教科書の間違い(7) 清水書院 『現代 政治・経済』
清水書院『現代 政治・経済』平成21年度 p116
…赤字国債の発行を財政法が禁止しているのは、いたずらに後の世代の負担を増やさないためである。建設国債は…負担を残す点ではかわりはない。
今年度(平成21年度)は、国債費>税収になります。戦後初めて、税金収入より国債による収入のほうが上回るのです。
平成21年度予算の財務省原案によると、21年度末の国債残高は約581兆円に達する見通しだ。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/206376/

しかし、日本国が倒産するとか、財政が破綻するとかの兆候は依然として現れない ようです・・・なぜでしょう?
10年以上前(93年ごろ)の、同社「教師用指導書」の内容です。
『新政治・経済◆指導と研究◆』p219
1973~74年の第1次石油危機のため不況になり…75年度以降、毎年赤字国債が発行されるようになった。…国債依存度は1979年度をピークに年々低下してきており、90年代では約10%の水準になっている。しかし発行残高は180兆円を越し、今後の償還問題が大きな財政上の難問になってきている。安易な国債発行を続けることはもはやゆるされない。
同じく、10年以上前の一橋出版『教師用指導書 政治・経済』です。
国債とは簡単に言えば国の借金であるが…p247
借金財政からどのように脱却するかを(筆者注:生徒に)討議させ、財政のまとめとするp248
昔から、問題とされていたんですね。でも当時の残高は、180兆円、今年度末は581兆円、3倍強です。でも、財政破綻はしていません。
日本は「貯蓄超過」なのです。
三面等価の図を見ましょう。
ここから、(S-I)=(G-T)+(EX-IM)という関係がわかります。
ゼロ = ゼロ
左辺(S-I)が0(つまり、国民の貯蓄を、企業投資で使い切っている状態)なら、財政赤字(G-T)と、貿易黒字(EX-IM)の合計は0です。
高度経済成長期は、企業投資が活発=左辺ゼロで、国債発行も、貿易黒字も生じませんでした。左辺が「ゼロ」


国民の貯蓄超過がなくならない限り、財政赤字(G-T)+貿易黒字(EX-IM)は必ずトータルプラスで発生します。
日本人がその消費を所得以下に抑え、政府と海外に貯蓄供給するから、財政赤字と、貿易黒字が生じる のです。貿易黒字は「もうけ」ではないように、財政赤字は「損」ではないのです。
両者ともに、「よい事、悪い事」の対象ではないのです。
…赤字国債の発行を財政法が禁止しているのは、いたずらに後の世代の負担を増やさないためである。建設国債は…負担を残す点ではかわりはない。
今年度(平成21年度)は、国債費>税収になります。戦後初めて、税金収入より国債による収入のほうが上回るのです。
平成21年度予算の財務省原案によると、21年度末の国債残高は約581兆円に達する見通しだ。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/206376/

しかし、日本国が倒産するとか、財政が破綻するとかの兆候は依然として現れない ようです・・・なぜでしょう?
10年以上前(93年ごろ)の、同社「教師用指導書」の内容です。
『新政治・経済◆指導と研究◆』p219
1973~74年の第1次石油危機のため不況になり…75年度以降、毎年赤字国債が発行されるようになった。…国債依存度は1979年度をピークに年々低下してきており、90年代では約10%の水準になっている。しかし発行残高は180兆円を越し、今後の償還問題が大きな財政上の難問になってきている。安易な国債発行を続けることはもはやゆるされない。
同じく、10年以上前の一橋出版『教師用指導書 政治・経済』です。
国債とは簡単に言えば国の借金であるが…p247
借金財政からどのように脱却するかを(筆者注:生徒に)討議させ、財政のまとめとするp248
昔から、問題とされていたんですね。でも当時の残高は、180兆円、今年度末は581兆円、3倍強です。でも、財政破綻はしていません。
日本は「貯蓄超過」なのです。
三面等価の図を見ましょう。

ここから、(S-I)=(G-T)+(EX-IM)という関係がわかります。
ゼロ = ゼロ
左辺(S-I)が0(つまり、国民の貯蓄を、企業投資で使い切っている状態)なら、財政赤字(G-T)と、貿易黒字(EX-IM)の合計は0です。
高度経済成長期は、企業投資が活発=左辺ゼロで、国債発行も、貿易黒字も生じませんでした。左辺が「ゼロ」


国民の貯蓄超過がなくならない限り、財政赤字(G-T)+貿易黒字(EX-IM)は必ずトータルプラスで発生します。
日本人がその消費を所得以下に抑え、政府と海外に貯蓄供給するから、財政赤字と、貿易黒字が生じる のです。貿易黒字は「もうけ」ではないように、財政赤字は「損」ではないのです。
両者ともに、「よい事、悪い事」の対象ではないのです。
スポンサーサイト