『新卒採用 抜本支援』読売H22.8.22
『新卒採用 抜本支援』読売H22.8.22
菅首相は21日、追加経済対策を週明けにも取りまとめる考えを示した。
…新卒者対策では…特命チームを首相官邸に設け…短期・中長期プランをまとめる。
短期プランは、今年4月に就職できなかった人や来年の新卒者への就職支援として、追加経済対策に盛り込む。
…中長期プランは、「すべての高校・大学新卒者が雇用される社会」に向け、「行政、学校、企業、地域全般にわたる政策と位置づけ…11年度予算編成時にとりまとめる。
『失業1年以上118万人』読売H22.8.22
総務省がまとめた今年4~6月期平均の労働力調査によると…失業期間が「1年以上」は118万人(前年同期比21万人増)となり、7四半期連続で前年同期を上回った。…景気低迷による失業の長期化が顕著になっている。
<フィリップス曲線>
下のグラフはフィリップス曲線といい、「インフレと失業率はトレード・オフ(どちらかを良くすれば、どちらかが悪くなる)」という関係を示します。
グラフ・参考・引用文献 中谷巌『入門・マクロ経済学 第5版』日本評論社 p231~
失業率を下げようとすれば、インフレ率が上がるし、インフレ率を下げようとすれば失業率が上がってしまうというわけです。このような「失業率と名目賃金の変化率の間のトレード・オフ」関係を発見者の名前にちなんで、フィリップス曲線と呼んでいます。
実際に、日本でのフィリップス曲線は次のようになっています。P247

グラフ・参考文献 岩田規久男『日本銀行は信用できるか』講談社現代新書2009p88-89

下のグラフはフィリップス曲線といいます。
インフレ時は、失業率が低いのです。
<デフレの問題点>
1 失業率が高い。
日本の失業率は高止まり、物価はデフレです。
岩田規久男『日本銀行は信用できるか』講談社現代新書2009
日経H22.8.24

2 金融資産が有利、実物資産が不利
2010-07-08 国債=国民の財産 のブログ記事で、次のように解説しました。
デフレ下の合理的行動
株や土地への投資を控え、現金・預金・国債(社債)をため込む
企業の場合は、
設備や技術への投資を抑え、現金をためる(あるいは資金を返済に回す)
インフレは、借金をしている人が有利になります。借金の額(名目額:たとえば1000万円)は目減りしませんが、物価や給与が上がると、実質的な借金の額は目減りします。
デフレは逆に、借金は不利になります。借金の額(例1000万円)は、変わりませんが、物価や給与が下がるからです。実質的に借金の額が増加します。
上記の企業の行動が、合理的なのがわかります。
3 実質金利が高い
日本は高金利状態です。
岩田規久男 『世界的な長期金利の低下 需給ギャップ拡大が原因』日経H22.8.25
…日銀の消極的金融政策の結果、予想実質金利(名目金利から予想インフレ率を引いた数値)は、2%前後で高止まりしており、設備投資、住宅投資および耐久財消費を抑制している。
デフレというのは、物価(以下モノと表記)が下がることです。逆に、カネの価値が上がります。10000円で買えるモノが、翌年9800円に下がるとします。マイナス2%です。
10000円札から見ると、9800円のモノが1.02個買えることになります。
単位を大きくしてみます。1000億円のプラントが、980億円で買えます。10兆円の公共投資が、9兆8000億円ですみます。500兆円の日本のGDPが、490兆円になります。
物価が2%下がるので、金利(実質金利)は2%つきます。
10000円を、銀行に預けずに、自宅で持っていても、2%の金利がつく状態です。日銀のコールレートを、ゼロ金利(限りなく0に近い金利)にし、銀行の預金金利(名目金利)が1%だとしても、トータル3%の金利がつく状態です。高金利状態です。
高金利ですから、金融引き締め策を採用しているのと同じことになります。企業は借金による投資を控えます。投資の減少は、GDPの減少要因です。デフレは不況を加速させるのです。
菅首相は21日、追加経済対策を週明けにも取りまとめる考えを示した。
…新卒者対策では…特命チームを首相官邸に設け…短期・中長期プランをまとめる。
短期プランは、今年4月に就職できなかった人や来年の新卒者への就職支援として、追加経済対策に盛り込む。
…中長期プランは、「すべての高校・大学新卒者が雇用される社会」に向け、「行政、学校、企業、地域全般にわたる政策と位置づけ…11年度予算編成時にとりまとめる。
『失業1年以上118万人』読売H22.8.22
総務省がまとめた今年4~6月期平均の労働力調査によると…失業期間が「1年以上」は118万人(前年同期比21万人増)となり、7四半期連続で前年同期を上回った。…景気低迷による失業の長期化が顕著になっている。
<フィリップス曲線>
下のグラフはフィリップス曲線といい、「インフレと失業率はトレード・オフ(どちらかを良くすれば、どちらかが悪くなる)」という関係を示します。
グラフ・参考・引用文献 中谷巌『入門・マクロ経済学 第5版』日本評論社 p231~
失業率を下げようとすれば、インフレ率が上がるし、インフレ率を下げようとすれば失業率が上がってしまうというわけです。このような「失業率と名目賃金の変化率の間のトレード・オフ」関係を発見者の名前にちなんで、フィリップス曲線と呼んでいます。
実際に、日本でのフィリップス曲線は次のようになっています。P247

