TPP

<2012年 3月 追記>



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>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。
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三橋さんのブログhttp://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/day-20120317.html に、バカの一つ覚えの云々と、私のブログが上記のように紹介されているようで、情報をいただきました。

最初に言っておきますが、

(1)三橋さんの話は、基本的に経済学の土俵にはありません。「1400兆円の家計資産を使える」とか、「5570兆円の金融資産=金融負債は、帳簿上あるだけで、どこにもないのに、それをさもあるかのように論じる」とか、「経済成長(名目GDPアップ)させれば、政府の借金は問題にならない」とか。

 ただ、日銀批判は、同意です(実際に日銀が事実上のインフレターゲット=GOALと、アメリカと同じ表記=意味は目標・目的:をしたら、株価上昇は進み、円安になりました)。

 さて、リカード理論ですが、上記の引用をしている人は、セイの法則、完全雇用、資本移動の自由がない・・これは、完全に後付の話です。

 つまり、「理論の、理論による、理論のための屁理屈」をこねまわしているだけで、おそらく、これを書いた人は、どこかの経済学書を丸写しして書いているだけで、本人は全く理解していないはずです。

 比較優位の理論は、原始時代から、人間が行ってきたであろう、「交換」の利益を証明した理論で、「事実(実践)が先、説明(リカード理論)が後」なのです・・・・上記の理屈をひねくり回した話とレベルが違うことが分かります。

 原始時代も、女性が妊娠・授乳期は、狩りを男がやっていたのです。これも、交換です。

 しかも、小さな子供(絶対劣位者)でも大の大人(絶対優位者)の間でも、「交換」は全ての人にとって利益になることを証明した理論です。

 漁村と山村、子供と大人、女と男、絶対優位者でも、絶対劣位者でも、交換が利益になる・・・・この日常の事実(実践)を「絶対優位・劣位」ではなく、「比較優位で構わないのです」と説明した理論です。

 絶対優位・劣位は「他者との比較」ですが、比較優位は、「自分自身の中」「家庭の中」「職場の中」「県の中」「国の中」での比較で、「他者との比較」で優位劣位を決めるものではないのです。

 絶対劣位者(例えば、大人に対する子供…それでも比較優位な分野はある・・)でも、絶対優位者(大人)と交換することによって利益を得られるという事実を、理論で見事に説明したものです。

 中野氏でも、三橋氏でも、TPP反対論者でも、日常生活で、当たり前におこなっている・・・あるいは彼らが生まれた時から行ってきたであろう「交換」をしていない人が1人でもいたら、それはリカード理論が間違っていることを証明したことになります。

 原始時代以降、交換をしていなかった時期や場所や時代がどこかに一つでも存在しているなら、教えてください。日常生活は「交換」で成り立ち、それは意識せずに「比較優位理論」に基づいているというお話です。

 また、中野氏や、三橋氏の完全な間違いは、ミクロとマクロを混同しているところにあります。企業は競争し、「勝った負けた」「増えた減った」と、まさにミクロの話で説明できます。

 服飾のユニクロ、一人勝ちですね。でも6000億円の国内売り上げ高のすべては、中国やベトナムからの輸入です。では、ユニクロが伸びると、日本は輸入するから負けて、中国やベトナムは輸出するから勝ったのですか?どこに?

 日産マーチ、月に4000台売れていますが、全部タイからの輸入です。日産の業績は、トヨタを抜こうとするほど、伸びています。では、タイが勝って、日本が負けたのですか?

 家具店のニトリ、3100億円の8割は、輸入品です。では、ニトリは負けたのですか?日本は負けたのですか?どこに?

 このように、ミクロの勝ち負け論を、国レベル(マクロ)に拡大する人、つまり、マクロの視点がない人は典型的にトンでも論を語るのです。

 
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 「みんなが,『アメリカの競争力』とか言ってるのは,ありゃいったい何のことかって?答えはだねえ,残念ながら要するにそいつら,たいがいは自分が何言ってんだか,まるっきりわかっちゃいないってことよ 」
 ポール・クルーグマン『クルーグマン教授の経済学入門』主婦の友社1999 p41


 実業界でとくに一般的で根強い誤解に,同じ業界の企業が競争しているのと同様に,国が互いに競争しているという見方がある。1817年にすでに,リカードがこの誤解を解いている。経済学入門では,貿易とは競争ではなく,相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として,輸出ではなく,輸入が貿易の目的であることを教えるべきである。
ポール・クルーグマン 『良い経済学悪い経済学』日本経済新聞出版社2008  P172


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反対論者は、この話、永遠に理解できないんでしょうねえ。

 貿易に反対する人は、日本史上「交換」をしていない日常が、一つでもあったか、存在を証明してくださいね。こんな大げさではなくとも、あなたの家族の中で「交換(分業)」をしていなかった経験が一つでもあればけっこうですが。
あと、TPP反対論者から、日中韓FTA(自由貿易協定 すでに実務者レベルで話し合いは始まっています)反対の声を聴いたことがありません。

 要するに、TPP反対論とか、貿易誤解論は、こんなレベルのお話なのです。

50年代の日本は、「安かろう、悪かろう」ブリキのおもちゃを輸出する、圧倒的!絶対的劣位国でした。

当然50年代のアメリカは、世界唯一のまさに経済大国「絶対優位国」でした。

 では、日本は、負けたのですか?どこに?

中国、80年代は、日本のGDPの1/5しかありませんでした。まさに体重で言うと、日本は80キロの大人(絶対優位)、中国は16キロの幼稚園児以下(絶対劣位)でした。繊維産業だろうが、プラスチック産業だろうが、日本とは太刀打ちできません。

 では、中国は負けたのですか?どこに?

今日、日本のGDPを中国はぬかしました。では日本は負けたのですか?どこに?

馬鹿らしくてお話にならないことが分かると思います・

 もしも勝ち負けを論じるなら、GDP、それも一人当たりGDPです。輸出や輸入は、カネの貸し借りのことなので、勝ち負けの対象ですらないのです。

 貿易黒字=資本投資国、貿易赤字=資本受け入れ国、これさえ理解できないんだから、「貿易黒字国は勝ち」「貿易赤字国は負け」って、永遠にミクロ(日常生活レベル)とマクロ(経済学レベル)を混同し続けるのでしょう。

 もう、高校資料集でさえ、「貿易黒字はもうけではありません」って載っている時代です。

 カネを貸したら(経常黒字国)GDPアップ、カネを借りたら(経常赤字国)GDPダウンなんてお話、「AKB48は、つんくプロデュース」だ!っていうような、小学生にも笑われるお話です。


 ついでに。

輸出増=輸入増です。なぜなら、「世界全体の輸出額」は、「世界全体の輸入額」の別名だからです。

 今あなたが食べているカレーを「ライスカレー」というか「カレーライス」というかの違いです。

 そうそう、輸出だけ伸ばして輸入を抑えるのも不可能です。もしそれが可能なら、世界のどこかに「輸入だけのばして輸出を抑える」という、殊勝な?国がないと成立しませんから。

 世界全体の輸出額=世界全体の輸入額です。

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>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。


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 上記のようなことを書いている人は、リカードの数値例を理解していないし、見てもいません。もちろん、「数値を変えて」など、やろうにもやれない理解レベルの人です。

 追記 上の3つの◆条件がなくても、比較優位による利益を得ている例です。

>中朝貿易、最高の56億ドル 11年62%増、中国依存鮮明
MSN産経ニュース2012.3.6 17:08


 北朝鮮も、中国も、利益を得ています。
◆セイの法則などありません
◆完全雇用もありません
◆資本移動(朝鮮ウオンは国外では使えない)もありません。

 では、なぜ、両国は利益を得ているのですか?利益を得ているのは、「○○論」という理論だとしたら、何論というのですか?教えてください。

 大体、リカード数値例を使っても、失業者数は作れますし(◆完全雇用などなくても構わない)、完全特化でなくても、部分特化でも成立します。

 また、作ったものがすべて売れなくても、成立します。◆セイの法則など、なくても、リカード数値例をそのままつかって、「全部売れなくても利益を得られる状態」を作り出せますよ。

 だから、上記のようなこと書いている人は、どこかの論を適当に持ってきて、書き写しているだけなのです。本人、全く理解していないのです。

 また、私は、誰もが一つの仕事に特化することによって「幸せ」になれる理論と書きましたが、それは、「哲学(価値観)の領域」ですと、断っています。この領域は、千差万別で答えがないからです。

 ただ、あなた自身が、身体障碍者、精神障碍者だったら、どうですか?そのできる範囲の中で、最大限自分にとって満足できる(時間や、場所や、仕事の種類や、給与や、待遇や・・・・その他の条件で)仕事に特化しませんか?自ら、自分にとって「嫌な、不幸な仕事」を選ぶ人って、どこかにいるのですか?私は見たことがありません。

 そりゃ、みんな、自分の仕事に満足しているわけではないと思いますよ。待遇面や、人間関係を含めた環境面や・・・。でも、あなたがついている仕事は、とりあえず、夢(ベスト)ではなくても、ベター(現実的に最大の効用)な仕事ではないのですか?
 そうではないと考えたら、転職するのではないですか?

 身体・精神障害で、中卒で、選べる仕事が限られている人も、いわゆる普通の人も、医者にでも弁護士にでもなれる、ものすごく才能に恵まれた人も、芸術や、運動で並外れた能力を持つ人も、みな、何かに特化し、交換しているのではないですか?

 TVに出ている、美容整形女性医者も、弁護士も、その本来の仕事をするより、TVのレギュラーを持っている方が、自分にとって最大の効用を得ている(待遇面か、時間面か、精神面かはわかりませんが)から、本業よりTV出演をしているのではないですか?

 古今東西、「交換=英語でトレードという=トレードは貿易と訳される」の利益を享受していない人が、どこかに存在するのですか?私は、見たことがありません。

注)曾野綾子さんの話によく出てくる、世界中で活躍するシスター、キリスト教の世界に生き、極貧とも、日本に住む我々からすれば、最低最悪とも言える世界に、自ら身を投じる人々も、自らの効用を最大限にしているのではないですか?
 

<最初に>

メカニズムを説明できていない時点で敗北確定
窮めつけ→経済学は常識とは異なるから-
だれがそんな説明で納得するんだよ

所詮経済学は占星術と変わらないという証左だな
メカニズムやシステム論でなく権威論に執着するのは未熟な学問である証左だということだよ



 TPPに関して、このブログを見ている人が増えているようです。中には、上のような、コメントを残す人がいます。

 貿易の利益(メカニズム)は、このブログカテゴリ 『リカード 比較優位 比較生産費説』の1~18を見て下さい

 また、食糧自給率のトンデモについても、きちんとブログカテゴリ『農業自給率UPは無意味1~25』を見て下さい

 ここの説明を抜きに、中野氏の本文記事を見ても、一般の人(常識に染まって、経済学的理解できないひと)には理解できません。 

 リカードを理解した人でないと、経済学の真意(常識とは180度違う)は理解できません。

 いろいろな方からコメント寄せられますが、皆さん、リカード・農業記事、読まずにコメント書いているのがすぐに分かります。野球のルール知らずに「打ったらサードになぜ走らない!」って書いているのと同じだからです。





比較優位 comparative advantage=アドバンテージ


N・グレゴリー・マンキュー『マンキュー経済学 第2版』 東洋経済新報社 2005 p79-80 
 貿易の利益に関する…リカードの結論は、時代を超えて支持されてきた。政策問題に関して、経済学者の意見は分裂しがちであるが、自由貿易支持に関してはまとまるのである。自由貿易を支持する議論の中核は、この2世紀もの間ほとんど変化していない。…リカードの時代と比べると経済学の範囲が広がり、理論は洗練されてきたが、貿易規制に対する経済学者の反対意見は基本的には比較優位の原理に基づいたままである。



P・R・クルーグマン『国際経済学』ピアソン2010
p35
…比較優位そのものは単純な概念だが、多くの人々にとっては、理解するのが(あるいは受け入れるのが)驚くほど困難な概念であることはこれまでの経験が示している。
…国際貿易のモデルの構築に多大な貢献をしたノーベル賞経済学者のポール・サミュエルソンもこう述べている。「比較優位は、経済原則として否定しようのない事実であるにもかかわらず、賢明なる諸氏でさえ完全に納得しているわけではないものとして、自分が承知しているなかで、最も典型的な例である」





 中北徹 『入門・国際経済』ダイヤモンド社2005
P2
…第一線のエコノミスト、あるいは、経済学者でさえ、しばしばこの比較優位の原理の意味を、絶対優位と取り違えて議論しがちです。あえていえば、この理論を正しく理解することが国際経済学の全ての出発点になります。

P7
…一国経済における生産性上昇率の相対的な順位が重要なのです。したがって比較優位にもとづく産業・貿易論の本質はランキング競争であるといえます。ここに比較優位であって絶対優位ではないと強調する意味があるのです。
…こうした意味では、ある輸出産業や企業にとってのライバルが存在するとすれば、それはむしろ日本国内において台頭する、すぐれた商品分野であり、あるいは成長産業そのものであって、本当は海外の製品ではないのです。


P10『比較優位はどんどん変わる』
応用物理の専門家である北澤宏一氏…「輸出における真のライバルは、日本国内に台頭する輸出競争力により優れる他製品であり、海外の低労働コストではない」と強調しておられます。著者はこれを読んで驚嘆しました。比較優位の原理の神髄を看破する、日本の技術者の鋭い観察眼が示されていたからです。




櫨浩一『日本経済が何をやってもだめな本当の理由』2011年 日本経済新聞出版社
p109
…比較優位の理論ほど実社会では誤解されたり無視されたりしているものも少ない。高名な経済人が、比較優位についてとんでもない間違いをいうのを何度も聞いたことがあるし、貿易の話になると、国際分業という発想はすっかりどこかに飛んでいってしまい、何でも国内で生産して海外に売った方がよいと考える人が多いのだ。



 アドバンテージ=優位さを使わない人っているのですか?


<TPP>

 環太平洋経済連携協定です。’06年にシンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイ間のFTAが母体です。これに、米(オバマ政権下で正式加盟表明)・豪・ペルー・ベトナム・マレーシアが加わった9国で、今年11月の合意を目指して交渉が行われています。日本は、この参加を検討している状態です。

 米国は、このTPPを、APEC(アジア太平洋経済協力会議:21か国)の自由貿易圏化(EUのような、域内統合を連想してください)の基礎的なモデルと位置付けています。このため、APEC参加国がTPP参加国になる(参加国増)になる可能性が高いのです。

TPP.jpg

TPPは、関税撤廃で例外分野が認められないなど、従来のFTAよりも、自由化のレベルは非常に高いレベルになっています。米国が参加を決めたのは、オバマ政権下「貿易額を5年で倍増する」との公約を達成する目的があると言われています(輸出≡輸入増なので、輸入も拡大しますが)。また、非関税障壁もこの際、いっぺんに改定させようという狙いも、米産業にあります(「TPPのための米国企業連合」の発表した15原則)。ですが、将来的には、APEC自体に拡大するという戦略があります。

 話がそれますが、アメリカは、FTAにおいても、自国産業保護については、例外を求めます。豪との2005年FTAでは、砂糖と酪農品の自由化を拒否しています。鉄鋼産業保護のために、「バイ・アメリカン法」が導入されましたし、国内航路で自国海運業保護の「ジョーンズ法」もあります。アメリカだって、決して「完全自由化」ではないのです(背景には、「議会承認が必要=議員は利害代表者」というものがあります)。

 また、米国が要求する投資家と国の紛争解決の規定については、豪ともめています。主権侵害との反対意見があるからです。

 TPP参加は、「日本への開国押し付け」なのでしょうか。TPPの柱は次の3点です。

①物品貿易
②電気通信サービス・電子商取引
③分野的横断的事項(各国規制の統一)


 このうち、③以外は、すでに日本は、過去のFTAでほぼ実現している内容です。さらにEPAで、ヒトの自由化も一部認めたように、実質的にTPPの内容を上回っている場合もあります。
 
 最新の動向では、完全自由化を目指した当初の流れとは別に、柔軟で現実的な方向(3月段階)になっています。最後は妥協する可能性が高いとみなされています。豪は米に対し、砂糖や牛肉の関税削減を求め、米は豪に知的財産権の保護強化を要求しています。

 いずれにしても、日本にとってのTPP参加は、「遅いか早いか」の問題(APECがいずれ目指している方向)です。問題を先送りしても、必ずまた同じ局面に遭遇します。

読売『TPP7回交渉開始』H23.6.21

…日本政府は…6月としていたTPP交渉への参加判断を先送りしたが、9カ国は、11月に米国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議にあわせた大筋合意に向け協議を加速させる方針だ。


<貿易自由化について>

 巷では、TPP(環太平洋経済協定)や、日本と他国の2国(多国)間協定FTAを巡って、賛否両論あるようです。

 各省庁でも、TPP参加に関し、試算を計上して、数値をはじいています。

(1)内閣府 GDP2.4~3.2兆円増
(2)農水省 農業関連GDP4.1兆円減→全体で7.9兆円減、環境を含めると、11.6兆円減 雇用340万人減。
(3)経産省 不参加の場合、2020年までに、GDP10.5兆円減。雇用81.2万人減。

 てんで、バラバラです。いくら将来に関する予測が難しいといっても、GDPが10兆円規模で「減」あるいは、「増」など、あまりに開きが大きすぎます。

 で、なぜこのような数値になるかというと、それは、「ポジション・トーク」つまり、その業界の権益を守るために、算出したデータだからです。農水省は農林漁業を代弁し、経産省は製造業を代弁しています。それらの業界を代表して権益・損を主張する、すなわち、「ポジション・トーク」ということになります。

山下一仁 『経済教室 高品質生かし輸出に活路』日経H23.6.10
…農水省のデータは…10年前の中国からの輸入米価格と現在の日本米価格を比べて内外価格差を4倍と過大に見積もり影響額を意図的に大きくしたものである。現在では…内外価格差は1.3倍まで縮小しており…


<中野剛志『TPP亡国論』>

中野剛司.jpg

 理論的におかしいです。



 例えはおかしいかもしれませんが、プロ野球指導者が、素人指導者の教え方について、「全く見当違い」というようなものかもしれません。
 例えば、ピッチャーは、キャッチボールの時に、手のひらを後ろ側に向けて、手を引きます。野手は、手の甲を後ろ側に向けて、手を引きます。ピッチャー指導方法は、初めから違います。(肘を肩より上げさせる・・・ムチのように手をしならせて投げさせるため)

 あるいは、素人指導者による、うさぎ跳びみたいな練習方法です。未だにこれに近いことをやっている練習メニューがありますが、関節を90度以上に折り曲げる筋トレに、意味はまったくありません。逆に、関節を痛めてしまうだけです。プロのトレーナーによる練習メニューを取り入れる、Jリーグでも、野球でも、こんな練習は行われていません。
 
 これらは「理論的」に明らかなのですが、世の中の「常識」に染まっている人には、「おかしい」ことが理解できません

「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」の世界かもしれません。

 彼の本を読んではいませんが、その主張はここで述べられています。ちょっと、間違い部分を拾ってみましょうか。
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/01/tpp_5.html
『中野剛志:TPPはトロイの木馬──関税自主権を失った日本は内側から滅びる』


(1)

「日本の食糧自給率の低さ、とりわけ穀物自給率がみじめなほど低い」
「石油よりも危険なのは食料です。中東の石油は生産量のほとんどを輸出用に回していて、外国に買ってもらわないと経済が成り立たないため、売る側の立場は意外と弱いものです。ところが穀物の場合は、輸出は国内供給のための調整弁でしかなく、不作になれば売らないと言われかねません。」
 

 食料自給率について

ブログカテゴリ:農業自給率UPは無意味 参照

 また、農業生産物は、国内消費を犠牲にしてでも、「高く買ってくれるところ」に売ります。発展途上国では、実際にそのような事例が、たくさんあります。農家になって考えてみてください。高く買うところと安く買うところ、どちらに売りますか?

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-251.html
自給率アップは無意味 その1/2

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-473.html
農業の神話(2) 食料危機で、日本が飢餓


発展途上国では、いざ食料高騰(例:2008年)が起きれば、ここぞとばかりに、高く買ってくれるところに売ります。自国民(所得が低い人々)のことなんか、構っていられません。

トリストラム・スチュワート『世界の食料ムダ捨て事情』 NHK 出版2010p206

 理屈では、パキスタンは2008年、世界の他地域にとてつもない打撃を与えた世界的食料供給のひっ迫から比較的隔離されているはずだ。なぜなら、小麦はほぼ自給でき、貿易障壁により世界市場の変動から守られていたからだ。
…けれどもこれらの方法のどれも完璧には機能しない。パキスタンのような国では…国内外での価格の開きが大きくなればなるほど、密輸業者と堕落した役人にとっては国境をまたぐ取引への誘惑が大きくなる。…2007年から8年も例外ではなかった。同国は穀物を輸出し、そのあとで何百万トンを輸入しなければならなかった



(2)

質問 「─TPPは実質、日米の自由貿易協定(FTA)とおっしゃいましたが、米国への輸出が拡大することは考えられませんか」 

回答 残念ながら無理です。米国は貿易赤字を減らすことを国家経済目標にしていて、オバマ大統領は5年間で輸出を2倍に増やすと言っています。米国は輸出倍増戦略の一環としてTPPを仕掛けており、輸出をすることはあっても輸入を増やすつもりはありません。これは米国の陰謀でも何でもないのです。」
「米国が輸出拡大戦略をとろうとして輸入しないようにしているということぐらい知ってもらわないと、戦略を立てようがありません。」


 全くお話になりません。 輸出拡大は、必ず輸入拡大を伴います。輸入は、どうやっても増えるのです。輸入を抑え、輸出を増やすのは交換(トレード・貿易)原理上、不可能です。

アメリカの輸出入額推移については、
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-348.html
カテゴリ:倉西雅子 鶴見大学 参照


中国・世界各国輸出入推移については、
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-355.html
カテゴリ:倉西雅子 鶴見大学 参照

アメリカ 輸出 輸入額

日本 輸出 輸入 .jpg
中国 輸出 輸入額
輸出増=輸入増.JPG
輸出増=輸入増2.JPG


(3)

安い製品が入ってきて物価が下がることは、デフレの状況においては不幸なことなのです。デフレというものは経済政策担当者にとって、経済運営上もっともかかってはいけない病だというのが戦後のコンセンサスです。物価が下がって困っている現状で、安い製品が輸入されてくるとデフレが加速します。安い製品が増えて物価が下落して影響を受けるのは農業だけではありません。デフレである日本がデフレによってさらに悪化させられるというのがこのTPP、自由貿易の問題です。」

 「安い輸入品が入るから、デフレ」は事実ではありません。これはユニクロ製品などの輸入製品が、日本の物価を押し下げるなどという、「よいデフレ論」といい、すでに誤りであることは実証済みです。

 また、日本のデフレは、非貿易財=サービス業で起こっていて、デフレに対する、貿易財と非貿易財の影響では、後者が主です。


岩田規久男 『デフレと超円高』講談社新書 2011 p101
デフレ サービス業

 週間ダイヤモンド
デフレ

(4)

 グローバル化の世界は関税じゃなく通貨だということがここでも言えます。・・・とっちにしたって世界不況ですから海外でモノは売れませんよ。失業率が10%の米国で何を売るんですか。 

 世界のGDPが縮小するならともかく、拡大し続け、輸出入も伸び続けています。今後も、GDPが増える限り、世界全体の輸出入も増えます

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-149.html
再掲 新聞を解説(2) 「グローバル化が、格差を拡大した」という間違い 参照


山川出版社 教科書『詳説政治経済』2006 p154
世界貿易拡大


(5)

「私は1996年に社会人になり、以来、一度も名目GDPの成長を経験していません。」 

 名目GDPは、伸びていることもありました。
名目GDP 1996年~

 
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4087205843/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1
アマゾンカスタマーレビュー TPP亡国論 (集英社新書) 参照


<追記>

意見をいただきました。

あなたのTPP参加による日本のメリットとデメリットを説明するべきでしょう。

 という、コメントをいただきました。

 メリット

 「特化前(輸出入が広がらない状態)は,生産量≧消費量だったものが,特化後(輸出入が増えた状態)は生産量<消費量となり,消費者効用が増大する」

カテゴリ リカード 比較優位 比較生産費説を参照ください。

 デメリット

 短期的には、生産者は、雇用変化(流動)が起こる。当然摩擦が生じる。

 このデメリットですが、長期的には、「生産性の高い=付加価値の高い=給料の多い」業界の雇用が増えることになります。

 例:60年代石炭産業→石油産業(エネルギー革命)



<追記2 なぜ輸入するのか>

アダム・スミス『国富論』
消費こそがすべての生産の唯一の目的であり」

ポール・クルーグマン『良い経済学悪い経済学』
 「経済学入門では,貿易とは競争ではなく,相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として,輸出ではなく,輸入が貿易の目的であることを教えるべきである」
 

 貿易(交換)をするのは、輸出ではなく、輸入が目的であり、生産(われわれが働く)し、その生産物を出荷(輸出と同じ)し、カネを稼ぐ目的は、消費するためです。

 われわれが、豊かに消費生活を送るのが、生産(輸出)の目的です。

 ここが経済学の肝(世の中の常識とは正反対)です。

 円安より円高が望ましく、貿易黒字はなくても構わない(輸入額が多ければ、それだけ豊かな消費生活を送る)のです。

 日本の 供給側は GDP+輸入です。これが多ければ多いほど、消費生活は豊かになります。

 輸出(生産)は手段で、輸入(消費)が目的なのです。これは日常生活の論理そのものです。

 われわれが、グレープフルーツ、マンゴー、スターフルーツ、ライチ、ドリアン、ふかひれ、イクラ、牛肉、高級ワイン、スコッチウイスキー、チェダーチーズを食べて、食生活が豊かになったことが、その証拠です。


<コメントに対する回答>

 中野氏の主張は、「輸出は善」「輸出は増えない(アメリカが輸入を増やすつもりはない)」「貿易は勝ち負け」という、あやまった考え方に基づくものです。

 貿易の利益は、「輸入」拡大です。その輸入拡大絶対に輸出拡大を伴います。「カモにされる」ことはありませんし、メリットは必ず生じますし、韓国はすでにアメリカとのFTAを完成させています。

 さて、リカード説が資本移動はない、完全雇用 セイの法則が成り立つを前提にしている、関税はなぜ存在するかetcについてです。(日本は絶対優位国ではないだろう・・これは絶対優位は関係ないのがリカード説なのでご理解下さい)

 交換とは何か、実際にはどうなっているか

1 貿易の目的は輸入

2 日常生活(交換)は貿易

3 貿易・世界経済はゼロサムゲームではない

 1989年→2008年の変化
 輸出額は4兆ドルから16兆ドル超で、4倍を超えた
 世界GDPは20兆円→60兆円で、3倍を超えた
 

 冷戦崩壊後、世界の経済規模は、3倍~4倍になっています。

 当然、リカードモデルをベースに、さまざまな要素を加味したモデルは作られています。
労働力だけではなく、資本や土地などの「さまざまな要素生産性」を加味すると、「ヘクシャー・オリーン(ヘクシャー・オリーン・サミュエルソン)HOSモデルになります。

 「各国は相対的に自国に豊富に存在する生産要素をまとめて使用する財に比較優位を持つ」ことになります。「資本」優位の国、「労働」優位の国、「土地生産性」優位の国・・・・となり、その比較優位な産業に特化するものです。また、ここでいう特化とは、部分特化~完全特化です。リカードモデルもそうですが、部分特化~完全特化なので、別に完全雇用を前提にしなくても、実際には成り立ちます。

 次に資本移動です。これも、モデルがあります。結論から述べれば、「資本流入国の国内総生産は上昇し、世界全体のGDPの合計は増加する」というものです。実際には、1973年以降、資本の自由化・変動為替相場で、世界貿易・GDP量ともに増大しています。

 ただ、直接投資(資本移動)の影響は複雑(失業・完全雇用、独占が存在するか否かetc)で、状況によって異なります。個々のケースで判断しないと分かりません。

 HOSモデルモデルでも、商品貿易と生産要素(資本含む)の国際間移動は、仮定を変えることで両者の間に補完的な関係が成り立っていることが分かります。

 また、なぜ関税があるか?ですが、貿易政策による貿易量の変化から、利益を受けるものがいる一方、被害を受けるヒト・モノ・業界があるからです。もちろん、経済学では、関税、数量、輸出税などの効果について 分析されています。

 保護貿易の理論は、最適関税の理論、幼稚産業保護論、市場の失敗是正論、戦略的貿易政策論etcがあります。結論から言うと、各国のGDP(国内総生産)増大により、税収を上げる為に関税を使うことはなくなっています。雇用の移動(摩擦を伴う)には、保護貿易は最適な手段ではないことが明らかになっています。雇用への補助金の給付と言った直接給付が望ましいことが分かっています。ダンピングに関しては、輸入規制ではなく、独占をなくす=市場メカニズム導入が最適です。貿易収支(黒字を減らす・赤字を減らす)は、論外です。

 TPPを選択しなくても、ASEAN+中国韓国日本のFTA、EUと日本のFTAと、そしてTPPの拡大版APECと、次から次へと「自由貿易課題」が日本に訪れます。TPPだけ反対し、導入を阻止すればOKという問題ではないのです。


<輸出増は輸入増、輸入増は輸出増>

<生産増は消費増、消費増は生産増>


 みなさん、ここが、よく理解できないようです。メカニズムを説明します。

質問
>輸出増大のために失業者を、就労させる(余剰の人員)事により輸出のみを伸ばすという論は間違い(幼稚産業の頓挫)とありますが具体的にはどのようなことなのでしょうか?


