日経22年3月9日『中国、消費財値上がり』
日経22年3月9日『中国、消費財値上がり』
中国で消費財の値上げが広がっている。…今年に入って飲料や家電など製品の値上げが続出。不動産の高騰が続く中、市民に身近な品目まで値段が上がり、インフレ懸念が一段と高まった格好だ。
…商品相場の高騰に加え、中国各地では法定最低賃金を引きあげる動きも加速し、物価上昇圧力が強まっている。
…不動産販売価格も右肩上がりで上昇し、インフレ懸念が台頭する中、中国政府は…預金準備率を引き上げて金融引き締めに入った。
日経22年3月10日『米国債の保有 新興国頭打ち』
…世界最大の米国債保有国である中国…09年12月末時点の保有残高は8948億ドルで、直近のピークである。09年7月末に比べて約5%減少した。…中国の外貨準備高は09年12月末時点で世界最大の2兆3991億ドルに増えた。米国債以外の運用を拡大していることを裏付ける。
…国際通貨基金の09年9月末時点の統計によると、世界の外貨準備高に占めるドル資産の割合は過去最低の約62%、ユーロ資産は過去最高の28%となった。
『米国債保有 政治問題化望まず』
…国家外貨管理局は、中国人民銀行の下部機関。人民銀の副総裁を兼ねる易局長は、「米国債市場は、中国にとって重要な市場である」と言明した。…「我々の投資チームはほぼ毎日、米国債を売買している」と指摘、政治的な思惑が入り込む余地はないとの立場を強調した
<国際収支表の原則>
国際収支は、複式簿記という記入方法で書かれている、会社で言う「貸借対照表=バランスシート」のことです。商業科に通っている高校生なら、すぐに理解できます。
モノ・サービスを売買すると、必ず同額のカネが動きます。ですから、モノ・サービスを売ると、貸し方(+)に記載された同額が、借り方(-)にも記載されます。ですから、経常収支黒字額=資本収支赤字になるのです。モノ・サービス金額=カネ金額です。
だから、2009年の日本は

となるのです。△は外国カネ(資産)増と覚えれば間違いないでしょう。ドル・ユーロや、外国国債、外国社債、外国株の購入額のことです。貿易黒字=外国への資金提供のこと(国内に還元しないカネ)なのです。ですから、「貿易黒字はもうけ」ではありません。
①経常収支黒字=②資本収支赤字(資本収支・外貨準備・誤差脱漏)
①経常収支赤字=②資本収支黒字(資本収支・外貨準備・誤差脱漏)
日経H22.2.6『中国経常黒字昨年は35%減』
…経常黒字は前年を35%下回る2841億ドルだった。世界的な金融危機を受けた貿易黒字の縮小が響いた。
中国が、「経常黒字2841億ドル 資本黒字1091億ドル」ということは、外貨準備△3584億ドルになります(誤差脱漏を除く単純計算)。中国が、外貨準備をがんがん増やし、世界一になっているのは、このような背景があります。でも、外貨準備増も「いいとか、悪いとかの話」ではありません。
中国政府・中銀の持っている外貨が膨らんでいるということで、市場は逆に「元」があふれて、インフレ傾向になっています。
『通貨供給量10月末29.4%増』H21.11.12
…中国人民銀行…は11日。10月末の通貨供給量(マネーサプライ)が前年同期比29.4%増だったと発表…。元相場を実勢より低めに維持するための元売り・ドル買い介入などの影響で、マネーサプライの膨張が続いている。

