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TPP

<2012年 3月 追記>



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>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。
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三橋さんのブログhttp://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/day-20120317.html に、バカの一つ覚えの云々と、私のブログが上記のように紹介されているようで、情報をいただきました。

最初に言っておきますが、

(1)三橋さんの話は、基本的に経済学の土俵にはありません。「1400兆円の家計資産を使える」とか、「5570兆円の金融資産=金融負債は、帳簿上あるだけで、どこにもないのに、それをさもあるかのように論じる」とか、「経済成長(名目GDPアップ)させれば、政府の借金は問題にならない」とか。

 ただ、日銀批判は、同意です(実際に日銀が事実上のインフレターゲット=GOALと、アメリカと同じ表記=意味は目標・目的:をしたら、株価上昇は進み、円安になりました)。

 さて、リカード理論ですが、上記の引用をしている人は、セイの法則、完全雇用、資本移動の自由がない・・これは、完全に後付の話です。

 つまり、「理論の、理論による、理論のための屁理屈」をこねまわしているだけで、おそらく、これを書いた人は、どこかの経済学書を丸写しして書いているだけで、本人は全く理解していないはずです。

 比較優位の理論は、原始時代から、人間が行ってきたであろう、「交換」の利益を証明した理論で、「事実(実践)が先、説明(リカード理論)が後」なのです・・・・上記の理屈をひねくり回した話とレベルが違うことが分かります。

 原始時代も、女性が妊娠・授乳期は、狩りを男がやっていたのです。これも、交換です。

 しかも、小さな子供(絶対劣位者)でも大の大人(絶対優位者)の間でも、「交換」は全ての人にとって利益になることを証明した理論です。

 漁村と山村、子供と大人、女と男、絶対優位者でも、絶対劣位者でも、交換が利益になる・・・・この日常の事実(実践)を「絶対優位・劣位」ではなく、「比較優位で構わないのです」と説明した理論です。

 絶対優位・劣位は「他者との比較」ですが、比較優位は、「自分自身の中」「家庭の中」「職場の中」「県の中」「国の中」での比較で、「他者との比較」で優位劣位を決めるものではないのです。

 絶対劣位者(例えば、大人に対する子供…それでも比較優位な分野はある・・)でも、絶対優位者(大人)と交換することによって利益を得られるという事実を、理論で見事に説明したものです。

 中野氏でも、三橋氏でも、TPP反対論者でも、日常生活で、当たり前におこなっている・・・あるいは彼らが生まれた時から行ってきたであろう「交換」をしていない人が1人でもいたら、それはリカード理論が間違っていることを証明したことになります。

 原始時代以降、交換をしていなかった時期や場所や時代がどこかに一つでも存在しているなら、教えてください。日常生活は「交換」で成り立ち、それは意識せずに「比較優位理論」に基づいているというお話です。

 また、中野氏や、三橋氏の完全な間違いは、ミクロとマクロを混同しているところにあります。企業は競争し、「勝った負けた」「増えた減った」と、まさにミクロの話で説明できます。

 服飾のユニクロ、一人勝ちですね。でも6000億円の国内売り上げ高のすべては、中国やベトナムからの輸入です。では、ユニクロが伸びると、日本は輸入するから負けて、中国やベトナムは輸出するから勝ったのですか?どこに?

 日産マーチ、月に4000台売れていますが、全部タイからの輸入です。日産の業績は、トヨタを抜こうとするほど、伸びています。では、タイが勝って、日本が負けたのですか?

 家具店のニトリ、3100億円の8割は、輸入品です。では、ニトリは負けたのですか?日本は負けたのですか?どこに?

 このように、ミクロの勝ち負け論を、国レベル(マクロ)に拡大する人、つまり、マクロの視点がない人は典型的にトンでも論を語るのです。

 
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 「みんなが,『アメリカの競争力』とか言ってるのは,ありゃいったい何のことかって?答えはだねえ,残念ながら要するにそいつら,たいがいは自分が何言ってんだか,まるっきりわかっちゃいないってことよ 」
 ポール・クルーグマン『クルーグマン教授の経済学入門』主婦の友社1999 p41


 実業界でとくに一般的で根強い誤解に,同じ業界の企業が競争しているのと同様に,国が互いに競争しているという見方がある。1817年にすでに,リカードがこの誤解を解いている。経済学入門では,貿易とは競争ではなく,相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として,輸出ではなく,輸入が貿易の目的であることを教えるべきである。
ポール・クルーグマン 『良い経済学悪い経済学』日本経済新聞出版社2008  P172


