リカード 比較優位 比較生産費説 その6
<リカード・比較生産費説 その6>
<ミクロ経済学の使用(1)>
(1)家計の予算線
リカード・モデルを消費者側からの視点で理解するために,まず,ミクロ経済学「家計の予算線」から,学んでゆきます。
①家計とは,②企業,③政府と並ぶ,消費の主体です。要するに,商品を「誰が」買うのかという時の,「誰」のことです。商品とは,携帯電話機,自動車などのいわゆる形があるモノと,電話代,交通費など,形に残らないサービスという2つがあります。その商品を誰が買うのでしょう。
その買い手の代表が、①家計です。これは,個人,消費者のことです。つまり,我々1人1人のことですね。これをまとめて①家計と言います。あとは,②企業が,机や原材料や建物を買う,③政府が,車やペンや建物を買うという,これが,消費者側の全てです。(正確には,これに外国を加えます)
さて,では,私たち消費者は,どのように商品(モノ・サービス)を購入するでしょうか。まず,最も単純な場合を想定しましょう。商品は,食料品と,衣料品の2つだけとします。その,2つの価格はすでに決められています。また,我々の支出できる額=所得も決まっています。普通は,給料とか,アルバイト代などですね。その決まった額の中で我々は商品を購入します。
①所得は,1万円とします。
②衣料品は1000円です。
③食料品は200円です。
私たち消費者は,1万円の中から,何をいくつ買うかを決めます。例えば,今月は衣料品を10枚購入するとします。10枚×1000円ですから,1万円を使い切ることになります。また,全ての所得を食料品につぎ込むこともできます。200円の商品を50個まで購入することが可能です。まあ,普通は,食料品だけ,衣料だけという購入はないでしょう。例えば食料品を25個,衣料品を5枚などという組み合わせで購入すると思います。食料品を全く購入しなければ,飢えてしまいますから。
その購入の仕方をグラフにすると,次のようになります。

図の直線abが,1万円の所得線です。a点だと,食料品0個,衣料品10枚(10枚×1000円)を示します。同じく,b点は,衣料品0枚,食料品50個(50個×200円)を示します。この線上が,1万円の所得で買える最大の組み合わせなので,予算線といいます。所得が1万円なので,この線以上は,購入できません。
例えば,d点は,1万円では,購入できない量を示しています。また,e点は,1万円を全て使わずに,購入した場合を示します。c点は,衣料品5枚×1000円=5000円,食料品25個×200円=5000円,あわせて1万円ですから,所得を全て使い切った場合を示しています。
予算線は,私たちが消費できる商品の,量の範囲を示しています。abの線上・内側であれば,どの組み合わせを選択してもかまいません。
それでは,所得が増えたら,どうなるでしょうか。アルバイト代が,1万円から,2万円になったとします。

所得が2万円に増えると,選択肢が増えます。衣料品は,20枚まで購入できます。20枚×1000円=2万円です。また,全て食料品にあてると,100個購入できます。100個×200円=2万円です。予算線は,abから,ABにシフトします。所得が増えるということは,私たちの商品購入の選択肢が拡大するということですね。
この図では,商品は2つしかありませんが,実際には世の中に,たくさんの商品があふれています。音楽ダウンロードでも,新しいシャツでも,所得が増えると,購入する選択肢が増えるのです。だから,アルバイト代が増えたら,私たちはうれしいのですね。
また,グラフを見ると,三角形の大きさが大きくなっていることが,分かると思います。三角形が大きくなるということは,実質所得が増え,商品購入の選択肢が拡大したことを示すのです。
次に,衣料品や食料品の価格が安くなったらどうなるでしょうか。食料品が,安くなったとします。今まで,1個200円だったものが,100円に値下がりしたとします。