回答

①まず、失業者があろうがなかろうが、輸出増=輸入増とは関係のないことを、実証が明らかにしています。

輸出業界が失業者吸収→輸入は増えず、輸出だけ増えるは無理です。

②なぜ輸入増(消費増)がないと輸出増(生産増)にならないか。

 財輸出を増やしたいと思います。そのためには、エネルギーや原材料を輸入しなければいけません。

 日本国内だけでも結構です。何か財・サービスを増やそうと思う企業があったら、電気・ガス・水道・材料etcを増やさなければなりません。これらを購入するということは、別な生産者からの財・サービスを輸入する(消費する)ことなのです。

 アジアが70年代にやっていた「幼稚産業保護論」ですが、「関税を高くし、輸入を抑える」という方法でしたよね。エネルギーや、材料の購入を抑える政策を採って、輸出を伸ばすのは、原理的に不可能だということがわかりますよね。

 たとえは変ですが、食べる量を減らして(輸入減・消費減)、ウンチの量を増やす(輸出増・生産増)のは、無理です(笑い)

 ですから、アジアは、80年代以降、外資(カネ)だろうがなんだろうが、財も含めて積極的に「輸入」し、「輸出」を伸ばす政策に舵を切ったのです。

 関税障壁(輸入障壁)をなくせば、輸出も増えるのです。

 皆さんが何か作ろうと思ったら、消費増(原材料・エネルギー増)ですね。そうして生産増が達成できます。
企業も同じです。財・サービスの生産を増やそうと思ったら、他企業の作った財・サービスの消費を増やさなければなりません。

 これを国家間でやれば「輸入増=輸出増」なのです。

総供給IM+Y=C+I+G+X総需要

右辺のばすには、左辺伸ばす事です。



 http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20111105/1320478010#c
「Baatarismの溜息通信」より

>リカードの比較生産費説は、比較劣位な産業から比較優位な産業へと容易に労働力が移転できることが前提となっています。
>しかし、今の日本はデフレや円高による不況に加えて、震災で仕事を失った人も数多くいる状況です。
>このような状況では労働力も余ってますから、労働力の移転も容易ではないでしょう。
>この点も経済学的な説明から説得力を失わせている理由でしょう。
>現在のような不況では、人々は消費者の効用増大というメリットよりも、雇用や所得を失うデメリットの方に目が行くでしょう。
>だから、多くの人が重商主義的な説明に基づくTPP反対論に惹きつけられているのだと思います。



 うーん、なかなかリカードは理解してもらえませんね。何しろ、経済学史上「最大の発見(中島隆信)」ですし、サミュエルソンが、「比較優位の理論は,単純であるが,素人にはわかりにくい,重要な理論である」と述べたくらいですからね。


 単純だけど難しい(理解しようと思えば、自分で汗水流して登山しないとわからない)のです。

 労働力の移転が容易ではない・・・こんなもの、すごく容易です。「給与の高い仕事に転職」「自給の高いアルバイトを選ぶ」・・誰に言われなくても、ハローワークでも、求人情報誌でも、皆がやっていることです。

 だから、リカード理論は、「空気」のように、当たり前にやっていて、余りに当たり前すぎて、「気づかない」のです。

 比較優位に特化=生産性の高い仕事に特化、生産性高い=給料(時給)高いことです。

 「失業率が高くて・・デフレで・・・労働力も余って・・・」これらは、全然、全く、完璧に、100%関係ありません。

 むしろ「不況」だからこそ、よりよい条件を探す・・自分の中で比較優位な職業を探すのです。

 比較優位は、医者にでも弁護士にでもなれる絶対優位な人でも、肉体障碍者でも、精神的障碍者でも、みんなが自分の才能の中で、一番優位な職業に特化し、みんながそれぞれの生活の中で、最大限の幸せ(所得)を得られるという、理論です。

 冗談ではなく、この世になぜ生まれたのか(同じ人は、人類の歴史上、1人としていない)、立った一つの、歴史上たった一つの一回性である人生を、最大限に生かせる、生きる意味とはなにかに、答えを与えてくれる理論です。

 目の見えない人は、手を失った人は、生きる価値がないのですか?ふざけないで下さい。みな、それぞれのたった一つの、たった1回の人生を、最大限有効に、そしてそれが同時にほかの誰かのために提供できることになる、みなが幸せになれる理論です。

 自分の能力(比較優位)を最大限に追求する「自己実現」=ほかの人に最大限に自分の「価値」を提供できる(財・サービスを提供できる)。

 自分の能力を発揮できることが、まさに同時に、世の中のためになっていることを証明する理論なのです。

 比較優位追求=生産性追及=高所得追求のことです。それは同時に、他の人に最大の財・サービスを提供していることなのです。

 自分の仕事の生産性をよりよく、より効率的に、より早く・・・誰もがやっていることで(農家だって、製造業だって、学生だって、サービス業の人だって、アルバイトだって)、その結果人に認められ、そして所得も上がる。

 
 リカード理論は、体の弱い人や、年寄り、障碍者・・・イチロー選手、ノーベル賞学者、みなの「生きる理由」そのものなのです。

 200年も生き延びた、もうソクラテスなみの、古典と言っても良いでしょう。200年間、だれも崩せなかった理論です。ちょっと孫引きの解説をかじったくらいで、「リカード説のでたらめ」とか、「嘘」とか、ネット上に流布していますが、バカも休み休みにしてください。


リカード理論は

「自給自足<交換」
「交換前は、生産量≧消費量、特化・交換後は生産量<消費量」
「2カ国2財でも、100カ国100財でも成立」


日常生活は「自給自足<交換」生産(輸出)し、消費(輸入)
企業は、 「自給自足<交換」得意分野に特化し交換
県は、  「自給自足<交換」北海道の農業自給率200%、車生産0
国の貿易は、交換



交換は、競争ではない

 イチロー選手も特化、弁護士も特化、体を動かすのが好きな人も特化、人と話すのが得意な人も特化、人付き合いが苦手な人も特化、お菓子作りが好きな人も特化、漁業権を持っている人も特化、歌が得意な人も特化・・みんなで交換。誰かと競争しているわけではない。


交換=人類経済現象の始まり

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なぜTPP反対論が盛り上がるのか

野田政権がTPP(環太平洋経済連携協定)への参加方針を打ち出してから、日本中で反対の声がわき起こっています。従来貿易自由化に反対であった農業団体などの利害関係者だけではなく、それとは関係の無い一般の人にも反対意見が多く、ネットでも反対意見が大勢を占めている

comment

Secret

NOTHING FOR TPP

http://anomalocaris89.blog69.fc2.com/blog-entry-88.html

For what it’s worth, by the way, the economies of Western Europe in the 1950s retained many of the protectionist measures introduced during the 1930s; capital controls, in particular, stayed in place for a long time. And they had full employment.
ところで、お役に立つか分からないが、1950年代の西ヨーロッパ経済は、1930年代に導入された保護貿易的な制度の多くを維持していた。特に、資本規制は長期間にわたり存続した。それでいて、西ヨーロッパは完全雇用であった。

No title

IMF/GATT体制は、資本移動の自由を放棄していました。その代わり、固定相場制で、金融政策の稼動を選択しました。

 いわゆる、トリレンマ論です。

①資本移動の自由×
②固定相場制○
③金融政策○

 現在、主要各国は、資本移動の自由(株・債券ほか)を選択しています。これは裏返すと、モノ・サービス移動の自由化(貿易自由化)のことです。

 IMF/GATT体制(貿易)のもう一面、「金融」については、連載その4で扱っていますので、どうぞご覧下さい。

No title

日本の近代経済学者は、クルーグマンの「良い経済学 悪い経済学」や菅原さんを見習って、自由貿易に対する明らかにおかしな議論とは敢然と論争してほしいと思います。
 ただ、宇沢弘文先生のように、貿易自由化の利益が、「社会共通資本」が破壊されるマイナスには及ばないとされる議論をどう受け止めるかは教えていただきたいです。
 また、政治経済学の分析としては、ある程度大きな政府でセーフティネットが整備されていないと、国民は自由貿易を支持しないとされており、このような点についての目配りもしていただきたいところです。

Anna Maria Mayda and Kevin H. O’Rourke 「大きな政府とグローバリゼーション;政府と市場との補完的な関係」
http://voxwatcher.blogspot.com/2011/03/anna-maria-mayda-and-kevin-h-orourke.html

No title

 たとえば、ミクロ経済学では、農業の利益について

輸出利益- 農業保障利益=プラス

 であれば、貿易自由化の正当性が証明されます。

TPP受け入れの際の、目安になります。

 セイフティネットですが、各国によって違いがあります。これを「手厚くすべきだ」あるいは、「現状のままで構わない」は、価値観なので、正解はありません。

 キリスト教では、「この世は一瞬、あの世は永遠」です。地上の金持ち・ホームレスの差異など、キリスト教の前では、ファーストクラスでアメリカへ行くか、エコノミークラスで行くか程度の違いしかありません。

 10時間の現生と、永遠の来世ではどちらに重きを置くか全く違います。

アメリカや、キリスト教圏(イスラムも同じ)において、「寄付」が当たり前なのも、このような背景があります。

 財産は「あの世に積む」のが基本姿勢です。この世の映画は一瞬、あの世は永遠です。



意見をいただきました。

>あなたのTPP参加による日本のメリットとデメリットを説明するべきでしょう。

 という、コメントをいただきました。

 メリット

 「特化前(輸出入が広がらない状態)は,生産量≧消費量だったものが,特化後(輸出入が増えた状態)は生産量<消費量となり,消費者効用が増大する」

カテゴリ リカード 比較優位 比較生産費説を参照ください。

 デメリット

 短期的には、生産者は、雇用変化(流動)が起こる。当然摩擦が生じる。

 このデメリットですが、長期的には、「生産性の高い=付加価値の高い=給料の多い」業界の雇用が増えることになります。

 例:60年代石炭産業→石油産業(エネルギー革命)

No title

メカニズムを説明できていない時点で敗北確定
窮めつけ→経済学は常識とは異なるから-
だれがそんな説明で納得するんだよ

所詮経済学は占星術と変わらないという証左だな
メカニズムやシステム論でなく権威論に執着するのは未熟な学問である証左だということだよ

No title

>メカニズムを説明できていない時点で敗北確定
窮めつけ→経済学は常識とは異なるから-

 メカニズムこそ、カテゴリ:リカード 比較優位 比較生産費を1から18番まで、順番に見て下さい。

 あなたがいままで持っていた常識「輸出が大事」が180度ひっくり返りますから。

 貿易の要諦はリカード説を理解できるかどうかです。そこを見ないで貿易を語ってはいけません。

 N・グレゴリー・マンキュー『マンキュー経済学 第2版』 東洋経済新報社 2005 p79-80

貿易の利益に関する…リカードの結論は、時代を超えて支持されてきた。政策問題に関して、経済学者の意見は分裂しがちであるが、自由貿易支持に関してはまとまるのである。自由貿易を支持する議論の中核は、この2世紀もの間ほとんど変化していない。…リカードの時代と比べると経済学の範囲が広がり、理論は洗練されてきたが、貿易規制に対する経済学者の反対意見は基本的には比較優位の原理に基づいたままである。

 

7つの設問

比較優位論に基づいた自由貿易推進に対する疑念について
4つの質問
1.比較生産費説の大前提

国際間の資本の移動が無い
「資本の移動が可能なら資本は絶対優位を持つ国にみな向かうだろう。それが絶対優位の国の資本に追加され、どちらの商品も絶対優位の国で生産されることになる。絶対劣位の国には仕事がなくなるから、労働力の国際移動が可能なら、絶対劣位の国が絶対優位の国で仕事を探すことも起こるだろう。」

Q1.
TPPが志向する国際的資本の自由化とは真っ向から対立する前提であるが、なぜリカードの言葉を引用しつつ、その理論の前提条件には触れないのか、この矛盾をどのように解消するつもりか

Q2
日本は絶対優位国か?私は一部産業を除き絶対劣位であると考える、その一部産業すらもレギュレーション次第では比較劣位になりうると考える。
理由は1.基軸通貨発行権を有しない。2.強力な軍事力の裏づけが存在しない。

2 失業率、余剰人員
Q3.リカードの比較優位説において、失業、あるいは余剰人員はどのように扱われているのか?
私の知るところではリカードの理論の前提は「完全雇用」であったように思われる。事実余剰人員を認めては効率的であるとは言えない、そのような経営者はごくごく一部の例を除き存在しない

Q4.失業者が溢れるこの世界において余剰人員はどこへ行くべきなのか?

3 限界効率逓減則
Q5.限界効率逓減則に因れば、ある市場、ある産業に対する投資効率は限界まで逓減していく。
これと比較生産費説に付随する選択と集中との対立についてどう思うか、どう処理すべきか
私は他の産業に行くべきだと答える、特にサービス業は雇用吸収力に欠けるので、農業に従事するのがよいと考える。

Q6 関税の意義
自由貿易がかくも華々しい物であるにもかかわらず関税が長きに渡って存続してきた理由は何故か?

Q7.関税自主権
関税自主権は紛れも無い日本の経済的自由度の一つである。選択の余地をあえて低減させるまでのメリットがTPPにあると思うか?

No title

記事を拝見いたしました。大変参考になりました。ありがとうございます。

自分は経済には門外漢の学生ですが、質問がいくつかございます


米国の輸出増は結局輸入増になるので日本に利点があるとのことですが、貿易額の総額で見れば当然そうなると思います。ですが米国が日本に売った分を日本から買う約束ではありませんので、日本がその分利益を挙げられるとは思えません。
また、輸入増大こそが元来の目的であるとのことですが、輸入を行うための外貨をどのように獲得するのでしょうか。円高は世界経済によって引き起こされた現象で、日本が支配的に操作出来る内容では無いと思います。
マクロに、グローバルに考えれば確かに自由化が結果的に全体での富を増大させるのかもしれません。何だか本文からは「結局こうなるんだから何だって良いんだよ」のような、ためにするための議論の存在を感じました。TPPに関してはもっと細かい取り決め、影響にも注目する必要もあるのではないでしょうか。


また、以下の点は中野氏の主張ですが、反論があればお聞かせ願いたいです。

・TPPで工業輸出、農業輸入の国は日本だけなのでカモにされる

・参加国GDPの7割を占める米国に関して、日本企業(主に車)が現地生産を多く行なっているので関税撤廃のメリットは少ない

・GDPでは事実上、日米間の貿易協定であるのに、多数決で日本が不利な取り決めされる危険がある。(韓国がTPPに参加しない理由)


以上です。ご返答よろしくお願いいたします。

比較優位論について

経済学のことはほとんど知りません。

しかしリカードの比較優位論については多少聞いたことがあります。

私の記憶が正しければリカードの比較優位論には前提条件があったはずです。
1.完全雇用
2.資本の移動が自由ではない
3.セイの法則が成り立つ

これらの条件は満たさなくてもよいのでしょうか?
それともリカードが唱えた比較優位論から進化(?)したということでしょうか?

No title

<コメントに対する回答>

 中野氏の主張は、「輸出は善」「輸出は増えない(アメリカが輸入を増やすつもりはない)」「貿易は勝ち負け」という、あやまった考え方に基づくものです。

 貿易の利益は、「輸入」拡大です。その輸入拡大絶対に輸出拡大を伴います。「カモにされる」ことはありませんし、メリットは必ず生じますし、韓国はすでにアメリカとのFTAを完成させています。

 さて、リカード説が資本移動はない、完全雇用 セイの法則が成り立つを前提にしている、関税はなぜ存在するかetcについてです。(日本は絶対優位国ではないだろう・・これは絶対優位は関係ないのがリカード説なのでご理解下さい)

 交換とは何か、実際にはどうなっているか

1 貿易の目的は輸入

2 日常生活(交換)は貿易

3 貿易・世界経済はゼロサムゲームではない

 1989年→2008年の変化
 輸出額は4兆ドルから16兆ドル超で、4倍を超えた
 世界GDPは20兆円→60兆円で、3倍を超えた
 

 冷戦崩壊後、世界の経済規模は、3倍~4倍になっています。

 当然、リカードモデルをベースに、さまざまな要素を加味したモデルは作られています。
労働力だけではなく、資本や土地などの「さまざまな要素生産性」を加味すると、「ヘクシャー・オリーン(ヘクシャー・オリーン・サミュエルソン)HOSモデルになります。

 「各国は相対的に自国に豊富に存在する生産要素をまとめて使用する財に比較優位を持つ」ことになります。「資本」優位の国、「労働」優位の国、「土地生産性」優位の国・・・・となり、その比較優位な産業に特化するものです。また、ここでいう特化とは、部分特化~完全特化です。リカードモデルもそうですが、部分特化~完全特化なので、別に完全雇用を前提にしなくても、実際には成り立ちます。

 次に資本移動です。これも、モデルがあります。結論から述べれば、「資本流入国の国内総生産は上昇し、世界全体のGDPの合計は増加する」というものです。実際には、1973年以降、資本の自由化・変動為替相場で、世界貿易・GDP量ともに増大しています。

 ただ、直接投資(資本移動)の影響は複雑(失業・完全雇用、独占が存在するか否かetc)で、状況によって異なります。個々のケースで判断しないと分かりません。

 HOSモデルモデルでも、商品貿易と生産要素(資本含む)の国際間移動は、仮定を変えることで両者の間に補完的な関係が成り立っていることが分かります。

 また、なぜ関税があるか?ですが、貿易政策による貿易量の変化から、利益を受けるものがいる一方、被害を受けるヒト・モノ・業界があるからです。もちろん、経済学では、関税、数量、輸出税などの効果について 分析されています。

 保護貿易の理論は、最適関税の理論、幼稚産業保護論、市場の失敗是正論、戦略的貿易政策論etcがあります。結論から言うと、各国のGDP(国内総生産)増大により、税収を上げる為に関税を使うことはなくなっています。雇用の移動(摩擦を伴う)には、保護貿易は最適な手段ではないことが明らかになっています。雇用への補助金の給付と言った直接給付が望ましいことが分かっています。ダンピングに関しては、輸入規制ではなく、独占をなくす=市場メカニズム導入が最適です。貿易収支(黒字を減らす・赤字を減らす)は、論外です。

 TPPを選択しなくても、ASEAN+中国韓国日本のFTA、EUと日本のFTAと、そしてTPPの拡大版APECと、次から次へと「自由貿易課題」が日本に訪れます。TPPだけ反対し、導入を阻止すればOKという問題ではないのです。

No title

それならば、個別FTAの方が良い様に思えるのですが・・・

No title

>それならば、個別FTAの方が良い様に思えるのですが・・・

 一番望ましいのは、WTOです。ところが、余りに参加国が多く、それぞれの思惑が違いすぎ、全く進展しそうにありません。

 それならばと、「FTA」が加速しているのです。「FTA」は、非加盟国排除条約で、加盟国にはメリットがあるものの、入らないとデメリットになります。

 隣がやるから、うちもうちも・・・これが2000年代にFTAが加速した理由です。

No title

 中野氏の本は、この記事アップ後に読みました。ISバランス書いていました。

No title

 経済学及び課税の原理 / デイビット, リカードゥ 初版 1817年

 岩波文庫版で、この比較生産費説が扱われている部分は、5ページに過ぎず、「資本移動はない、完全雇用 セイの法則が成り立つを前提にしている」など、述べていません。「絶対優位」に関して、「そうでなないことを述べたに過ぎません。

 皆さん、まご引き(高校の教科書・資料集など、こればかり、特に倫理の教科書などひどいものです)に惑わされているようです。

No title

経済は門外漢なのでとても参考になりました。
ただ、実際その通りに行くかな???という思いも少々あります。
小麦の輸出にしてもパキスタンとアメリカの小麦業者では立場が違う。パキスタンは零細農家の集合体だからそういう反社会的活動も可能だけど、米は大企業ばかり。カーギルがそんな事をしたら袋叩きもいいところでしょう。
要は管理の問題では?自給量は十分なのにアホみたいな政策で何千万人餓死者を出した国のようなのもあるわけだから。アメリカはそういう管理は万全だからな。
 そういう面で、さすがにパキスタンと先進国では差がありすぎるというのが一つ。

それと、経済学的に経済は輸出が増えれば必ず輸入は増える。というのは確かにその通り!だし・・・純経済学議論に水をはさむのはどうかとも思うのですが。

輸入を増やさず輸出を増やす方法は一つだけある。要は力ずくでぶんどればいい。
 TPPでは例外条項を作る事が出来ます。そこで、アメリカの得意な穀物、大豆、医療品を関税フリーにして、アメリカの苦手な牛肉やら牛乳だけ関税かけたままにするという。逆らったら安全保障を盾にして脅せばいい。
 それを可能にするのがアメリカの武力と権力なわけです。

別に今回アメリカが力づくで利権を押し通そうと私が断言しているわけではないです。ただ、そういう事は常に起こりえることで、少なくともTPPの契約文にそういう悪意がないか確認するまで(まだなぜか政府によって契約内容は非公開)賛成反対に分かれるべきではないと思う。現に韓国はそういう不平等条約押し付けられたからカモにされたと言われているわけです。
 以上、否定的な見方だったけど、すごく参考になったのは本当です。だからこれだけ筆が進んだわけでw

No title

(1)小麦です。
 世界生産量65000万トン、日本輸入量529万トンです。どのような状態になったら、「日本が小麦を輸入できない」状態になるのか、そんな状態こそ、非現実的です。

 北半球不作でも、半年まてば、別なサイドの「南半球」から、増産された小麦がやってきます。
 
 「巨大隕石がぶつかった」のならともかく、日本人が「食料危機」になることは、ありません。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-491.html
食料自給率のまやかし 参照

(2)輸出増=輸入増

 無理やり(力で輸出を増やし輸入を抑える)ができないのです。

 輸出拡大=資本と労働力を投入することです。その資本と労働力は、国内の別の産業からしか持ってこられません。労働力と資本が減った業界=輸入業界です。輸出増のためには、輸入増にしないと、その国の国民が困るのです。

 輸出(生産)=輸入(消費)は、日常生活の論理でもあります。皆さんの所得(生産)が増える=消費(支出)が増えることでもあります。

 輸出の(生産)の目的は、輸入(消費)を増やすことです。消費するために生産(働き)します。無理やり働いて、消費を押さえるのは、では何のために働いているのか?ということです。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-400.html
『5月の輸出数量、15ヵ月ぶりマイナス』 日本経済新聞H22.6.24
参照

No title

 訂正です

1989年→2008年の変化
 輸出額は4兆ドルから16兆ドル超で、4倍を超えた
 世界GDPは20兆円→60兆円で、3倍を超えた

 ↓

 世界GDPは20兆ドル→60ドルで、3倍を超えた
 世界の一人当たりGDPは1万ドルを超えた。


No title

TPPについての議論を調べているうちにこのブログにたどり着きました。為になるエントリが多く、勉強になりました。ありがとうございます。

ただ、まだ分かりきっていないところがあります。
質問をさせてください。お願いします。

「次に資本移動です。これも、モデルがあります。結論から述べれば、「資本流入国の国内総生産は上昇し、世界全体のGDPの合計は増加する」というものです。実際には、1973年以降、資本の自由化・変動為替相場で、世界貿易・GDP量ともに増大しています。

 ただ、直接投資(資本移動)の影響は複雑(失業・完全雇用、独占が存在するか否かetc)で、状況によって異なります。個々のケースで判断しないと分かりません」

1、現在は資本移動は自由と考えて良いのでしょうか?
2、TPPの参加によって(TPP圏内における)資本移動の自由化はより強化されるとして良いのでしょうか?
3、その場合、世界全体(あるいはTPP圏内)のGDPは増加するとしても、資本流出国の国内総生産が低下することはあるのでしょうか?

「輸出拡大=資本と労働力を投入することです。その資本と労働力は、国内の別の産業からしか持ってこられません」

1、失業者がいる場合、そこから労働力を確保することはできないのでしょうか?
2、もしできるとすれば、輸出だけを増やして輸入を増やさないこともできるのではないでしょうか?