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反対論者は、この話、永遠に理解できないんでしょうねえ。

 貿易に反対する人は、日本史上「交換」をしていない日常が、一つでもあったか、存在を証明してくださいね。こんな大げさではなくとも、あなたの家族の中で「交換(分業)」をしていなかった経験が一つでもあればけっこうですが。
あと、TPP反対論者から、日中韓FTA(自由貿易協定 すでに実務者レベルで話し合いは始まっています)反対の声を聴いたことがありません。

 要するに、TPP反対論とか、貿易誤解論は、こんなレベルのお話なのです。

50年代の日本は、「安かろう、悪かろう」ブリキのおもちゃを輸出する、圧倒的!絶対的劣位国でした。

当然50年代のアメリカは、世界唯一のまさに経済大国「絶対優位国」でした。

 では、日本は、負けたのですか?どこに?

中国、80年代は、日本のGDPの1/5しかありませんでした。まさに体重で言うと、日本は80キロの大人(絶対優位)、中国は16キロの幼稚園児以下(絶対劣位)でした。繊維産業だろうが、プラスチック産業だろうが、日本とは太刀打ちできません。

 では、中国は負けたのですか?どこに?

今日、日本のGDPを中国はぬかしました。では日本は負けたのですか?どこに?

馬鹿らしくてお話にならないことが分かると思います・

 もしも勝ち負けを論じるなら、GDP、それも一人当たりGDPです。輸出や輸入は、カネの貸し借りのことなので、勝ち負けの対象ですらないのです。

 貿易黒字=資本投資国、貿易赤字=資本受け入れ国、これさえ理解できないんだから、「貿易黒字国は勝ち」「貿易赤字国は負け」って、永遠にミクロ(日常生活レベル)とマクロ(経済学レベル)を混同し続けるのでしょう。

 もう、高校資料集でさえ、「貿易黒字はもうけではありません」って載っている時代です。

 カネを貸したら(経常黒字国)GDPアップ、カネを借りたら(経常赤字国)GDPダウンなんてお話、「AKB48は、つんくプロデュース」だ!っていうような、小学生にも笑われるお話です。


 ついでに。

輸出増=輸入増です。なぜなら、「世界全体の輸出額」は、「世界全体の輸入額」の別名だからです。

 今あなたが食べているカレーを「ライスカレー」というか「カレーライス」というかの違いです。

 そうそう、輸出だけ伸ばして輸入を抑えるのも不可能です。もしそれが可能なら、世界のどこかに「輸入だけのばして輸出を抑える」という、殊勝な?国がないと成立しませんから。

 世界全体の輸出額=世界全体の輸入額です。

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>ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。
◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動していまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。


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 上記のようなことを書いている人は、リカードの数値例を理解していないし、見てもいません。もちろん、「数値を変えて」など、やろうにもやれない理解レベルの人です。

 追記 上の3つの◆条件がなくても、比較優位による利益を得ている例です。

>中朝貿易、最高の56億ドル 11年62%増、中国依存鮮明
MSN産経ニュース2012.3.6 17:08


 北朝鮮も、中国も、利益を得ています。
◆セイの法則などありません
◆完全雇用もありません
◆資本移動(朝鮮ウオンは国外では使えない)もありません。

 では、なぜ、両国は利益を得ているのですか?利益を得ているのは、「○○論」という理論だとしたら、何論というのですか?教えてください。

 大体、リカード数値例を使っても、失業者数は作れますし(◆完全雇用などなくても構わない)、完全特化でなくても、部分特化でも成立します。

 また、作ったものがすべて売れなくても、成立します。◆セイの法則など、なくても、リカード数値例をそのままつかって、「全部売れなくても利益を得られる状態」を作り出せますよ。

 だから、上記のようなこと書いている人は、どこかの論を適当に持ってきて、書き写しているだけなのです。本人、全く理解していないのです。

 また、私は、誰もが一つの仕事に特化することによって「幸せ」になれる理論と書きましたが、それは、「哲学(価値観)の領域」ですと、断っています。この領域は、千差万別で答えがないからです。

 ただ、あなた自身が、身体障碍者、精神障碍者だったら、どうですか?そのできる範囲の中で、最大限自分にとって満足できる(時間や、場所や、仕事の種類や、給与や、待遇や・・・・その他の条件で)仕事に特化しませんか?自ら、自分にとって「嫌な、不幸な仕事」を選ぶ人って、どこかにいるのですか?私は見たことがありません。

 そりゃ、みんな、自分の仕事に満足しているわけではないと思いますよ。待遇面や、人間関係を含めた環境面や・・・。でも、あなたがついている仕事は、とりあえず、夢(ベスト)ではなくても、ベター(現実的に最大の効用)な仕事ではないのですか?
 そうではないと考えたら、転職するのではないですか?