b点は,衣料品0枚,食料品50個(50個×200円)を示しました。今,食料品の値段が100円に値下がりしたので,所得1万円の所得で買える最大の食料品は100個(100個×100円)になります。1万円という予算は変わりませんが,食料品を購入できる個数が増えたため,予算線は,abから,aBにシフトします。商品の価格が安くなるということは,私たちの商品購入の,選択肢が拡大するということですね。
昔は,ファストフード店のハンバーガーが,1個180円だった時代がありました。それが今は1個100円でも購入できます。高校生の皆さんがファストフード店を気軽に利用できるようになったのも,商品価格の下落ということが背景にあるのです。
また,グラフを見ると,三角形の大きさが大きくなっていることが,分かると思います。三角形が大きくなるということは,実質所得が増え,商品購入の選択肢が拡大したことを示すのです。
所得が増えても,商品の価格が下がっても,家計の消費可能な範囲が拡大し,三角形は大きくなります。
<ミクロ経済学の使用(1)>
(1)家計の予算線
リカード・モデルを消費者側からの視点で理解するために,まず,ミクロ経済学「家計の予算線」から,学んでゆきます。
①家計とは,②企業,③政府と並ぶ,消費の主体です。要するに,商品を「誰が」買うのかという時の,「誰」のことです。商品とは,携帯電話機,自動車などのいわゆる形があるモノと,電話代,交通費など,形に残らないサービスという2つがあります。その商品を誰が買うのでしょう。
その買い手の代表が、①家計です。これは,個人,消費者のことです。つまり,我々1人1人のことですね。これをまとめて①家計と言います。あとは,②企業が,机や原材料や建物を買う,③政府が,車やペンや建物を買うという,これが,消費者側の全てです。(正確には,これに外国を加えます)
さて,では,私たち消費者は,どのように商品(モノ・サービス)を購入するでしょうか。まず,最も単純な場合を想定しましょう。商品は,食料品と,衣料品の2つだけとします。その,2つの価格はすでに決められています。また,我々の支出できる額=所得も決まっています。普通は,給料とか,アルバイト代などですね。その決まった額の中で我々は商品を購入します。
①所得は,1万円とします。
②衣料品は1000円です。
③食料品は200円です。
私たち消費者は,1万円の中から,何をいくつ買うかを決めます。例えば,今月は衣料品を10枚購入するとします。10枚×1000円ですから,1万円を使い切ることになります。また,全ての所得を食料品につぎ込むこともできます。200円の商品を50個まで購入することが可能です。まあ,普通は,食料品だけ,衣料だけという購入はないでしょう。例えば食料品を25個,衣料品を5枚などという組み合わせで購入すると思います。食料品を全く購入しなければ,飢えてしまいますから。
その購入の仕方をグラフにすると,次のようになります。

図の直線abが,1万円の所得線です。a点だと,食料品0個,衣料品10枚(10枚×1000円)を示します。同じく,b点は,衣料品0枚,食料品50個(50個×200円)を示します。この線上が,1万円の所得で買える最大の組み合わせなので,予算線といいます。所得が1万円なので,この線以上は,購入できません。
例えば,d点は,1万円では,購入できない量を示しています。また,e点は,1万円を全て使わずに,購入した場合を示します。c点は,衣料品5枚×1000円=5000円,食料品25個×200円=5000円,あわせて1万円ですから,所得を全て使い切った場合を示しています。
予算線は,私たちが消費できる商品の,量の範囲を示しています。abの線上・内側であれば,どの組み合わせを選択してもかまいません。
それでは,所得が増えたら,どうなるでしょうか。アルバイト代が,1万円から,2万円になったとします。

所得が2万円に増えると,選択肢が増えます。衣料品は,20枚まで購入できます。20枚×1000円=2万円です。また,全て食料品にあてると,100個購入できます。100個×200円=2万円です。予算線は,abから,ABにシフトします。所得が増えるということは,私たちの商品購入の選択肢が拡大するということですね。
この図では,商品は2つしかありませんが,実際には世の中に,たくさんの商品があふれています。音楽ダウンロードでも,新しいシャツでも,所得が増えると,購入する選択肢が増えるのです。だから,アルバイト代が増えたら,私たちはうれしいのですね。
また,グラフを見ると,三角形の大きさが大きくなっていることが,分かると思います。三角形が大きくなるということは,実質所得が増え,商品購入の選択肢が拡大したことを示すのです。
次に,衣料品や食料品の価格が安くなったらどうなるでしょうか。食料品が,安くなったとします。今まで,1個200円だったものが,100円に値下がりしたとします。

b点は,衣料品0枚,食料品50個(50個×200円)を示しました。今,食料品の値段が100円に値下がりしたので,所得1万円の所得で買える最大の食料品は100個(100個×100円)になります。1万円という予算は変わりませんが,食料品を購入できる個数が増えたため,予算線は,abから,aBにシフトします。商品の価格が安くなるということは,私たちの商品購入の,選択肢が拡大するということですね。
昔は,ファストフード店のハンバーガーが,1個180円だった時代がありました。それが今は1個100円でも購入できます。高校生の皆さんがファストフード店を気軽に利用できるようになったのも,商品価格の下落ということが背景にあるのです。
また,グラフを見ると,三角形の大きさが大きくなっていることが,分かると思います。三角形が大きくなるということは,実質所得が増え,商品購入の選択肢が拡大したことを示すのです。
所得が増えても,商品の価格が下がっても,家計の消費可能な範囲が拡大し,三角形は大きくなります。
スポンサーサイト