No title

(1)小麦と戦争というのは非現実的?つい20年前まで核突き合わせて世界中やる気だったのにまた平和に慣れたものですね。
コメの食糧備蓄にこだわっていたのは、戦争を想定して、自給量さげられないという理論だったわけだし、そう考えている保守派を敵に回すので実質無理でしょう。
 そうじゃなくても全世界人口爆発の昨今。食料のやりくりはどんどん難しくなっている。もっと真剣に考えないと、毛沢東下の大躍進政策中の中国人民のようになるよ
(2)輸出増=輸入増
 自体は否定しない。じゃあ、その原則を認めながら個人として儲けるためにはどうすればいいのか。その手段として自由貿易が使われている事が問題です。
アメリカから日本への輸出に力を入れるよりも、産業の儲ける分野(企画、管理、開発)の輸出輸入両方を支配すればいい。そして儲けられない分野(組み立て、販売、サービス)だけを一番安く使えそうな国に押し付けると。 工場の海外移転や移民の増加が叫ばれるのってそういう事では?
 TPPで儲かるのは日本国民の一部分だけです。大半の単純生産労働者は職を失うか、物価が数分の一の国家と物価競争をする羽目になります。貧富の格差がえらい事になると。結果GDPは上がるかもしれないけど、失うものの方がはるかに大きい。
 自由化による競争原理の導入により~。って、結構立派な理屈をつけてはいるけど、切り捨てられる者の耳にはどう入っていくか。
 デメリットとして雇用変化(流動)が起こるっていうけど、そんな簡単な言葉じゃなくてもっとそれの本当の意味を本気で考えた方がいい
以上、長文失礼しました

No title

>輸出拡大=資本と労働力を投入することです。
>その資本と労働力は、国内の別の産業からしか持ってこられません。
>労働力と資本が減った業界=輸入業界です。

この部分に関して教えて頂きたい疑問ががあります。
アメリカにおいて失業者が相当数いる場合、別の産業から労働力を持ってくることなしに
輸出だけを増やせるのではないか?ということです。

今は日本アメリカ共に失業率が高い状態ですので
コメの関税が撤廃された場合にアメリカでは農業が
失業者を吸収し生産を増やし輸出拡大する一方で
日本国内では価格競争で負けたコメ農家や
円高で輸出拡大が思うように行かないなど、日本国内で雇用拡大できない場合は
アメリカの輸出拡大のみが起こるといったこともあり得るのではないでしょうか。

(もっとも上記のかなりの部分はTPPというより
国内の雇用問題と再分配の問題かと思いますが)

No title

2009年  2010年
輸出額(100万㌦)1,056,043 1,278,263
輸入額(100万㌦) 1,559,625 1,913,160

 アメリカの失業率は、リーマン・ショック以降高止まりしています(それでも微減にはなっています)。輸出が伸び、輸入も伸びているのが分かります。

 失業を吸収→その業界の輸出だけ伸びる:輸入は増えない

 このように考えたくなるのは、分かりますが、実証は違います。70年代のアジア:幼稚産業保護論が挫折したように、輸出を伸ばし輸入を抑えるのは、現実には無理なのです。


>日本国内では価格競争で負けたコメ農家や 円高で輸出拡大が思うように行かないなど、日本国内で雇用拡大できない場合は アメリカの輸出拡大のみが起こるといったこともあり得るのではないでしょうか。

 また、国内総生産と、輸出・輸入は 別に考えて下さい。「輸入が増えるから、国内総生産が減る」という因果関係が存在することもありませんし、「輸出が増えるから国内総生産は増える」という関係もまた存在しません。成長率は、国内生産、特に生産性向上に依存します。輸出入に依存するわけではありません。

 また、日本が食べているのは、短粒種、世界の米市場で流通しているのは長粒種、日本のコメ農家が壊滅するわけではありません。

 また、円高で輸出が伸びないも神話です。長期的にも、今年5月からの急激な円高と言う短期でも、輸出は伸びています。



>TPPで儲かるのは日本国民の一部分だけです。大半の単純生産労働者は職を失うか、物価が数分の一の国家と物価競争をする羽目になります。貧富の格差がえらい事になると。結果GDPは上がるかもしれないけど、失うものの方がはるかに大きい。

 儲かるとか、もうからないとか、そういうことではありません。貿易(交換=われわれの日常生活そのもの)のメリットは、それまでは、生産量=生産量だったものが、生産量≦消費量となり、消費者効用が増大するというものです。
 
 この利益は、日本国民全体で共有されます。日本が成長しているのに、「職を失う」ということがおこることはありません。単純労働者の解放など、どこから来る論理ですか?また、国と国は「競争の主体」ではないので、「物価競争」なるものは、存在しません。

 そもそも、貿易を拡大しようがしまいが、そんなこととはまったく関係なく、「失業」は生じます。札幌のラーメン店は、毎年400件が新規開店しますが、総数は、変化ありません。要するに、閉店も400件ほどあるのです。

 このミクロの失業は、必ず存在します。この失業をマクロで防ぐためには、「経済成長」が必要なのです。「輸入が増えたから失業が増える」のではなく、「マイナス成長する、成長が伸びない状態(不況)だと失業が増える」のです。

 失業率は、「国内の要因」によるものであり、GDP成長=失業率低下、GDP成長には、「生産性向上の寄与度」が一番大きいのです。

 「貧富の差がえらいことになる」ということもありません。これは、国内の政治問題の話です。実証的には、日本の格差拡大は「高齢化」にありますし、アメリカの格差拡大の理由において、貿易は多く見積もっても3割にしかすぎません。

 国内問題の矛盾を、「中国からの輸入が増えたからだ」というのは非常にわかりやすい、でたらめ論なのです。政治的には主張されます(雇用が奪われた)が、経済的には嘘です。

 「GDPは上がるかもしれないけど、失うものの方がはるかに大きい。」GDPが上がる=成長しているのに、失うものが大きい?
 高度経済成長で、失ったものって何ですか?バブル期より今の方がGDPははるかに高いですが、失ったものって何ですか?


>小麦と戦争というのは非現実的?つい20年前まで核突き合わせて世界中やる気だったのにまた平和に慣れたものですね。
コメの食糧備蓄にこだわっていたのは、戦争を想定して、自給量さげられないという理論だったわけだし、そう考えている保守派を敵に回すので実質無理でしょう。
 そうじゃなくても全世界人口爆発の昨今。食料のやりくりはどんどん難しくなっている。もっと真剣に考えないと、毛沢東下の大躍進政策中の中国人民のようになるよ

 食料安保論ですか?勘弁して下さい。食料は余っているのです。余っているから、WTO(世界中の交渉)でも、TPPの日本でも、農業が「問題」になるのです。

 いいですか?石油や天然ガスや、石炭などで、「経済問題」になったことがありますか?日本のように「足りない」国があり、「売りたい」国があり、基本的に「欲しい国」があるので、エネルギー問題が、貿易問題になることはありません。

 日米戦争は日本が「欲しい」のに、アメリカが「禁輸」したから起こったのです。

 農業は先進国も、途上国も余っているのです。つまり、「作ろうと思えば増やせる状態」だから、お互いに押し付け合いになるのです。

 食料が「足りない」のなら、どんどん世界中の輸入も増え、逆に輸出国は恩恵を受け、農業が、WTOで「問題」になることはありません。

 日本は、「作りすぎ」になるので、わざわざ「減反」しているのですよ。そして、わざわざ補助金出して、強制的に作れば作るほど赤字になる(だから国が補填する)豆や麦に転作させているのですよ。

 作ろうと思えば作れるのですが、なにせ日本は人口減、作っても余って価格下がるだけなのです。みかんやりんごも、牛乳も同じ。足りなかったら、どんどん増産すればいいのに、消費量が減っているから(牛乳消費量なんか、少子化もあって一方的に下がり続け)、農家が困っているのです。ですから、酪農も北海道で「自然減」なのです。

 人口減で、一人当たりカロリー消費量も減り続けているのに、これ以上農作物作って、どうするのですか?価格下がるだけですが。
 生産者側から声を上げる業界は、「余っている」「余剰」だからです。

カテゴリ:農業自給率アップは無意味を、参照下さい。

 実際の数値を見ない議論や、観念論や、感情論は勘弁して下さい。


>1、現在は資本移動は自由と考えて良いのでしょうか?
>2、TPPの参加によって(TPP圏内における)資本移動の自由化はより強化されるとして良いのでしょうか?
>3、その場合、世界全体(あるいはTPP圏内)のGDPは増加するとしても、資本流出国の国内総生産が低下することはあるのでしょうか?

 資本移動は、「固定為替相場制」を採用していない限り(中国のように)、自由です。金の貸し借りは、より活発化される(日本からの海外投資も、日本への投資も多くなるし、長期では両者ともに拡大、世界的にも同じです。

 資本流出国のGDPが減ることは、理論的にはありますが、直接投資が活発化している状態で、GDPが減ったことは、ありません。金の貸し借り(資本投資)が活発化=経済が活発に動いているということなので、当然にGDP成長している状態です。

間違いの(2)

中野氏の間違いの(2)で、
「原理上不可能」とありますが、原理もご説明いただけるとありがたいです。

No title

 輸出増=輸入増については、カテゴリ:リカード比較優位 比較生産費説を1~17まで順番に見て下さい。

 その上で、輸出増=輸入増は下記になります。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-57.html

No title

お答えくださいましてありがとうございます。
かなりすっきり理解できました。

リカードの考え方自体が間違えでは?
自由貿易で劣性産業を縮小すればいいって何か腑に落ちないだよ。

それって昔から植民地でやられてたけど
アフリカとか繁栄してるとは思えないんだが。
何か現実的では内容な。

自由貿易がそんなに素晴らしいんだったら何で関税とかが未だにあるんだ?
リカードも1700年代の人でしょ?その頃から言われているのに

質問あるのですが

中野さんへの反論について質問があります。

(1)について
中野さんは食料安全保障の観点から論じていて、「売らないって言われたらどうするの?」というコメント。
反論にパキスタンの例を出して「高く買ってくれるところに売る」ということですが、後に輸入するハメになったんですよね?
まともな頭があれば「あれは失敗だったからもう繰り返しません」となるはずです。
「絶対に売る」という前提が無いと成り立たない反論だと思いますが、その前提が成立する根拠を教えてください。

(2)について
各国の輸入と輸出の比較の図はわかるのですが、アメリカは「今までと方針変えて、輸入減、輸出増」と宣言している訳ですよね?
「他の国もそうだし、今までもこうだったからこうなるはず」は理由になるんですか?

(3)について
「デフレで困っているのにさらに安い商品を輸入してデフレ加速させてどうするの?」に対して「安い輸入品のせいでデフレ」というのは事実ではない。とおっしゃっていますが、誰もそんなこと言ってないですよね?

(4)について
「世界のGDPが増える限り世界全体の輸出入も増えます。」
これは納得できますが、世界の輸出入が増えることと日米間の輸出入が増えることは全く別では?
何でTPP(日米間)の話をしているのにいきなり世界全体の話が始まるのかわかりません。こういうのを論点ずらしと言うのでは?

以上(1)から(4)まで教えてください。お願いします。

これは質問ではありませんが(5)について
挙げ足取りはどうかと思います。管理者様も「韓国はすでにアメリカとのFTAを完成させています。」と完全な嘘を書いていますよね。まだ韓国もめてますよ?(2011/11/01現在)
「事実については調べてから書け」と偉い経済学者様が言っておられました。

No title

>中野氏の主張は、「輸出は善」「輸出は増えない(アメリカが
>輸入を増やすつもりはない)」「貿易は勝ち負け」という、
>あやまった考え方に基づくものです。

というところは、事実誤認だと思います。
これはむしろ推進派の主張ですよね?
中野氏は、輸出主導の経済政策を批判して、
(GDPの定義のうち「輸出-輸入」を伸ばせば経済成長!)
内需拡大!を叫んでいるわけで。

比較優位による貿易の利益は、
中野氏も十分理解していると思います。
しかし「特化」は国防的にみて脆弱だということなんでしょう。
つまり、自由貿易が国際秩序の安定につながるとみるか、
不安定につながるとみるか、の違いだと思います。

No title

>①リカードの考え方自体が間違えでは?

>②それって昔から植民地でやられてたけど
アフリカとか繁栄してるとは思えないんだが。


 正直に言いますね。失礼なのはお許し下さい。

 経済学を理解していない方に、その本質を伝えるのは、骨が折れます。また、経済学を勉強しようという努力をしない方(ご自分のお話がトンデモ論だということに気づいていない方)に、何を言ってもむだです。○○の壁状態です。

>①リカードの考え方自体が間違えでは?

 このブログ記事の一番最初に、「『リカード 比較優位 比較生産費』1~17について読んでから、記事を読んでください」って、書きましたよね。読んでコメントを書いているのか、全く読まないで書いているのか、一目瞭然です。当然、あなたのコメントは後者のものです。


 詳しくは、拙著『高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門Ⅱ』をご参照願います。本屋でもアマゾンでも買えますし、最寄の図書館でもリクエストすれば読めます。高校生でも分かるように書きましたので、経済学について全く理解できない方も、貿易の利益を理解できるようになります。

 リカードは、1人の人が2つの仕事(たくさんの仕事)をするより、その人の中で比較優位な仕事に特化し、あとは、「交換」したほうが、利益(時間的にも、消費的にも)を得るというもので、あなたもやっていることです。

 あなたが、自分で必要な消費財を全て自分で用意するのと、あなたが一つの仕事に特化し、その収入で買うのと、どちらがあなたにとって特ですか?

 また、世の中の財は、みんなが自給するのと、みなそれぞれ、自分の得意な仕事に特化し、それを互いに交換するのと、 世界中で、「生産量=消費量」はどっちが増えますか?

 特化はどんな企業でもやっている(トヨタが車作りに特化し、パナソニックがTV部門を縮小する)ことで、われわれが、毎日、空気のように当たり前にやっていることです。

>②それって昔から植民地でやられてたけど
アフリカとか繁栄してるとは思えないんだが。

 そのヒト、その国で、特化するので、「生産性の向上」がなければ、貧しいままです。国によって、豊かさに、GDPに、違いがあるのは、その生産性によるものです。

 日本国内に、所得の高いヒトと、所得の低いヒトがいるのは、事実です。仕方のないことです。小学生と、大人では、その生産性に違いがあります。

 ベテランとアルバイトにも、その差があります。これが所得の違い(国によっては豊かな国と、貧しい国の違い)です。

 別に、儲けようと思っているわけではないのですが、ぜひ、拙著を借りてでもいいから、読んでください。

 サッカーについて語るなら、サッカーのルールについて覚えないと話になりません。これは経済と、経済学との関係と同じことです。

 ルールに基づいて話をしているヒトには、「とんちんかん」「トンデモ」は一発で分かります。経済メカニズムを知らない人のコメントは、サッカーで、「相手ゴール前に、選手を何人か置いておけばいいじゃん」って言っているようなものだからです。

No title

>中野氏の主張は、「輸出は善」「輸出は増えない(アメリカが
>輸入を増やすつもりはない)」「貿易は勝ち負け」という、
>あやまった考え方に基づくものです。

というところは、事実誤認だと思います。
これはむしろ推進派の主張ですよね?
中野氏は、輸出主導の経済政策を批判して、
(GDPの定義のうち「輸出-輸入」を伸ばせば経済成長!)
内需拡大!を叫んでいるわけで。

比較優位による貿易の利益は、
中野氏も十分理解していると思います。
しかし「特化」は国防的にみて脆弱だということなんでしょう。
つまり、自由貿易が国際秩序の安定につながるとみるか、
不安定につながるとみるか、の違いだと思います。

--------------------

 彼のTVや、ネット上での発言を見ると「輸出は増えない」とか、「アメリカの一人勝ち」とか、完全に「勝ち負け」で論じていますが。

 リカードを理解していないこと必然です。だって、あなたもそうだと思いますが、一つの仕事に「特化」し、そして、輸入(消費)しています。「特化が脆弱」なら、あなたが一つの仕事に「特化」するのは、危ないです。

 リカード比較生産費は、財の種類が2種類だろうが、3000種類だろうが、成立し、国家の数が2カ国だろうが、100カ国だろうが、成立します。

 私は中野氏のTPP反対論が、「TPPよりも、ASEAN+3を行うべき」「TPPよりも、EU+日本を行うべき」なぜなら、その方がメリット(利益)が高くなるから・・・「TPPは結ばず、後者を結べ」であれば、論じても価値はあると思います。なぜなら、利益は、数値で検証可能だからです。

 「自給率云々、輸出は増えない、メリットはない・・」だから、土俵が違いますというお話です。

 カレーにするか、ラーメンにするか(あるいはどっちも食べるか)で、「カレーはダメだ、なぜなら、輸入された肉を使用しているから安全性に問題がある・・・日本の養豚業が壊滅する、カレーでは、日本の材料が使われないので利益がでない」って言っているようなものです。理由として?でしょう。

No title

中野さんへの反論について質問があります。

>(1)について
中野さんは食料安全保障の観点から論じていて、「売らないって言われたらどうするの?」というコメント。
反論にパキスタンの例を出して「高く買ってくれるところに売る」ということですが、後に輸入するハメになったんですよね?
まともな頭があれば「あれは失敗だったからもう繰り返しません」となるはずです。
「絶対に売る」という前提が無いと成り立たない反論だと思いますが、その前提が成立する根拠を教えてください。

回答
 ですから、「食糧安全保障」なるものが、「妄想」です。ブログカテゴリ:農業自給率アップは無意味 を参照下さい。読みました?



>(2)について
各国の輸入と輸出の比較の図はわかるのですが、アメリカは「今までと方針変えて、輸入減、輸出増」と宣言している訳ですよね?
「他の国もそうだし、今までもこうだったからこうなるはず」は理由になるんですか?

 回答
 輸出増=輸入増は理論的にも、実証的にもそうなります。
 カテゴリ:リカード比較優位 比較生産費1~17読みました?

>(3)について
「デフレで困っているのにさらに安い商品を輸入してデフレ加速させてどうするの?」に対して「安い輸入品のせいでデフレ」というのは事実ではない。とおっしゃっていますが、誰もそんなこと言ってないですよね?

 回答
 「海外から安い製品が入ってくる良いデフレ→それによって日本の財がデフレになる」論は、すでに完璧に否定されています。「誰も言っていない」のではなく、「言っている人が変」です。


>(4)について
「世界のGDPが増える限り世界全体の輸出入も増えます。」
これは納得できますが、世界の輸出入が増えることと日米間の輸出入が増えることは全く別では?
何でTPP(日米間)の話をしているのにいきなり世界全体の話が始まるのかわかりません。こういうのを論点ずらしと言うのでは?


回答
 中野さんは、「 世界不況ですから海外でモノは売れませんよ。失業率が10%の米国で何を売るんですか。」と言っています。

 ①世界不況なのに、世界の貿易額は増え、②失業率10%のアメリカも、GDPは増え、輸出入は増えていることを、示しまた。

2009年  2010年
輸出額(100万㌦)1,056,043 1,278,263
輸入額(100万㌦) 1,559,625 1,913,160

 「何を売るんですか」と彼が言っても、アメリカは確実に「何か」を買っています。
 日米間で、輸出が増えれば、必ず輸入も増えます。 

>以上(1)から(4)まで教えてください。お願いします。

>これは質問ではありませんが(5)について
挙げ足取りはどうかと思います。管理者様も「韓国はすでにアメリカとのFTAを完成させています。」と完全な嘘を書いていますよね。まだ韓国もめてますよ?(2011/11/01現在)
「事実については調べてから書け」と偉い経済学者様が言っておられました。


回答
 韓国はアメリカとFTAを完成させました。あとは、国内の批准です。(今日はダメだったようです)

「京都議定書は完成しました。あとはアメリカが批准すればいいのです。」これと同じです。
「NPT条約は完成しました。あとは発行するかどうかの問題です」

 条約自体は完成しています。それを批准するかどうかと、別のお話です。

 まず、記事に指定された「リカード・・・&農業自給率UP・・・」を読んで下さいね。

No title

こちらのサイト、色々と勉強になります。ありがとうございます。

二つだけ質問させて下さい。
①「海外から安い製品が入ってくる良いデフレ→それによって日本の財がデフレになる」論は、すでに完璧に否定されています。「誰も言っていない」のではなく、「言っている人が変」です。

は、具体的に誰がどのように完璧に否定しているのでしょうか?海外からの輸入によって国産品の物価が下がるというのはよくあることのように思いますが。

②輸出増=輸入増について。

アメリカは日本の何を購入(輸入)してくれるのでしょうか?

No title

回答
①デフレについては、カテゴリ:デフレとはを参照下さい。


②10%の失業率?にかかわらず、アメリカの輸入は伸びています。日本からの輸入額も同じです。JETRO 何を輸入しているか?


2009年  2010年
輸出額(100万㌦)1,056,043 1,278,263
輸入額(100万㌦) 1,559,625 1,913,160


日本からの輸入額 (100万㌦)
2009  2010    伸び率
95,804 120,545  25.8%

 品目については、下記JETROで検索して下さい。
http://www.jetro.go.jp/cgi-bin/nats/cgi-bin/top.cgi?PGID=000&REP_CNT=0

 疑問(課題)が生じたら、まず、自分で調べてみましょう。課題が明確であれば、調べるのは容易です。

No title

ご返事ありがとうございます。

カテゴリ:リカード比較優位 比較生産費説を1~17までと
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-57.html
をいずれも拝見しました。
比較劣位産業の生産量が減少した分、輸入が必要になるという原理であれば、そうとは限らないと思います。生産性が向上すれば輸入を増やす必要はないので。

ちなみに、貿易をすれば必ず利益をもたらす、というのも不確かに思います。(これまで利益が増大してきた、という表現なら否定はしませんが)
生産量が貿易によって増加したとしても、増加した分が消費される必要がなければ、生産したものは売れません。つまり貿易によって消費量が増えるとは限らないと思います。
したがって、比較優位な財の生産に特化し貿易をすることで必ず得られる利益は、生産量を極大化できる、あるいは消費者に選択肢が増える、までしか言えないと思います。
生産物がすべて消費される時代でなければ、貿易によって消費されない生産物を生産する人が増える。つまり貿易によって失業者が余計に生じるかもしれない。
失業者への所得分配と貿易による利益を比較して、
貿易する財を決める、というのが取るべき行動になるのではないでしょうか?

No title

kkk さん。

 理論的に何が何でも否定したい気持ちはわかりますが、実証的にぜんぜんそうはなっていません。

 輸出増=輸入増、輸入増=輸出増なのです。

 比較生産費は、「個人」の中でも、「国内」でもおこります。貿易=トレード=交換のことですから、貿易の利益について論じるときは、交換の利益について論じることです。

 交換の利益=「自給自足<交換」のことです。このコメント欄もよく見てください。

>貿易をすれば必ず利益をもたらすというのも不確かに思います

 kkkさんが、「自給自足」しないのはなぜですか?衣食住、すべて自給してはどうですか?

 特化→交換は、kkkさんの生活そのものだということがわかるのではないですか?

 特化(kkkさんが自給自足するより、生産量は増える)→その収入で、消費する(輸入)。

 自給自足より、交換すれば利益をもたらすということが理論でも、実証でも明らかになることが、わかると思います。

 kkkさんの生産(所得)が増えて、「利益をもたらさない」場合はありますか?


>生産量が貿易によって増加したとしても、増加した分が消費される必要がなければ、生産したものは売れません。つまり貿易によって消費量が増えるとは限らないと思います。


 輸出(生産増)=輸入(消費)増のことです。GDP(生産)=GDE(支出)のことです。

 GDPだけ増えて、GDEが増えないということは、ありえません。両者は同一のものです。

 kkkさんが働く(生産する)のは、なぜですか?消費が目的ではないのですか?生産だけ増えて、消費が増えないというのが、kkkさんの生活なのですか?

 kkkさんが、貯蓄しても同じです。その貯蓄は、企業・政府・外国が借りて、kkkさんの変わりに消費に使っています。

 生産=消費(消費+貯蓄)です。生産量(輸出)が増えて、消費(輸入)が増えないということが、原理的にありえないことがわかると思います。

 自給自足<分業、この原理は、「アダム・スミス」が明らかにしました。
 アダム・スミスは「絶対優位」を説明しました。
 リカードはそれを否定して、「比較優位」を説明しました。

 比較優位は、kkkさんが「ひとつの仕事に特化している」ことです。
企業が、ヒトとカネを、集中し、得意な分野に使用することです。
企業が、自給自足をせず、交換することです。

 これを国家間でおこなうと、「貿易」といいますが、トレード(交換)のことです。

 また、世界のGDP(生産)=世界のGDE(支出)で、GDPだけ増えて、支出を抑えるのは、原理上不可能です。

つまり、輸出増(生産増)=輸入増(消費増)のことです。

No title

おつきあいありがとうございます。でもぜんぜん説明になっていませんよwwもういっぺん行きます。

理論的に何が何でも否定したい気持ちはわかりますが、実証的にぜんぜんそうはなっていません。
>>原理とおっしゃるので、原理を伺っているのです。あなたのおっしゃる原理とは、比較劣位の財の生産能力(定義は後述)が減少するので、比較劣位の財の輸入が増える、という理解でいいでしょうか?
なお、実証的には輸出増=輸入増との主張に宗旨替えされるのであれば、これ以上つっこみませんけど。でもブログ本文は訂正してくださいね。


 輸出増=輸入増、輸入増=輸出増なのです。

 比較生産費は、「個人」の中でも、「国内」でもおこります。貿易=トレード=交換のことですから、貿易の利益について論じるときは、交換の利益について論じることです。

 交換の利益=「自給自足<交換」のことです。このコメント欄もよく見てください。

>貿易をすれば必ず利益をもたらすというのも不確かに思います

 kkkさんが、「自給自足」しないのはなぜですか?衣食住、すべて自給してはどうですか?
>>働き口があって(ここ重要です)、交換の利益を享受できているからです。働き口がなくなったら、自給自足しなければならなくなるでしょうね。
 特化→交換は、kkkさんの生活そのものだということがわかるのではないですか?

 特化(kkkさんが自給自足するより、生産量は増える)→その収入で、消費する(輸入)。

 自給自足より、交換すれば利益をもたらすということが理論でも、実証でも明らかになることが、わかると思います。
>>あなたのこれまでの説明では明らかではないと思いますよ。
実証というのなら、否定しませんけど。
ちなみに、実証を元に主張されるのであれば、その主張は実証された環境に依存するので、これまでと同じ環境の元でしか、その実証で明らかになった理屈は通用しませんよ。まず、現在および将来がこれまでと同じ環境となると証明する必要がありますね。

 kkkさんの生産(所得)が増えて、「利益をもたらさない」場合はありますか?
>>所得が増えたら、かならず利益をもたらします。
ただし、生産能力(定義後述)の増加だけでは、所得が増加するとは限りませんよ。しつこいですけど。

>生産量が貿易によって増加したとしても、増加した分が消費される必要がなければ、生産したものは売れません。つまり貿易によって消費量が増えるとは限らないと思います。


 輸出(生産増)=輸入(消費)増のことです。GDP(生産)=GDE(支出)のことです。
>>生産量=消費量のがスタンダードであれば、生産能力という言葉を使うべきでした。リカードは、おのおのが比較優位な財の生産に特化すると、全体の生産能力が増加する、と言っているんじゃないですか?生産量が増加するとは言っていないでしょう?作ったものが、必ず消費されるわけないんですから。読んでないので推測ですけど。

 GDPだけ増えて、GDEが増えないということは、ありえません。両者は同一のものです。

 kkkさんが働く(生産する)のは、なぜですか?消費が目的ではないのですか?生産だけ増えて、消費が増えないというのが、kkkさんの生活なのですか?
>>私の場合はきっと、所得が増加していったら、どこかの水準で、消費は増えなくなると思いますよ。

 kkkさんが、貯蓄しても同じです。その貯蓄は、企業・政府・外国が借りて、kkkさんの変わりに消費に使っています。
>>貯蓄が、たとえば、企業に融資されたとしても、消費されずに、極端な場合、現金のまま何にも利用されないことは可能性としてありえます。
消費する必要(購買なり投資の需要)がなければ、消費されないので、環境次第で、消費されないことはありえると思います。

 生産=消費(消費+貯蓄)です。生産量(輸出)が増えて、消費(輸入)が増えないということが、原理的にありえないことがわかると思います。
>>原理的には、ぜんぜん、明らかになっていませんよ。大丈夫ですか?

