日経H22.6.19『コメ販売 価格より量 ブランド育成 後回し』
<コメ>
日経H22.6.19『コメ販売 価格より量 ブランド育成 後回し』
…消費者のコメ離れもあって…09年産の売れ残りが大量に発生…ホクレン…は…販売方法の変更を余儀なくされた。価格よりも数量を優先する方式…。
…背景には全国的なコメあまり。…もともとの過剰生産傾向に加え…輸入小麦が値下がりし、パンやうどんなどの需要が伸びる一方で、コメ消費が落ち込んでいるためだ。
…今年度から始まった個別所得補償制度も影響。…生産調整を受け入れた農家に対し…10アール当たり1万5000円を一律に支払う。その上…秋以降から翌年1月まで販売された価格を平均した「当年産価格」が…「標準価格」を下回れば、その差額分が補てんされる。
コメ価格が2月以降も値下がりした場合に売れ残りを大量に抱えていれば…当年産価格との差額は生産側(筆者注:ホクレン側)の持ち出しとなる。
農産物生産(供給量・供給力)は日本も、世界も余っているのです。
参考文献 グラフも
http://www.maff.go.jp/soshiki/kambou/kikaku/chousakai/nougyoubukai/5kaisiryou/5thAgri1-2.html

米の需要のピークは、昭和37年度に一人118キログラムでした。それが平成7年度に67.8キログラムになりました。
http://www.maff.go.jp/soshiki/kambou/kikaku/chousakai/nougyoubukai/5kaisiryou/5thAgri1-2.html
参考文献 農林水産省『米の生産調整を確実に実施しましょう!』グラフも

2006年(平成16年)には、さらに下がり、1人あたり61キログラムになりました。ピーク時の半分です。
今後は、人口減、そして少子高齢化です。高齢者の割合が高くなり、「高齢者はコメをそんなに食べないだろう」と予測できます。今後、ますますコメの消費量は減る一方だと予測されています。

<牛乳>
日本農業新聞 2010-06-11 『生クリーム向け乳価3円下げ 平均4.2円下げに/ホクレン』
ホクレンは10日、2010年度の乳価をめぐる乳業メーカーとの交渉の結果、生クリーム向けの乳価を1キロ当たり3円下げるなどの方針を発表した。飲用、バターや脱脂粉乳の原料になる加工用、チーズ向けの乳価は据え置く方針。生クリーム乳価の下げに加え、乳価が安いチーズ向けの販売数量を増やす計画としたことなどで、すべての用途を合計したプール乳価は同4円20銭(約5%)程度下がる見通しだ。
既に大手、中堅の乳業とは乳価交渉が妥結しており、今週中をめどに全乳業と交渉を妥結させる予定だ。生クリーム向けは1キロ3円下げの72円50銭、脱脂濃縮乳向けは同1円下げの66円96銭になる見込み。
ホクレンが購入価格を抑える(生産者乳価引き下げ)のも、需要が減っているからです。
グラフ日経 H22.6.19