BRICS辞典 http://www.brics-jp.com/china/gaika_jyunbi.html

中国の外貨準備高(外貨準備金)は世界一で、その額は2兆ドル(約200兆円)に迫るほどです。2006年辺りまでは日本が世界一でしたが、今やその日本の1.5倍近くにまで伸びています。グラフから分かる通り、特に近年、数値が激増しています。
この2007年~2008年の差額は2806億ドルです。2008年のGDPは、43270億ドルですから、6.48%に相当します。中国中央銀行は、6.48%分の元を、市中に供給していることになります(単純計算)。インフレになるわけです。
中国は、事実上の元ドル固定相場制を採用しています。貿易黒字分のドルは、中国国内で、元に換金されます。ドル売り元買いです。そのままでは、一方的な元高になりますので、中央銀行がドル買い元売りをします。その分の「元」が、市中に出回り、インフレの原因となります。固定相場制を採用すると、貿易黒字国は、必ずインフレに悩まされることになります。(1973年の日本もドイツも、劇的なインフレに見舞われました)
中国で消費財の値上げが広がっている。…今年に入って飲料や家電など製品の値上げが続出。不動産の高騰が続く中、市民に身近な品目まで値段が上がり、インフレ懸念が一段と高まった格好だ。
…商品相場の高騰に加え、中国各地では法定最低賃金を引きあげる動きも加速し、物価上昇圧力が強まっている。
…不動産販売価格も右肩上がりで上昇し、インフレ懸念が台頭する中、中国政府は…預金準備率を引き上げて金融引き締めに入った。
日経22年3月10日『米国債の保有 新興国頭打ち』
…世界最大の米国債保有国である中国…09年12月末時点の保有残高は8948億ドルで、直近のピークである。09年7月末に比べて約5%減少した。…中国の外貨準備高は09年12月末時点で世界最大の2兆3991億ドルに増えた。米国債以外の運用を拡大していることを裏付ける。
…国際通貨基金の09年9月末時点の統計によると、世界の外貨準備高に占めるドル資産の割合は過去最低の約62%、ユーロ資産は過去最高の28%となった。
『米国債保有 政治問題化望まず』
…国家外貨管理局は、中国人民銀行の下部機関。人民銀の副総裁を兼ねる易局長は、「米国債市場は、中国にとって重要な市場である」と言明した。…「我々の投資チームはほぼ毎日、米国債を売買している」と指摘、政治的な思惑が入り込む余地はないとの立場を強調した
<国際収支表の原則>
国際収支は、複式簿記という記入方法で書かれている、会社で言う「貸借対照表=バランスシート」のことです。商業科に通っている高校生なら、すぐに理解できます。
モノ・サービスを売買すると、必ず同額のカネが動きます。ですから、モノ・サービスを売ると、貸し方(+)に記載された同額が、借り方(-)にも記載されます。ですから、経常収支黒字額=資本収支赤字になるのです。モノ・サービス金額=カネ金額です。
だから、2009年の日本は

となるのです。△は外国カネ(資産)増と覚えれば間違いないでしょう。ドル・ユーロや、外国国債、外国社債、外国株の購入額のことです。貿易黒字=外国への資金提供のこと(国内に還元しないカネ)なのです。ですから、「貿易黒字はもうけ」ではありません。
①経常収支黒字=②資本収支赤字(資本収支・外貨準備・誤差脱漏)
①経常収支赤字=②資本収支黒字(資本収支・外貨準備・誤差脱漏)
日経H22.2.6『中国経常黒字昨年は35%減』
…経常黒字は前年を35%下回る2841億ドルだった。世界的な金融危機を受けた貿易黒字の縮小が響いた。
中国が、「経常黒字2841億ドル 資本黒字1091億ドル」ということは、外貨準備△3584億ドルになります(誤差脱漏を除く単純計算)。中国が、外貨準備をがんがん増やし、世界一になっているのは、このような背景があります。でも、外貨準備増も「いいとか、悪いとかの話」ではありません。
中国政府・中銀の持っている外貨が膨らんでいるということで、市場は逆に「元」があふれて、インフレ傾向になっています。
『通貨供給量10月末29.4%増』H21.11.12
…中国人民銀行…は11日。10月末の通貨供給量(マネーサプライ)が前年同期比29.4%増だったと発表…。元相場を実勢より低めに維持するための元売り・ドル買い介入などの影響で、マネーサプライの膨張が続いている。

BRICS辞典 http://www.brics-jp.com/china/gaika_jyunbi.html

中国の外貨準備高(外貨準備金)は世界一で、その額は2兆ドル(約200兆円)に迫るほどです。2006年辺りまでは日本が世界一でしたが、今やその日本の1.5倍近くにまで伸びています。グラフから分かる通り、特に近年、数値が激増しています。
この2007年~2008年の差額は2806億ドルです。2008年のGDPは、43270億ドルですから、6.48%に相当します。中国中央銀行は、6.48%分の元を、市中に供給していることになります(単純計算)。インフレになるわけです。
中国は、事実上の元ドル固定相場制を採用しています。貿易黒字分のドルは、中国国内で、元に換金されます。ドル売り元買いです。そのままでは、一方的な元高になりますので、中央銀行がドル買い元売りをします。その分の「元」が、市中に出回り、インフレの原因となります。固定相場制を採用すると、貿易黒字国は、必ずインフレに悩まされることになります。(1973年の日本もドイツも、劇的なインフレに見舞われました)
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