 自給自足<分業、この原理は、「アダム・スミス」が明らかにしました。
 アダム・スミスは「絶対優位」を説明しました。
 リカードはそれを否定して、「比較優位」を説明しました。

 比較優位は、kkkさんが「ひとつの仕事に特化している」ことです。
企業が、ヒトとカネを、集中し、得意な分野に使用することです。
企業が、自給自足をせず、交換することです。

 これを国家間でおこなうと、「貿易」といいますが、トレード(交換)のことです。

 また、世界のGDP(生産)=世界のGDE(支出)で、GDPだけ増えて、支出を抑えるのは、原理上不可能です。
>>これは三面等価の話であって、一国の輸出の増加分が、
輸入の増加分と等しい、という話とぜんぜん違う話ですよね。

つまり、輸出増(生産増)=輸入増(消費増)のことです。
>>つまり、って何がつまりなんですか?三面等価から導けるのですか?

No title

私もTPP反対派として、このHPにたどり着きました。
ためになるお話有難う御座います、だいぶ考え方も変わって来ました

ひとつ教えて下さい
輸出増大のために失業者を、就労させる(余剰の人員)事により輸出のみを伸ばすという論は間違い(幼稚産業の頓挫)とありますが具体的にはどのようなことなのでしょうか?

私の理解ですと、失業者の雇用が生まれることによる新たな輸入が増えるため結局は輸入増=輸出増ということでいいのでしょうか?

経済学は畑違いの学問で理解に苦しみましたが、とてもわかり易かったですm(_ _)m

今回のTPPに関しては貿易と言うよりも、規制や制度などをお互いの都合のいい者に変えようとする政治的な駆け引きが貿易という隠れ蓑で行われているように感じました

No title

 2財で、「衣食」をkkkさんが自給自足しています。kkkさんが比較優位なのは、「衣」だとします。だから、「食」を作る時間を、「衣」に特化するのです。そして、「食」を得る(交換)です。

 だから、あなたがひとつの仕事につく(衣食住・自給自足しない)は、リカードの比較優位理論なのです。
 
 この理論は、財の数が2つ(衣食)でも、財の数が3つ(衣食住)でも、300でも成立します。
 
 これを、2人(2カ国)でやっても、10カ国でやっても同じです。

特化→生産量増=消費量増です。(貿易三角形の形が大きくなるでわかりますよね)

特化すれば、kkkさんの「生産量=消費量」だったものが、「生産量≦消費量となり、消費者効用が増大する」です。

kkkさんが「衣食」2財を自給自足(3財以上でも同じ)するより、特化して交換したら、kkkさんの総消費量は増えるでしょう?


 比較優位=生産性高いですので、特化すれば、衣食自給するより、生産量は拡大します。これが理論です。

 生産性高い=給与高いです。あなたが、同じ時間を費やすのに、給料高い職(自営でもかまいませんが)を選ぶでしょう?

kkkさんが、「衣」を生産して(あるいはあなたの今の職業でもいいですよ)生産して、輸出する(ほかの人から見たら、kkkさんの作った財・サービスを輸入)するのが、交換(貿易)です。

 特化(生産性が高い方に集中)したら生産量(輸出量)は、必ず増えるのです。

 そして、生産量(給与増)=消費量(消費増)です(三面等価)。消費には在庫投資も入りますよ。

 あなたが自分の中で生産性の高い(衣食)職業に特化し、2つの仕事をやる(自給自足)より給料増える=あなたの消費量が増えることです。

 あなたの給料を、あなたが全部使わないで(消費しないで)貯蓄しても、誰かがその分を借りて、消費しています。


 次に消費の側から、生産を見て見ます。

 kkkさんが、生産量を増やそうとしたら、必ず消費量を増やしていますよね。何か財を作ろうとすれば、電気・ガス・水道・材料etc必ず増えますよね。

 サービスでも同じです。電気・ガス・水道は増えますね。これらの消費拡大は、kkkさんが、輸入したものです。輸出増のためには、輸入増がないと、無理なのです。

 消費増=生産増
 輸入増=輸出増

 なのがわかりますよね。日本が輸出を増やそうと思ったら、エネルギーや、原材料を必ず増やさなければなりません。

訂正


>輸出増大のために失業者を、就労させる(余剰の人員)事により輸出のみを伸ばすという論は間違い(幼稚産業の頓挫)とありますが具体的にはどのようなことなのでしょうか?

①まず、失業者があろうがなかろうが、輸出増=輸入増とは関係のないことを、実証が明らかにしています。

輸出業界が失業者吸収→輸入は増えず、輸出だけ増えるは無理です。

②なぜ輸入増(消費増)がないと輸出増(生産増)にならないか。

 財輸出を増やしたいと思います。そのためには、エネルギーや原材料を輸入しなければいけません。

 日本国内だけでも結構です。何か財・サービスを増やそうと思う企業があったら、電気・ガス・水道・材料etcを増やさなければなりません。これらを購入するということは、別な生産者からの財・サービスを輸入する(消費する)ことなのです。

 アジアが70年代にやっていた「幼稚産業保護論」ですが、「関税を高くし、輸入を抑える」という方法でしたよね。エネルギーや、材料の購入を抑える政策を採って、輸出を伸ばすのは、原理的に不可能だということがわかりますよね。

 たとえは変ですが、食べる量を減らして(輸入減・消費減)、ウンチの量を増やす(輸出増・生産増)のは、無理です(笑い)

 ですから、アジアは、80年代以降、外資(カネ)だろうがなんだろうが、財も含めて積極的に「輸入」し、「輸出」を伸ばす政策に舵を切ったのです。

 関税障壁(輸入障壁)をなくせば、輸出も増えるのです。

丁寧な解説ありがとうございます。

なるほど、経済学素人の私は視点が一方向だけでした。

これからも、勉強させていただきます

No title

>そもそもは、米国の輸出が増えたら米国の輸入が増える、という主張でしたよね?日本の輸出が増えたら日本の輸入が増えるとしても、米国の説明にはなりませんよ。ちなみにこの理由のみに依拠すると、日本の比較優位な財の輸出を増やすには、輸入も増やす必要がありそうですね。ただし、付加価値が加算されている分、輸出の増加のペースの方が大きいと思いますので、=は成立しないように思います。


 クレーマーのような質問が続いています。


 輸出増=輸入増です。どこにも、輸出額=輸入額とは、書いていません。輸出が100円増える=輸入が100円増えるとは、一言も書いていませんが。

 アメリカの輸入が100万㌦増えれば、輸出も100万㌦増える・・・こんなことが起こるわけがありません。逆に、おこったら気持ち悪いです。輸出財と輸入財は違うからです。

 「輸出増は輸入増」「輸入増は輸出増」です。逆に言えば、「輸出減は輸入減」「輸入減は輸出減」です。

 これは、アメリカだろうが、日本だろうが、資源輸出国だろうが、どこでも成立します。輸出財を増やそうと思ったら、輸入財を増やさなければならないし、輸出を増やせば(労働力・資本投入)、比較劣位産業の輸入は増やさなければなりません。

 イギリスは、「ウールだけ」を消費するわけには行かず、ポルトガルは「ワインだけ」を消費するわけにはいきません。比較優位は、2国2財ですが、2国10財でも10国2財でも、10国10財でも成立することは、説明したとおりです。
 輸出財に特化し生産する=輸入しなければならないということです。
 われわれが一つの仕事に特化(生産)する=輸入しなければならないということです。

 リカードの理論は、最初は「自給自足」からスタートしています。「ワイン(食)もウール(衣)も自国でまかないましょう」です。
 それを、ある国は「食」に特化し、ある国は「衣」に特化し、交換しましょうというものです。これは、財の数が10でも100でも成立することは述べたとおりです。

 われわれが、「自給自足」しないで、一つの仕事に「特化(生産)」し、ほかのものを輸入「消費」するのも、同じです。

 パン屋さんに勤め(特化)、靴下を買い、魚を買い、アパート代を払い・・・世の中は、「分業」によって、利益を得ていることが分かります。


 スタート「自給自足」
 ↓
 特化→「交換」

 輸出する(特化する)には、輸入しなければならないということが分かりますよね。輸出をちょっとでも増やせば、輸入も増やさなければならないのです。


 「成立しない」という論理が正しいのであれば、

 「輸出が増えても、必ずしも輸入は増えない」「輸入が増えても必ずしも輸出は増えない」という理論と実証をお願いします。無理ですが。


No title

アメリカ(オバマ)は自身で「アメリカは輸出を倍増させるが、他国がアメリカに輸出できると思うなよ」と言っている通り、輸出が微増で終わる他国(日本)は負担が大きく、アメリカの一人勝ちではないでしょうか?
アメリカが材料を輸入するといってもそのほとんどが日本以外から持ってくるわけですよね?アメリカの輸出品で日本の物に依存しているものは少ないですから。
アメリカもデフレでモノ余りの状態、しかも日本と違って余り方の規模が違う。輸出増の為に輸入増しなければいけない理由も無い(輸出に見合った量の輸入という意味で)
しかもサービス分野が進出してくるのに何をアメリカは日本から輸入するんですか(笑)
電気・ガス・水道が増えるって、それだけ日本の雇用が奪われたって事じゃないですか。
日本・輸出は微増、輸入は大幅増
米国・輸出は大幅増、輸入は微増
これで輸出増=輸入増というわけですか?
それから安い輸入品が日本の物価を押し下げるのが誤りだとしても、アメリカが持ち込みたいと思っている保険や医療のサービス分野が日本に参入してくればそれは日本にとって危機でしょう。
それと、コメントされている他の方に対して、経済学を知らない方が、とか勉強をしてない方に説明するのは、とか他を下げて自分の発言を正当化しようとしているのは恥ずかしい事ですよ?自分の主張の正しさで相手を納得させるべきです。

No title

対米     輸出     輸入  1000ドル
2009   93,653,317 59,044,361
2010      118,199,405 67,170,633
2011(9月現在)   89,563,552  54,942,355

2011年(9月現在)、輸出は前年比5.5%増 輸入は10.5%増です。
日本の対米輸出が増え、対米輸入も増えています。(jetro )


①>アメリカの一人勝ちではないでしょうか?

 経済を知らない方の常識では、貿易を「勝ち負け」といいます。

 カテゴリ:「貿易黒字はもうけ」のあやまり参照


②>しかもサービス分野が進出してくるのに何をアメリカは日本から輸入するんですか(笑)

 上記、日本の対米輸出が増えていますが、アメリカは何の輸入を増やしているのでしょう?
http://www.jetro.go.jp/cgi-bin/nats/cgi-bin/top.cgi?PGID=000&REP_CNT=0 参照


③>電気・ガス・水道が増えるって、それだけ日本の雇用が奪われたって事じゃないですか。

 貿易によって「雇用が奪われる・・・」勘弁して下さい。

カテゴリ:産業の空洞化はありえない 参照


④>コメントされている他の方に対して、経済学を知らない方が、とか勉強をしてない方に説明するのは、


 ななしさん、世の常識と、経済学の常識は、180度違います。

①貿易は、WIN-WINで、ななしさんの日常生活は貿易そのものです
②輸出増=輸入増です
③不景気なのは、輸出国中国が「雇用を奪う」のではなく、その国の生産性が伸びないことです
④ななしさん、拙著をお読み下さい。最寄の図書館にリクエストすれば、別な図書館から取り寄せてもらえますよ。

 高校で必修の「現代社会」「政治経済」で、正しい教育がされていないので、日本国民みんな「貿易黒字はもうけ」「輸出が伸びる方が勝ち、輸入が増えたら負け」と教えられて、誤解したまま大人になります。

No title

だから、
日本・輸出は微増、輸入は大幅増
米国・輸出は大幅増、輸入は微増
このバランスの崩れが問題なんです。
比較優位って、輸出額=輸入額が前提ですよね?自身で書かれたデータを見ても崩れてるじゃないですか(笑)
winwinの関係になっていないとデータが示している状態ですよ。
米国が輸入しているのは結局モノ。アメリカが輸出しようとしているのはサービス分野ですよ。車を売るかわりに保険と医療制度を変えるなんて日本終了じゃないですか。
雇用が奪われる、の話はオバマ自身がこのTPPで雇用を見出すといっているんですよ?どこでって、日本しか無いじゃないですか?しかもサービス分野で。日本のデフレはモノでなくサービスで起きていると書いていらっしゃるではないですか。そこにアメリカがやってくるのは危機です。
「輸出だけ伸びる方が勝ち、輸入だけ増えたら負け」です。
日本・輸出は微増、輸入は大幅増
米国・輸出は大幅増、輸入は微増
同じ事です。

No title

①>アメリカの一人勝ちではないでしょうか?

 経済を知らない方の常識では、貿易を「勝ち負け」といいます。

 カテゴリ:「貿易黒字はもうけ」のあやまり参照
ほか 下記を順番に見ると良いと思います。

藻谷浩介デフレの正体その1
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-401.html
藻谷浩介デフレの正体その4
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-406.html
藻谷浩介デフレの正体その7
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-408.html
参照

ななしさん・・・・

①日本・輸出は微増、輸入は大幅増
米国・輸出は大幅増、輸入は微増
このバランスの崩れが問題なんです。

 なぜ、問題なのですか?輸出入数値は、毎年変動していますし、バランスが崩れると、何か問題でも?
 
 日本のGDP=GDI=GDEが伸びればよいので、輸出が増えようと減ろうと、輸入が増えようと減ろうと、何の関係もないはずですが。


②比較優位って、輸出額=輸入額が前提ですよね?

 あの、「額」の話はしていませんと、書いたとおりですが。

③アメリカが輸出しようとしているのはサービス分野ですよ。車を売るかわりに保険と医療制度を変えるなんて日本終了じゃないですか。

 日本のがん保険・医療保険の分野(アフラックとか・・)は、外国資本が開拓しましたが、 何か問題が?日本で営業している以上、日本のGDPです。

 公的医療保険が、なぜ変わるのですか?混合診療さえ話題になっていないのに。それに選択制であれば、歯科では導入済みですが、何か問題が?

④雇用が奪われる、の話はオバマ自身がこのTPPで雇用を見出すといっているんですよ?どこでって、日本しか無いじゃないですか?しかもサービス分野で。日本のデフレはモノでなくサービスで起きていると書いていらっしゃるではないですか。そこにアメリカがやってくるのは危機です。

 雇用問題は、オバマのポジショントークですよ。国内向けに「湯集を伸ばし雇用を確保」というのは、政治的にすごく分かりやすいですよ。実際には、アメリカの輸出も伸びていますが、輸入はもっと伸びていますよ。あなたのことばを借りると、アメリカの1人負け???ではないですか。

 サービスを輸出。では、日本にアメリカ人がたくさん来て、日本人の雇用を奪う?日本人の失業が増える?そんなアホな。

 日本も、ユニクロや、ローソンや、宅配便など、「サービス」は積極的に海外に進出(あなたのいう輸出ですか?)していますが、それで、日本人がごっそり海外に行って、現地の人の雇用を奪う?

 中国人の雇用に貢献しているだけではないですか。それは中動くのGDPですよ。

 日産も、ヤマダ電機も、コマツも、三菱地所も、オリックスも、すでに「外国企業」ですが、何か困ったことがあるのですか?日本人が失業して、外国人だらけになった?そんなことこれっぽっちもありません。


⑤「輸出だけ伸びる方が勝ち、輸入だけ増えたら負け」です。

 何度も言っているように、輸出を伸ばし、輸入を抑えるのは、不可能です。

 典型的な、「ゼロ・サムゲーム」ですね。じゃあ、貿易赤字の多いアメリカは負けっぱなし、同じくイギリスも、フランスも、オーストラリア(日本より1人あたりGDPは多くなっている)も、イタリアも、ベトナムも、インドネシアも、みな「経済成長しているが、負けっぱなし」ですよ。バカらしくてお話になりません。

 経済は「勝ち負け」ではありません。まあ、あなたの論理に従って
「勝ち負け」を言うなら、GDPが成長したら「勝ち?」ですかね。世界が成長していて、日本の成長率が低かったら、「負け」ですかね。これも、相当無理がありますが・・・



ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)『良い経済学悪い経済学』日本経済新聞出版社2008  P172

 実業界でとくに一般的で根強い誤解に,同じ業界の企業が競争しているのと同様に,国が互いに競争しているという見方がある。1817年にすでに,リカードがこの誤解を解いている。経済学入門では,貿易とは競争ではなく,相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として,輸出ではなく,輸入が貿易の目的であることを教えるべきである。

No title

うーん、要するにだ、オバマ大統領、アメリカの輸出を倍増させたいなら、輸入を増やしなさいってことだな。TPPやFTAなんて必要ないんだよ。まずアメリカが輸入を増やせば輸出も勝手に増えるんだよ。分かったかいオバマ君。

No title

 オバマ大統領は、アメリカが「5年で輸出倍増」と言いましたが、必然的に「輸入も増」です。しかも、アメリカはもともと輸入額>輸出額ですから、輸出額増より、輸入額増です。


2009年  2010年
輸出額(100万㌦)1,056,043 1,278,263
輸入額(100万㌦) 1,559,625 1,913,160


日本からの輸入額 (100万㌦)
2009  2010    伸び率
95,804 120,545  25.8%

 国民はこんなこと全然分かりませんから、「輸出増、やった、雇用が増えるんだな!」と喜びます。
 昔から、景気が悪いと「日本のせい」にしてました。最近は景気が悪いと、「中国のせい」にしています。

 政治家はモロにそれを訴えます。自分の街の工場がつぶれたら、「分かりやすいから」です。

 ですが、事実は違います。

 こんな、「重商主義」(輸出と輸入の差額=黒字が大事だ、輸出を伸ばせばいいんだ)など、200年前にアダムスミスが完璧に否定しています。

 ですが、「分かりやすい(間違いだけど)」ので、亡霊のように存在し続けます。

 カテゴリ:貿易黒字はもうけのあやまり 参照

 要するに、貿易黒字だろうが、赤字だろうが、全く関係ありません。その国の所得GDP=GDI=GDEが伸びれば(経済成長)、いいので、黒字とか赤字とかどうでもいいのです。

 所得が伸びて(この方法を経済学が考えます)、それをどう配分するかは、政治の問題です。

No title

 本来、望ましいのはWTO(世界で同時に、自由化を目指しましょう)です。ですが、利害が対立して、2000年代になって、一歩も進んでいません。

 それでは待っていられないと、2国間のFTA、地域間のFTAが加速したのです。EUはFTA(EPA)のでかい版です。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-549.html
WTO・FTA/EPA・TPP その2 参照

 本来は、FTAはそれ以外の国を排他的にする条約なので、望ましくないのですが、「仕方のない」ことです。

 他が加速させているのに、「日本はしません」というわけには・・

No title

輸入・輸出のバランスが崩れると、何か問題でも?
って、大幅に開けば大問題ですよ。消費量がいつまで経っても生産量を追い越せない。しかもデフレですしね。
「特化前(輸出入が広がらない状態)は,生産量≧消費量だったものが,特化後(輸出入が増えた状態)は生産量<消費量となり,消費者効用が増大する」 ←このメリットは無くなりますね。ではTPP参加のメリットって?
比較優位、額の話をしていないというのは比較優位自体がこの話(TPP)には適用できないということですね。なるほど。
アフラック等が参入しているとありますが、それは所詮日本のルールにのっとった形で参入しているだけです。そのルールを変える事のできる協定がTPPじゃないですか。ルールメイキングできないのは韓国を見れば明らか。今日のニュースでも、アメリカに輸出する際は関税をかける、輸入は撤廃というのがありましたね(乗用車)
アメリカの輸出よりも輸入の方が伸びが大きいのは一人負けって、だから輸出を増やそうとしているんじゃないですか。アメリカも深刻なデフレ状況ですしね。バーナンキが金を供給しまくってもデフレ。
日本にアメリカ人がたくさん来て、日本人の雇用を奪う?日本人の失業が増える?そんなアホな。
って(笑)雇用を奪うって日本人を失業に追い込むのも雇用を奪う、に入ります。その開いた分、新たな労働者(アメリカ人)がカバーしますよね。結局は。本国からでもそれは出来るでしょう。
ゼロサムゲームならば、世界同時不況でガッポリ持っていったのはどこでしょうね?分かりますよね?
経済は勝ち負けではありませんって、破綻した国はどう考えても負けでしょう。日本は破綻しないと思いますが。では日本は勝ちですか?いや、負けです

No title

リカードの比較優位を出すまでもなく、我々が普段何気なしに行なっている分業をもっと拡大して、互いにもっといい生活をしようというのがTPPだと理解しています。

中野さんや三橋さんは、アメリカの陰謀論を主張しているようですが、そもそもアメリカって何?誰の事でしょう?逆に言えば日本って何?誰の意見が日本の意見なのでしょうか。野田総理ですか?
これだけ日本の中でも意見が分かれているのに、中国や北朝鮮でもあるまいし、日本なんて統一された主体があるはずがありません。それはアメリカも同じ事。

経済の主体は国家ではなく、国民であり企業です。もし当方が経営者なら、どこの国であろうと、一番高く買ってくれるところに販売します。企業は利益を最大にするように動きます。

結局TPPに反対している方は、自己の既得権益を手放したくない人、つまり将来の子や孫の生活を犠牲にしても、直近の自分の利益を失いたくないエゴイストか、もしくは陰謀論に簡単に騙される単なる無知の2種類に分別されるようです。
このコメント欄で、菅原先生に対して、必死に一見反論のようで反論になっていないコメントを述べている人は、果たしてどちらでしょうか。

No title

>輸入・輸出のバランスが崩れると、何か問題でも?
って、大幅に開けば大問題ですよ。消費量がいつまで経っても生産量を追い越せない。しかもデフレですしね。


 なんか、もう、むちゃくちゃですね。

 
 日本だろうが、アメリカだろうが、毎年毎年、輸出入の値は大幅に変化しているんですけどね。

 自給自足<交換で、自給自足の場合、生産量=消費量だったものが、特化し交換すると生産量≦消費量になる、つまり、「交換」は、どんな形でも、生産量を上回る消費が可能になっていることなんですけどね。

 ななしさんの自給自足よりも、ななしさんが一つの仕事に特化し交換している・・・日常生活が貿易だって言うお話は、「何が何でも反対論者」には、絶対に耳に入らない「事実」なんですね。水道が壊れても、電気製品が壊れても、業者の方に直してもらうでしょう?これが貿易の利益なんですけどねえ。


 ローマのカエサルが、「ヒトには全てのことが見えるわけではない。ヒトは見たいものしか見ない・・」というのは、こういうことなんですね。


>アフラック等が参入しているとありますが、それは所詮日本のルールにのっとった形で参入しているだけです。

 あの、それまでの生命保険にくっついたタイプの医療保険ではなく、医療保険のみ、ガンなどの小口医療保険という商品が登場したのも、アメリカとの日米包括協議で合意された話なのですが。
 今日では、保険は総合で値段が高いものではなく、「特化した、小口」のものが当たり前になっているのは、ルールを変えたからなのですが・・・
 自動車保険もずいぶん安くなったでしょう?これも、同じですよ。


>そのルールを変える事のできる協定がTPPじゃないですか。

 オーストラリアも、ニュージーランドも入る多国間交渉では、アメリカの要求だけが一方的に通るという可能性は、日米2国間交渉よりも確実に少なくなるのでは?


>アメリカの輸出よりも輸入の方が伸びが大きいのは一人負けって、だから輸出を増やそうとしているんじゃないですか。アメリカも深刻なデフレ状況ですしね。バーナンキが金を供給しまくってもデフレ。

 2008年→9年→10年→今年と、アメリカの輸入額が輸出額より多く伸びながら、アメリカのGDP成長率は、日本より大きく、その意味では、輸出>輸入の日本より「勝っている」のですが。デフレにはなっていませんよ。


>雇用を奪うって日本人を失業に追い込むのも雇用を奪う、に入ります。その開いた分、新たな労働者(アメリカ人)がカバーしますよね。結局は。本国からでもそれは出来るでしょう。

 あの、日本のGDPが、マイナスになるのなら、「奪われた??」かもしれませんが、プラス成長で「奪われる??」ってどういうことですか?


>ゼロサムゲームならば、世界同時不況でガッポリ持っていったのはどこでしょうね?分かりますよね?

 世界同時不況で、ガッポリ持っていく自体がありえませんが。


>破綻した国はどう考えても負けでしょう。日本は破綻しないと思いますが。では日本は勝ちですか?いや、負けです


 タイや、韓国、アルゼンチンも、「破綻=外国債務のデフォルト」を経験しました。今はどうですか? デフォルト=債務を軽減してあげることですから、カネを貸していた方も、大変な被害をこうむっているのですが。

>では日本は勝ちですか?いや、負けです

 勝ち負けって・・・申し訳ないですが、定義すらない言葉を使う人って・・。日本は2009年のどん底以降、10年、今年と、GDP=GDI(所得)は回復していますが・・・なんで、回復しているのに「負け」なんですかねえ?