牛乳の07年出荷額は、ピーク時の4割減です。
4円20銭(約5%)の生産価格値下げで、どのくらいの影響が出ると思いますか?100頭程度の乳牛を飼う、北海道の中堅酪農家に伺ったところ、年間約200万円の減収になるそうです。
農業は、先進国各国で、「生産(供給)過剰」状態です。
農産物生産(供給量・供給力)は日本も、世界も余っているのです。だから、WTOでもFTAでも、いつも「農業」がネックになるのです。
引用文献:日本貿易会『日本の食糧戦略と商社』東洋経済新報社 2009
WTOで農業がいつも問題になるのは、「余っているから」です。「ある国で足らず、一方、ある国で余っているのであれば、その貿易が問題になることはない。それに対して,双方が余っている場合には押し付け合いになるp21」のです。
確かに、日本産の米も、牛乳も、肉も、リンゴもミカンも、「供給過剰(本当は、作ろうと思えばもっともっと作れる)」ですね。それを減反し、規制し(2008年バター不足)、関税をかけ(米=471%平成17年現在)、守っているんですね。
日経H22.6.19『コメ販売 価格より量 ブランド育成 後回し』
…消費者のコメ離れもあって…09年産の売れ残りが大量に発生…ホクレン…は…販売方法の変更を余儀なくされた。価格よりも数量を優先する方式…。
…背景には全国的なコメあまり。…もともとの過剰生産傾向に加え…輸入小麦が値下がりし、パンやうどんなどの需要が伸びる一方で、コメ消費が落ち込んでいるためだ。
…今年度から始まった個別所得補償制度も影響。…生産調整を受け入れた農家に対し…10アール当たり1万5000円を一律に支払う。その上…秋以降から翌年1月まで販売された価格を平均した「当年産価格」が…「標準価格」を下回れば、その差額分が補てんされる。
コメ価格が2月以降も値下がりした場合に売れ残りを大量に抱えていれば…当年産価格との差額は生産側(筆者注:ホクレン側)の持ち出しとなる。
農産物生産(供給量・供給力)は日本も、世界も余っているのです。
参考文献 グラフも
http://www.maff.go.jp/soshiki/kambou/kikaku/chousakai/nougyoubukai/5kaisiryou/5thAgri1-2.html

米の需要のピークは、昭和37年度に一人118キログラムでした。それが平成7年度に67.8キログラムになりました。
http://www.maff.go.jp/soshiki/kambou/kikaku/chousakai/nougyoubukai/5kaisiryou/5thAgri1-2.html
参考文献 農林水産省『米の生産調整を確実に実施しましょう!』グラフも

2006年(平成16年)には、さらに下がり、1人あたり61キログラムになりました。ピーク時の半分です。
今後は、人口減、そして少子高齢化です。高齢者の割合が高くなり、「高齢者はコメをそんなに食べないだろう」と予測できます。今後、ますますコメの消費量は減る一方だと予測されています。

<牛乳>
日本農業新聞 2010-06-11 『生クリーム向け乳価3円下げ 平均4.2円下げに/ホクレン』
ホクレンは10日、2010年度の乳価をめぐる乳業メーカーとの交渉の結果、生クリーム向けの乳価を1キロ当たり3円下げるなどの方針を発表した。飲用、バターや脱脂粉乳の原料になる加工用、チーズ向けの乳価は据え置く方針。生クリーム乳価の下げに加え、乳価が安いチーズ向けの販売数量を増やす計画としたことなどで、すべての用途を合計したプール乳価は同4円20銭(約5%)程度下がる見通しだ。
既に大手、中堅の乳業とは乳価交渉が妥結しており、今週中をめどに全乳業と交渉を妥結させる予定だ。生クリーム向けは1キロ3円下げの72円50銭、脱脂濃縮乳向けは同1円下げの66円96銭になる見込み。
ホクレンが購入価格を抑える(生産者乳価引き下げ)のも、需要が減っているからです。
グラフ日経 H22.6.19

牛乳の07年出荷額は、ピーク時の4割減です。
4円20銭(約5%)の生産価格値下げで、どのくらいの影響が出ると思いますか?100頭程度の乳牛を飼う、北海道の中堅酪農家に伺ったところ、年間約200万円の減収になるそうです。
農業は、先進国各国で、「生産(供給)過剰」状態です。
農産物生産(供給量・供給力)は日本も、世界も余っているのです。だから、WTOでもFTAでも、いつも「農業」がネックになるのです。
引用文献:日本貿易会『日本の食糧戦略と商社』東洋経済新報社 2009
WTOで農業がいつも問題になるのは、「余っているから」です。「ある国で足らず、一方、ある国で余っているのであれば、その貿易が問題になることはない。それに対して,双方が余っている場合には押し付け合いになるp21」のです。
確かに、日本産の米も、牛乳も、肉も、リンゴもミカンも、「供給過剰(本当は、作ろうと思えばもっともっと作れる)」ですね。それを減反し、規制し(2008年バター不足)、関税をかけ(米=471%平成17年現在)、守っているんですね。
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