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飯田泰之 シンプルだけど、簡単な話

<シンプルだけど、簡単な話>

E=MC²

 アインシュタインの公式です。ギリシャ哲学ではないですが、「正しいものは美しい」「美しいものは良きもの」真善美の極地のようなシンプルさがあります。

本質をつかめば、世の中のことは、単純に表現できるようです。

『経済成長って何で必要なんだろう?』光文社2009

 新古典派(フリードマンなど)、ニューケインジアン(大御所ケインズから出発)について。一般的には、前者は自由主義、小さな政府を信奉し、後者は大きな政府、福祉国家を信奉しているとされています。

P216-217 飯田泰之
 新古典派、なかでもフリードマンらは「健康な人間は、体を鍛えるともっと健康になれる」といっている。一方のケインズは「病気の人間には治療が必要である」といっている。…そもそもいっていることが被っていない。重要なのは、いま現在が健康なのか病気なのかという判断…


 経済学の二大潮流をミックスすると、「風邪ひいたら、お薬を飲んでください」「治ったらきたえましょうね」というものになります

…経済政策はそのように臨機応変にスイッチしていかなきゃいけない…


簡単ですね。

P228
 バブルとデフレ、この2つの共通点はなにか。…所得をどう使うべきか…どう使っていいかわからない所得が、80年代末は土地を買う方に回った。そして90年代以降はマネーそのものの保有に向かっている。

 
 金(マネー)が右往左往している様子です。もうかるから、「土地」に行き、もうかる(物価が下がりカネの価値が上がる)から「持っている」

 デフレは、物価が下がることです。物価が2%下がれば、100円持っているだけで、金利が2%つくことになります(単純計算)。

P228
 新しい産業、新しい財のビジョンを提示できず、所得をどう使うべきか、誰もが立ちすくんでしまっている状態です。


 だから、マネーが「土地」と、「現金保有」に向かうんですね。

P235・237
 景気が悪いなかでの産業転換は、まず起きない。
 景気がいいと、開業率が高く、不況下では開業は起きない。


 もうけるチャンスがあるのが好況期だから、開業する。逆に不況では、チャレンジは起きないですね。

P240
 少なからぬ経済学者・経済評論家が「世の中はこうあるべきだ」という主張をしますが、こういう価値論の部分は、経済学の専門的な論理から出てくることはほとんどありません


 経済学は「科学:事実論」で、べき論は「哲学:価値論」です。前者は○×で論争できます。「因果関係・相関関係」だからです。が、後者には正解はありません

 「教育」「教育論争」が学問足り得ないのは、100人いれば、100通りの教育論があり、正解がないからです

 「べき論:価値論」を持ち出されると、議論はそこでストップします。「なになにが好き・嫌い」「なになにが美しい・醜い」「善いことだからすべき:悪いことだからやめるべき」には、正解がないのです

P254
 そんなに田舎が住みよかったら、誰も東京へ来ないですよ。


 田舎は人口減、年寄りばかりなのは、なぜでしょうか?
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