 クルーグマンは,「国際競争力」について,こう切り捨てています。
  ポール・クルーグマン 山形浩生訳 『クルーグマン教授の経済学入門』主婦の友社1999 p41

 「みんなが,『アメリカの競争力』とか言ってるのは,ありゃいったい何のことかって?答えはだねえ,残念ながら要するにそいつら,たいがいは自分が何言ってんだか,まるっきりわかっちゃいないってことよ」

 クルーグマンも、さも経済に理解があるようなエコノミスト=「経済オンチ」の人を相手に戦い続けていますが・・。

 とにかく、現実を見ないで、「見たいと思う、その人にとってのみの事実?」を振り回して主張するのですから・・・。本当に疲れます。

No title

>蚯蚓 さん

三橋さんは、アメリカの陰謀論など主張していませんよ。アメリカはアメリカの国益の為の行動と言ってたとおもいます。今の日本は自由貿易推進よりもやるべき事があるんじゃないかと言ってるだけです。

アメリカが自由貿易をやりたいなら、アメリカ自身が全ての関税を撤廃すればいいだけ。そうすれば 輸入増=輸出増 となるのだから、何も相手国にまで自由貿易を押し付ける必要はない。自分たちのルールを他国にまで押し付けるから胡散臭がられるんだよ。

アジアは、80年代以降、外資(カネ)だろうがなんだろうが、財も含めて積極的に「輸入」し、「輸出」を伸ばす政策に舵を切ったが、その結果が、97年のアジア通貨危機であり、通貨統合による今のギリシャ危機に繋がってるように思えるんだ。

TPPが締結されると、牛肉のBSE全頭検査なんかも撤廃させれれそう。アメリカはやってないからね。オーストラリアも、足がふらつくなど中枢神経の異常が疑われる牛だけチェックしている。
TPPは将来的には労働者の移動の自由も視野に入れてたとおもうんだけど、労働者移動を自由にすると、単純労働者はおそらく、外国の労働者によって取って代わられてしまう。結果失業率が悪化するのではないか。

No title

>アメリカが自由貿易をやりたいなら、アメリカ自身が全ての関税を撤廃すればいいだけ。そうすれば 輸入増=輸出増 となるのだから、何も相手国にまで自由貿易を押し付ける必要はない。自分たちのルールを他国にまで押し付けるから胡散臭がられるんだよ。


 自由貿易は、第二次大戦の反省(世界恐慌→ブロック経済化→戦争)から生まれたものです。IMF(通貨)GATT(貿易)、そして、WTOと続く、60年以上の歴史を、否定できるものではありません。

 ブログカテゴリ:IMF-GATT WTO・FTA/EPA・TPP参照

 日本も、GATT11条国、8条国と、先進国の仲間入りをしてきました。自由貿易の恩恵を受けて、ここまで大きくなりました。
 日本は、すでに門戸を開放する立場に立っており、新興国を排除することはできません。

 昭和30年代城山三郎原作『官僚たちの夏』に描かれたように、国内保護貿易派と、自由貿易派が通産省でも対立しました。
 外国の自動車メーカーに対抗するように、国内の自動車メーカーを再編しようとした通産省案に対し、本田宗一郎は猛反対しました。「保護主義、国家統制主義だと」 今日のHONDAの源流がここにあるのです。

 排気量800㏄の国民車構想、結局成功しませんでした。『官僚たちの夏』は、失敗物語なのです。
 
 国内経済において、規制、統制は、保護は、できるだけ少なくするのが望ましいということは、お分かりだと思います。共産主義の対局です。

 この自由化を国際的に行ってきたのが、GATT/WTOの流れなのです。
 
 「国内は自由化しろ、対外的には保護主義をしろ」では、矛盾があるようです。
 

>アジアは、80年代以降、外資(カネ)だろうがなんだろうが、財も含めて積極的に「輸入」し、「輸出」を伸ばす政策に舵を切ったが、その結果が、97年のアジア通貨危機であり、通貨統合による今のギリシャ危機に繋がってるように思えるんだ。


 通貨危機は、「固定相場制」に問題があったのです。ギリシャも、「ユーロ」という固定相場制に問題があるのです。ドラクマなら、通貨切り下げで、借金棒引き、全く問題になっていませんでした。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-557.html
WTO・FTA/EPA・TPP その4 金融面 参照


>TPPが締結されると、牛肉のBSE全頭検査なんかも撤廃させれれそう。アメリカはやってないからね。オーストラリアも、足がふらつくなど中枢神経の異常が疑われる牛だけチェックしている。

 牛肉自由化で、日本国民は恩恵を受けたのでは?焼肉食べ放題、牛丼がこんなに安いのも、自由化の恩恵では?科学的知見と、話は別では?

>TPPは将来的には労働者の移動の自由も視野に入れてたとおもうんだけど、労働者移動を自由にすると、単純労働者はおそらく、外国の労働者によって取って代わられてしまう。結果失業率が悪化するのではないか。

 北海道の魚加工業者、農業、縫製業は、「中国人就学生」を受け入れないと成り立っていません。地元の高校を卒業しても、魚加工業者からの求人はあるのに、誰も就職しようとしていません。道北の農業は、本当に「中国人頼み」なのです。「就学生」という名の、体のいい、単純労働者受け入れなのです。

 クリーニング業も同じです。求人はするものの、応募する人はいないのです。北海道の有効求人倍率は、0.4台です。

 日本人が働きたくても働けなくなる職場・・・これはどこに存在するのですか?
(ただ、ハジュン・チャンのところで書いたように、労働者の規制は、どのような国でもとられています)

No title

TPPによって変えられる各種規制、日本にあってアメリカに無いもの。
上限金利規制というのがありますが、もしアメリカの企業が日本で貸金業を営む場合、この上限金利規制によってアメリカ企業が思ったほど利益を上げられない場合は、撤廃を求められ、尚且つ得られるであろう筈であった利益の賠償を求められる可能性があります。
相場におけるストップ高、ストップ安、この値幅制限によりアメリカの投資会社が思ったほど利益を上げられない、つまり保有株が値幅制限によりそれ以上の利益追求が行えない事態を引き起こしたばあい、撤廃を求めら尚且つ得られるであろう筈であった利益の賠償をれる可能性があります。
クーリングオフという制度がありますが、アムウェイやニュースキンといった特商法によって規制されている商方を行う企業がこの制度によって利益が損なわれていると考えた場合、日本政府を訴え規制の撤廃と賠償の請求が行えるようになります。

各種規制や法律といったものはそれが出来た背景(時代)も考慮しなければ、なぜ必要なのかを理解できないでしょう。単に円滑な交易の妨げだからと、簡単に撤廃してしまってもいいものでしょうか。サラ金地獄と呼ばれた時代に戻りたいでしょうか。悪徳商法が蔓延る世の中はたとえGDPが成長したとしても経済学的に正しいのでしょうか。

NAFTAでの訴訟を見てもアメリカは強引にルールを変えようとしてるように思える。例えるなら、野球でいちいち 1塁ー2塁ー3塁ーホーム と回るのはめんどうだからと 3塁ーホーム とすれば点(交易)が沢山増えるだろ、ってドヤ顔でいってるように見える。そんなことすれば3塁からホームえ向かうランナーと打って3塁へと向かうランナーが正面衝突するだけなのに。

APEC?

> 米国は、このTPPを、APEC(アジア太平洋経済協力会議:21か国)の自由貿易圏化(EUのような、域内統合を連想してください)の基礎的なモデルと位置付けています。このため、APEC参加国がTPP参加国になる(参加国増)になる可能性が高いのです。

中国も韓国もカナダもタイもインドネシアも参加しないと言っているのに、TPPがAPECになれると言い張る根拠はなんでしょうか?

米国がそう望むだけで実現できるのでしょうか?

そんなにパワフルな米国とその取り巻きの国々と、交渉のテーブルについて日本は無事でいられるのでしょうか?

仮にEUのような域内統合を目指すにしても、何故APECからでなくTPPなのでしょうか?

No title

>中国も韓国もカナダもタイもインドネシアも参加しないと言っているのに、TPPがAPECになれると言い張る根拠はなんでしょうか?

 「参加国が増える可能性がある」と書きました。ASEAN諸国の1カ国でも参加したら、そうなりませんか?タイとか・・・



>各種規制や法律といったものはそれが出来た背景(時代)も考慮しなければ、なぜ必要なのかを理解できないでしょう。単に円滑な交易の妨げだからと、簡単に撤廃してしまってもいいものでしょうか。サラ金地獄と呼ばれた時代に戻りたいでしょうか。悪徳商法が蔓延る世の中はたとえGDPが成長したとしても経済学的に正しいのでしょうか。

 正しい・正しくない、よい悪いは、経済学では判定できず、価値観の領域です。それは、その国の国民が判断することです。

 基礎法学で、扱われているのが、英米法と、大陸法の違いです。

日本は、大陸法ベース+英米法が加わっています。

 その最大の本質的な違いのひとつは、日本もドイツも、「ルールに基づいて行おう」とする(事前法)のに対し、英米法は、「現実にあわせて、ルールを作ってしまえ(あるいは変えればいいじゃん)とするものです。

 日本人には理解できませんが、成文憲法すらないイギリスの流れからすると、「判例法(現実にあわせて解釈する)」重視は、当然の考え方かもしれません。

 日本人は、これに企業も国もやられてきました。

 戦後、最初にして最大のものは、ご存知「東京裁判」です。この裁判は、「人道に対する罪」という「事後法」で、その法律以前の行為を裁かれました。

 戦前、国際連盟で、常任理事国になった日本は、黄色人種・黒色人種の「人種差別撤廃」を議題にし、賛成多数の議決を得たのですが、「こんな大事なことは、全会一致でないとだめだ」とアメリカがごり押し(ウイルソンだったか・・)し、廃案になりました。

 国際社会で、国際ルールを守り、名誉ある地位を得たいと明治以降日本は近代化を進めましたが、入ってみた国際社会とやらは、実は「無法(事後法当たり前)」の世界だったのです。

 現在の「国際社会」とやらも、「後から変えるのは当たり前」です。大は「戦争」から、小は「スポーツルール」まで。日本は、何度も何度も、苦渋を飲まされてきました。

 でも、それが「国際社会」とやらの現実です。日本の海を一歩出れば、日本の考え方は、まったく通用しません。

 「打ったらサードに走ってもかまわない」と、野球のルールを試合中に、あとから変えるのは、アメリカのDNAのようですね。

 アメリカとの2カ国交渉では、90年代の構造協議のように、一方的に日本が飲まされる危険性はありますが、9カ国交渉だと、少しその危険性は小さくなる可能性があります。

 ルールを一方的に飲まされるのと(今の国際柔道連盟には、日本人理事は、いなくなってしまいました・・)、少しでもルール作りに参加するのと(ルールはあとで変わるという危険性を内包しつつ)、どちらの道を、日本は選択するのでしょう?

No title

 http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20111105/1320478010#c
「Baatarismの溜息通信」より

>リカードの比較生産費説は、比較劣位な産業から比較優位な産業へと容易に労働力が移転できることが前提となっています。
>しかし、今の日本はデフレや円高による不況に加えて、震災で仕事を失った人も数多くいる状況です。
>このような状況では労働力も余ってますから、労働力の移転も容易ではないでしょう。
>この点も経済学的な説明から説得力を失わせている理由でしょう。
>現在のような不況では、人々は消費者の効用増大というメリットよりも、雇用や所得を失うデメリットの方に目が行くでしょう。
>だから、多くの人が重商主義的な説明に基づくTPP反対論に惹きつけられているのだと思います。


 うーん、なかなかリカードは理解してもらえませんね。何しろ、経済学史上「最大の発見(中島隆信)」ですし、サミュエルソンが、「比較優位の理論は,単純であるが,素人にはわかりにくい,重要な理論である」と述べたくらいですからね。


 単純だけど難しい(理解しようと思えば、自分で汗水流して登山しないとわからない)のです。私のブログちょっと見たぐらいでは永遠に分からないし、分かろうともしない人が、あーだこーだ・・。

 自分がリカードの説明をするのに、何十時間かかったことか・・・何十時間考えたことか。苦労して苦労して・・やっとの思いで理解することのできた、冗談ではなく、汗の結晶です。クルーグマンが同じ説明をしていたのを知ったのは、ずっとあとのことです。


 労働力の移転が容易ではない・・・こんなもの、すごく容易です。「給与の高い仕事に転職」「自給の高いアルバイトを選ぶ」・・誰に言われなくても、ハローワークでも、求人情報誌でも、皆がやっていることです。

 だから、リカード理論は、「空気」のように、当たり前にやっていて、余りに当たり前すぎて、「気づかない」のです。

 比較優位に特化=生産性の高い仕事に特化、生産性高い=給料(時給)高いことです。

 「失業率が高くて・・デフレで・・・労働力も余って・・・」これらは、全然、全く、完璧に、100%関係ありません。

 むしろ「不況」だからこそ、よりよい条件を探す・・自分の中で比較優位な職業を探すのです。

 比較優位は、医者にでも弁護士にでもなれる絶対優位な人でも、肉体障碍者でも、精神的障碍者でも、みんなが自分の才能の中で、一番優位な職業に特化し、みんながそれぞれの生活の中で、最大限の幸せ(所得)を得られるという、理論です。

 冗談ではなく、この世になぜ生まれたのか(同じ人は、人類の歴史上、1人としていない)、立った一つの、歴史上たった一つの一回性である人生を、最大限に生かせる、生きる意味とはなにかに、答えを与えてくれる理論です。

 目の見えない人は、手を失った人は、生きる価値がないのですか?ふざけないで下さい。みな、それぞれのたった一つの、たった1回の人生を、最大限有効に、そしてそれが同時にほかの誰かのために提供できることになる、みなが幸せになれる理論です。

 自分の能力(比較優位)を最大限に追求する「自己実現」=ほかの人に最大限に自分の「価値」を提供できる(財・サービスを提供できる)。

 自分の能力を発揮できることが、まさに同時に、世の中のためになっていることを証明する理論なのです。

 比較優位追求=生産性追及=高所得追求のことです。それは同時に、他の人に最大の財・サービスを提供していることなのです。

 自分の仕事の生産性をよりよく、より効率的に、より早く・・・誰もがやっていることで(農家だって、製造業だって、学生だって、サービス業の人だって、アルバイトだって)、その結果人に認められ、そして所得も上がる。

 何が、「雇用や所得を奪う・・・」ですか。それこそ、空理空論、リカードを全く理解していない人の小言です。

 リカード理論は、体の弱い人や、年寄り、障碍者・・・イチロー選手、ノーベル賞学者、みなの「生きる理由」そのものなのです。

 200年も生き延びた、もうソクラテスなみの、古典と言っても良いでしょう。200年間、だれも崩せなかった理論です。ちょっと孫引きの解説をかじったくらいで、「リカード説のでたらめ」とか、「嘘」とか、ネット上に流布していますが、バカも休み休みにしてください。

No title

回答その1

>>通貨危機は、「固定相場制」に問題があったのです。ギリシャも、「ユーロ」という固定相場制に問題があるのです

>97年の通貨危機時の韓国ウォンは変動相場制の元で発生しました。ユーロ自体は今も昔も変動相場制です。変動相場制固定相場制というのは経済の範疇、経済学に含まれるでしょう。でも誰も危機発生を予測できなかった。

 ユーロという固定相場(単一通貨)に、ドラクマと言う自国通貨を捨てて加盟したのがギリシャです。

 普通は、ギリシャ不安→ドラクマ不安→ドラクマ安で、ドラクマが安くなって、借金解消です。
 100ユーロ=100ドラクマのときに100ユーロ借金、100ユーロ=200ドラクマになると、100ユーロの借金は、実質半分のになります。

 1ドル=100円 の時の1ドル借金は、1ドル=200円になると、半分になります。

 金融のトリレンマといって、国際金融制度には3要素があり、これらは、同時に成立するのが、不可能な三位一体(同時に3つは達成できない) とされています。

①資本移動の自由
②固定相場制
③金融政策の独立性

 ギリシャのユーロ加盟で、①②を選択し、ギリシャ中央銀行(これがなくなった)③を放棄したのです。
 ドラクマだったら、今回の問題は起きていません。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-557.htmlWTO・FTA/EPA・TPP その4 金融面 参照


 

No title

 回答その2

>リカードさんの200年間誰も崩せなかった完璧な理論、比較生産費説を元に自由貿易協定が進められてるんですよね。ユーロなんて最も進んだ自由貿易協定なんでしょう?それが何でこんなに問題が噴出してるんでしょうね。自由貿易に勝ち負けは無い、損だの得だの言ってはいけません。ユーロを見なさい、あれが自由貿易におけるwinwinの関係です。って言われてもねぇ。理論は完璧でもそれを使う人間は、、、

 ユーロ市場は、基本的には、「自由」を拡大しました。人・モノ・カネの自由化(医師免許や看護士免許がどこでも使え、大学の単位も、どこでも自由になり、パスポートもなく、人の行き来すら自由、銀行も、カネの貸し借りも自由・・・)で、ユーロ経済圏は発展しました。

 ですが、加盟するには、決まりごとが必要です。例えば、国債費をGDPの3%以内にするとか。ほかの国が3%のところ、ある国だけが、10%で加盟すると、その国の借金を、単一通貨ユーロであるほかの国が負担する事になるからです。

 日本(中国と同規模のGDP)が1000億円の借金、中国が1兆円の借金を抱えたまま、統一通貨「アジアン」を導入すると、中国の借金をほかの国におしつけることになるのです。

 ギリシャはその決まりごとに「嘘」を言って参加しました。3%ではなく、12%を超えていて、「虚偽」申告だったのです。ギリシャの国債は暴落します。

 詳細については、

(1)ギリシャがデフォルトする可能性があるのは、債券を外国が買っている(約2/3)から

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-310.html
正直知哉 その2 ピムコジャパン マネージングディレクター 『政権 改めて論点を問う』日経H22.2.1
2010-02-16
国債価格下落=長期金利上昇


(2)ギリシャの10年もの国債の金利は、2010年5月で14%程度だった。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-362.html
2010-05-11
読売 社説『ギリシャ危機の飛び火を防げ』H22.5.8


(3)もともとアバウトなギリシャ

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-389.html
日経H22.6.21 『ユーロ危機 上 国民説得へ「徴税大作戦」』
2010-06-27
国債価格下落=長期金利上昇

 参照。

 通貨=信用ですから、「嘘」で信用がた落ち、カネがギリシャから引き上げるのです。

No title

回答3

 自由貿易は、「保護貿易」をして、戦争にいたった第2次世界対戦の反省からきているのです。保護貿易は、戦争を引き起こしたんですよ。それを、戦後60年掛けて、すこしずつ自由化を達成してきました。

 自由貿易は、第二次大戦の反省(世界恐慌→ブロック経済化→戦争)から生まれたものです。IMF(通貨)GATT(貿易)、そして、WTOと続く、60年以上の歴史を、否定できるものではありません。

 ブログカテゴリ:IMF-GATT WTO・FTA/EPA・TPP参照
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-548.html
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-549.html
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-557.html

 日本も、GATT11条国、8条国と、先進国の仲間入りをしてきました。自由貿易の恩恵を受けて、ここまで大きくなりました。
 日本は、すでに門戸を開放する立場に立っており、新興国を排除することはできません。

>なんて言うか、偉い先生方は理論の完璧さを信じていらっしゃるが、俗人で浅学なあたしは人間の不完全さや不合理さの方を信じてるってとこでしょうかね

 このブログは、基本的に「高校教科書」で扱っている内容を、「意見」を排除して、事実に基づいて扱っています。分からないことがあれば、左側カテゴリを見れば、勉強できますよ(教材研究=つまり授業ネタです)。

 例えば、○○参照とか、このコメント欄で書いてきましたが、見てますか?ご自分の意見(コメントと、その回答)に固執して、全くほかを参照していないことが分かります。

 とにかく「○○の壁」です。自分の意見が正しく、ほかの意見については、たとえ「事実」であっても受け入れない・・TPPを巡る議論など、そんなのばかりです。

 1989年→2008年の変化
 輸出額は4兆ドルから16兆ドル超で、4倍を超えた
 世界GDPは20兆ドル→60兆ドルで、3倍を超えた

 たった20年(共産主義が崩壊し、世界が自由市場=資本主義化)で、世界の経済は3倍になったのですよ。

 1日1ドルで暮らす貧困層は、1990年の29%から、2004年の18%と、縮小しています。世界中が確実に豊かになっているのです。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-200.html 参照


 何で「浅学」だと自覚していて、「勉強」しないのですか?「分からない」から、「調べよう」と思い、「知れ」ば、ものの見方・考え方が劇的に変わっていることが分かりますよ。

 そうやって自分の視野が広がり、経済学(正しい)と世の中の常識(間違い)が180度違うことが分かりますよ。

「貿易黒字はもうけではない」
「貿易黒字が増えると赤字も増える」
「貿易黒字は不況で増える」
「輸出ではなく輸入が目的」
「貿易交換は日常生活、障害者も有能者もみな豊かになれる」

 この事実が分かるだけでも、学ぶ価値があると思いますが。

 拙著『高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門Ⅱ』でもお読み下さい。高校生にも分かるように書いた「易しい経済学」です。

 といっても、このブログにTPP反対でコメント寄せる人は「絶対に」読まないでしょうけど(笑)何せ、○○の壁ですから。

 書くだけ、私の時間の浪費です(何度同じことをこのコメント欄に書いているか・・誰も、ほかの人のコメントなど見ていない証拠です)。
○○の壁・・・
 もう、自分の見方・考え方に120%染まって、ほかを受け付けないんですから・・・
 
 あなたが「自給自足」するより、一つの仕事に特化して「生産(輸出)」し、「消費(輸入)」する、この方が確実に豊かになりますよ・・・これすら理解できない・認めないのですから、もう何を言っても無駄ですけど。
 このリカード理論、200年どころか、2000年たっても崩せないし、小学生の算数でも分かる話です。

No title

普通は、ギリシャ不安→ドラクマ不安→ドラクマ安で、ドラクマが安くなって、借金解消です。
 100ユーロ=100ドラクマのときに100ユーロ借金、100ユーロ=200ドラクマになると、100ユーロの借金は、実質半分のになります。

 1ドル=100円 の時の1ドル借金は、1ドル=200円になると、半分になります。




上記の説明補足しますね。

 100円=1ドルの時にした借金(1ドルの借金証書)は、円が暴落し1000円=1ドル(日本のインフレ)になると、100円=0.1ドルになります。

 100円(ハンバーガー1個)=1ドルの時に、1ドルを投資して100円を貸した外国は、

 1000円(ハンバーガー1個)=1ドルになると、100円返してもらってもハンバーガーを1/10しか、食べられません。
 
 借金の額が1/10になります。

No title

>自由経済で効率的な市場にすると、
90%以上の貧困層と10%以下の大金持ちに分かれる。
これでいいの?
経済学者は反論できないでしょう。
誰しもがアップルみたいな企業が作れるわけないじゃん。
わたしもあなたも。



 バカらしくて、反論すらできません。だから、経済学者は相手にしないのでしょう。

TPP

---(コメ欄から引用 米<=>日
日本からの輸入額 (100万㌦)
2009  2010    伸び率
95,804 120,545  25.8%
---
TPPに加盟しなくても増加していますが、加入によって更に伸びるのでしょうか?
中野氏の「TPPでは輸出は伸びない」に対して、「輸入が増えれば輸出も伸びる」と主張されていますが、100円伸びても「伸びた」とはならないと思います。
では一体いくら伸びたら「TPPで伸びた!」と言えるのか?
菅原様は、どの位増える事を想定されていますか?

私としては、輸出額がTPP前に比べて余計に10%も伸びれば、「確かにTPPによって輸出が伸びたのだ」と言えると思います。
財務省貿易統計のページですが
ttp://www.customs.go.jp/toukei/info/
輸出総額(確定値) 67兆3996億円
輸入総額(確定値) 60兆7650億円
だそうで、
仮にTPPが発効されたら、その効果で1,2年以内に7兆円程度(従来の増加分も含めると10兆程度)の輸出増加を見込む事ができれば良いでしょう。
しかし、自動車や家電のアメリカの関税は2%~5%だそうですが、加盟国が関税を撤廃する効果だけでは苦しいように思います。

逆に「増加はするが些細な額」なのであれば、それに伴って増える輸入の額も些細なものに終わりそうです。
輸入だけが突出して伸びればそうでも無いかもしれませんが、本文理論的にそういうことは無いと考えられますし...

コメント欄の方々、リカードの項読まれましたか?

リカードも絶対優位も初耳の経済音痴です。リカードの項、面白く読ませていただきましたが、

生産性について、はき違えてらっしゃいますよ。

このままでは詭弁に終わってしまいますので、もう一度ご自身の書かれた文章を読み直し、考え直されたほうがよろしいと思います。

No title

農水省試算の『340万人が無職になる』は事実なのか?
その340万人分の雇用はどこかに作られるのか?
その新たな雇用への転換は容易なのか困難なのか?
一番でかい話だと思います。

それに田んぼの治水能力をバカにして洪水で死んでしまうとか。
そういうのでいいのか?