 身体・精神障害で、中卒で、選べる仕事が限られている人も、いわゆる普通の人も、医者にでも弁護士にでもなれる、ものすごく才能に恵まれた人も、芸術や、運動で並外れた能力を持つ人も、みな、何かに特化し、交換しているのではないですか?

 TVに出ている、美容整形女性医者も、弁護士も、その本来の仕事をするより、TVのレギュラーを持っている方が、自分にとって最大の効用を得ている(待遇面か、時間面か、精神面かはわかりませんが)から、本業よりTV出演をしているのではないですか?

 古今東西、「交換=英語でトレードという=トレードは貿易と訳される」の利益を享受していない人が、どこかに存在するのですか?私は、見たことがありません。

注)曾野綾子さんの話によく出てくる、世界中で活躍するシスター、キリスト教の世界に生き、極貧とも、日本に住む我々からすれば、最低最悪とも言える世界に、自ら身を投じる人々も、自らの効用を最大限にしているのではないですか?
 

<最初に>

メカニズムを説明できていない時点で敗北確定
窮めつけ→経済学は常識とは異なるから-
だれがそんな説明で納得するんだよ

所詮経済学は占星術と変わらないという証左だな
メカニズムやシステム論でなく権威論に執着するのは未熟な学問である証左だということだよ



 TPPに関して、このブログを見ている人が増えているようです。中には、上のような、コメントを残す人がいます。

 貿易の利益(メカニズム)は、このブログカテゴリ 『リカード 比較優位 比較生産費説』の1~18を見て下さい

 また、食糧自給率のトンデモについても、きちんとブログカテゴリ『農業自給率UPは無意味1~25』を見て下さい

 ここの説明を抜きに、中野氏の本文記事を見ても、一般の人(常識に染まって、経済学的理解できないひと)には理解できません。 

 リカードを理解した人でないと、経済学の真意(常識とは180度違う)は理解できません。

 いろいろな方からコメント寄せられますが、皆さん、リカード・農業記事、読まずにコメント書いているのがすぐに分かります。野球のルール知らずに「打ったらサードになぜ走らない!」って書いているのと同じだからです。





比較優位 comparative advantage=アドバンテージ


N・グレゴリー・マンキュー『マンキュー経済学 第2版』 東洋経済新報社 2005 p79-80 
 貿易の利益に関する…リカードの結論は、時代を超えて支持されてきた。政策問題に関して、経済学者の意見は分裂しがちであるが、自由貿易支持に関してはまとまるのである。自由貿易を支持する議論の中核は、この2世紀もの間ほとんど変化していない。…リカードの時代と比べると経済学の範囲が広がり、理論は洗練されてきたが、貿易規制に対する経済学者の反対意見は基本的には比較優位の原理に基づいたままである。



P・R・クルーグマン『国際経済学』ピアソン2010
p35
…比較優位そのものは単純な概念だが、多くの人々にとっては、理解するのが(あるいは受け入れるのが)驚くほど困難な概念であることはこれまでの経験が示している。
…国際貿易のモデルの構築に多大な貢献をしたノーベル賞経済学者のポール・サミュエルソンもこう述べている。「比較優位は、経済原則として否定しようのない事実であるにもかかわらず、賢明なる諸氏でさえ完全に納得しているわけではないものとして、自分が承知しているなかで、最も典型的な例である」





 中北徹 『入門・国際経済』ダイヤモンド社2005
P2
…第一線のエコノミスト、あるいは、経済学者でさえ、しばしばこの比較優位の原理の意味を、絶対優位と取り違えて議論しがちです。あえていえば、この理論を正しく理解することが国際経済学の全ての出発点になります。

P7
…一国経済における生産性上昇率の相対的な順位が重要なのです。したがって比較優位にもとづく産業・貿易論の本質はランキング競争であるといえます。ここに比較優位であって絶対優位ではないと強調する意味があるのです。
…こうした意味では、ある輸出産業や企業にとってのライバルが存在するとすれば、それはむしろ日本国内において台頭する、すぐれた商品分野であり、あるいは成長産業そのものであって、本当は海外の製品ではないのです。


P10『比較優位はどんどん変わる』
応用物理の専門家である北澤宏一氏…「輸出における真のライバルは、日本国内に台頭する輸出競争力により優れる他製品であり、海外の低労働コストではない」と強調しておられます。著者はこれを読んで驚嘆しました。比較優位の原理の神髄を看破する、日本の技術者の鋭い観察眼が示されていたからです。




櫨浩一『日本経済が何をやってもだめな本当の理由』2011年 日本経済新聞出版社
p109
…比較優位の理論ほど実社会では誤解されたり無視されたりしているものも少ない。高名な経済人が、比較優位についてとんでもない間違いをいうのを何度も聞いたことがあるし、貿易の話になると、国際分業という発想はすっかりどこかに飛んでいってしまい、何でも国内で生産して海外に売った方がよいと考える人が多いのだ。



 アドバンテージ=優位さを使わない人っているのですか?


