<教科書の間違い>教育出版『政治・経済 明日を見つめて』H20.1.20 見本
<教科書の間違い>
教育出版『政治・経済 明日を見つめて』H20.1.20 見本

この表を理解するには、下記のような国際収支表の全体像を覚えれば、一発です。考える必要もありません。

だから、センター試験のすべての項目を足すと、0になるのです。
ブログカテゴリー「国際収支表」 、教科書の間違い「国際収支表」参照
黒字が減れば、赤字も減り、赤字が増えれば、黒字も増えます。
ところが、教科書は、間違ってはいないものの、的を射てない説明を繰り返します。その説明では、
経常(貿易)黒字=資本収支赤字
経常(貿易)赤字=資本収支黒字
という、大原則を理解できない生徒~大人が育ちます。その大人が記事を書くと、
日経H22.2.2『韓国1年ぶり貿易赤字に』
…1月の輸出入動向によると、貿易収支が4億7000万ドルの赤字となった。赤字は昨年1月以来1年ぶり。半導体の製造設備や自動車部品などの輸入が大幅に増えたのが響いた。
日経H22.2.6『中国経常黒字昨年は35%減』
…経常黒字は前年を35%下回る2841億ドルだった。世界的な金融危機を受けた貿易黒字の縮小が響いた。
と、「黒字が減るのはまずい」と書いてしまいます。
週間ダイヤモンド2010.3.27 p61

東大生でも、正答率は11.8%です。高校時代に、「政治経済」や「現代社会」で教えられていないんですね。
教育出版『政治・経済 明日を見つめて』H20.1.20 p127
国際収支統計は、大きく経常収支と資本収支の二つに分けられる。
まず、経常収支は、第一に輸出から輸入を差し引いた貿易収支に,輸送・旅行などの取引を示すサービス収支を合わせた貿易・サービス収支、第二に雇用者の賃金や投資収益の取り引きを示す所得収支、第三に無償援助や国際機構への拠出金などを含む経常移転収支の三つに分かれる。
次に資本収支は、第一に直接投資や証券投資を含む投資収支、第二にODAなどの援助を含むその他資本収支の二つに分かれる。
国際収支が黒字ならば外貨準備高は増加し、赤字ならば減少する。

国際収支が黒字ならば外貨準備高は増加し、赤字ならば減少する。教科書の説明だと、次のようになります。

増加なのに、外貨準備は(マイナス=△)で記されます。赤字なのに(+)で記されます。
高校生に理解できるとは思えません(教えている教師もですが・・)。それを、このようにしたら、一発で理解できます。
教科書と同じ2004年(誤差あり)

大切なのは、以下の仕組みです。
経常(貿易)黒字=資本収支(資本収支・外貨準備増減・誤差脱漏)赤字
経常(貿易)赤字=資本収支(資本収支・外貨準備増減・誤差脱漏)黒字
国際収支表は、「モノ・サービス」取引額が、「カネ」取引額に、同時に記載される「複式簿記」で記入されています。上の表で、「車輸出=100万円プラス」と、経常収支欄に記載されれば、「代金(預金証書)輸入=100万△」と、資本(カネ)欄に記載されるのです。
ですから,「モノ・サービス」取引額=「カネ」取引額になります。センター試験のすべての項目を足すと、「0円」になるのは、こういうわけです。
さらに、資本(カネ)欄のプラス=黒字は、「日本円増」のことです。赤字=マイナス△は、「日本円減→外貨増」のことです。日本円が減るので、マイナス△で示します。
これが「国際収支表」です。「黒字が増えれば赤字が増え、黒字が減れば赤字も減る」ということがわかれば、 「貿易黒字はもうけ」などと誤解することはありません。
「貿易黒字=外貨増」のことです。 「貿易赤字=外貨流入」のことです。 「損とか得」ではないことがわかります。
教科書記述は、できるだけ簡潔に、本質を伝えることが求められます。
教育出版『政治・経済 明日を見つめて』H20.1.20 見本

この表を理解するには、下記のような国際収支表の全体像を覚えれば、一発です。考える必要もありません。

だから、センター試験のすべての項目を足すと、0になるのです。
ブログカテゴリー「国際収支表」 、教科書の間違い「国際収支表」参照
黒字が減れば、赤字も減り、赤字が増えれば、黒字も増えます。
ところが、教科書は、間違ってはいないものの、的を射てない説明を繰り返します。その説明では、
経常(貿易)黒字=資本収支赤字
経常(貿易)赤字=資本収支黒字
という、大原則を理解できない生徒~大人が育ちます。その大人が記事を書くと、
日経H22.2.2『韓国1年ぶり貿易赤字に』
…1月の輸出入動向によると、貿易収支が4億7000万ドルの赤字となった。赤字は昨年1月以来1年ぶり。半導体の製造設備や自動車部品などの輸入が大幅に増えたのが響いた。
日経H22.2.6『中国経常黒字昨年は35%減』
…経常黒字は前年を35%下回る2841億ドルだった。世界的な金融危機を受けた貿易黒字の縮小が響いた。
と、「黒字が減るのはまずい」と書いてしまいます。
週間ダイヤモンド2010.3.27 p61

東大生でも、正答率は11.8%です。高校時代に、「政治経済」や「現代社会」で教えられていないんですね。
教育出版『政治・経済 明日を見つめて』H20.1.20 p127
国際収支統計は、大きく経常収支と資本収支の二つに分けられる。
まず、経常収支は、第一に輸出から輸入を差し引いた貿易収支に,輸送・旅行などの取引を示すサービス収支を合わせた貿易・サービス収支、第二に雇用者の賃金や投資収益の取り引きを示す所得収支、第三に無償援助や国際機構への拠出金などを含む経常移転収支の三つに分かれる。
次に資本収支は、第一に直接投資や証券投資を含む投資収支、第二にODAなどの援助を含むその他資本収支の二つに分かれる。
国際収支が黒字ならば外貨準備高は増加し、赤字ならば減少する。

国際収支が黒字ならば外貨準備高は増加し、赤字ならば減少する。教科書の説明だと、次のようになります。

増加なのに、外貨準備は(マイナス=△)で記されます。赤字なのに(+)で記されます。
高校生に理解できるとは思えません(教えている教師もですが・・)。それを、このようにしたら、一発で理解できます。
教科書と同じ2004年(誤差あり)

大切なのは、以下の仕組みです。
経常(貿易)黒字=資本収支(資本収支・外貨準備増減・誤差脱漏)赤字
経常(貿易)赤字=資本収支(資本収支・外貨準備増減・誤差脱漏)黒字
国際収支表は、「モノ・サービス」取引額が、「カネ」取引額に、同時に記載される「複式簿記」で記入されています。上の表で、「車輸出=100万円プラス」と、経常収支欄に記載されれば、「代金(預金証書)輸入=100万△」と、資本(カネ)欄に記載されるのです。
ですから,「モノ・サービス」取引額=「カネ」取引額になります。センター試験のすべての項目を足すと、「0円」になるのは、こういうわけです。
さらに、資本(カネ)欄のプラス=黒字は、「日本円増」のことです。赤字=マイナス△は、「日本円減→外貨増」のことです。日本円が減るので、マイナス△で示します。
これが「国際収支表」です。「黒字が増えれば赤字が増え、黒字が減れば赤字も減る」ということがわかれば、 「貿易黒字はもうけ」などと誤解することはありません。
「貿易黒字=外貨増」のことです。 「貿易赤字=外貨流入」のことです。 「損とか得」ではないことがわかります。
教科書記述は、できるだけ簡潔に、本質を伝えることが求められます。
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