とりあえずリカード読んでみた

茶さん
>農水省試算の『340万人が無職になる』

無職になるのではなく、比較優位の産業へ移るのです。つまり、比較優位の産業に日本が特化すると言うことです。そして、340万人の比較劣位の人たちが作ってた物は輸入すれば消費者が困ることは無いのです。

畜産なんて日本では比較劣位の産業なんですよ。こんなもん潰しても海外から安くて硬くてクソまずい肉を輸入して、味付けで誤魔化せば消費者は誰も困らないのです。ハンバーガーや牛丼食って吐き出す人見たことありますか、無いですよね。米もタイ当たりから輸入すれば安くなるんですよ。日本の家電大手全部の利益足してもサムスン1社に適わないんだから、比較劣位の産業なんだよ。全部潰してサムスンやLGから輸入すれば消費者は困らないんだよ。

スローライフとか、地産地消とか、多様化なんてリカードを知っていれば、恥ずかしくて口に出せませんよ。単なる負け犬の遠吼えですよ。

No title

知人に紹介されこのブログを開きましたが、比較優位説を論じているのに、(ましてケインズを語っているのに)一部でその欠陥だとすら言われる失業に関して全く解説が無いのは疑問です。私は経済学から離れて随分経つので用語や論理にミスはあると思いますが、いくつかコメントさせていただきます。

まず新古典派経済学について、これは、情報と時間のロスを「摩擦」で片付けており、理想論としては「全ての情報を労働者持っている前提である」と記憶しています。
その「摩擦」は、ときとして労働者個人の生命と財産の限度を超え得ると言えます。でなければ、手形の不渡り一つで首を吊る人が出る訳がありません。
パラレル的結果論として融資さえ受ければ充分な利益を上げられるはずなのに、自身が利益を上げられる証明が出来ないから融資を受けられず首を吊る、というのも、信用という情報の「摩擦」の弊害です。
また、消費者が全ての商品のすべての情報を得る前提でない限り、あるいは、いかなる巨大資本とも個人が商品の内容に対して絶対公平な裁判を受ける権利を作れなければ、消費者の需要は正確に価格に反映されませんから自由経済の原則に反します。

さて、TPPの話ですが、新古典派経済学で論じる自由貿易と、現在世界で言われる「いわゆる自由貿易」は違うし、TPPはその「いわゆる自由貿易」ですらありません。
例えば、現在明らかになっているTPP交渉の内容には、消費者が情報を得る権利=情報を与える義務を「非関税障壁の撤廃」と称して「規制」する項目が多々あります。
これは自由貿易の原則から外れるものであって、あなたがこれを「自由貿易の侵害だ」と批判しないのは全く矛盾すると考えます。

これについて前後しますが「商品の使用価値について、消費者の求める情報を、求めるだけ開示し、後に得た情報に対しても正しく訴訟が出来なければ、商品の選択が正確に需要に則って行われない」事になります。
例えば100円の遺伝子組み換え大豆豆腐と200円の無農薬大豆豆腐、表示と非表示で選択は当然変化しますから、価格の収束も変化するはずです。
更に遺伝子組み換え食品の健康被害が大々的に取り上げられれば=消費者が情報を得れば、更に選択は変化しますし、健康維持もサービスの一種ですから、それによって生じた、説明の無い、不当な健康被害には、正しく賠償が行われなければ、より「摩擦」は拡大します。

続いて農業についてです。(私はTPPで最も問題なのは不平等条約的側面が強くなる可能性が高いからであって、農業問題をそれ程注視するつもりはありませんが、その上で)
別の「農産物が輸入されなくなったら」というコメントへの返答に「自国が危機でも高く買う所に売るから大丈夫、前例もある」という旨の発言がありましたが、暴論としか思えません。
それはいかなる状況であっても自由貿易の原則が守られる前提でしょう。対日の資源輸出を強権でストップさせ、不平等条約を突き付けた歴史的事例がある以上、楽観論としか言えません。
輸出国側の輸出企業にすれば、自国の強権で売り先を遮断された事になります。自国企業に対しても、自由貿易の原則は守られていません。

農産物は、耐久消費財で無い上に生産に時間がかかる上、穀物については必須~過大とされる需要の幅も小さく、そして何より、生産手段(農地)の増産も、復元もが容易でありません。
即ち、新古典派経済学で軽視する「摩擦」の影響が極めて大きい産業だと言えます。
(「今後米豪は必ず農産物輸入国に転落する」というのは必ずしもそうであるか疑問ですが、それはさておき)
補助金等の国費のみならず、比較優位産業に労働力が流動しない=輸出の減少を含めた経済のロスは、「生産手段の維持=保険」と捉えられると考えます。

食糧危機なるものの発生率に対して、暴騰する穀物を確保するリスク、生産手段を再生するコスト(短期でとなれば、遺伝子組み換え作物などを用いない限り、天文学的な額になる事は間違いありません)、最悪、それによる自由貿易の原則を破った不平等条約の類を負うリスクを加味したとき、「保険料」が見合わないとは思いません。
保険料は事故率と事故の損害を計算して有益であるか判断しなければなりませんが、「いつどれくらいの確立で“事故(食糧危機)”が起こるか、どれ程の事故になる(損害が出る)か分からない」点が、この理屈の限界です。
個人がどれだけ利益を享受しているか把握が困難でありながら、国民全体が利益を享受しているものは、公共性を有しますから、この「保険」を日本経済全体が負担している事も、非合理でないと考えます。

No title

比較優位産業への移行についてですが、移行で生じる「摩擦」を論理的に説明する努力をしない限り、新古典派経済学は概論の枠を抜けないと考えます。

各産業の有効需要が概ね満たされてる状態で労働の移行を起こした場合、比較優位産業が需要する労働力は必ず移行元労働力より小さくなります。
何故なら(厳密には輸出入は二国間で行われる訳ではありませんが)例えば、産品A、B、国家甲乙、に於いて、甲の生産費がA20、B10、乙の生産費がA10、B20だったとして、甲で比較優位産業への移行が起こった場合、結果論では、A産品の生産量が2増に対して、B産品の減少量は1になります(単位は労働対価)。
余剰A産品2を乙に輸出し、B産品を輸入した場合、余剰分の生み出す価値はB産品は4倍にあたります、有効需要1に対して3が余剰分になります。
一見すると3が設けになる事になりますが、実際には甲乙間の有効需要は短期的に突然増大する訳ではありませんから、甲に於ける産業BからAへの移行が受容されるのが、Bからの失業者4に対して、雇用が1しか発生しない事になります。
セイの法則に則れば、この余剰分はいずれ収束するはずですが、ケインズの理論ではそれは結果論であって、現実には収束までに「我々」が死ぬという結論になります。

即ち、比較生産費優位原理主義で産業から産業への労働力の移行が続く以上、社会現象による需要の増加(特需)が無い限り、常に労働力過剰が発生し、セイの法則によって価格と雇用(賃金)の相対価値が収束するのを待つ状態になります。
端的に言えば、この摩擦が経済成長を追い越した状態が不況です。

契約について
未来の情報伝達による不安を解消するために、近い未来に想定外の自体が起こって自身が比較劣位に転落しても取引が予定通り行われる様にするために「契約」が存在しますが、この契約も新古典派経済学の概念からすれば「摩擦」の要因に過ぎません。

「契約」における、情報への対価は、需供両者の内余剰が大きい側に発生します。供給過剰であれば大口消費者へ割引が発生するのもその一つです。
供給が需要を下回った場合、資本財の大口確保という意味で、需要側が契約のコストを負担するのではないかと予測出来ますが、それが短期の特需で無い限り、その供給側は比較優位産業になりますから、労働者が移行して早期に収束してしまいます。
即ち、未来の情報が無いが故に、企業間での取引が契約という形で行われている以上、その摩擦のリスクは大なり小なり、常に供給側に発生する事になります。例外は、供給側が知的財産権などの独占によって、第三者の参入を防いでいる場合です。

先物取引等はその「摩擦」の差分を利益にする行為ですが、その規模を考えれば、「摩擦」を誤差と考える事は看過出来ません。そもそも、あの様な取引が膨大な利益を生む事は、新古典派経済学の観点から見た本来の自由経済では歓迎せざるもののはずですが、いわゆる新自由主義者がこうした歪んだ価値交換を批判するのを私は見た事がありません。

三さんへ

だから、三さんさあ、成長が必要だってことでしょう?

 新自由主義者って、経済学を学ぶ人にそんなひといないから。

No title

>だから、三さんさあ、成長が必要だってことでしょう?
特需で伸びている国を除いて、世界でそれを実現出来ている国家が見当たりません。
経済学は論理学ですから、実際に起きている現象を論理化して、想定と何が違って良い結果に至らなかったか解説できなければ話になりません。
だから「摩擦」の規模を無視して各国毎に比較優位産業に特化した「結果のモデル」を見て議論しても、何の論証にもならないと言ってるんです。

>新自由主義者って、経済学を学ぶ人にそんなひといないから。
「いわゆる」
〔「言ふ」に上代の受け身の助動詞「ゆ」の連体形が付いた語〕世にいわれている。よくいう。いうところの

No title

もう一度確認しますが
「甲国においてB産業からA産業への移行が起こった場合、B産品の不足分を補うために必要なA産業の増産量は1/4。しかし一方、乙国のB産品はA産品との生産費格差(1:2)から、相対的に甲国のB産品の1/4の生産費(=価格)であるから、その分需要が増大し、A産業が成長し、雇用が増大するので、B産業から移行した労働者をすべて受容出来る。」
・・・という理屈ですが、その雇用の増大を待つ労働者は、増大より前に「皆死んでいる」という話です。

「保護貿易で歪んだ産業構造を守って来たから、本来受容出来る雇用を生み出し得なかった」としても、それは結果論でしょう。制度の急激な変化によって生じる摩擦は計り知れませんから「死ぬ」失業者の数も計り知れませんよ。
土地依存型一次産業の有益費問題一つ解決出来ていないのに、この摩擦を摩擦で片付ける事自体が無茶です。

「それでも未来には理論上皆幸せになるはずだから良い」と言っているのと何ら変わりません。

No title

>「死ぬ」失業者の数も計り知れませんよ。

うー、自分もその数に含まれるのだろうか、いやだなぁ・・・。

TPPを推進したい政府の言うとおりならTPPはわが国に10年で2兆円ちょいの利益を生むそうですね。
年間2000億円強。ちょっと大きめの精肉業者一件の売り上げと同じです。(いや、大きくもないか・・・)
それぽっちのために何故制度をいじらなければならないのか、いささか首をひねります。
年間2000億円強の成長で、いったいどれだけ雇用や所得が膨らむかって、最大が2000億円ってことですよねぇ。
だったら、普通に国内の景気対策を打ってほしい。
わざわざTPPに参加しなくても、国内の景気拡大で輸入は増えるのでしょう?
年2000億円強GDPを押し上げる程度で自由貿易を拡大すると何故言えるのでしょうか?
貿易と言う点でTPPは無意味ではないのですか?
まして国内の影響を考えればマイナス以外に考えることが出来ないのですが・・・。

No title

もう一点、二国間を例に出した比較優位説解説のモデルでは、あたかも両国の両産業が合意して商取引を成立させているかの様な変動を説明していますが、現実には違いますね。
産業・企業単位で見た、労働者あたりの比較生産費と、個人が持つ比較生産費が全く違うので、賃金格差(=労働力の需要)に応じて即座に移行は行われません。個人のスキルやコネクションなどがあるから、産業によって労働力は変化するし、人材としての価値が違うのだから、当然です。終身雇用が崩れたとしても、正社員の賃金が未だ先行投資の側面を持つ事は、少なくとも日本の雇用情勢では通例です。
端的に言えば、「産業間の比較生産費=産業間の、個人に対する賃金・収入ではない」という事です。

それが比較優位説にどう関わって来るかについてですが、現実には、比較劣位産業から優位産業への移行は、輸入によって輸出国で比較優位にあたる同産品との価格競争によって価格水準が収束し、個々人の潜在的な利益を下回り、初めて発生するというというプロセスを踏んでいます。
本ブログでは生産量=需要量と位置づけた上で、その分労働が比較優位産業に移行し、相互貿易によって全体の生産量増に結び付くから、利益にになる、としていますが、それはケインズによるセイの法則批判を含む有効需要の原理を説明しなければ成り立たないでしょう。

末端従業員は比較劣位産業でも優位産業でも潜在的な利益と標準的な産業毎の賃金に格差はありませんが、熟練者・年配者程その差は大きくなります。本ブログでも、「労働の移行なんて簡単です」というくだりでこの様な話を述べられていますから、本当は私があえて言うまでも無くお分かりでしょう。

例えば、小さな工場の社長が会社を畳むのは、会社の売り上げを別にした自身の手取りが巨大自動車工場ライン工の初任給を下回り、一度職を失い就職活動をするリスクを踏まえてもその方がマシになってからという事になります。まぁ、職を変えても負債が無くなる訳ではありませんから、こうなると事実上、再就職前に首を吊るしか無いですね。
(尚、生産量=生産性=利益であると定義するなら、先行投資・負債の発行は避けられません。利益の見込みで負債を以って経費を支払い、次の生産活動をするのと、負債の償還を終える度に次の生産活動をするのでは差は明らかです。となれば、負債を行使する産業に、行使しない産業は生産費で勝てませんから、言うまでもありません。)

全ての産業が、全ての労働者に、その時々での純粋な労働対価のみを賃金として支払い、その時々での純粋な労働力のみを基準に雇用する様に義務付けられていない限り、必ずこうした移行の阻害要因が生れるはずです。

更に、比較生産費の優劣は、制度の変化や情勢で目まぐるしく変わりますから更に厄介です。10年前、稲作の非ブランド地域に於いては、5haの耕地があれば専業経営が可能でしたが、現在では30ha程度が必要と考えられています。20年前の茶農家は、地域によって年商数千万円から億単位に上る事業者も居ました。機械の償還より比較優劣の変動が大きい訳です。

本ブログの記事に即して言えば、貿易による輸出は、輸出側はWIN、WINであるというのは事実だけれど、「輸入される国内産業の側※」が輸出のWINを個人の利益として反映するには、現在の事業を畳み、輸出産業に参入しなければならず、そこには大量の阻害要因があるため、必ずしも利益に達する事が出来るとは言えないという事です。
(※これまた言うまでもありませんが、共産主義じゃないんだから輸入される国内産業の側≠輸入側ですね)。

結論
産業間の比較生産費優位・劣位が、個人の特性の差異を無視して、その個人の利益に反映されるとは限らない。
貿易による生産増は労働の移行を前提とし、それは必ず負債と失業を生む。また、生産増が利益増に繋がるまでには時間差がある。
その上で、貿易による利益の労働者への反映が、個人の失業と負債のリスクを超えるとは限らない。

貯蓄も阻害要因だし、生産費の減=効率化が必ずしも即座に価格に反映されるとは限らないし、長期的にはそれは収束するけれど、短期的には経営者・資本家の利益になるし、本ブログでは独占に対する警戒の必要性は示唆していますが、そもそも日本は国内の巨大資本による中小零細企業からの不当な搾取は是正出来ていませんから、法的にも自由貿易に耐え得る準備は全く足りないと言って良いでしょう。

リカード理論から、「自由貿易を前提とした最終モデルが経済学的に優秀である」とするのは解りますが、どの側面から考えてもその過程の論理が欠けると考えます。
賃金体系だけでなく、文化や環境といった、消費者の需要や賃金に反映され辛い阻害要因もありますね。
文化や環境のために国益を捨てるのか?というのは最早個人の哲学の世界になるかも知れません。

No title

暫くブランクがある経済学を思い出しながら意見させて貰っていますが、もう一点。
少々揚げ足取りな指摘になりますが、ブログ内でのリカードの表用いた解説は、交換が発生する前から各国の比較生産費優位産業が解るかの様な内容ですが、これはおかしいですね。
「①閉じた市場の中で、産業間の労働の移行や独占といった摩擦を考慮しなければ、理論上同じ品質の労働力から生まれる利益は、長期的には同一になっている」はずです。従って
「②他国の市場を観測しない限り、事実上交換が発生しない限り、自国の比較優位産業は解らない」はずです。

記事では、「ワインとウールが1単位何人の労働者を必要とする」とありますが、そもそも1単位同士で比べる事が誤解を生みます。米100表と車1台は米の方が100倍であるから比較生産費優位である、なんて馬鹿な事は言えません。意味としては同じですが、同じ品質の労働者一人あたりが生み出せるワインとウールの量が、それぞれいくつである。と表現すべきです。同じ品質の労働者が得られる賃金は長期的には同一になりますから、両者は同じ価格になります。即ち、他国の市場を一切観測していない状態では、貿易三角形は常に1:1になるはずです。

まず①について、
例えば、ある市場(国)に於いて、特性上需要がとても多く、その割に生産が容易な商品があった場合、その商品は少ない労働力で高い利益を得られると想像出来ます。しかし、その様な事業は、当然他産業から労働力が流入し来ますから、生産量が上がります。生産量が上がって需要が満たされれば、単価の相場は下がります。そして、生産費(投下労働力)あたりの利益が、他産業と変わらない水準になると、いわゆる「移行のうまみ」が無くなる訳ですから、生産量の増加も止まります。
投下労働力の割に需要が少ない=生産過多の産業はその逆です。
大して苦労せず設けられる仕事は人が集まるので、相場が下がり、苦労の割に儲からない仕事は人が減るので、供給が需要を満たさなくなり相場が上がる訳です。
(※本来は、知的所有権の差や先行投資といった阻害要因で、完全かつ潤沢に労働力の移行が起こるとは言えませんが、本ブログでもその点は省いて解説しているので、省略します)

次に②について、極論、外部の市場を一切観測しなければ、自国の比較生産費優位産業であると思われた産業が、実は劣位であったなどという事もあり得ます。閉じた市場に於ける、儲かる産業というのは、その市場の中で需要が満たされていない、投下労働力に対して利益が大きい産業であって、それが比較優位産業とは限りません。

例えば
農業生産技術は原始的で、耕作者一人あたり1ha程度の管理が限界な上、一度の収穫は10aあたり180kg程度に留まる。ただ、温暖な気候で水資源に恵まれ、短粒種の米を一年中作付可能で、年間2回米を収穫出来る。稲作自体は伝統的に行われ、誰でも農夫になる事は容易で、市場での需要は満たされている。
工業面では、ライン生産などが確立しておらず、技師が工作機械の手作りで機械を作る。化石燃料が乏しく、自転車が生活必需品となっており、技師3人程度が一週間かけて1台の自転車を作る。
ちなみに鎖国状態、と、こんな国があったとしましょう。

農夫一人あたりの労働力は1年間で(180*10*2で)3600kgの米を作り出します。技師は3人で、1年間に52台、一人当たり17台の自転車を作ります。双方の賃金が同じであれば、1台の自転車は211kgの米と同程度の価値という事になります。この国に自転車が慢性的に不足しているなら、当然売れ筋商品は自転車になります。
技師の賃金は農夫のそれより高くなり、資本家は利益が見込める限り、技師育成と自転車工場増設のために投資をするでしょう。

しかし、仮にこの国が鎖国を解除し、日本と貿易したらどうでしょうか?
日本は米30kgと同等の価格で、それなりの品質の自転車を買う事が出来ます。ですから、当然この国は日本に米を輸出し、日本製の安い自転車を買えば良い事になります。売れ筋商品は自転車であったのに、日本と貿易をしてみたら、比較優位産業は実は米の方であり、自転車製造工場は急速に衰退していく、という図式になります。

さて、比較優位への労働者移行の話に戻りますが、この例の場合、長期的に見れば、農夫の月給の7割程度支払わなければ手に入らなかった自転車が、給料の1割の金で買える事になりますから。恐らくリカード理論の通り、この国には貿易によって幸せがもたらされるでしょう。より多くの安い日本製の日用品に囲まれ、生活水準は急激に向上するに違いありません。
しかし、短期的に見れば、技師は職を失い、資本家は投資した工場が軒並み潰れ、経営者は負債に苦しみ首を吊る事になるでしょう。比較優位・劣位の産業への繁栄は観測の後ですから、「儲かる成長産業にさっさと移行していれば痛い目を見なかった」という事にはなりません。
この国の政府が国民の幸せを最大限に配慮するならば、鎖国を解除する前に、日本の市場を十分に観察し、農業分野への参入を促し、自転車産業の解体を補助する政策をうつべきだった、という事になります。

別件で、一度書いた事ではありますが、
本ブログはTPPに関しても、経済学的な側面での言及に留まっていますが、ISDや食品表示の規制緩和という名の規制など、制度面での問題にあまりにも触れなさ過ぎでは無いでしょうか?
食料品に関しても、例えば輸入穀物で、国内産と同じ品質を評価出来るものは殆ど存在しません(意味が解らないなら農業問題を論ずる資格はありません)。
包括的経済連携、その結果の国家間の分業による幸せな世界をモデルとして語るのなら、その阻害要因を追求しなければダブルスタンダードですよ。

No title

最新記事「真理はある?」を読みましたが・・・

明らかなケインズ主義者の中野剛志を自分の土俵だけで、名指しで、人格批判までからめて罵った上であの様な記事を書くとは、呆れます。本来真っ先に述べるべき記事では無いですか?

そもそも、例えば米国が輸入を拡大するのか?という議論についても、中野氏が述べているのは「あくまで個別の案件、もっと具体的に言えば、現在の国内輸出企業の、日本の工場・労働者が、TPPで海外への市場を拡大出来ますか?」という質問に対する回答でであるのに、さも「マクロ的視点で米国が輸出だけして輸入を何処からもしないのか?」という様な曲解で批判している時点で、いかがなものかと思っていましたが、ここまでリカード理論一辺倒で他者を批判しておいて、今度は自己弁護ですか。
それと、マルクス経済学は資本家の搾取の中で、それを批判する形で生まれたものですから、「べき論」が含まれるのは当然でしょう。

挙句コメントの「忙しい、お察し下さい」とは。
あなたは知識が欠けたまま発言する他者を「馬鹿の壁」と一蹴していますが、主義主張を論証出来ない素人が、主義の異なる知識人に意見する事にどれだけエネルギーを使うか考えた事は無いのですか?それでも、粛々と「該当記事を読んでから発言して下さい」と流すだけなら解りますが、各レスがそれに留まっている様には思えません。

No title

三さん?

 すみませんが、今はコメントにお答えする時間すら取れません。12月中旬(下旬かもしれません)以降なら、時間は取れると思いますので、徹底して解説します。

No title

ちょっと時間があるから付き合います。

 まず前提ですが、TPP賛成も、反対も、私は一言も述べていません。このブログは、「お意見・価値観」を排除しています。事実のみ扱っています。もちろん、人格批判は1点もありません。

 中野氏の反対論
 
(1)自給率が下がる  
   ↓
   自給率に意味はない
(2)アメリカへの輸出は増えない
   ↓
  輸出増=輸入増で、アメリカが輸出を増やそうとすれば、輸入も増えること、実証的に日米間の貿易は増えていることを上げました。

(3)デフレになる

輸入価格下落はデフレの原因ではない


(4)輸出は増えない

実証的に世界輸出入は、伸び続けていることを示しました。GDPが増える限り、輸出入も増えます。

(5)GDPは伸びてない

GDPは伸びています

 これらは、TPPがあろうがなかろうが、単なる事実なので、否定できません。

>そもそも、例えば米国が輸入を拡大するのか?という議論についても、中野氏が述べているのは「あくまで個別の案件、もっと具体的に言えば、現在の国内輸出企業の、日本の工場・労働者が、TPPで海外への市場を拡大出来ますか?」という質問に対する回答でであるのに、さも「マクロ的視点で米国が輸出だけして輸入を何処からもしないのか?」という様な曲解で批判している時点で、いかがなものかと思っていましたが

 曲解ではなく、中野氏の引用元では、上記のようなことは一切語られていません。語られていないことを出されても困ります。

 
 リカード理論は 自給自足<交換です。

 アダム・スミスが国富論冒頭で述べた、分業の話です。
スミスは「絶対優位」を述べましたが、リカードは絶対優位(サミュエルソンの弁護士・マンキューのタイガー・ウッズ・私の例お母さん)ではなく、比較優位(サミュエルソンのタイピスト、マンキューのフォレストガンプ、私の例9歳の女の子)で利益が生じることを述べました。

 ですから、否定したいのであれば、「交換<自給自足」を立証することです。そもそも、「交換」こそが、経済の始まりです。

1989年→2008年の変化
輸出額は4兆ドルから16兆ドル超で、4倍を超えた
世界GDPは20兆円→60兆円で、3倍を超えた
1日1ドル以下で暮らす人々の割合
1990年29%→2004年18%

 これが事実です。これをどう捉えるかは「意見(価値観)」なので千差万別ですが、「良いとか悪い」とか述べられても、答えようがありません。

 「交換が発生する前から各国の比較生産費優位産業が解るかの様な内容ですが、これはおかしいですね。」

 これは、個人でも、家庭でも、職場でも、企業でも、市でも、県でも、国でも、世界でも、皆がやっていることで、目の前で分かることです。

 家族2人でやる飲食店でも、調理&接客&掃除etcを2人で同じ割合でしている店はありません。比較優位に特化(部分特化も含む)しているのが自明だと思いますが。理論云々以前のお話です。

 また、分からなくても、長期には、「比較優位産業」はおのずから明らかになります。雇用者、求人数、産業構造の変化etc

 とにかく、「ためにする論議」は止めましょう

 輸出増=輸入増

 http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-52.html
 リカード 比較優位 比較生産費説 その9

 ここの貿易三角形の図で、ポルトガルの③、イギリスの④部分にちょっとでも入れば、輸出増=輸入増になっていることが分かります。③・④の斜辺(限界交易)上、ポルトガルがA→B、イギリスがB→A方向に動くと、必ず「輸出増=輸入増」になることが分かると思います。少しでも輸出すると、その分、輸入も増えるのです。

 実証的に、輸出増=輸入増にならない例が一つでもあれば教えて下さい。ただし、月単位、1年単位の短期は勘弁して下さい。

「○○の壁」現象

誤解

「貿易黒字はもうけ」
「貿易黒字増は日本の競争力が高いから」
「円高で輸出減」
「GDP成長率が上がれば、失業率は下がる」
etc
こう思いたいのは分かりますが、事実ではありません。事実は下記の通りです。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-category-160.html
大丈夫か?この人で 与謝野馨 参照

(1)貿易(経常)黒字=資本収支赤字のことで、海外への貸し出し=資本投下=海外資産増
(2)貿易黒字は、海外資産増なので、国内には還流しない
(3)貿易黒字は、不況になると増える=不況だから貿易黒字増。
(4)貿易黒字は、日本のGDP(GDI=給与総額)の2%以下に過ぎない
(5)貿易黒字と、経済成長GDP増は無関係。赤字でもGDPは増える。
(6)日本は、輸出立国だったことはない。日本は内需拡大で成長した。
(7)国債は政府の借金=国民の財産
(8)国債は将来世代へのツケ=将来世代の収入
(9)国債は、日銀券そのもの。だから、国債暴落=日銀券信用低下=インフレ
(10)国債でデフォルトは、日本の場合、原理的に出来ない。
(11)日本国は倒産できない。
(12)国債金利<GDP成長率であれば、負担は増えない。
(13) 貿易の目的は、輸出ではなく輸入。
(14)輸出増=輸入増。輸出を増やし、輸入を抑えるのは不可能。
(15)貿易(交換)は、全ての人(国)を豊かにする。

 貿易黒字は好況になると減り、不況になると増えるのです。だから、一般的常識と、経済学は180度違いますと言っているのです。事実なので、経済学の範疇にさえ入りませんが。

 ですから、高校の「現代社会」「政治経済」(この2つはどちらかが必修)で、正しい経済事実・・経済学なんて高尚なものは一切必要ありません・・・を伝えていれば、誤解しないですむのです。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-582.html
マクロ経済学のミクロ的基礎づけ 教科書編 参照

○○の壁は、自分の思い込みに基づき、「事実」を知ろうとしない、あまつさえ、「事実」を見てもその「事実」を否定しようとすることを言います。誰にとっても共通の「事実」に基づかないと、話になりませんし、「べき論・価値論」を振りかざされたら、その時点で、「終わり」です。そんな「意見」なるものに、「正解」はないからです。


>それと、マルクス経済学は資本家の搾取の中で、それを批判する形で生まれたものですから、「べき論」が含まれるのは当然でしょう。

 意見なら、勝手にどうぞ。論ずる値すらありません。だから、マルクスは消えた?のでは「科学的社会主義」だとか何とか、言ってたはずですが・・・科学でも何でもないのですね。

>主義主張を論証出来ない素人が、主義の異なる知識人に意見する事にどれだけエネルギーを使うか考えた事は無いのですか?それでも、粛々と「該当記事を読んでから発言して下さい」と流すだけなら解りますが、各レスがそれに留まっている様には思えません。

 10人の人がそれぞれ20分程度のコメントを寄せても、私は1人で対応するので、それぞれ

 20分かけて返答しても、200分かかります。物理的に付き合いきれないことが分かると思います。あなたがコメント寄せても、答えられるかもしれませんし、答えないかもしれません。

 私には24時間しか時間がありませんし、仕事の内容は一定ではありません。

 みな24時間しかないから、「特化し交換」しているのですが・・・。

>最新記事「真理はある?」を読みましたが・・・明らかなケインズ主義者の中野剛志を自分の土俵だけで、名指しで、人格批判までからめて罵った上であの様な記事を書くとは、呆れます。本来真っ先に述べるべき記事では無いですか?

