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シロウト論とは・・・

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これは意見です。普遍性はありません

 上記のAD-AS曲線について、補足・解説した記事です。上記記事を見ながら、下記コメントについて、ご覧ください。


<シロウト論とは・・・>

>アベノミクスの矢の一つ、公共投資も経済成長ではなく、あくまで需要不足を補うものなわけですね。勿論その結果として、失業率低下による労働増(供給増)もあるのだと思いますが、本来の供給力を増やすわけではない

>ネットでは公共投資は有効な供給増(公共事業で経済成長していけば増税は不要だ!みたいな)政策として理解している人も一杯いるし。自分もあやふやな所があった(まだあるかもしれない)

金融政策+財政政策は、「需要」をシフトさせるもので、セットにするのは、IS-LM分析でわかるように利子率を上げずに需要を増やすためのものです。

実は、短期AS=供給曲線は、金融政策(錯覚)で、動くのです。

ここは、次期予定稿の「ネタ」です。全部の「ネタ」は出せません。ですから、本当は出す予定がなかったその一部を、出血大サービスで、ちらっとお見せしたのが、今回の記事です。

シロウトは、ミクロ(野菜市場)の需給曲線と、マクロ(日本全体の産出量と利子率)の需給曲線の区別が全くつきません。

だから、「公共投資しろ、国債発行しろ、増税するな(これも財政政策です)、それでGDP増だ!」と、経済学を知っているものから見ると、「それは、君、ボールを打って、1塁ではなく3塁に走っているよ」という内容を、平気でネットで書く、「裸の王様」状態です。

そういう人に限って、「経済学を学んだことはないが、三橋の本を読んで・・・」とか、「経済学の教科書など、開いたことがない」かの、どちらかです。本当に、ふんどし一丁で、経済もどきを語っているのですから、プロの学者が相手にしないのも当然です。

ところが、そういうシロウト論には、これまたシロウトが「なるほどー!」と寄ってくるものだから、世の中ますます、シロウトがシロウト同士で、「ふんどし一丁」ごっこを楽しむ…という構図になっています。

医学知らずに医療はできず、法学知らずに法律論語れない(実際に両分野はシロウトの手に負えず、みな専門家に尋ねる・・・ネット上でも当たり前)のに、なぜか、経済だけは、皆毎日コンビニで買い物して「カネ」を使っているので、いっぱしの経済論を、知ったかぶりして、開陳します。でも、これ、経済分野だけに特異な現象だと、お分かり頂けるでしょうか?

プロの経済学者が相手にしないの、分かりますよね。素人がいくら医学や法律論書いても、プロは相手にもしないでしょう?それと同じです。

頼むから、「経済学」を学びましょう、ミクロの感覚でマクロを語ると、「合成の誤謬」が生じ、トンでも論になりますよ・・・と言っても、本人「裸の王様」であることを自覚していないので、どうしようもありません。

そういう人は、相関関係と因果関係さえ、全く理解せずに、「グラフ」つくるでしょう?

「水の事故が増える」と「スイカの消費量が増える」・・・「スイカの消費量が増えると、水の事故はも増える、両者には相関関係がある!!」・・・って、バカでしょう?

なんでもかんでも、比例や反比例になりさえすれば、「関係がある!!」って。

「公園の落ち葉が増える」と、「暖房機の使用が増える」、両者には、相関関係がある!!!・・・絶句です。

お願いだから、「経済学の教科書読め!」です。特にミクロから入って、完全競争市場+独占市場+独占的競争市場+寡占市場(ゲーム理論)を学び、加えて情報の経済学+行動経済学(神経経済学)を学ぶ・・・

その後にマクロ経済学 AS=ADを学ぶ・・・

まあ、シロウトには難しい(時間がかかる)ので、みなさん勉強などしないのですけどね・・・

歌手になるなら、ボイストレーニングはしましょうよ、ピアノ弾くなら、バイエルはやりましょうよ・・・というレベルの話です。

<ああ、ついでに>

下から2枚目の図で、長期ASと、短期AS、需要ADの均衡点を、同じにしてください。

-3ad-as 5


その後、
短期ASだけ、左にシフトさせてみてください。

供給ショック(たとえばオイルショック)で、供給減=短期AS左シフトになると、物価は上昇するでしょう?

これが、70年代に2回起きた石油ショックです。不況なのに(GDP減)、物価上昇、これがスタグフレーションです。

AS-AD曲線さえ知っていれば、スタグフレーションなど、簡単に理解できる話です。

さて、ASを左にシフトさせて、GDP減+物価上昇が理解できたら、今度は、総需要管理政策で、AD曲線を右にシフトさせてください。

そうすると、GDPは、元の均衡点に戻りますが、物価はさらに上昇するでしょう?