<TPP>

 環太平洋経済連携協定です。’06年にシンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイ間のFTAが母体です。これに、米(オバマ政権下で正式加盟表明)・豪・ペルー・ベトナム・マレーシアが加わった9国で、今年11月の合意を目指して交渉が行われています。日本は、この参加を検討している状態です。

 米国は、このTPPを、APEC(アジア太平洋経済協力会議:21か国)の自由貿易圏化(EUのような、域内統合を連想してください)の基礎的なモデルと位置付けています。このため、APEC参加国がTPP参加国になる(参加国増)になる可能性が高いのです。

TPP.jpg

TPPは、関税撤廃で例外分野が認められないなど、従来のFTAよりも、自由化のレベルは非常に高いレベルになっています。米国が参加を決めたのは、オバマ政権下「貿易額を5年で倍増する」との公約を達成する目的があると言われています(輸出≡輸入増なので、輸入も拡大しますが)。また、非関税障壁もこの際、いっぺんに改定させようという狙いも、米産業にあります(「TPPのための米国企業連合」の発表した15原則)。ですが、将来的には、APEC自体に拡大するという戦略があります。

 話がそれますが、アメリカは、FTAにおいても、自国産業保護については、例外を求めます。豪との2005年FTAでは、砂糖と酪農品の自由化を拒否しています。鉄鋼産業保護のために、「バイ・アメリカン法」が導入されましたし、国内航路で自国海運業保護の「ジョーンズ法」もあります。アメリカだって、決して「完全自由化」ではないのです(背景には、「議会承認が必要=議員は利害代表者」というものがあります)。

 また、米国が要求する投資家と国の紛争解決の規定については、豪ともめています。主権侵害との反対意見があるからです。

 TPP参加は、「日本への開国押し付け」なのでしょうか。TPPの柱は次の3点です。

①物品貿易
②電気通信サービス・電子商取引
③分野的横断的事項(各国規制の統一)


 このうち、③以外は、すでに日本は、過去のFTAでほぼ実現している内容です。さらにEPAで、ヒトの自由化も一部認めたように、実質的にTPPの内容を上回っている場合もあります。
 
 最新の動向では、完全自由化を目指した当初の流れとは別に、柔軟で現実的な方向(3月段階)になっています。最後は妥協する可能性が高いとみなされています。豪は米に対し、砂糖や牛肉の関税削減を求め、米は豪に知的財産権の保護強化を要求しています。

 いずれにしても、日本にとってのTPP参加は、「遅いか早いか」の問題(APECがいずれ目指している方向)です。問題を先送りしても、必ずまた同じ局面に遭遇します。

読売『TPP7回交渉開始』H23.6.21

…日本政府は…6月としていたTPP交渉への参加判断を先送りしたが、9カ国は、11月に米国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議にあわせた大筋合意に向け協議を加速させる方針だ。


<貿易自由化について>

 巷では、TPP(環太平洋経済協定)や、日本と他国の2国(多国)間協定FTAを巡って、賛否両論あるようです。

 各省庁でも、TPP参加に関し、試算を計上して、数値をはじいています。

(1)内閣府 GDP2.4~3.2兆円増
(2)農水省 農業関連GDP4.1兆円減→全体で7.9兆円減、環境を含めると、11.6兆円減 雇用340万人減。
(3)経産省 不参加の場合、2020年までに、GDP10.5兆円減。雇用81.2万人減。

 てんで、バラバラです。いくら将来に関する予測が難しいといっても、GDPが10兆円規模で「減」あるいは、「増」など、あまりに開きが大きすぎます。

 で、なぜこのような数値になるかというと、それは、「ポジション・トーク」つまり、その業界の権益を守るために、算出したデータだからです。農水省は農林漁業を代弁し、経産省は製造業を代弁しています。それらの業界を代表して権益・損を主張する、すなわち、「ポジション・トーク」ということになります。

山下一仁 『経済教室 高品質生かし輸出に活路』日経H23.6.10
…農水省のデータは…10年前の中国からの輸入米価格と現在の日本米価格を比べて内外価格差を4倍と過大に見積もり影響額を意図的に大きくしたものである。現在では…内外価格差は1.3倍まで縮小しており…


