意味がない「東京の大学定員増10年禁止 政府、一極集中是正」。1)目的達成できない、2)実質的に という2つの観点から
東京の大学定員増10年禁止 政府、一極集中是正へ法案概要
東京新聞 2018年1月16日 02時02分
東京一極集中の是正に向け、地方にある大学の振興や地方での若者就労促進を図る政府の関連法案の概要が15日、判明した。焦点とされた東京23区の大学の定員増を認めない禁止措置に関して、「原則10年間」としたのが柱だ。地方の大学が若者を引き付けるための取り組みを後押しする交付金を創設することも明記している。政府筋が明らかにした。
東京の大学の定員増を禁止する期間を恒久化する案も一時検討されたものの、都側などの反発で見送った。政府は今月22日召集の通常国会に法案を提出する方針。2月上旬に閣議決定し、会期内の成立を目指す。
「政府の失敗」そのものですね。こんな規制をしても、地方大学の振興も、地方の若者就労も上向くことはありません。
※ 政府の失敗 経済の効率性を保護するべく、政府の介入(規制)が必要であることに対し、政府の介入(規制)がかえって市場の効率性をゆがめるという話。
まあ、どうでもいいです。「定員維持」でも、「実際には定員増」だからです。
理由1
出典
内閣府
『高等教育の将来構想に関する基礎データ』
平成29年4月11日
まず、18歳人口そのものデータです。
2015年度 1,199,977人
↓
2032年度 999,794人
17年で16.7%減、
10年で、9.8%減(すみません、本当に単純計算です。元データがグラフだけなので・・・)
です。
10年で9.8%減、定員は変わりません・・・・・・分かりますよね。
続いて、進学率推移からみた予測データです。
2032年度入学者数は、2015年度年度入学者の94.%
17年で6%減、単純計算で、10年で3.53%減。1年0.3%減(重ね重ねすみません)。
ということは、入学定員が今のままでも、10年後には3.53%増ということになります。
理由2
定員は増やさないが、「留学生・社会人」は除く・・・です。
大学側のインセンティブ(誘因)がどこに向かうかは、明らかですね。
理由3
大学新設を認めないわけではありません。
まあ、名を捨てて実をとればいいという話ですね。
地方大学振興、地方への若者就職など、何をどうやっても「絶対に無理」です。1.2億人の市場メカニズムの力を、人間が変えられると考えることに無理があります。
若干は可能です。
進学費用を全部「タダ」にすれば、子どもの数は増えるでしょう。
子どもが生まれれば、1人当たり1000万円配ると、子どもの数は増えるでしょう。
コストは大変かかりますが。
しかし、中国や北朝鮮のような「独裁」では、なんでも可能です・・・。いいんだか悪いんだか(笑)。
余談ですが、北朝鮮と合併すれば、日本の人口は2000万人も増えます。人口減問題は一挙に解決します。
ビルゲイツ氏の資産10兆円だそうです。彼が北朝鮮を「買えば」、色々な問題は解決しますね。
9兆円で買って、北朝鮮の経済成長を促し、そこからリターンを得れば、悪い話ではありません(笑い)。今の彼の国の指導者層の暮らしは15年~20年維持・保証する・・・トップの人たち(彼の家族のことです)は死ぬまで・・・移住も可能・・・と担保すれば、彼らは国を売るのでは?
https://fstandard.co.jp/column_detail/221
北朝鮮のGDPは約400億米ドル(約3兆9000億円)と推計されており、一人あたりのGDPは1800ドルほどだとされていますが、実質は300ドル程度だともいわれています。ちなみにこの北朝鮮のGDP、日本の茨城県の県内総生産とほぼ同じくらいにあたるのです。
茨城県の県内総生産は、2015年時点で3兆835億円とされています。
https://dot.asahi.com/afp/2017032100013.html
【AFP=時事】米経済誌フォーブス(Forbes)が20日発表した2017年版の世界長者番付で、米マイクロソフト(Microsoft)共同創業者のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が推定資産860億ドル(約9兆6800億円)で4年連続の首位に立った。
さらに余談ですが・・・格差といいますが、確かに格差は開いているのでしょう。しかし、下が貧しくなっているわけではありませんよね。世界のトップ1%で、世界の下位50%の資産と同等・・・ですが、下は確実に経済成長しています。国連ミレニアム目標を見ましょう。
日本の高齢者は、27.3%、彼らは基本的に無職・年金世帯です(あくまでも、基本的にですよ)。日本の経済成長があればあるほど、格差は必然的に拡大します。
ジニ係数、日本の場合は、再分配後は小さくなっています(2014年が最新データ)。格差は政策で縮小しているのです。
ビルゲイツがもうけ過ぎてけしからん!、孫さん、柳井さんけしからん!・・・そう言う人、周りにいますか?
読売 H30.1.17
社説「デフレ脱却を固める賃上げに」
よく、デフレ・インフレは経済活動の結果だという人がいます。中には、所得が上がらないからデフレ脱却できないという人もいます。
所得は「上がる」ものではなく、誰かが「上げる」もののようですね。人為です。あれ?人為によって「デフレ」回避できる? あれあれ??(笑)
経団連 賃上げ率 加盟1300社
14年 2.28%
15年 2.52%
16年 2.27%
17年 2.34%
18年 ?
上がっていますね(笑)
ついでに。労働分配率は中小企業が高く、大企業が低くなります。要するに
「小さくなればなるほど、労働分配率は高くなる=生産性と真逆になる(生産性が高い=給与水準が高い)」
ということです。トレードオフですね。
労働分配率が低い!と言う人、本当に調べていますか?(笑)