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なぜ、日本人は英語が使えないか

<なぜ、日本人は英語が使えないか>

 簡単です。日本人が優秀すぎたからです。

 明治以後、日本は「欧米の学問」を「日本語に翻訳」して、勉強するようになりました。

 その結果、社会だろうが、理科だろうが、高度な数学だろうが、大学院レベルの教科書まで、すべて「日本語」で、世界最先端レベルの学問が学べます。

 フィリピンや、インドネシアでは、母国語で「算数・数学・理科」を教えることができません。対応する「言葉」がないからです。「多角形・・・惑星・・・酸性・・・」この言葉すら、母語にはありません。だから、英語の「算数・数学・理科」教科書を使用するしかありません。

 日本で言えば、小学校から、理系科目は、「英語教科書」です。


 さて、「通訳という仕事は早く日本から消えるべき」とおっしゃる、通訳者の意見を、ちょっと、検証してみましょう。

 明治時代に「翻訳・・・つまり、欧米の学問を日本語化した部分」を拾ってみます。太字にします。



http://blogos.com/article/85541/

英語マスターするというのは“大きな図書館の鍵”を受け取ること-会議 通訳 者・高松珠子氏インタビュー後編

会議 通訳として活躍する高松珠子氏インタビュー前編に続いて後編では、日本の英語 教育や 英語 力上達させるコツについて語ってもらった。(取材・執筆:永田 正行【BLOGOS編集部】)


通訳という仕事は早く日本から消えるべき
-「グローバル化」が叫ばれて久しいですし、日本でも「英語 教育に力を入れよう」といった議論現在でもされています。

高松:私自身、現在、通訳 学校で「通訳になりたい」という方々に授業アドバイスをしているのですが、本当通訳という仕事は早く日本から消えるべきだと思っています。

多くの人が英語を使いこなせるようにならないと、日本はどんどん衰退していくんじゃないかと、非常不安に感じています。日本がここまで成長できたのは、優秀先輩 通訳たちが、努力して努力して努力してきたからだと思いますが、その反面、日本の多くの方たちが英語なしでやってこれてしまった面があると思います。今海外に行きますと、韓国や中国(中華・人民・共和・国)の方たちの方が英語はペラペラです。

国際 会議様々商談では、通訳がどんなに頑張っても0.数秒の遅れが発生してしまいます。それは話がに遅れているということなんですね。日本の方が内容消化してから話そうと思っても話が変わってしまっていることもあります。だから、やっぱり英語直接 コミュニケーションできるような人が増えてもらいたい。切実にそう思います。




 しゃれにもなりません。


 英語、必要としなくてもいいように、明治の先輩が、骨を折ったのです。当時、帝国大学の授業はすべて英語(ネイティブの先生)で、授業の中に、「翻訳科」がありました。優秀な学生が、欧米語の「翻訳」を授業として行っている時間です。記憶があやふやですが、全時間の1/4くらいが、「翻訳科」の時間だったようです。

平川祐弘「日本人に生まれてよかった」新潮新書

 日本人の少数トップの外国語能力は、岡倉天心、新渡戸稲造、内村鑑三、徳富蘇峰、森鴎外など1862年前後に生まれた世代がずば抜けて高かった。岡倉の如きはその主著をことごとく英語で書いています。ところが、日本の教育制度が整備されるに従って英語の力は次第に落ちました。それは明治初年の日本では、地理・歴史・数学・動植物、その他いかなる学科もみな外国語の教科書で学んだからで、その世代は完全な外国語漬けで育ったのです。「単に英語を何時間習うというよりも、英語ですべての学問を習うと言ったほうが事実に近い位であった」と夏目漱石は「語学養成法」で回顧しています。



ただし、エリートは、丁々発止の外国語能力を持たなければいけないというのが、彼の信念です。

 漢字、必要としなくてもいいように、「かたかな」「ひらがな」「音読み」「訓読み」を作ったのです。そのおかげで、「コカ・コーラ」と意味のない文字で、表記できるようになりました。「可口可楽、ベンツを奔馳」と表記しなくてよいのです。

平川祐弘「日本人に生まれてよかった」新潮新書

イタリア語とかフランス語には、「高い」という形容詞はあるが、「安い」という一語の形容詞はありません。安いと言いたときは、「高くない」とか「経済的な」と言わねばなりません。