 すでに、何度も、「経済学なんて、たいした学問ではない」と、書いています。現実(実践)と理論は永遠に相容れませんし、経済学のモデルも、事実の「一部」しか説明できません。

カテゴリ:経済学用語→経済学史を参照下さい。

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-524.html
参照と書いています。

 やはり、皆さん、見ないでコメントするんですね(笑)

 三さんの意見(非難など、正誤判定できないもの)に、答えるつもりはありません。

 リカード理論の、私の説明(貿易三角形=ミクロ経済学使用)が間違っているなら、「国際経済学」の教科書はみな間違っています。そうなると、私の手には負えません。

No title

> 交換<自給自足を証明せよ
私は文中で「交換>自給自足」を否定してなどいません。
貿易によって、長期的に見て互いの国家に利益がもたらされる事を(理論的には)否定していません。

ただ、保護貿易状態でも、個々の事業者、労働者は資本主義に基づいて生産活動をしているのだから、長期的には国民全体の平均として利益がもたらされるとしても、個々の労働者にとってその過程が必ずしも幸福であるとは限らず、どの様な弊害が想定出来るか、という事を述べたに過ぎません。
私が求めているのは、その過程に起こり得る「摩擦」として括られた諸々の現象に対するあなたの認識です。
根本的に、まず国家が利害を完全に共有する家族の様な組織では無いのに、保護貿易状態から自由貿易状態へのシフトを、「自給自足から交換へ」と評価する時点で実情に合わないと考えます。

>GDPは増えている云々
資本主義社会で、経済が正常に循環する限り、必ずインフレが起こるのだから、必ずしもそれが世界的に、個々の労働者の実質的な利益の向上を指しているとは言えないと考えます。
私には、自由貿易が推し進められている昨今に於いて、世界的に見て、個々の労働者の生活、幸福が平均的に見て底上げされている様にはとても見えません。

>貿易三角形が間違っている
その様な指摘はしていません。私が述べたのは
「もし同じ品質の労働力が同じ賃金を得られる理想的な市場が形成されているのなら、外部を観測しない限り、自国の貿易三角形は必ず1:1になる(=主観的にはそう見える)」
「従って、貿易を開く前に(制度が大幅に変わるのも同様)自国の比較優位産業を伸ばす事は困難で、失業と債務という形での摩擦が必ず発生する」
という内容です。

あなたの上げた家族云々の事例は、既に交換が開始された後での事例ですから無意味です。
もし個人に例えるなら、引き籠って完全に外界からの関係を絶っていた人が、世間に出たらどうなるかで述べなければおかしいでしょう。他者を観測しなければ、自分の何が他人より優れ、分業でどの役割に入り得るのは解らないという事です。

あなたは私が「理解していないから異論を述べている」のだと結論付けている様ですが、私はあなたが「(保護貿易批判をするのなら)語るべきなのに語っていない」点を指摘し続けているに過ぎません。レスで列挙された自給自足云々、貿易黒字云々、貿易三角形云々は、概ね理解し納得した上でコメントしています。
また、それ等仮定の過程の話を、「論理のみについて語る本ブログの趣旨に反する」とされるのであれば、私から述べる事はありません。ただ、個人的には若干無責任な言い分だと感じます。

>まず前提ですが、TPP賛成も、反対も、私は一言も述べていません。
知人に「TPP賛成派のブログ」という体で紹介されたので、「TPPを単純な自由貿易と置き換えて反対論を批判しているのであろう」と勝手に誤解してしまいましたので、この点についてはお詫び申し上げます。

No title

>その過程が必ずしも幸福であるとは限らず、どの様な弊害が想定出来るか、という事を述べたに過ぎません。

>「(保護貿易批判をするのなら)語るべきなのに語っていない」

>「ただ、個人的には若干無責任な言い分だと感じます。」

 幸福、害、べき論、無責任・・・このような価値判断についてはお答えできません。したいしたくないではなく、正解がないので、できません。
 これらは100人100通りですので、何を言っても水掛け論です。

No title

>ただ、保護貿易状態でも、個々の事業者、労働者は資本主義に基づいて生産活動をしているのだから、長期的には国民全体の平均として利益がもたらされるとしても、個々の労働者にとってその過程が必ずしも幸福であるとは限らず、どの様な弊害が想定出来るか、という事を述べたに過ぎません。
私が求めているのは、その過程に起こり得る「摩擦」として括られた諸々の現象に対するあなたの認識です。
根本的に、まず国家が利害を完全に共有する家族の様な組織では無いのに、保護貿易状態から自由貿易状態へのシフトを、「自給自足から交換へ」と評価する時点で実情に合わないと考えます。

 マクロとミクロを混同しています。ミクロ(1企業・1業界・1地方)では、常に失業・倒産はありえます。これを摩擦というのですか?これは自由貿易(交換)を拡大するしない以前の話です。

 まあ逆に、全ての人が自給自足していたら、「倒産」自体もないですが。世界史では、余剰生産物ができた時点から、交換(社会:分業)が始まったとなります。

 保護貿易(国家の自給自足)は論ずるに値しません。

>あなたの上げた家族云々の事例は、既に交換が開始された後での事例ですから無意味です。
もし個人に例えるなら、引き籠って完全に外界からの関係を絶っていた人が、世間に出たらどうなるかで述べなければおかしいでしょう。他者を観測しなければ、自分の何が他人より優れ、分業でどの役割に入り得るのは解らないという事です。

 社会=複数の人間です。無人島で暮らしているならともかく、アダムとイヴの2者が居る時点で、交換は始まります。比較は、この世に生まれた時点からすでに始まっている現象(実証)です。

 「例えば」とたとえるのも、「実証(現実に事実としてあること)」のたとえでないと、空理空論です。下記の設定もそうなります。

>「もし同じ品質の労働力が同じ賃金を得られる理想的な市場が形成されているのなら、外部を観測しない限り、自国の貿易三角形は必ず1:1になる(=主観的にはそう見える)」

三さん

 三さん。 どうしても、次の考え方が頭から離れないようですね。

輸出が増える

比較優位に特化する

比較劣位産業は失業する(摩擦が生じる)

 静岡県にお住まいのようですが、静岡と言えば、ヤマハやスズキの本拠地ですよね。

静岡県の他県に対する輸出が増える

比較優位産業に特化する

比較劣位産業は失業する。

 なぜか、「ゼロ・サム」思考になっているようですね。経済で「ゼロ・サム」はないです。マージャンの点棒のように、4人の総額が決まっていて、その取り合いをしているわけではないです。

 静岡県の県民総生産(GRP)と、県内失業率を比較して下さい。

 静岡県の他県への輸出、あるいは海外への輸出が増える時は、県内失業率がいったん上がり(比較優位産業に特化=比較劣位失業増)、その後下がるということはありませんよ。

 日本全体でも、輸出と失業率の因果関係、相関関係はありません。

 GDPが伸びているとき(景気が良い)に、比較劣位産業で失業者が増大する・・

これは現実には、ありません。


「比較優位は、やってみないとわからない、最初から分かっているわけではない」

 そりゃそうです。何か対象にぶつかる(比較)ことによって(他の人とか、運動とか、音楽とか、勉強とか・・・)、分かります。

 「絶対優位でないと、利益を得ることはできない」「絶対劣位では利益は得られない」ではなく、「比較優位」で、生産量<消費量になり、消費者効用が増大しますよというお話です。

 お母さんでも、9歳の女の子でも、医者にでも弁護士にでもなれる人優秀な人でも、学歴がない人でも、「特化し交換」することによって、利益(消費者利益)を得られますよという理論です。

 1人でも、得意なことを見つけるには、何か「対象」に当たって検証するしかないです。

 2人なら、得意なことは、2人で同じ事をやってみればわかります。

 供給者は「何が売れるかわからない」です。カップ麺は、毎年何百種類も発売され、残るのはほとんどありません。

 やってみなければわからないし、何の産業が残るかは分かりません。それを人間がコントロールできるとしたのが、「共産主義」でした。

三さん

>「自由貿易協定は平時と違う不自然で急激な市場の変化をもたらすうえ、貿易が始まらないと自身産業の優劣は把握出来ないので、比較劣位産業の個々の事業者は契約と負債が必然的に発生し、それに縛られ、移行から取り残されて大損害を被りますよ、それで良いと言うんですか?」と、
「あなたはTPPのメリットデメリットに対する質問について、デメリットを『摩擦が生じる』という言葉で片付けていますけど、具体的には何が起こり得るか考えているのですか?」と、
そういう話をしてるんですよ。
そうした空理空論の類については語らないし語る気も無いとの事ですから、最早答えは求めません。
しかし、返って来る解答が「実際輸出が増えても失業は増えない」という、平時の、全体の統計を根拠にした結果論のみでは、「自分の頭で社会問題を真剣に考え、その解法を経済学に求めている人」が納得する事は無いと思います。



 輸出額、GDP額 輸出増加率 GDP増加率、失業率、倒産件数のデータがありますので、お送りします。右上の「ご質問・ご意見」欄からご連絡下さい。ちなみに、この程度のデータでは、相関はまったく見られませんでした。

 ご自分が納得しないと言うことですから、納得できるようにご自分でデータを集め、考えてはいかがでしょうか。「あなたの説明では納得できない」。それなら、疑問点はハッキリしているので、ご自分で求めることが勉強だと思います。

 納得したいのなら、人に答えを求めるのではなく、ご自分で探すことです。

 事実として、GDPと失業率、倒産件数は関係ないし、輸出と失業率 倒産件数は関係ありません。



>「自由貿易協定は平時と違う不自然で急激な市場の変化をもたらすうえ、貿易が始まらないと自身産業の優劣は把握出来ないので、比較劣位産業の個々の事業者は契約と負債が必然的に発生し、それに縛られ、移行から取り残されて大損害を被りますよ、それで良いと言うんですか?」

 「数字はこうであるべきだ」「こうなるはずだ」という仮説があるなら、実証されてはいかがでしょうか。

 静岡のGRPと、倒産件数、輸出額のデータは手に入るのでは?

もっとも、「平時」のデータです。

>「不自然で急激な市場の変化をもたらすうえ」・・・これをどうやって実証するのか、リーマンショックの負のデータを使って、「逆はこうなるはず」とでもするのでしょうか?

 「自由貿易開始で、倒産・失業増加」というなら、オレンジ・牛肉自由化、繊維自由化etcのデータはあるはずですから、それらを使用してはいかがでしょうか?

No title

私は不確実な過程も論じるべきだと考えるが、あなたはそれを論じるべきでは無いとする。
私は平時の統計は参考にならないと考えるが、あなたは平時と違う根拠が無いとする。
水掛け論ですね。私が始めた事ですが。

私だって、「必ずこういう事が起こる!」と実証して批判する事は出来ませんが、前記のNAFTAや構造改革の事例がある以上、全くの空論だとも思いません。だからこそあなたの「そうならない、個々の事業者の業態がどう変わり、比較優位産業に移行していくかという見解。関連性は無いと断言する理由」を求めたのですがあなたは「こうなるべき、こうなるはずだ、という話は語るべきではない」と仰る。学問として論じる上では実に正しい主張ですが、経済学が政策批判(※本来の評価という意味での批判)の側面を持っている以上、やはり私には無責任に感じます。

また例え話ですが、実際の聞き取り調査で明らかにした例として、2010年度の米価暴落は、猛暑による品質低下でも(というか品質全体が下がっているのに激減した1等米まで暴落しているんだから矛盾しています)、ミニマムアクセス米の影響でも、生産過剰の影響でも無く、正解は「戸別所得補償が発効した事によって相場の下落が見込まれ、値下げ交渉が加速した」です。
10年度米価は零細米農家で言えば原価率100%相当の安さですから、本来需要を決めるべき消費者すら与り知らない所で、制度変化によって商社が「不安」を抱えただけで、経営費を割るクラスの米価暴落が、全国規模で起きたという事になります。まして、現行制度では農家の手取りは生産調整と何ら変わらないのですから、実に馬鹿げた話です。
(繰り返しますが、私はTPPを農業問題とするつもりはさらさらありませんので、誤解無き様)
米は生産サイクルが1年毎と緩慢ですから、こうした現象が把握しやすいですが、中小零細製造業者は、常々こうした変動に晒されています。
こうした事例を見るに、私はどうしてもTPPを楽観視する事は出来ませんし、空手形さながらの交渉も肯定出来ません。まぁ、日豪FTA交渉あたりも相当悲観的でしたが、TPPとは比較になりません。

三さん

>私は不確実な過程も論じるべきだと考えるが、あなたはそれを論じるべきでは無いとする。


 あの、何度も言っているように、「べき論」は言っておりません。勝手に解釈されると困ります。


>私は平時の統計は参考にならないと考えるが、あなたは平時と違う根拠が無いとする。


 あなたがどう考えるかはあなたの考えなので構わないのですが、私は、「データが取れないから不可能です」と言ったので、「根拠がない」と一言も言っていません。

 平時のデータなら、GDP成長率・額、輸出額・輸出伸び率 、失業率、倒産件数がありますよと言っています。欲しければ、右上「ご質問・ご意見欄」から、いただければ、ファイルを添付できますと言いました(ここからの意見はコメント欄にアップされるわけではありません)。

 ですが、データがマクロすぎて、相関は取れませんよと言いました。

 平時以外のデータは、私には「取る事ができません」ので、静岡なら、オレンジ輸入自由化というときの失業率・倒産件数が分かるのではないですかと言いました。


 「関税自由化→輸出増の影で失業・倒産が増える」というのを立証したいのであれば、ご自身でどうぞ。私はデータが取れず、反対論も立証できません。



>「こうなるべき、こうなるはずだ、という話は語るべきではない」と仰る。

 「語るべきではない」とも一言も言っていません。とにかく、べき論とか価値観、意見をいかに排除するかを常に考えていますので、「べき論」は冗談や断って書く以外、書いたことがありません。




>学問として論じる上では実に正しい主張ですが、経済学が政策批判(※本来の評価という意味での批判)の側面を持っている以上、やはり私には無責任に感じます。


 無責任というのも、あなたの価値観なので、お答えできません。

 べき論や、価値観や、意見は「哲学」の領域です。千差万別で、答えがありません。100人居れば100通りの回答がありますが、正誤判定できません。例えば教育論や政治論です。


 「とにかく、違う」ということを立証する責任があるのは、「違う」と言った方です。このブログも、「経済学的におかしい」と立証しているのは、私のほうです。

 「私はその説明には納得できないから、もっと詳しく説明しろ」は、相手に対する強要で、こちらに義務があるわけではありません。(逆だったら、対応できますか?)

 とにかく、TPPに賛成も反対も述べていませんし、言っているのは「交換の利益は生じます、メカニズムはこうです」だけです。

 「交換の利益はない、輸出増=輸入増は生じない」というなら、傾聴に値します。




 

なるほど

あなたの説明で分かったのですが過去の貿易の拡大を見ればTPPみたいに関税や非関税障壁を完全に取り払わなくても貿易は伸びたのがよくわかりますね♪

No title

 日本は戦前、「治外法権」と「関税自主権」の獲得という、自由と平等を目指しました。

 戦後、国連への加盟はなかなか認められず、51年にユネスコのメンバーに加えてもらうところから始まりました。52年にはIMFに加盟が認められたものの、IMF8条国ではない為替制限を残した14条国でした。
 GATTに加盟しても、GATT35条国扱いで、対等な貿易はさせてもらえませんでした。自由と平等は、戦前も戦後、日本の悲願でした。

日本は、貿易立国だったことは、ありません。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-539.html
「日経が変わった?やっぱり変わっていない」参照

輸出増=輸入増です。

世界の輸出額=反対に世界の輸入額のことです。

 「輸出だけ伸ばして、輸入を抑える」国の存在が可能であるなら、一方で、「輸入だけ伸ばして輸出を抑える国」がなければ、成立しません。

 トンデモ論を言う人は、総じてミクロ(一部)とマクロ(全体)の区別ができません。
 トンデモ論を見抜くキーの一つは、「マクロの視点」があるかどうか
です。

No title

>あなたの説明で分かったのですが過去の貿易の拡大を見ればTPPみたいに関税や非関税障壁を完全に取り払わなくても貿易は伸びたのがよくわかりますね♪


岡田光世司 さん。そうではなくて、IMF-GATT体制の、ケネディラウンド、東京ラウンドなどで、徹底して、「関税引き下げ 非関税障壁撤廃」を、世界各国で協調して行ってきたのが、戦後貿易自由化の流れなのです。

 その結果、世界の貿易量が拡大してきたのです。ラウンドの合意は、大変なことだったのですよ。

 ですが、いまは、モノだけではなく、サービスや知的財産も取引の対象になっているので、それらを加えてWTO体制になったのです。

 ところが、WTOになると、加盟国が多すぎて(1国1票主権)、全然話がまとまらないのです。

 だから、手っ取り早く近隣諸国とFTA締結の流れになったのです。

 戦後の国際経済の中で一貫しているのは、「自由化」です。「関税の引き下げ・非関税障壁の撤廃」です。

 それは、大恐慌後の「ブロック経済化」が、第二次大戦を引き起こしたと言う、「保護貿易」の大失敗が根底にあるのです。

以前にこのブログでも間違いを指摘されていた三橋貴明さんは未だに以下の様に発言していおり、先生の今回のエントリーのリンクもコメント欄で貼られていました。

今回のエントリーでも軽く触れていましたが、これらの実証研究や比較優位等の国際貿易論にまつわる経済学史といった解説を先生にして頂けたら幸いです。
もしお時間がありましたら、よろしくお願い致します。


http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11195131650.html

 最近の円安は、日本企業にとって「高々」2.5%程度では済まない恩恵を与えているように思えるのですが・・・。逆に言えば、2.5%の関税を取ってもらっても、TPPでデフレが深刻化し、2.5%以上の円高が進行すると、すべて「チャラ(メリットは)」という話です。そして、デメリットだけが残ると。



 ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。

No title

 しっかし、しつこい人は、本当に○○の壁状態から脱せないんですねえ。

もう相手にしたくないんですが・・・


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>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。

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上記、三橋さんのブログに、バカの一つ覚えの云々と、私のブログが紹介されているようで、情報をいただきました。

最初に言っておきますが、

(1)三橋さんの話は、基本的に経済学の土俵にはないので、全然意味はありません。「1400兆円の家計資産を使える」とか、「5570兆円の金融資産=金融負債は、帳簿上あるだけで、どこにもないのに、それをさもあるかのように論じる」とか、「経済成長(名目GDPアップ)させれば、政府の借金は問題にならない」とか、これらは、全て間違っています。

 ただ、日銀批判は、同意です(実際に日銀が事実上のインフレターゲット=GOALと、アメリカと同じ表記=意味は目標・目的:をしたら、株価上昇は進み、円安になりました)。

 さて、リカード理論ですが、上記の引用をしている人は、まさに、「経済学音痴」をみずから証明しています。セイの法則、完全雇用、資本移動の自由がない・・これは、完全に後付の話です。

 つまり、「理論の、理論による、理論のための屁理屈」をこねまわしているだけで、おそらく、これを書いた人は、どこかの経済学書を丸写しして書いているだけで、本人は全く理解していないはずです。

 いいですか?比較優位の理論は、原始時代から、人間が行ってきたであろう、「交換」の利益を証明した理論で、「事実(実践)が先、説明(リカード理論)が後」なのです・・・・上記の理屈をひねくり回した話とレベルが違うことが分かります。

 原始時代も、女性が妊娠・授乳期は、狩りを男がやっていたのです。これも、交換です。

 しかも、小さな子供(絶対劣位者)でも大の大人(絶対優位者)の間でも、「交換」は全ての人にとって利益になることを証明した理論です。

 漁村と山村、子供と大人、女と男、絶対優位者でも、絶対劣位者でも、交換が利益になる・・・・この日常の事実(実践)を「絶対優位・劣位」ではなく、「比較優位で構わないのです」と説明した理論です。

 絶対優位・劣位は「他者との比較」ですが、比較優位は、「自分自身の中」「家庭の中」「職場の中」「県の中」「国の中」での比較で、「他者との比較」で優位劣位を決めるものではないのです。

 絶対劣位者(例えば、大人に対する子供…それでも比較優位な分野はある・・)でも、絶対優位者(大人)と交換することによって利益を得られるという事実を、理論で見事に説明したものです。

 中野氏でも、三橋氏でも、TPP反対論者でも、日常生活で、当たり前におこなっている・・・あるいは彼らが生まれた時から行ってきたであろう「交換」をしていない人が1人でもいたら、それはリカード理論が間違っていることを証明したことになります。

 原始時代以降、交換をしていなかった時期や場所や時代がどこかに一つでも存在しているなら、教えてください。日常生活は「交換」で成り立ち、それは意識せずに「比較優位理論」に基づいているというお話です。

 また、中野氏や、三橋氏の完全な間違いは、ミクロとマクロを混同しているところにあります。企業は競争し、「勝った負けた」「増えた減った」と、まさにミクロの話で説明できます。

 服飾のユニクロ、一人勝ちですね。でも6000億円の国内売り上げ高のすべては、中国やベトナムからの輸入です。では、ユニクロが伸びると、日本は輸入するから負けて、中国やベトナムは輸出するから勝ったのですか?どこに?

 日産マーチ、月に4000台売れていますが、全部タイからの輸入です。日産の業績は、トヨタを抜こうとするほど、伸びています。では、タイが勝って、日本が負けたのですか?

 家具店のニトリ、3100億円の8割は、輸入品です。では、ニトリは負けたのですか?日本は負けたのですか?どこに?

 このように、ミクロの勝ち負け論を、国レベル(マクロ)に拡大する人、つまり、マクロの視点がない人は典型的にトンでも論を語るのです。

 バカらしくて、お話にならないのです。

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 「みんなが,『アメリカの競争力』とか言ってるのは,ありゃいったい何のことかって?答えはだねえ,残念ながら要するにそいつら,たいがいは自分が何言ってんだか,まるっきりわかっちゃいないってことよ 」
 ポール・クルーグマン『クルーグマン教授の経済学入門』主婦の友社1999 p41



 実業界でとくに一般的で根強い誤解に,同じ業界の企業が競争しているのと同様に,国が互いに競争しているという見方がある。1817年にすでに,リカードがこの誤解を解いている。経済学入門では,貿易とは競争ではなく,相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として,輸出ではなく,輸入が貿易の目的であることを教えるべきである。
ポール・クルーグマン 『良い経済学悪い経済学』日本経済新聞出版社2008  P172


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反対論者は、この話、永遠に理解できないんでしょうねえ。

 もう、ただ経済学的視点の全くない「○○の壁」なので、はっきりいって、どうしようもありません。

 貿易に反対する人は、日本史上「交換」をしていない日常が、一つでもあったか、存在を証明してくださいね。こんな大げさではなくとも、あなたの家族の中で「交換(分業)」をしていなかった経験が一つでもあればけっこうですが。

 要するに、TPP反対論とか、貿易誤解論は、こんなレベルのお話なのです。

No title

追記しておきますね。

50年代の日本は、「安かろう、悪かろう」ブリキのおもちゃを輸出する、圧倒的!絶対的劣位国でした。

当然50年代のアメリカは、世界唯一のまさに経済大国「絶対優位国」でした。

 では、日本は、負けたのですか?どこに?

中国、80年代は、日本のGDPの1/5しかありませんでした。まさに体重で言うと、日本は80キロの大人(絶対優位)、中国は16キロの幼稚園児以下(絶対劣位)でした。繊維産業だろうが、プラスチック産業だろうが、日本とは太刀打ちできません。

 では、中国は負けたのですか?どこに?

今日、日本のGDPを中国はぬかしました。では日本は負けたのですか?どこに?

馬鹿らしくてお話にならないことが分かると思います・・・・といっても、絶対にわからないんでしょうねえ。

 もしも勝ち負けを論じるなら、GDP、それも一人当たりGDPです。輸出や輸入は、カネの貸し借りのことなので、勝ち負けの対象ですらないのです。

 貿易黒字=資本投資国、貿易赤字=資本受け入れ国、これさえ理解できないんだから、「貿易黒字国は勝ち」「貿易赤字国は負け」って、永遠にミクロ(日常生活レベル)とマクロ(経済学レベル)を混同し続けるのでしょう。

 もう、高校資料集でさえ、「貿易黒字はもうけではありません」って載っている時代ですよ。

 カネを貸したら(経常黒字国)GDPアップ、カネを借りたら(経常赤字国)GDPダウンなんてお話、「AKB48は、つんくプロデュース」だ!っていうような、小学生にも笑われるお話ですよ。


 ついでに。

輸出増=輸入増です。なぜなら、「世界全体の輸出額」は、「世界全体の輸入額」の別名だからです。

 今あなたが食べているカレーを「ライスカレー」というか「カレーライス」というかの違いです。

 そうそう、輸出だけ伸ばして輸入を抑えるのも不可能ですよ。もしそれが可能なら、世界のどこかに「輸入だけのばして輸出を抑える」という、殊勝な?国がないと成立しませんから。

 世界全体の輸出額=世界全体の輸入額です。

No title

追記

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>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。

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 上記のようなことを書いている人は、リカードの数値例を理解していないし、見てもいません。もちろん、「数値を変えて」など、やろうにもやれない理解レベルの人です。

 追記 上の3つの◆条件がなくても、比較優位による利益を得ている例です。

>中朝貿易、最高の56億ドル 11年62%増、中国依存鮮明
MSN産経ニュース2012.3.6 17:08

 北朝鮮も、中国も、利益を得ています。
◆セイの法則などありません
◆完全雇用もありません
◆資本移動(朝鮮ウオンは国外では使えない)もありません。

 では、なぜ、両国は利益を得ているのですか?利益を得ているのは、「○○論」という理論だとしたら、何論というのですか?教えてください。

 大体、リカード数値例を使っても、失業者数は作れますし(◆完全雇用などなくても構わない)、完全特化でなくても、部分特化でも成立します。

 また、作ったものがすべて売れなくても、成立します。◆セイの法則など、なくても、リカード数値例をそのままつかって、「全部売れなくても利益を得られる状態」を作り出せますよ。

 だから、上記のようなこと書いている人は、どこかの論を適当に持ってきて、書き写しているだけなのです。本人、全く理解していないのです。

No title

こんにちは。
>「経済成長(名目GDPアップ)させれば、政府の借金は問題にならない」
すみません、自分も名目GDPが税収の原資である以上、経済成長によってGDPが伸び、国債の利払いを賄っていけるのであれば当面問題はないものと理解していたのですが、これも誤りなのでしょうか。

No title

>「経済成長(名目GDPアップ)させれば、政府の借金は問題にならない」

分子国債残高(兆円)ここ3年 590→630→670

分母名目GDPが仮に・・480兆円(10年実値)→513→546

国債残高/名目GDP比を、一定にしようとすれば、ここ3年の国債増価額に対し、名目GDPは、上記のように増えることが必要です。

2年で、13%名目GDPをアップさせることが必要です・・・・・・

名目GDPアップさせるのは、大変結構なことです。ただし、その伸び率と国債残高増加率が同じであれば・・・・

国債伸び比>GDP伸び比であれば、「国債残高/名目GDP比」は、どんどん増え続けます。

国債伸び比<GDP伸び比であれば、「国債残高/名目GDP比」は低下します。

拙著『高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門Ⅱ』より

―たとえ金利を1%払っても,日本国という企業が,その金利以上に経済成長(GDP・GNI)すれば,公債残高のGDP比率は低下します。つまり,「経済成長率>金利」であれば,政府にとって「借金」は,見かけ上も増えないのです。だから,経済成長(GDP・GNI)が大切だと考えられているのです。日本の場合,「経済成長率<金利」なので,公債残高の対GDP比率が拡大しているのです。―

 実は、もう少しプライマリーバランスの重要性について、わかりやすく説明できるのですが・・・・(大学教授のトンデモ論その2、その3とは違う形で・・・・)・・・・・・・何を言いたいか、ちょっと忖度してください。

乞うご期待!!!!!!!!!