<中野剛志『TPP亡国論』>

中野剛司.jpg

 理論的におかしいです。



 例えはおかしいかもしれませんが、プロ野球指導者が、素人指導者の教え方について、「全く見当違い」というようなものかもしれません。
 例えば、ピッチャーは、キャッチボールの時に、手のひらを後ろ側に向けて、手を引きます。野手は、手の甲を後ろ側に向けて、手を引きます。ピッチャー指導方法は、初めから違います。(肘を肩より上げさせる・・・ムチのように手をしならせて投げさせるため)

 あるいは、素人指導者による、うさぎ跳びみたいな練習方法です。未だにこれに近いことをやっている練習メニューがありますが、関節を90度以上に折り曲げる筋トレに、意味はまったくありません。逆に、関節を痛めてしまうだけです。プロのトレーナーによる練習メニューを取り入れる、Jリーグでも、野球でも、こんな練習は行われていません。
 
 これらは「理論的」に明らかなのですが、世の中の「常識」に染まっている人には、「おかしい」ことが理解できません

「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」の世界かもしれません。

 彼の本を読んではいませんが、その主張はここで述べられています。ちょっと、間違い部分を拾ってみましょうか。
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/01/tpp_5.html
『中野剛志:TPPはトロイの木馬──関税自主権を失った日本は内側から滅びる』


(1)

「日本の食糧自給率の低さ、とりわけ穀物自給率がみじめなほど低い」
「石油よりも危険なのは食料です。中東の石油は生産量のほとんどを輸出用に回していて、外国に買ってもらわないと経済が成り立たないため、売る側の立場は意外と弱いものです。ところが穀物の場合は、輸出は国内供給のための調整弁でしかなく、不作になれば売らないと言われかねません。」
 

 食料自給率について

ブログカテゴリ:農業自給率UPは無意味 参照

 また、農業生産物は、国内消費を犠牲にしてでも、「高く買ってくれるところ」に売ります。発展途上国では、実際にそのような事例が、たくさんあります。農家になって考えてみてください。高く買うところと安く買うところ、どちらに売りますか?

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-251.html
自給率アップは無意味 その1/2

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-473.html
農業の神話(2) 食料危機で、日本が飢餓


発展途上国では、いざ食料高騰(例:2008年)が起きれば、ここぞとばかりに、高く買ってくれるところに売ります。自国民(所得が低い人々)のことなんか、構っていられません。

トリストラム・スチュワート『世界の食料ムダ捨て事情』 NHK 出版2010p206

 理屈では、パキスタンは2008年、世界の他地域にとてつもない打撃を与えた世界的食料供給のひっ迫から比較的隔離されているはずだ。なぜなら、小麦はほぼ自給でき、貿易障壁により世界市場の変動から守られていたからだ。
…けれどもこれらの方法のどれも完璧には機能しない。パキスタンのような国では…国内外での価格の開きが大きくなればなるほど、密輸業者と堕落した役人にとっては国境をまたぐ取引への誘惑が大きくなる。…2007年から8年も例外ではなかった。同国は穀物を輸出し、そのあとで何百万トンを輸入しなければならなかった



(2)

質問 「─TPPは実質、日米の自由貿易協定(FTA)とおっしゃいましたが、米国への輸出が拡大することは考えられませんか」 

回答 残念ながら無理です。米国は貿易赤字を減らすことを国家経済目標にしていて、オバマ大統領は5年間で輸出を2倍に増やすと言っています。米国は輸出倍増戦略の一環としてTPPを仕掛けており、輸出をすることはあっても輸入を増やすつもりはありません。これは米国の陰謀でも何でもないのです。」
「米国が輸出拡大戦略をとろうとして輸入しないようにしているということぐらい知ってもらわないと、戦略を立てようがありません。」


 全くお話になりません。 輸出拡大は、必ず輸入拡大を伴います。輸入は、どうやっても増えるのです。輸入を抑え、輸出を増やすのは交換(トレード・貿易)原理上、不可能です。

アメリカの輸出入額推移については、
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-348.html
カテゴリ:倉西雅子 鶴見大学 参照


中国・世界各国輸出入推移については、
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-355.html
カテゴリ:倉西雅子 鶴見大学 参照

アメリカ 輸出 輸入額

日本 輸出 輸入 .jpg
中国 輸出 輸入額
輸出増=輸入増.JPG
輸出増=輸入増2.JPG


(3)