ケインズ型総需要管理政策では、物価上昇が止まらない・・ということが理解できると思います。

え?「財政出動しろ!国債発行しろ!公共投資しろ!そしてGDP増やせ」ですか????

そんな「変動相場制」で、財政政策など、効果がないことはISーLMの簡単なマンデル=フレミングモデルさえ知っていれば、財政政策は無効なことぐらい、一目瞭然です。

だから、変動相場制で、70年代の供給ショック(サプライショック)が落ち着いて以降、80年代のプラザ合意以降、90年代に落ち着くと、どの国も財政政策など、やっていないでしょう?

マクロは「金融政策」は、これも合意事項なのです。

リーマンのときだけ、「財政」復活しただけです。変動相場制下では、「財政政策」は無効なのです。理論的にも、実証的にも。

日本だけ「異常」です。異常なのは、「シロウト」だからです。

マンデル=フレミングモデルさえ知っていれば、「公共投資でGDP増」など、口が裂けても言えません。

困ったものです・・・

<戦争=景気回復>

>他の方のコメントにある「戦争で好景気」は失業率低下→労働増の事を言っているのでしょう
いわば経済政策の失敗が戦争で贖われるわけです

世界恐慌後のアメリカの不況を救ったのは、戦争です。なんと戦争期、失業率が1%、これは、後にも先にも、アメリカの失業率が一番低かった時期です。

その後、兵士が復員しますね。そうすると、戦争特需がなくなり、景気は失速しますね。だから、総需要管理政策=ケインズ政策が導入されていったのです。AD=需要を維持する政策です。

>しかし、私も戦争は死人は出るわ、資本は破壊されるわ、最悪の道だと思います

アメリカ、本土は全く死人も、インフラ破壊もありませんでした。
太平洋で、戦争が行われていること自体、一般の人々は全く意識することはありませんでした。それほど、「遠いところの話」だったのです。

何にも破壊されていないので、唯一の経済大国になったのも、戦後成長も当然です。 戦後のベビーブーム、欧州も米も、日本もこれだけで、GDP増の要因です。

日本の「金の卵」、集団就職時代、毎年200万~300万の労働者が増えました。これだけで、GDP3.28%増です。だまっていてもです。

戻ります。戦争はおいしいのです。本国以外でやれば・・・ベトナムしかり、アフガン然り・・・
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いきなり申し訳ありません。
こちらの経済学の問題分かりますでしょうか?

1,x財モデルにおいて価格下落にも関わらず消費量が減少する場合について説明せよ

2、短期の完全競争市場で企業は損失が発生していても操業を続ける場合がある、その理由は?

数人で勉強しているのですが分かりません。

学生さんへ

1は、正常財、劣等財、ギッフェン財のところ

2は、損益分岐点、操業停止点、限界費用、平均費用のところ

の、ミクロ教科書に必ず出ている話です。必ずならう初歩の内容です。

3 図書館いいって、ミクロの教科書を手あたりしだい調べることです。必ず、自分にピンとくる説明があるはずです。

4 経済学部生徒のことですから、ミクロ経済学を担当している先生に直接聞ける環境のことと思います。なぜそうしないのですか?

5 学生さんだから、このように回答しましたが、一般常識、世間ではあり得ないほど、失礼なことをあなたはしていることを、お伝えしておきます。

 まず、情報の非対称性と言って、教える人(法律家、医者、その他先生)と、教わる人の間(学生、患者、相談者)の間には、知識の差があります。

 そこを埋めようとすると、普通はコスト(カネや費用や、時間や、精神的負担や・・)がかかります。

 その「差」がカネを生みます。

 また、その差を埋めようとして、学生は4年間という時間をかけて「勉強」します。

 あなたたちが、この欄で質問するということは、その「コスト」を払っていません。「フリーランチはない」のは経済学で学ぶことのはずです。

 そのコストをかけずに、「タダ」で得ようとする行為は、社会では大変失礼なことです。

 先生と生徒の間では「義務」です。授業料を払っているからです。

 読者と作者の間も義務です。書籍代を払っているからです。


 ですが、あなたと私の間には、それらを超える人間関係(知り合いなら、車で送り迎えすら簡単にしますよね)すら、ありませんし、ましてやあなたが誰かも全くわかりません。

 このような文章を書くこと自体、こちらの時間を、あなたたちはタダで使用していることになります。それは、社会ではあり得ない非常識な事です。

 図書館や、教授など、恵まれた環境にいるのですから、そちらを活用ください。

 あと、ヒトにモノを尋ねるというのは、人間関係、契約関係の上で行われることだと心得てください。

 これから、社会勉強も含めて、頑張ってください。

No title

尋ねている内容が、宿題のような気がするのは私だけだろうか…
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