質問を頂きました
<質問を頂きました>
アルゼンチン経済は不況になり、外資が逃げ出します(ドル買いペソ売り)。同国中央銀行は、ドルを供給し続けますが、足りなくなります。IMF融資もなくなり、結局デフォルト宣言しました。
この部分がいまいち理解できません。もう少し簡潔にすることはできませんでしょうか。すみません。
<記事再掲>
日本やアメリカは、「自国通貨建ての国債を発行」しているので、原理的にデフォルト(債務不履行)は起きません。その国債を購入しているのが、日本人であれ、外国人であれ、極端な話、宇宙人でもです。
デフォルト(債務不履行)できるのは、①外貨建て債務の場合と、②外資に対してのみです。
過去のアルゼンチン、ロシアがデフォルト(債務不履行)にしたのは、①外貨建て債務②外国資本(外資)に対してと、①外貨建て債務です。

<外資の場合>
アルゼンチンの場合、「ドル建てアルゼンチン債」を発行しました。アルゼンチンに対する信用がなくなると、アルゼンチンペソが暴落します。ドル建てで「100万ドル」と書いてある債券は、ペソが暴落しようと「100万ドル」返さなければいけません。ペソがドルに対して半分の価値になれば(ペソ暴落)、アルゼンチンは、「2倍」の額になった債務を返済しなければなりません。
同国は、1ドル=1ペソの事実上の固定相場制を採用していました。しかし、ドル高になり、隣国ブラジル(レアル安)の経済は発展しました。アルゼンチン経済は不況になり、外資が逃げ出します(ドル買いペソ売り)。同国中央銀行は、ドルを供給し続けますが、足りなくなります。IMF融資もなくなり、結局デフォルト宣言しました。 ロシアの場合も同じです。アジア通貨危機が新興国に波及し、外資に頼っていた同国経済を直撃しました。同国銀行は、同国国債を担保に外資に資本を提供してもらっていたのです。その外資が一斉に逃げだします(ドル買いルーブル売り)。IMFやアメリカがドルを緊急融資しますが、足りません。ついに同国中央銀行はデフォルトを宣言します。ドル高ルーブル暴落です。
<アルゼンチン経済>
グラフデータ出典 JETRO

アルゼンチンは、1ドル=1ペソの、固定相場制を採用していました。ドル安だった時は、同国輸出業は好調だったのですが、ドル高になると、同国のペソ高になります。同国の輸出は、激減します。ライバルだった隣国ブラジルは、ドル高=レアル安になり、輸出が伸びます。
アルゼンチンに出資していた外国資本(株・社債・アルゼンチン国債出資)は、もっともうかる国に投資しようとし、アルゼンチンから、投資を引き上げます。
そりゃそうです。儲かっている企業だから、株価も上がり、社債も確実に返済されます。赤字企業からは、カネを引き上げます。

グラフのように、「不況だから貿易黒字が拡大する」のです。
外資が引き上げるので、ペソ売り=ドル買いになります。同国中央銀行は、逆にドル売り=ペソ買いで対抗します。
あとは、同国中央銀行が、どれだけ外貨(ドルなど)を持っているかの問題です。
中央銀行は1ドル=1ペソの固定レートを守るために,ドル売り,ペソ買いをして自国通貨を支えます。外貨が不足します。ますます,外国資本が逃げ出します。IMFが同国への外貨融資をして補っていたのですが,それも止まります。同国内では,外貨への変換や外貨預金の引出しが制限され,国民は暴動を起こします。ついに政府は,公的対外債務の一時支払停止を宣言(デフォルト)しました。ペソは1/4に下落してしまいました(外国への債務は額面上4倍増)。

業績が不振になった企業に、投資しないのと同様、不況になった(進行形)国に、カネをつぎ込む人・企業・国はいないのです。
アルゼンチン経済は不況になり、外資が逃げ出します(ドル買いペソ売り)。同国中央銀行は、ドルを供給し続けますが、足りなくなります。IMF融資もなくなり、結局デフォルト宣言しました。
この部分がいまいち理解できません。もう少し簡潔にすることはできませんでしょうか。すみません。
<記事再掲>
日本やアメリカは、「自国通貨建ての国債を発行」しているので、原理的にデフォルト(債務不履行)は起きません。その国債を購入しているのが、日本人であれ、外国人であれ、極端な話、宇宙人でもです。
デフォルト(債務不履行)できるのは、①外貨建て債務の場合と、②外資に対してのみです。
過去のアルゼンチン、ロシアがデフォルト(債務不履行)にしたのは、①外貨建て債務②外国資本(外資)に対してと、①外貨建て債務です。

<外資の場合>
アルゼンチンの場合、「ドル建てアルゼンチン債」を発行しました。アルゼンチンに対する信用がなくなると、アルゼンチンペソが暴落します。ドル建てで「100万ドル」と書いてある債券は、ペソが暴落しようと「100万ドル」返さなければいけません。ペソがドルに対して半分の価値になれば(ペソ暴落)、アルゼンチンは、「2倍」の額になった債務を返済しなければなりません。
同国は、1ドル=1ペソの事実上の固定相場制を採用していました。しかし、ドル高になり、隣国ブラジル(レアル安)の経済は発展しました。アルゼンチン経済は不況になり、外資が逃げ出します(ドル買いペソ売り)。同国中央銀行は、ドルを供給し続けますが、足りなくなります。IMF融資もなくなり、結局デフォルト宣言しました。 ロシアの場合も同じです。アジア通貨危機が新興国に波及し、外資に頼っていた同国経済を直撃しました。同国銀行は、同国国債を担保に外資に資本を提供してもらっていたのです。その外資が一斉に逃げだします(ドル買いルーブル売り)。IMFやアメリカがドルを緊急融資しますが、足りません。ついに同国中央銀行はデフォルトを宣言します。ドル高ルーブル暴落です。
<アルゼンチン経済>
グラフデータ出典 JETRO

アルゼンチンは、1ドル=1ペソの、固定相場制を採用していました。ドル安だった時は、同国輸出業は好調だったのですが、ドル高になると、同国のペソ高になります。同国の輸出は、激減します。ライバルだった隣国ブラジルは、ドル高=レアル安になり、輸出が伸びます。
アルゼンチンに出資していた外国資本(株・社債・アルゼンチン国債出資)は、もっともうかる国に投資しようとし、アルゼンチンから、投資を引き上げます。
そりゃそうです。儲かっている企業だから、株価も上がり、社債も確実に返済されます。赤字企業からは、カネを引き上げます。

グラフのように、「不況だから貿易黒字が拡大する」のです。
外資が引き上げるので、ペソ売り=ドル買いになります。同国中央銀行は、逆にドル売り=ペソ買いで対抗します。
あとは、同国中央銀行が、どれだけ外貨(ドルなど)を持っているかの問題です。
中央銀行は1ドル=1ペソの固定レートを守るために,ドル売り,ペソ買いをして自国通貨を支えます。外貨が不足します。ますます,外国資本が逃げ出します。IMFが同国への外貨融資をして補っていたのですが,それも止まります。同国内では,外貨への変換や外貨預金の引出しが制限され,国民は暴動を起こします。ついに政府は,公的対外債務の一時支払停止を宣言(デフォルト)しました。ペソは1/4に下落してしまいました(外国への債務は額面上4倍増)。

業績が不振になった企業に、投資しないのと同様、不況になった(進行形)国に、カネをつぎ込む人・企業・国はいないのです。
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