No title

ありがとうございます。
更新を楽しみにしていますね。

No title

私も菅原さんのブログで反TPP論から抜け出すことに成功した一人です。三橋氏は「私は原理的に自由貿易に反対していません」と語っています。しかし、三橋氏は資本移動の自由がないことなど3つ以外にも、「デフレ期の自由貿易には反対」と主張されています。もし、デフレ脱却を実現したとしても、資本移動の自由は続くのですから、やはり原理的に反対されているとしか思えないですね。

No title

>三橋氏は資本移動の自由がないことなど3つ以外にも、「デフレ期の自由貿易には反対」と主張されています。もし、デフレ脱却を実現したとしても、資本移動の自由は続くのですから、やはり原理的に反対されているとしか思えないですね。

 三橋さんは、「デフレは日銀の責任」と、金融緩和を主張されている人ではなかったでしたっけ?

 「デフレ期の自由貿易に反対」・・・・・世界的に評価されている、昭和前期の高橋是清の、デフレ脱却成功を、知らないのですね。

 日本は、山形浩生さんが主張されるように、適当な、なんちゃって経済論人の声が大きく、スタンダードな経済学(といっても、経済学自体、過去のことしか語れないのですが)者の声が、全く聞こえてこない、不思議な国ですね。

 FRBのバーナンキも、ECBのスタッフも、バリバリの経済学マスター、ドクターですからね。
 日銀審議委員なんて、それに比べたら・・・・・。

No title

本当にデフレ期の自由貿易に反対するという意志があるのなら、今が日本政府が進めている全てのFTA・EPAにも反対すべきですね。三橋・中野両氏は。それから民主党の山田議員も。支持はしませんけど。

以前菅原さんもおっしゃってましたが、やはり彼らの主張・活動には政治的意図が感じられます。

No title

こんにちは。
 
>三橋さんは、「デフレは日銀の責任」と、金融緩和を主張されている人ではなかったでしたっけ?

三橋さんはどちらかというと、金融緩和だけではデフレ脱却はできない、(デフレ期には)積極財政で公共事業を・・・という主張をしています。

最近では反TPP、中野氏と東谷氏のトリオで、以下のような主張もしています。

>「輸出で雇用増」とは、輸出相手国の雇用と需要(GDP)を奪い取る行為になります。「ぐろ~ばりずむっ!」などとお花畑チックなことを叫んでいる人たちは、いい加減にこの現実を理解した方がいいですよ。

驚いたことに、

>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11195131650.html

と書いたのも三橋さん本人だったんですね。
経済学部出ても経済を理解できるわけじゃないのですね。
そういう人の本が、本屋で平積みされているのが現状です・・・。

No title

>>「輸出で雇用増」とは、輸出相手国の雇用と需要(GDP)を奪い取る行為になります。「ぐろ~ばりずむっ!」などとお花畑チックなことを叫んでいる人たちは、いい加減にこの現実を理解した方がいいですよ。

 三橋さんは、上記のように唱えているんですか・・・・絶望的ですね。
 ミクロ(勝ち負け・ゼロサム思考)を、マクロに適用させる、完全な素人論ですね。

どうして、頭だけで考えて、「そうなるはずだ論」を唱えるのでしょうかねえ。


 どこかに、その実証データを持っていたり、あるいは、著書にそのようなデータを示しているのですか?(私は読んでいないのでわかりませんが)


「雇用が奪われる」論は、すでに実証的に否定されています。
白書他

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-626.html
日経 大機小機 隅田川さん 記事参照ください


No title

 三橋さんの、もとの文章です。

>FTAの発効で、米国は年間110億ドル(約9130億円)の輸出拡大と7万人の雇用創出効果を見込む。一方の韓国も自動車の対米輸出増加を見込んでおり、今後15年間は年平均7億2200万ドル(約599億円)程度の輸出増を期待する。(後略)』

※え~、産経新聞の記者とかは全く理解していないようですが、アメリカが米韓FTAの発効で「7万人の雇用創出効果」を見込むということは、すなわち、
「わたし(アメリカ)は、あなた(韓国)の国から、七万人分の雇用を奪わせて頂きます」
 と言っているも同然です。良い悪いの話ではなく、「輸出で雇用増」とは、輸出相手国の雇用と需要(GDP)を奪い取る行為になります。「ぐろ~ばりずむっ!」などとお花畑チックなことを叫んでいる人たちは、いい加減にこの現実を理解した方がいいですよ。

------------------―

 韓国も、アメリカも、輸出を増やす・・WIN・WINを狙っているのではにでしょうかねえ。


 実は、米韓FTAは、三橋さん流に言えば(これは間違い論ですよ)、全く関係のない、「日本の雇用が奪われる」ことになるのです。

・・・以下は、あくまで彼流にいえばの話で、本当は、日米韓それぞれ、数%でもGDP成長したら、「雇用が奪われる」なんてないことがわかりそうなものですが・・・


 日経3月18日
トヨタは米韓FTAの締結を受け、米国工場で生産したセダン「カムリ」やミニバン「シエナ」の対韓輸出をこのほど始めた。FTA発効で米国から輸出する乗用車の関税は8%から4%に引き下げられた。


 日本国の企業であるトヨタの合理的行動です。確か、カムリは、日本でも生産しているので、まさに「日本の雇用が奪われる!!!」ですね。

 日本のレクサス、韓国で売っていますが、トヨタの米国製カムリに
市場を奪われる・・・・。
 でも、トヨタ全体としては、カムリが売れるので、儲けが増える・・・

 書くのもばからしいですけど・・・

 とにかく、企業は「合理的に」「最大効用を目指して」行動するということですね。

 この企業の勝ち負けを「国の勝ち負け」にするんですから、もう、芸能界Nさんの、霊能力者洗脳レベルのお話ですね。

No title

中野氏のTPP反対の理由は大きく2つです。

・デフレ期の供給過剰時の自由貿易であるため。
・ISD条項による主権の喪失の恐れ。

この二つです。特に二つ目のISD条項による主権喪失の恐れ
についてはわたくしも心配しております。
細かく言えばネガティブリスト方式であるとかいろいろありますが、
とりあえずは上記の二つについてのご意見をお聞かせいただければと思います。

No title

 ここは、事実についてのみ、扱っています。「意見」「価値観」は排除しています(正誤判定できないので)。

 日経 経済教室 H24年8月27日、28日連載をご覧ください。

No title

久々にコメント欄を読み返して見れば、昨年の11月4日に、当方宛にご意見くださった方がいらっしゃいました。気が付かなかったとはいえ、結果的に無視をした形になり、申し訳ありませんでした。
菅原先生のブログを私的に使用するようで恐縮ですが、道産子の矜持に関わる問題ですので、先生にお許しを頂けるならば、この場をお借りして謝罪致します。

>TPPが締結されると、牛肉のBSE全頭検査なんかも撤廃させれれそう。アメリカはやってないからね。オーストラリアも、足がふらつくなど中枢神経の異常が疑われる牛だけチェックしている。

非常に気になっているのですが、TPP反対意見に上記のように主張される方がおられます。
当方としましては、それの何が問題なのか全く理解できません。
牛肉が全頭検査していないアメリカ牛だ、異常が疑われる個体しかチェックしていないオーストラリア牛だ、という情報が十分開示されている限り、どれを選ぶかは消費者の自由です。

自分が嫌なら食べなければいい。しかしながら自分の価値観を他人にも押し付け、当方の選択の自由を侵害する権利は、誰にもありません。

同じように「TPPが導入されれば、日本国内の農業は壊滅し自給率は低下、国家間で問題が発生した場合国民の食糧を確保できない」という主張もよく耳にします。
菅原先生の「農業自給率アップは無意味」のエントリーで、その主張に根拠がないことは明確ですが、百歩譲ってその主張に正当性があると仮定すれば、逆におかしな事になります。

TPPによって日本国内で食糧不足になる事が予測されるのであれば、国産の農作物はその時点で需要がある事になり、つまり輸入農作物に対して競争力を持つ事になります。従って、日本農業は壊滅しないのです。

なぜそんな簡単な事に気付かないのでしょうね。不思議でたまりません。

No title

TPP絡みで面白い話を。

私の地元のある酪農家が、より安全な食料供給への志を高く持ち、より肉牛の生理にあった育成法を心がけています。
おかげで「健康であるがゆえに市場価値の低い肉」ばかりつくっています。

当然、利益は少なく生活は大変です。

しかし、宮崎の狂牛病騒動や3.11の放射能被害から避難してきた牛の育成を手がけるなど、全国的に「日本の酪農を救う男」としてとても有名な人です。

もちろん彼は、TPPによる米国の「安全性が疑わしい」肉牛の輸入増に強く反対で、地元の人間は地元で生産されるべきだと信じて生きていました。

ところが、彼の安全第一の育成法が米国で高く評価され、米国の生協から仕入れの引き合いが来ています。
米国でも、自国の精肉の安全性に疑念を抱いている流通業者や消費者は少なくないわけです。

そこで、彼は自身の育成法をそれほど評価してもらえるならと、米国の生協に輸出を始めました。

そしたら、米国の農業団体や一部業者からクレームが付きました。
日本からの牛肉の輸入はアメリカの「国内産業を脅かし、雇用を減らすす」ので反対だと言うのです。
彼らはこう言いました。
「だからTPPには反対だ」

以上、笑い話でした。
でも、アメリカの庶民の間ではTPP反対の声が強いのは本当です。
昨年のオキュパイ運動も中身はTPP反対デモでした。

さて、日本の産業界が反対し、アメリカの産業界が反対し、年間4000億円しかGDPを引き上げないTPPを一体誰が推進しているのでしょう?
実際は、マスコミ報道より遥かに少ない人々だと思うほうがよさそうです。

工業製品が各国で水平分業、工程間分業されている時代ですから、各国がそれぞれ国内の景気対策をうてば黙っていても輸出入は拡大します。
わざわざ怪しげな交渉をしてTPPを締結する必要はありません。

多くの人が、TPPの目的は自由貿易拡大ではないと疑ってますが、道理だと思います。

私も疑っています。

TPP亡国論(1)自給率について

パキスタンのような国では…国内外での価格の開きが大きくなればなるほど、密輸業者と堕落した役人にとっては国境をまたぐ取引への誘惑が大きくなる。…2007年から8年も例外ではなかった。同国は穀物を輸出し、そのあとで何百万トンを輸入しなければならなかった。

と引用されていますが、日本がTPPに参加した場合の食糧自給率は14%~24%くらいになると考えると
つまり残りの80%を「密輸」で賄わなければならないことになりますが、それはあまりに非現実的ではないですか
たしかに一時的に「密輸」という現象が起こるかもしれませんが、恒常的に続くでしょうか
輸入の手続きについて詳しいことはわからないので、「密輸」がそんなに簡単にできるのかどうか分かりませんが、国同士の貿易の話ですので、そこまで簡単なものではないと思います

そもそも引用されているパキスタンの密輸についても問題があります
まず一人当たりの1年間の必要穀物量は180㎏です
単純化して200㎏として、日本人の人口を1億人とすると
1年間の日本人の穀物必要量は200億t
その80%ですから160億tを「密輸」するひつようがあります
非合法の高価な「密輸品」160億tの輸入に一体いくらかかるのでしょうか
自国の生産を保っていたほうがはるかに安全で、安上がりだと思います
さらに

 >同国は穀物を輸出し、そのあとで何百万トンを輸入しなければならなかった。 

とありますが、パキスタンの人口は1億8千万人ですから
必要穀物量は360億t
パキスタンの主食はナンのようなもので小麦ですから、穀物需要のうち少なくとも半数の180億tは小麦の消費と考えると
「密輸」による「何百万トン」が極めて少ない数字であることがわかります(微々たる量だからこそ「密輸」が現実的なのかもしれませんが)。

以上のことからして
「密輸という手段があるから、食糧自給率が低くてもいざという時に自国の食糧を確保できる」という意見には根拠がないということがいえると思いますがいかがでしょうか?

訂正

失礼

パキスタンの人口は2008年人口で考えなければいけませんでしたので、約1億6千万人になります
それに伴って必要穀物量は年間約320億t
小麦消費量は少なくとも160億t
というのが表示すべき数字でした

訂正いたします

No title

>以上のことからして
「密輸という手段があるから、食糧自給率が低くてもいざという時に自国の食糧を確保できる」という意見には根拠がないということがいえると思いますがいかがでしょうか?

>「密輸があるから、食料危機に対処できる」という話ではなく、「高く買ってくれるところに売る・・たとえそれが密輸であっても」という話です。

 また、そもそも「いざというとき」は、起こりえません。カテゴリ「農業自給率UPは無意味」を参照ください。

>「密輸があるから、食料危機に対処できる」という話ではなく、「高く買ってくれるところに売る・・たとえそれが密輸であっても」という話です。

2008年のように食糧高騰すれば
「密輸」という形でも高く買ってくれる所に売る、ということですね
しかし前述したようにパキスタンの総穀物生産量のうちの「何百万トン」は極めて少ない数字ですから、食糧供給の次元で考えると大した問題にはならないと思います。その数字の低さそのものが「密輸」という現象を如実に表していると思いますがどうでしょうか
つまりあまり現実的ではないのではないかということです
 >また、そもそも「いざというとき」は、起こりえません。カテゴリ「農業自給率UPは無意味」を参照ください。

とありますが「密輸」が生じるそもそもの前提が、ブログの文言をそののまま引用すれば「いざ食糧高騰(例:2008年)が起きれば」とありますので
「いざということが起こり得ない」というのであれば
「密輸」についての始めの主張そのものと自己矛盾を起こしてしまいませんか

「食糧自給率のまやかし」という項を拝見しました
アメリカは1973年ニクソン政権時代に大豆を禁輸したことがありました
ロシアが天候不順で、輸出量を下げ穀物価格が高騰した際に、最大輸入国のエジプトで2011年、問題が起きたことは記憶に新しいと思いますがいかがですか

暴動は起きなくても「密輸」という違法行為が起きることは認めるとすれば、一体どれくらいの規模で行われるのでしょうか
日本人の必要穀物量(単純化して米だけでもいいですが)、その1%でも2億トン必要です
一体いくらになりますか
そんなら始めっから自分で作った方が、安あがりじゃないですか

党ブログで引用されている

 トリストラム・スチュワート『世界の食料ムダ捨て事情』 NHK 出版2010p206

この本を読んだことがないので、中身はわからないのですが、応用する時にはもう少し現実的に考えてもいいのかなと思います

国家間のやり取りにおいて「密輸」は一つの現象としてはあっても、食糧高騰が起きた時の自国優先説の否定において有効な批判とするには少々苦しいものがあるのではないかと思うのです

この本の指摘が事実ではあっても、冷静に考えてみると、今回の事例に適応することについては有効ではないということもあると思います
もちろん私の意見など足元にも及ばない見解ですので、不十分な点など多々あると思います
しかし、与えられたものについて、それがどういう点において有効なのか、自分が信じているものが間違っている可能性というものも常に考えていることは必要であると思います
ですので私の意見にある不備について、ぜひともご指摘いただけたらありがたいと思うのです

私の意見で気分を害されましたら、申し訳ありません
ただお互いにプラスになるようにコメントがしあえたらどんなにいいものだろうと、今回のやり取りを通して思いました
私自身まだ20代で若いのですが、こういったネットでのやり取りならば、きっと建設的でよいものになると勝手に思いつきましたので、つらつらと書かせていただきました
長々と失礼いたしました

No title

>暴動は起きなくても「密輸」という違法行為が起きることは認めるとすれば、一体どれくらいの規模で行われるのでしょうか
日本人の必要穀物量(単純化して米だけでもいいですが)、その1%でも2億トン必要です
一体いくらになりますか
そんなら始めっから自分で作った方が、安あがりじゃないですか

>日本人の必要穀物量(単純化して米だけでもいいですが)、その1%でも2億トン必要です
一体いくらになりますか

>アメリカは1973年ニクソン政権時代に大豆を禁輸したことがありました
ロシアが天候不順で、輸出量を下げ穀物価格が高騰した際に、最大輸入国のエジプトで2011年、問題が起きたことは記憶に新しいと思いますがいかがですか

 すみませんが、「農業自給率UPは無意味」を最初から、全てお読みください。すでに、全て扱っているトピックです。真実は一つ、「食料は(穀物も含めて)余っている」です。また、「日本が飢える」という食糧危機は起こりません。巨大隕石がぶつかったとか、宇宙人に攻撃された・・・はなしです。




>食糧供給の次元で考えると大した問題にはならないと思います。その数字の低さそのものが「密輸」という現象を如実に表していると思いますがどうでしょうか

>しかし、与えられたものについて、それがどういう点において有効なのか、自分が信じているものが間違っている可能性というものも常に考えていることは必要であると思います
ですので私の意見にある不備について、ぜひともご指摘いただけたらありがたいと思うのです

>私自身まだ20代で若いのですが、こういったネットでのやり取りならば、きっと建設的でよいものになると勝手に思いつきましたので、つらつらと書かせていただきました

 別に、20代云々はどうでもよいのですが、まず、徹底的に事実を調べてください。そのような勉強をしたうえで、疑問点があるのであれば、問い合わせください。

「一知半解」の知識で、質問をされても、「全体像」が分かっている人と話すのならともかく、例えば、サッカーについて、オフサイドについて知らない人に、サッカー論を「こう思うのですが・・・」とぶたれても、はっきり言って時間の無駄です。
 サッカーについて語りたいなら、サッカーについて、マガジンでも、ルールブックでも、映像でも、とにかくありとあらゆるものをあさってみてください。そうして、ある程度全体像がつかめたら、「今のプレイはどうだった」のと、話すことが出来ます。

 貿易の利益についてであれば、拙著をお読みください。電子書籍版で購入できますし、最寄りの図書館でリクエストすれば、日本全国の図書館から探して、必ず読むことが出来ます。


 また、「思うのです」は勘弁してください。それはあなたがそう「感じている」だけで、普遍性は何もありません。
 このブログは、「事実」について扱っているので、「べき論」だの、「こう思う」だのという価値観については、断りがない限り、扱っておりませんし、そのような意見についても、正誤判定が出来ないので、お断りしています。

No title

えー、横から失礼。

まず我が国の食料生産量について誤解があります。
現実の消費量に対する生産量は過剰です。
購入した食材の半分近くを消費者は食べていません。
さらに食料品店やレストランの在庫も多くが捨てられています。
生産された農産物・漁獲物のうち、人間の口に入るのは1/3もありません。

現代日本において、食材の過多に関わるのは物流であり、保存であり、所得です。

現代日本で食糧不足はあり得ません。万が一もありません。
ところが、個々の事例では食糧不足が起こり得ます。

貧困による食糧不足はすでに起きています。これは雇用や社会保障の問題になります。農業や貿易ではありません。

大災害の時、被災地で食糧の極端な過不足が起こります。たまたま食材が豊富なところでは「避難所太り」がおこり、たまたま食材のないところでは数時間で飢え、数日で餓死がおこります。

我が国で「いざと言うとき」は大震災のこのケースでしょう。実際、経験しましたから。
しかし、これも農業や貿易の問題ではなく、速やかなる復旧能力の問題であり、地域の生存能力(部落の公民館での自家発電機と備蓄燃料の有無など)の問題です。さらにはこれらをコーディネートする政治力の問題でもあります。

可能性のある食糧危機は、食糧自給率の問題ではありません。

No title

・・・とは言え、農業は保護で良いと言うのが持論です。

農業が生物工場・生物鉱山の側面を強くし、鉱工業との境界が無くなるので、国内産業の比較優位・比較劣位に大きな変化が起こるだろうと予測しているからです。(すでに少なからぬ農家や企業がそのように動いている)

現時点での農業への理解のまま、自由貿易と農業について語っていくのはまずいと思われます。

No title

「現在の農家とは,農業収入が年間38万円以下の層の事」

 農家253万戸の内訳です。「農業経営統計調査 H23年 個別経営の経営形態別経営統計」

A「自給的農家:生産物を出荷していない農家,つまり,大規模家庭菜園農家」が,90万戸(35.5%)です。

B「副業的農家:65歳未満の者で60日以上農業する者がいない農家,つまり,リタイア後に農業を始めた層含む」で,88万戸(34.9%)います。農外所得が主(収入は416万円,うち年金が224万円,農外収入が169万円,農業収入は32万円)」です。

C「準主業農家:農業外収入が主,農業が副業の農家(主業が493万円,農業収入38万円)です。これが,39万戸(15.4%)です。 ①~③を合計すると,農業年間収入38万円以下の農家が,日本の農家の85.8%を占めます。

D「主業農家:農業収入が主(465万円)で総所得590万円,つまり,私たちがイメージする農家」は,14.2%しかいません。

 年間農業収入が、38万円以下の層を、助ける必要があるのか?についてです。

 これは、「年金+趣味の世界」、「主業+日曜園芸の世界」そのものです。

 「年金もらいながら、細々と代理店を続けている」、「本業しながら、大道芸人やっている」という世界と同じです。

 で、問題は、主業農家で、例えば、沖縄県の離島のサトウキビ栽培農家や、北海道の酪農・コメ専業・小麦主体・ビート農家は、関税ゼロ(10年間ででしたか・・)で、間違いなくアウトです。

 実際には、5品目の例外を勝ち取るのは、難しく、1~2品目なのでしょう。

 ただし、現状、農家戸別所得補償という名の補助金だけで、8000億円弱ありますので、これを全廃し、上記の主業農家を補助すれば、十分対抗できるとは思いますが・・。

 私が農家なら、アメリカや豪や、中国に土地借りたり、農場を大規模に経営して、日本に輸出する方を選びます。
 
 ちなみに、全中は、とっくの昔に(ウルグアイラウンド時から)、アメリカに穀物輸出拠点を作り、最大の輸出企業(笑)になっています。

 さらにJAがTPP反対なのは、濡れ手で粟の共済という仕組みを、保険業界と同じ土俵に上らせたくないからです。

 また、北海道の生乳は、なぜかホクレン(もちろん農協の親分組織です)ただ1社に一括納入です・・・。これ、体のいい「独占」ですよね。乳価も一方的に決め(一応交渉はしますが)られています。

 なぜ、酪農家が唯々諾々と従っているのか、よくわかりません。
別海町(標茶町だったかもしれません)の酪農家のように、タカナシ販売に独占的に下ろし、ハーゲンダッツはすべて同町産生乳使用とか、豊富町のように、北海道のセイコーマート相手にしかしないという選択肢もあっていいはずですが・・・

 友人の酪農家には、「チーズやれ」と、いつも言っているのですが・・・(元手かからず、付加価値は高い)。
 入ってくるお金も日々ものすごいのですが、出ていくお金も日々ものすごい・・・これが酪農です。


とんでもない計算違いをしてました
一人当たり200キロなら 消費量は一億人で2000万トンになりますね
ちなみにパキスタンの年間小麦消費量は2200万トン〜2400万トンだそうです
生産量が2000万トン〜2400万トン 輸出量が200万トンですのでほぼ自家消費率100%でご指摘の08年の翌年09ー10年の輸出量が一気に30万トンに下がっています
それを見ると事実密輸があって、過剰輸出対策として禁輸が行われたと考えられるかもしれません
その年の自家消費率は平年より確かに低くてどれほど、密輸があったかは分かりませんが、「何百万トン」は多く見て500万トンの輸入が必要だったことになりますね

素直にみればそれだけ自家消費が大切だという証拠になりそうですがどうでしょうか

No title

>年間農業収入が、38万円以下の層を、助ける必要があるのか?についてです。

もちろんあります。

今生きてる人、地域を維持、発展することに奉仕するならともかく、そうで無い場合は、経済学の合理性は優先されるべきものではありません。

それは、そこにすんでいる人間が自治的に決めることで、よそ者である政治家や学者が口を出して良い分野ではありません。
また、そのような不経済な地域を公金で保護することを悪だと思うのも間違っています。

そもそも、国家や社会は、そのような地域を守るために存在します。そうでない場合は、そのような国家や社会こそ悪ですから、暴力的に破壊したり、取り替えたり、変更して構いません。
すくなくとも近代国家や近代社会はそのような約束で出来上がりました。私はその延長線上で生きているので、これを否定しません。

No title

>>年間農業収入が、38万円以下の層を、助ける必要があるのか?についてです。

>もちろんあります。

>今生きてる人、地域を維持、発展することに奉仕するならともかく、そうで無い場合は、経済学の合理性は優先されるべきものではありません。

>それは、そこにすんでいる人間が自治的に決めることで、よそ者である政治家や学者が口を出して良い分野ではありません。
また、そのような不経済な地域を公金で保護することを悪だと思うのも間違っています。


 べき論、「悪」云々は、勘弁してください。

>それは、そこにすんでいる人間が自治的に決めることで、よそ者である政治家や学者が口を出して良い分野ではありません。

 「自治的に決める」のに、「公金はほしい」ですか。

 なぜ、「農業」だけが、保護の対象なんでしょう?田舎のガソリンスタンドは、どんどんつぶれていますが。

 公的な役割だとしたら、GS>38万円収入農家のようですが・・

 第2次産業や、第3次産業は全く保護されず、第1次産業で、しかも「趣味」で農業をやっていて、、年に38万円以下の農業収入者だけを保護ですか。

 自民党の次期政策も、「農地を持っているだけ」の人に、市場価格との差額を補てんするそうですが(本日付朝日新聞)。

 1票の格差が、問題となるわけです。

「農業自給率UPは無意味」読ませていただきました
穀物は世界的規模で余っている
だからいざという時は起こらない
とおっしゃっている意味はわかりました
ニクソン政権時代の禁輸についても、現在との状況の違いについての事実を理解しました

この事実に基づいて考えた場合、農業の問題についての、どのような説明をする上で有効な材料となるのか、ということについてまた考えてみたいと思います

また一つ勉強になりました
お付き合いいただき、ありがとうございました

No title

シェールガス革命・・・まさに革命ですが、これと食料がからんで、問題を起こしそうです。

シェールガス・・・採掘可能になったのは、2006年、ほんとうに数年前です。

それが、あと10年もすれば、現存天然ガスと同じ量だけ産出できるようになります。

間違いなく、ガス価格、オイル価格も下落します。もしかすると、半額というような額になるかもしれません。

そうすると、石油価格高騰でペイできるようになり、補助金をガッポガッポつけて生産しているトウモロコシ→バイオエタノール、これが採算が全く合わなくなります。

トウモロコシ・・・また過剰生産になります。

No title

菅原晃さんは、「万人がそれぞれの情況に応じて可能かつより有利な交換をしようとするのだから、制限が少ない程、誰にとってもより有利な交換が行われやすくなる」という殆どトートロジに近いことを長々と書いているのだけど、そうした自由な交換の相互作用によって、それぞれの情況に極めて不当な変化が(再帰的に)生じうることを故意に見逃している。

まあ「経済学者」は価値観の問題には立入らない、という立場なのだろうけど、それは要するに人非人の理論だよね。

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>自由な交換の相互作用によって、それぞれの情況に極めて不当な変化が(再帰的に)生じうることを故意に見逃している。

具体的には、どのような事なのでしょう?
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