グラフ・参考文献 岩田規久男『日本銀行は信用できるか』講談社現代新書2009p88-89

下のグラフはフィリップス曲線といいます。
インフレ時は、失業率が低いのです。
<デフレの問題点>
1 失業率が高い。
日本の失業率は高止まり、物価はデフレです。
岩田規久男『日本銀行は信用できるか』講談社現代新書2009

日経H22.8.24

2 金融資産が有利、実物資産が不利
2010-07-08 国債=国民の財産 のブログ記事で、次のように解説しました。
デフレ下の合理的行動
株や土地への投資を控え、現金・預金・国債(社債)をため込む
企業の場合は、
設備や技術への投資を抑え、現金をためる(あるいは資金を返済に回す)
インフレは、借金をしている人が有利になります。借金の額(名目額:たとえば1000万円)は目減りしませんが、物価や給与が上がると、実質的な借金の額は目減りします。
デフレは逆に、借金は不利になります。借金の額(例1000万円)は、変わりませんが、物価や給与が下がるからです。実質的に借金の額が増加します。
上記の企業の行動が、合理的なのがわかります。
3 実質金利が高い
日本は高金利状態です。
岩田規久男 『世界的な長期金利の低下 需給ギャップ拡大が原因』日経H22.8.25
…日銀の消極的金融政策の結果、予想実質金利(名目金利から予想インフレ率を引いた数値)は、2%前後で高止まりしており、設備投資、住宅投資および耐久財消費を抑制している。
デフレというのは、物価(以下モノと表記)が下がることです。逆に、カネの価値が上がります。10000円で買えるモノが、翌年9800円に下がるとします。マイナス2%です。
10000円札から見ると、9800円のモノが1.02個買えることになります。
単位を大きくしてみます。1000億円のプラントが、980億円で買えます。10兆円の公共投資が、9兆8000億円ですみます。500兆円の日本のGDPが、490兆円になります。
物価が2%下がるので、金利(実質金利)は2%つきます。
10000円を、銀行に預けずに、自宅で持っていても、2%の金利がつく状態です。日銀のコールレートを、ゼロ金利(限りなく0に近い金利)にし、銀行の預金金利(名目金利)が1%だとしても、トータル3%の金利がつく状態です。高金利状態です。
高金利ですから、金融引き締め策を採用しているのと同じことになります。企業は借金による投資を控えます。投資の減少は、GDPの減少要因です。デフレは不況を加速させるのです。
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genre : 政治・経済