります。コピー&ペーストを利用しても、論旨が一貫していないと、結局不合格です。

<全くバラバラ>

道新.jpg

 ①経常収支と、②個人金融資産と、③国と地方の長期債務を1つのグラフにしていますが、この3つは、全く無関係です。なぜ1つのグラフにしているのか、全然理解できません。

 たとえるなら、プロ野球の首位チームとのゲーム差と、相撲の白星黒星、サッカーの得失点差を同じグラフにしたようなものです。さっぱり分かりませんし、全然理解できません。

 「貿易赤字は日本が注目しなきゃいけない最大の問題」。輸出から輸入を差し引いた5月の貿易収支が2か月続けて大幅赤字となったことが分かった6月下旬、与謝野薫経済財政担当相は会見で深刻な表情を崩さなかった。
財務省によると、5月の貿易収支は過去2番目に悪い7727億円の赤字。


 与謝野さんは、完全な経済音痴です。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-160.html
『大丈夫か?この人で 与謝野馨』参照


 まあ、優秀な官僚(東大法学部以外の格落ちレベルに、東大経済学部出身者がいるはず)がいるから、なんとかもっているのでしょうけど。政治家は「おつむが軽いほうが良い」と、官僚は思っているのでしょうねえ。(ちなみに、竹中元財務大臣なんか、東大法学部官僚から見たら、完全に傍流です。興銀(現長期投資銀行)時代、官庁に出向されても、完全に干されていましたから・・・・東大法学部にあらずんば、人に非ずの世界です)。

 正解は、

「貿易赤字は日本が注目しなきゃいけない最大の問題」 

ではなく、

「貿易赤字は日本の経済の形を分析する、一要素」。

です。

 続いて

…日本は海外からの債権や証券などからの配当収入も多く、これらの所得収支をモノやサービスの収支と合わせた昨年の経常収支は前年比28%増の約17兆1千億円の黒字と堅調だ。
 ただ、震災後の…経常黒字幅は3か月続けて前年より縮小。この傾向が続いて①赤字に転じれば、海外に資金が流出し、②積み上げてきた国内の金融資産が減少するのは必至だ。③政府の膨大な借金は、…国内金融機関による国債購入で支えられており、これが細れば、国債の新たな買い手を海外に求めなければいけなくなる。
 

です(数字は筆者挿入)。まず①についてです。

G:\ブログ 絵\2009年 国際収支表.jpg

 国際収支表では上記のようになっています。この所得収支は、海外の債権収入・株の配当・国外で働く日本人の給与などです。この経常黒字は同時に資本赤字のことで、要するに海外資産(株や債券・土地や建物・海外通貨)の積み上げのことです。日本国内に流通するカネではありません

2009 国際収支表 所得収支→対外純資産バージョン.jpg

 表数値の違いは、速報値・確定値だからです。

 経常黒字資本赤字経常赤字=資本黒字なので、

①赤字に転じれば、海外に資金が流出し、

 ではなく、

①赤字に転じれば、海外から資金が流入し、

 となります。海外が日本国内の資産(株や債券・土地や建物・円通貨)を積み上げることになります。

 まあそもそも、「流出」という言葉を使う時点で、間違いなのですが・・・・。経済学的には、資産を「外国資本」で持つか、「国内資本」で持つかの違いなので、別に円通貨がどこかに流れ出てるわけではありません。単なる交換のことです。東京在住の人が、北海道に土地を持つか、九州に土地を持つかの違いでしかありません。

 次に②です。

 ただ、震災後の…経常黒字幅は3か月続けて前年より縮小。この傾向が続いて赤字に転じれば、海外に資金が流出し、②積み上げてきた国内の金融資産が減少するのは必至だ。

 ストック(過去の金融資産)と、今期のGDP(GDI国内総所得)を混同した暴論です。経常赤字だからと言って、日本国内の過去の金融資産が減ることはありません

金融資産 21年末現在

国際収支 経常赤字の場合.jpg

 21年末で、日本が持つ外国資産は、544兆8千億円、外国が持つ日本資産は288.6兆円、その差額が266兆2000億円、対外純資産です。

 経常収支赤字=資本収支黒字の場合、上記の外国が持つ日本資産:288.6兆円が増えることです。

 20××年の場合、12兆540億円、増えるのですから、301兆1千億円になることです。別に日本が持つ外国資産544兆8千億円が減るわけではありません

②積み上げてきた国内の金融資産が減少するのは必至だ。

 ではなく、
 
外国が(日本)国内に持つ金融資産が増加するのは必至だ。

 となるのです。

金融資産 21年末現在

上図の「純資産・対外資産」が減少するのです。国内の金融資産が減るわけではありませんし、日本が持つ外国資産、544兆8千億円(21年現在)が減ることもありません

 続いて③です。

 ただ、震災後の…経常黒字幅は3か月続けて前年より縮小。この傾向が続いて赤字に転じれば、海外に資金が流出し、積み上げてきた国内の金融資産が減少するのは必至だ。③政府の膨大な借金は、…国内金融機関による国債購入で支えられており、これが細れば、国債の新たな買い手を海外に求めなければいけなくなる。
 ③個人金融資産は、今年3月末で1476兆円。国と地方を合わせた892兆円の長期債務残高との開きは、約600兆円あるが、ローンを差し引けば約200兆円の余裕しかない。SMBC日興証券の末沢豪謙金融市場調査部長は「資産を抱える高齢者は蓄えを崩して医療や介護に回している。今後は貿易収支に加え、所得収支も減る恐れが強い」と、③国債購入に回る国内の余剰資金の減少を警戒する。
 

