資料集の間違い(5)
第一学習社『最新現代社会資料集2009』p134
国際収支とは国の家計簿みたいなものである。外国と取引きをした結果、1年間でどれだけ黒字が出たか、または赤字になったかを記録した帳簿と思えばよい…
はるか:先生、日本の外貨が増えているのに、外貨準備増減が赤字というのがよくわからないんですが?
鈴木先生:国際収支は複式簿記の原理から、経常収支+資本収支+外貨準備増減の合計が基本的にゼロになるようつくられている。だから外貨準備が増加した場合は、マイナスになる。ちょっと変かもしれないが、そういうルールだと理解するしかない。
はるか:わかりました。
三角形の面積は「底辺×高さ÷2」です。しかし、小学生にこの式を教えるために、小学校の先生は「なぜそうなるか」を、解説します。ものすごく丁寧に、でも必ず理解できるように、紙を切ったり貼ったりして教えます。空間把握概念の基礎の基礎で、でもだからこそとても大切なポイントです。
この公式について「そういうルールだと理解するしかない」などとは絶対に教えません。
まず、国際収支表は家計簿とは全く違います。「入ってきたお金をどう使ったか」というのが家計簿です。
国際収支表は会社で言えばバランス・シート(貸借対照表)で、①資産と②他人・自己資本が同額になります。②が減れば(例:保有株式で損)①も同額で減ります。
国際収支も同じで、「①モノ・サービス取引き=②カネの流れ」なので、「①貿易(モノ・サービス)黒字=②資本(カネ)赤字」になります。モノ・サービスが売れると、同金額が資本勘定の項目に△(マイナス)で記入されます。
だから、2007年日本は

となるのです。
△は外国カネ(資産)増と覚えれば間違いないでしょう。ドル・ユーロや、外国国債、外国社債、外国株の購入額のことです。貿易黒字=外国への資金提供のこと なのです。ですから、「貿易黒字はもうけ」ではありません。
この原理を「三角形の面積」のように分かりやすく解説できないのは、出版社(編集者・執筆者)が経済学に基づいて書いていないからです。
国際収支とは国の家計簿みたいなものである。外国と取引きをした結果、1年間でどれだけ黒字が出たか、または赤字になったかを記録した帳簿と思えばよい…
はるか:先生、日本の外貨が増えているのに、外貨準備増減が赤字というのがよくわからないんですが?
鈴木先生:国際収支は複式簿記の原理から、経常収支+資本収支+外貨準備増減の合計が基本的にゼロになるようつくられている。だから外貨準備が増加した場合は、マイナスになる。ちょっと変かもしれないが、そういうルールだと理解するしかない。
はるか:わかりました。
三角形の面積は「底辺×高さ÷2」です。しかし、小学生にこの式を教えるために、小学校の先生は「なぜそうなるか」を、解説します。ものすごく丁寧に、でも必ず理解できるように、紙を切ったり貼ったりして教えます。空間把握概念の基礎の基礎で、でもだからこそとても大切なポイントです。
この公式について「そういうルールだと理解するしかない」などとは絶対に教えません。
まず、国際収支表は家計簿とは全く違います。「入ってきたお金をどう使ったか」というのが家計簿です。
国際収支表は会社で言えばバランス・シート(貸借対照表)で、①資産と②他人・自己資本が同額になります。②が減れば(例:保有株式で損)①も同額で減ります。
国際収支も同じで、「①モノ・サービス取引き=②カネの流れ」なので、「①貿易(モノ・サービス)黒字=②資本(カネ)赤字」になります。モノ・サービスが売れると、同金額が資本勘定の項目に△(マイナス)で記入されます。
だから、2007年日本は

となるのです。
△は外国カネ(資産)増と覚えれば間違いないでしょう。ドル・ユーロや、外国国債、外国社債、外国株の購入額のことです。貿易黒字=外国への資金提供のこと なのです。ですから、「貿易黒字はもうけ」ではありません。
この原理を「三角形の面積」のように分かりやすく解説できないのは、出版社(編集者・執筆者)が経済学に基づいて書いていないからです。
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