安い製品が入ってきて物価が下がることは、デフレの状況においては不幸なことなのです。デフレというものは経済政策担当者にとって、経済運営上もっともかかってはいけない病だというのが戦後のコンセンサスです。物価が下がって困っている現状で、安い製品が輸入されてくるとデフレが加速します。安い製品が増えて物価が下落して影響を受けるのは農業だけではありません。デフレである日本がデフレによってさらに悪化させられるというのがこのTPP、自由貿易の問題です。」

 「安い輸入品が入るから、デフレ」は事実ではありません。これはユニクロ製品などの輸入製品が、日本の物価を押し下げるなどという、「よいデフレ論」といい、すでに誤りであることは実証済みです。

 また、日本のデフレは、非貿易財=サービス業で起こっていて、デフレに対する、貿易財と非貿易財の影響では、後者が主です。


岩田規久男 『デフレと超円高』講談社新書 2011 p101
デフレ サービス業

 週間ダイヤモンド
デフレ

(4)

 グローバル化の世界は関税じゃなく通貨だということがここでも言えます。・・・とっちにしたって世界不況ですから海外でモノは売れませんよ。失業率が10%の米国で何を売るんですか。 

 世界のGDPが縮小するならともかく、拡大し続け、輸出入も伸び続けています。今後も、GDPが増える限り、世界全体の輸出入も増えます

http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-149.html
再掲 新聞を解説(2) 「グローバル化が、格差を拡大した」という間違い 参照


山川出版社 教科書『詳説政治経済』2006 p154
世界貿易拡大


(5)

「私は1996年に社会人になり、以来、一度も名目GDPの成長を経験していません。」 

 名目GDPは、伸びていることもありました。
名目GDP 1996年~

 
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4087205843/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1
アマゾンカスタマーレビュー TPP亡国論 (集英社新書) 参照


<追記>

意見をいただきました。

あなたのTPP参加による日本のメリットとデメリットを説明するべきでしょう。

 という、コメントをいただきました。

 メリット

 「特化前(輸出入が広がらない状態)は,生産量≧消費量だったものが,特化後(輸出入が増えた状態)は生産量<消費量となり,消費者効用が増大する」

カテゴリ リカード 比較優位 比較生産費説を参照ください。

 デメリット

 短期的には、生産者は、雇用変化(流動)が起こる。当然摩擦が生じる。

 このデメリットですが、長期的には、「生産性の高い=付加価値の高い=給料の多い」業界の雇用が増えることになります。

 例:60年代石炭産業→石油産業(エネルギー革命)



<追記2 なぜ輸入するのか>

アダム・スミス『国富論』
消費こそがすべての生産の唯一の目的であり」

ポール・クルーグマン『良い経済学悪い経済学』
 「経済学入門では,貿易とは競争ではなく,相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として,輸出ではなく,輸入が貿易の目的であることを教えるべきである」
 

 貿易(交換)をするのは、輸出ではなく、輸入が目的であり、生産(われわれが働く)し、その生産物を出荷(輸出と同じ)し、カネを稼ぐ目的は、消費するためです。

 われわれが、豊かに消費生活を送るのが、生産(輸出)の目的です。

 ここが経済学の肝(世の中の常識とは正反対)です。

 円安より円高が望ましく、貿易黒字はなくても構わない(輸入額が多ければ、それだけ豊かな消費生活を送る)のです。

 日本の 供給側は GDP+輸入です。これが多ければ多いほど、消費生活は豊かになります。

 輸出(生産)は手段で、輸入(消費)が目的なのです。これは日常生活の論理そのものです。

 われわれが、グレープフルーツ、マンゴー、スターフルーツ、ライチ、ドリアン、ふかひれ、イクラ、牛肉、高級ワイン、スコッチウイスキー、チェダーチーズを食べて、食生活が豊かになったことが、その証拠です。


<コメントに対する回答>

 中野氏の主張は、「輸出は善」「輸出は増えない(アメリカが輸入を増やすつもりはない)」「貿易は勝ち負け」という、あやまった考え方に基づくものです。

 貿易の利益は、「輸入」拡大です。その輸入拡大絶対に輸出拡大を伴います。「カモにされる」ことはありませんし、メリットは必ず生じますし、韓国はすでにアメリカとのFTAを完成させています。

 さて、リカード説が資本移動はない、完全雇用 セイの法則が成り立つを前提にしている、関税はなぜ存在するかetcについてです。(日本は絶対優位国ではないだろう・・これは絶対優位は関係ないのがリカード説なのでご理解下さい)