道新.jpg

 このグラフの個人金融資産と国と地方の長期債務残高の差 「約600兆円あるが、ローンを差し引けば約200兆円の余裕しかない」と、この差がなくなった時が限界だ!「約600兆円」しか余裕がない、とするトンでも論です。

 過去に、同じ内容の、こんな記事がありました。

 日経2009年12月20日 論説委員長平田育夫『日本国債いつ火を噴くか』

 …日本は、外貨建ての国債を出していないし、国債の93%も国内の金融機関や、個人が持つ。だから、両国の(筆者注:外国資本が、逃げ出し長期金利の上昇した、ギリシャ・スペイン)のようにはならない、というのが、常識的な見方だ。
 …個人の金融資産は、個人負債を除き、1065兆円。一方、国と地方の長期債務残高は、825兆円で今後も増える。2010年代中には、
個人資産を、全部充てても、公債費を、買い切れなくなる

 日本のストック(金融資産)は2008年末現在、5515兆円です。そのなかで家計の資産は、1,433.5兆円。これが、「日本の家計の資産は約1400兆円」と言われるものです。

 一方、家計の負債は、同375.4兆円です。新聞記事の「個人の金融資産は、個人負債を除き、1065兆円」というのは、「資産-負債」のことです。これを国債購入に「全部充てても…買い切れなくなる」というのですが・・・。

 国債は、毎年のGDP(フロー:その年に稼ぎ出したお金)で購入されています。ですから、記事の言う1065兆円の中に、825兆円分(海外を除くと775.5兆円)の国債費は、すでに入っています。「個人資産を全部充てても買い切れない」ではなく、「個人資産の中に国債は含まれている」のです。新聞記事は不可能なことを述べています

 我々の預貯金→銀行・生保・公的年金・投資信託→国債購入825兆円分(海外を除くと775.5兆円)。「国債は政府の借金=国民の財産」です。これらの借入金を買っているのは誰でしょう?それは我々1人1人の国民なのです。簡単に言えば、約1500兆円に及ぶ、日本人の個人資産の約53.%は国の借入金なのです。

帝国書院『アクセス現代社会2009』P134帝国書院『アクセス現代社会2009』P134 家計の金融資産残高の推移.jpg

日経21.6.27
国債購入者 日経21.6.27


 この金融資産をストックといいます。毎年の稼ぎはGDPフローです。国債購入費は、毎年のGDPフローによって賄われています。その残高が、825兆円(海外を除くと775.5兆円)という「政府の負債」=「国民の財産」となって、ストックに計上されます。
国債 フロー→ストック

 毎年のフロー(GDP)の中から、40兆円ほど公債購入に充てられます。その40兆円分は国民の資産=ストックになります。国民のストックを、国債購入費に充てているわけではありませんストックの中に、「過去の国債」が含まれているのです。

③個人金融資産は、今年3月末で1476兆円。国と地方を合わせた892兆円の長期債務残高との開きは、約600兆円あるが、ローンを差し引けば約200兆円の余裕しかない」ということは、暗に200兆円の余裕=国債購入の限界などということを示していますが、単なるトンでも論です。

 毎年のフローが国債購入費に充てられています。

 続いて、④⑤です。

 個人金融資産は、今年3月末で1476兆円。国と地方を合わせた892兆円の長期債務残高との開きは、約600兆円あるが、ローンを差し引けば約200兆円の余裕しかない。SMBC日興証券の末沢豪謙金融市場調査部長は「資産を抱える高齢者は蓄えを崩して医療や介護に回している。今後は貿易収支に加え、所得収支も減る恐れが強い」と、④国債購入に回る国内の余剰資金の減少を警戒する。
 「⑤経常黒字が減れば貯蓄が減り、④政府の資金調達コストは諸外国の国債と同程度まで上昇する」(米格付け会社ムーディーズ)との見方も強い。現在10年物国債で1%台前半の金利が米国並みの3%台に上がるだけでも、利払い費が財政に重くのしかかり、国の財政運営は厳しい状況に追い込まれる懸念がある。

 
 ⑤は何の関係もないことが分かりました。ですが、④は正しいです。

 S(貯蓄)-I(投資)=(G-T財政赤字)+(EX-IM貿易黒字)です。

 現在は、S-Iは貯蓄超過で黒字です。ですが、この貯蓄S(家計と企業と政府)のうち、家計の貯蓄率が低下しています。

新聞を解説 『国の借金 家計の貯蓄頼み限界』日経H22.12.30

 …少子高齢化で家計の貯蓄率は07年度に過去最低の1.7%まで低下。「3~5年後にはマイナスに転じる」との見方もある。…日生基礎研究所の櫨浩一経済調査部長は「貯蓄率がマイナスになれば、海外からの投資増が必要になる…」と語る