ハングルは、表音文字です。英語も表音文字です。

漢字は、表意文字です。

貴社の記者は、汽車で帰社した。

ハングルだと、こんなイメージです。

キシャノキシャハキシャデキシャシタ
KISYANOKISYAHAKISYADEKISYASITA

としか、表記できません。

韓国では、歴史大学教授さえ、戦前の資料を読めなくなってしまっています。

日本語(人)は、世界の最先端レベルの学問を、「日本語」だけで、理解できるのです。こんな国、他にありません。

だから、明治以後、中国も朝鮮も、「学問」を学ぼうと、日本に留学したのです。

その人たちが、戦後の中国朝鮮を作ったのです。

「中華 人民 共和 国

「朝鮮 民主 主義 人民 共和 国

日本の翻訳がないと、国自体、名前が付けられません。

平川祐弘「日本人に生まれてよかった」新潮新書

明治期留学生というと、私たちはただちに明治時代に西洋へ留学してその知識を活用し、日本の国づくりに貢献した人たちを思い浮かべます。しかし、明治期のネーション・ビルディングに刺激されて中国や朝鮮やベトナムから日本に留学した東洋人がいたことはあまり思い浮かべない。
 日本の明治維新による近代国家建設の成功例が、孫文(そんぶん)や康有為(こうゆうい)や金玉均(きんぎょくきん)やエミリオ・アギナルドやファン・ボイチャウや、ネルーやチャンドラ・ボースに、それぞれの自国で欧米と対等の国を造りたいという夢を抱かせました。・・・そこから、中国人・朝鮮人・ベトナム人の明治後半以降の日本への留学も始まったのです。

 …実は西洋へ渡った日本人の明治期留学生より、中国・韓国・ベトナムなどから来日した明治期留学生の方が桁違いに数は多かったのです。

…日本の成功は、数少ない留学生をキー・ポジションにつけた結果なのです。



注)朝鮮は、「朝貢が鮮(すく)ない」という意味です。中国の皇帝に「朝貢外交」を、周りの国がしていたのですが、

中国からの土産(お返し)に比較(皇帝の威厳を保つため、そりゃ豪華なお土産)しても、あまりにも貧相な「朝貢」しか持ってこないため、中国に「朝鮮」と付けられたのです。



日本国内に住んでいる限り、英語は読むのも話すのも、必要ないのです。

言葉は、その民族の根幹をなすものとして、大変重要です。

たおやか、しめやか、英語に翻訳できません。

萌黄(もえぎ)色、英語に翻訳できません。

お湯、ぬるま湯、ひと肌、英語に翻訳できません。

合理的期待(予想)形成説

財政・金融政策


すべて、翻訳語でできています。

「お茶が入りましたよ」、これを欧米では、「おれが茶を入れた」としか、表現できません。

「○○することになりました」→自ずから然る(しかり) 自然の中で「生かされている」思想です。「自然⇔人」の図式の欧米では、これは表現できません。

つまり 「日本語表現>欧米語表現」なのです。

<ウソでしょう?>

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG28049_Q4A430C1MM0000/

文科省(文部・科学・省)、省内会議英語 導入 「まず自分達から」
2014/4/30 14:00 情報元 日本経済 新聞 電子版 記事保存

 英語 教育をめぐる議論活発化させる目的で、文部科学省が省内の幹部 会議一部英語で行う方針を決めたことが30日、分かった。民間 企業英語社内 公用語化に携わった人物を新たに採用して「英語 会議」を担当させる。中央省庁が省内会議英語導入するのは異例

 文科省は、英語教育民間視点を取り入れるため、海外での勤務 経験英語 能力テスト「TOEIC」800点以上などを条件に、任期約1年の非常勤 職員を公



嗚呼!

こんなことより、冗談ではなく、ドラえもんの世界にある、「同時翻訳機」の実用化を! せめて、「海外旅行」程度の外国語を、即時翻訳するシステムを!

人間、楽をしたいから、経済成長してきました。エレベーター、エスカレーター、鉄道、車、電話、どこでも使いたいから携帯電話・・・TVリモコン・・・

楽ができる・・・余計なことに時間とエネルギーを使わなくてすむ・・生産性向上=GDP増のことです。

自動瞬時翻訳機ができたら、生産性、また上昇します。でも、間違いなくできているでしょうね、未来には・・・

ウルトラセブンで登場した、腕時計型の映像電話、40年後に実用化されましたから・・・

英語なんて、全く勉強する必要がない世の中、早く実現してください。高校生の本音を代弁して(笑)

バイリンガル&エリート教育の勘違い- 木村盛世(厚生労働医系技官、医師)

親の希望は「日常会話ができる程度」

話を英語教育に戻しましょう。日本は多様性を認めない社会、と書きましたが、それは語学教育についても例外ではありません。文科省の推進する英語教育は、すべての子供たちが同じように目標を達成することにあります。しかし、いったいそれが必要なのでしょうか。

小学低学年の子供たちをもつ同僚たちに聞いてみると、おおむね、年少児からの英語教育導入は喜ばしいとの答えでした。それでは、彼らがどの程度の語学達成目標を考えているかといえば、「日常会話ができる程度」だということです。多くの親たちは「自分たちは英語を少しも話せないので、子供たちには、旅行して会話に困らない程度にはなってほしい」というのが、早期英語教育に賛成する理由のようです。

では、文科省の掲げる目標と、小学生の子をもつ親たちとのあいだに齟齬はないのでしょうか? ここには大きな開きがあるといわざるをえません。“グローバル化に対応できる”人材教育=日常会話ができるレベルが到達目標である、とはとうてい思えないからです。



小学校からの英語教育導入?それで、英会話がペラペラに?


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