 交換とは何か、実際にはどうなっているか

1 貿易の目的は輸入

2 日常生活(交換)は貿易

3 貿易・世界経済はゼロサムゲームではない

 1989年→2008年の変化
 輸出額は4兆ドルから16兆ドル超で、4倍を超えた
 世界GDPは20兆円→60兆円で、3倍を超えた
 

 冷戦崩壊後、世界の経済規模は、3倍~4倍になっています。

 当然、リカードモデルをベースに、さまざまな要素を加味したモデルは作られています。
労働力だけではなく、資本や土地などの「さまざまな要素生産性」を加味すると、「ヘクシャー・オリーン(ヘクシャー・オリーン・サミュエルソン)HOSモデルになります。

 「各国は相対的に自国に豊富に存在する生産要素をまとめて使用する財に比較優位を持つ」ことになります。「資本」優位の国、「労働」優位の国、「土地生産性」優位の国・・・・となり、その比較優位な産業に特化するものです。また、ここでいう特化とは、部分特化~完全特化です。リカードモデルもそうですが、部分特化~完全特化なので、別に完全雇用を前提にしなくても、実際には成り立ちます。

 次に資本移動です。これも、モデルがあります。結論から述べれば、「資本流入国の国内総生産は上昇し、世界全体のGDPの合計は増加する」というものです。実際には、1973年以降、資本の自由化・変動為替相場で、世界貿易・GDP量ともに増大しています。

 ただ、直接投資(資本移動)の影響は複雑(失業・完全雇用、独占が存在するか否かetc)で、状況によって異なります。個々のケースで判断しないと分かりません。

 HOSモデルモデルでも、商品貿易と生産要素(資本含む)の国際間移動は、仮定を変えることで両者の間に補完的な関係が成り立っていることが分かります。

 また、なぜ関税があるか?ですが、貿易政策による貿易量の変化から、利益を受けるものがいる一方、被害を受けるヒト・モノ・業界があるからです。もちろん、経済学では、関税、数量、輸出税などの効果について 分析されています。

 保護貿易の理論は、最適関税の理論、幼稚産業保護論、市場の失敗是正論、戦略的貿易政策論etcがあります。結論から言うと、各国のGDP(国内総生産)増大により、税収を上げる為に関税を使うことはなくなっています。雇用の移動(摩擦を伴う)には、保護貿易は最適な手段ではないことが明らかになっています。雇用への補助金の給付と言った直接給付が望ましいことが分かっています。ダンピングに関しては、輸入規制ではなく、独占をなくす=市場メカニズム導入が最適です。貿易収支(黒字を減らす・赤字を減らす)は、論外です。

 TPPを選択しなくても、ASEAN+中国韓国日本のFTA、EUと日本のFTAと、そしてTPPの拡大版APECと、次から次へと「自由貿易課題」が日本に訪れます。TPPだけ反対し、導入を阻止すればOKという問題ではないのです。


<輸出増は輸入増、輸入増は輸出増>

<生産増は消費増、消費増は生産増>


 みなさん、ここが、よく理解できないようです。メカニズムを説明します。

質問
>輸出増大のために失業者を、就労させる(余剰の人員)事により輸出のみを伸ばすという論は間違い(幼稚産業の頓挫)とありますが具体的にはどのようなことなのでしょうか?


回答

①まず、失業者があろうがなかろうが、輸出増=輸入増とは関係のないことを、実証が明らかにしています。

輸出業界が失業者吸収→輸入は増えず、輸出だけ増えるは無理です。

②なぜ輸入増(消費増)がないと輸出増(生産増)にならないか。

 財輸出を増やしたいと思います。そのためには、エネルギーや原材料を輸入しなければいけません。

 日本国内だけでも結構です。何か財・サービスを増やそうと思う企業があったら、電気・ガス・水道・材料etcを増やさなければなりません。これらを購入するということは、別な生産者からの財・サービスを輸入する(消費する)ことなのです。

 アジアが70年代にやっていた「幼稚産業保護論」ですが、「関税を高くし、輸入を抑える」という方法でしたよね。エネルギーや、材料の購入を抑える政策を採って、輸出を伸ばすのは、原理的に不可能だということがわかりますよね。

 たとえは変ですが、食べる量を減らして(輸入減・消費減)、ウンチの量を増やす(輸出増・生産増)のは、無理です(笑い)

 ですから、アジアは、80年代以降、外資(カネ)だろうがなんだろうが、財も含めて積極的に「輸入」し、「輸出」を伸ばす政策に舵を切ったのです。

 関税障壁(輸入障壁)をなくせば、輸出も増えるのです。

 皆さんが何か作ろうと思ったら、消費増(原材料・エネルギー増)ですね。そうして生産増が達成できます。
企業も同じです。財・サービスの生産を増やそうと思ったら、他企業の作った財・サービスの消費を増やさなければなりません。