ところが、「…少子高齢化で家計の貯蓄率は07年度に過去最低の1.7%まで低下。「3~5年後にはマイナスに転じる」との見方もある。」ということです。

櫨浩一『貯蓄率ゼロ経済』日本経済新聞社 2006年 p11 p106

2020年頃には家計貯蓄率はゼロに
櫨浩一『貯蓄率ゼロ経済』日本経済新聞社 2006年 p11 p106.jpg
  
櫨浩一2006年 p106
櫨浩一『貯蓄率ゼロ経済』日本経済新聞社 2006年 p11 p106

 現在の、S-Iがゼロ、あるいはマイナスになると言うことです。国民の貯蓄だけで、投資がまかないきれなくなるということです。

(S-I)=(G-T)+(EX-IM)

(1)左辺ゼロ=財政赤字プラス+貿易黒字マイナス
(2)左辺マイナス=財政赤字プラス+貿易黒字マイナス

 このように,左辺と右辺は必ず等しくなるので,日本は,必ず「貿易赤字」になります。
貿易赤字=資本収支黒字なので、外国から日本への投資が、増えることを示します。
「櫨浩一経済調査部長は「貯蓄率がマイナスになれば、海外からの投資増が必要になる…」と語る」というのは、海外からの投資黒字=貿易赤字国になるということです。日本は、必ずそうなります。今のイギリスや、アメリカのようにです。

(S-I)=(G-T)+(EX-IM)

(3)左辺ゼロ=貿易黒字ゼロ
(4)左辺マイナス=貿易黒字マイナス(貿易赤字)

 その際、「金利」を引き上げなければなりません。日本の国債金利<外国(自国)の国債金利であれば、日本の国債は売れません。「債券価格の調整が必要=金利引き上げ」ということです。

④国債購入に回る国内の余剰資金の減少を警戒する。
「⑤経常黒字が減れば貯蓄が減り、④政府の資金調達コストは諸外国の国債と同程度まで上昇する」(米格付け会社ムーディーズ)との見方も強い。
 

というのは、以上のことを示しています。

日経H23.7.12『潜む不安、膨らむリスク』
 …SBC日興証券の末沢豪謙…「…経常赤字に陥れば、政府が国債を発行する際に海外資金に頼らざるを得なくなる。金利上昇につながる可能性が高い」と警告する。


この通りです。
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comment

Secret

照会です

いつも拝読し勉強させて頂いております。ありがとうございます。

さて、一点ご教示願えれば幸甚です。

家計の金融資産が金融機関の国債購入等に充てられており、家計が金融資産を一斉に取り崩せば、金融機関が国債等を売らなければならないというのは分かります。

ただ、家計が金融資産の一部を取り崩して消費に回した結果として、小売業やサービス業の売り上げが伸び、そうした業者の預金が増えるという形で、金融機関が国債等を購入する原資が戻ってくるというパスは考えられませんでしょうか。もちろん、家計が消費してもすぐに小売業等の預金が増えるわけではなく、タイムラグはあると思います。

ご多用のところ大変恐縮に存じますが、お知恵を賜れればと存じます。

No title

家計口座→企業口座の移動となります。

家計

消費(GDP)

企業

 ということではないですが。

ストック

GDP

 ということを主張したいのであれば、勘弁願います。

No title

回答をありがとうございました。浅はかな質問で申し訳ありませんでした。

私が申し上げたかったのは、預金の「家計口座→企業口座の移動」が起こった上で、企業が預金をそのままにしておけば、金融機関にとって国債購入の原資が保たれるのでは?、ということです。

でも、考えてみると、企業がこうした行動を選択する保証はありませんね。

大変失礼致しました。

No title

 「ストック→フローに回せる」論を主張したいのであれば、勘弁願います。それ以外であれば、どんな質問でも結構です。

(1)家計・企業・政府債権=(2)家計・企業・政府債務です。

この政府債務が「公債」です。

(1)だけで、主体が動く限り(家計から企業に債権移動:債権譲渡のように)、(2)には何の影響もありません。

 ミクロで、貯蓄を降ろして、1000万円の家を購入しようが、200万の車を購入しようが、マクロでは影響はありません。

 銀行は、預金準備の範囲で、預金卸ろし額に対応しているからです。

 ですが、家計が、貯蓄を降ろす=(2)の債務を売るということです。マクロで考えます。

 14兆円の債権を降ろし、消費に回す=14兆円の債務(国債や社債や株)売却のことです。

 (1)14兆円債権を降ろし消費する=(2)14兆円債務売る←(3)誰かが買うです。

(3)の14兆円分は、ストックからは、もちろん出ませんね。すでにそのストックは、何らかの債権購入額だからです。

(3)の14兆円分は、結局フローから出ます。

(1)で、消費(フロー)に回った14兆円分=同時に(3)の債権購入分(フローから支出)です。

ストックは、消費(フロー)には、原理的に回らないのです。

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