 これを国家間でやれば「輸入増=輸出増」なのです。

総供給IM+Y=C+I+G+X総需要

右辺のばすには、左辺伸ばす事です。



 http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20111105/1320478010#c
「Baatarismの溜息通信」より

>リカードの比較生産費説は、比較劣位な産業から比較優位な産業へと容易に労働力が移転できることが前提となっています。
>しかし、今の日本はデフレや円高による不況に加えて、震災で仕事を失った人も数多くいる状況です。
>このような状況では労働力も余ってますから、労働力の移転も容易ではないでしょう。
>この点も経済学的な説明から説得力を失わせている理由でしょう。
>現在のような不況では、人々は消費者の効用増大というメリットよりも、雇用や所得を失うデメリットの方に目が行くでしょう。
>だから、多くの人が重商主義的な説明に基づくTPP反対論に惹きつけられているのだと思います。



 うーん、なかなかリカードは理解してもらえませんね。何しろ、経済学史上「最大の発見(中島隆信)」ですし、サミュエルソンが、「比較優位の理論は,単純であるが,素人にはわかりにくい,重要な理論である」と述べたくらいですからね。


 単純だけど難しい(理解しようと思えば、自分で汗水流して登山しないとわからない)のです。

 労働力の移転が容易ではない・・・こんなもの、すごく容易です。「給与の高い仕事に転職」「自給の高いアルバイトを選ぶ」・・誰に言われなくても、ハローワークでも、求人情報誌でも、皆がやっていることです。

 だから、リカード理論は、「空気」のように、当たり前にやっていて、余りに当たり前すぎて、「気づかない」のです。

 比較優位に特化=生産性の高い仕事に特化、生産性高い=給料(時給)高いことです。

 「失業率が高くて・・デフレで・・・労働力も余って・・・」これらは、全然、全く、完璧に、100%関係ありません。

 むしろ「不況」だからこそ、よりよい条件を探す・・自分の中で比較優位な職業を探すのです。

 比較優位は、医者にでも弁護士にでもなれる絶対優位な人でも、肉体障碍者でも、精神的障碍者でも、みんなが自分の才能の中で、一番優位な職業に特化し、みんながそれぞれの生活の中で、最大限の幸せ(所得)を得られるという、理論です。

 冗談ではなく、この世になぜ生まれたのか(同じ人は、人類の歴史上、1人としていない)、立った一つの、歴史上たった一つの一回性である人生を、最大限に生かせる、生きる意味とはなにかに、答えを与えてくれる理論です。

 目の見えない人は、手を失った人は、生きる価値がないのですか?ふざけないで下さい。みな、それぞれのたった一つの、たった1回の人生を、最大限有効に、そしてそれが同時にほかの誰かのために提供できることになる、みなが幸せになれる理論です。

 自分の能力(比較優位)を最大限に追求する「自己実現」=ほかの人に最大限に自分の「価値」を提供できる(財・サービスを提供できる)。

 自分の能力を発揮できることが、まさに同時に、世の中のためになっていることを証明する理論なのです。

 比較優位追求=生産性追及=高所得追求のことです。それは同時に、他の人に最大の財・サービスを提供していることなのです。

 自分の仕事の生産性をよりよく、より効率的に、より早く・・・誰もがやっていることで(農家だって、製造業だって、学生だって、サービス業の人だって、アルバイトだって)、その結果人に認められ、そして所得も上がる。

 
 リカード理論は、体の弱い人や、年寄り、障碍者・・・イチロー選手、ノーベル賞学者、みなの「生きる理由」そのものなのです。

 200年も生き延びた、もうソクラテスなみの、古典と言っても良いでしょう。200年間、だれも崩せなかった理論です。ちょっと孫引きの解説をかじったくらいで、「リカード説のでたらめ」とか、「嘘」とか、ネット上に流布していますが、バカも休み休みにしてください。


リカード理論は

「自給自足<交換」
「交換前は、生産量≧消費量、特化・交換後は生産量<消費量」
「2カ国2財でも、100カ国100財でも成立」


日常生活は「自給自足<交換」生産(輸出)し、消費(輸入)
企業は、 「自給自足<交換」得意分野に特化し交換
県は、  「自給自足<交換」北海道の農業自給率200%、車生産0
国の貿易は、交換



交換は、競争ではない

 イチロー選手も特化、弁護士も特化、体を動かすのが好きな人も特化、人と話すのが得意な人も特化、人付き合いが苦手な人も特化、お菓子作りが好きな人も特化、漁業権を持っている人も特化、歌が得意な人も特化・・みんなで交換。誰かと競争しているわけではない。


交換=人類経済現象の始まり

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