塚崎公義 (久留米大学商学部教授)はウソをつく 2

<塚崎公義 (久留米大学商学部教授)はウソをつく>


http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8861?page=3

塚崎公義 (久留米大学商学部教授)

経常収支黒字は円高要因となりかねないが、昨今は大丈夫

経済学的には、経常収支の黒字、赤字は善悪ではありませんが、日本経済の現状を考えると、やはり経常収支の黒字は素晴らしいと言えるでしょう。第一は、少子高齢化が進みつつあることです。もしかすると将来の日本は、「現役世代が皆で高齢者の介護をしているので、製造業で働ける人がいない」国になってしまうかもしれません。そうなれば、輸出が激減し、輸入が激増します。その時に、日本が輸入する外貨を持っていなかったら大変です。現在、日本が経常収支黒字で外国から稼いでいる外貨は、対外純資産の増加となって外国に貸し出されていますから、将来はそれを取り崩して輸入することができるわけです。「日本国が老後に備えて貯金している」というわけですね。

 経常収支が黒字だということは、輸出企業等が海外から持ち帰って売りに出すドルが多く、輸入企業等が購入して海外に支払うドルが少ないということを意味しています。そうなると、経常収支の黒字はドルの需給関係に影響を与えてドル安円高を招きかねません。

 もっとも、最近は日本企業が海外企業を積極的に買収していることなどから、輸出企業が持ち帰ったドルが、そうした用途で海外に還元されているので、ドル安円高にはなっていません。今後については予断を許しませんが、少なくとも当面は海外企業の買収などは高水準で続きそうですから、現状程度の経常収支黒字であれば、特にドル安円高になると考える必要はなさそうです。



本当にデマゴーグです。

(1)
>もしかすると将来の日本は、「現役世代が皆で高齢者の介護をしているので、製造業で働ける人がいない」国になってしまうかもしれません。そうなれば、輸出が激減し、輸入が激増します。その時に、日本が輸入する外貨を持っていなかったら大変です。

2016年の円と海外通貨の1日あたり為替取引額です(BIS 10億ドル)

ドル・円 902
ユーロ・円79 
豪ドル・円31 
他通貨・円18

合計 1030(10億ドル)

1ドル110円とすると、113兆円です。

これに対し、日本の2016年貿易額(財・サービス)は、

輸出70兆0392億円 輸入65兆9651億円です。

輸出額は、1日あたり、0.192兆円=1920億円、輸入額は同0.18兆円=1807億円です。輸出入を合計すると1日あたり0.37兆円=3727億円です。

日本の円と、外貨の為替取引は、貿易実需額の304倍!!!です。

1 為替取り引きと実需 日本

>輸入が激増します。その時に、日本が輸入する外貨を持っていなかったら大変です。

こんなこと、絶対にありません。外貨は「輸出で入ってくる、輸入で出ていく」ではなく「買って手に入れる、売って手放すもの」です。

(2)

>経常収支が黒字だということは、輸出企業等が海外から持ち帰って売りに出すドルが多く、輸入企業等が購入して海外に支払うドルが少ないということを意味しています。そうなると、経常収支の黒字はドルの需給関係に影響を与えてドル安円高を招きかねません。

為替取引は貿易取引の304倍ですから、輸出企業の持ち帰ったドルを使って輸入することも120%ありません(304分の1は使われているかもしれませんが-笑-)

 貿易黒字や経常黒字になると、円を買いドルを売る→円高になることなど、絶対にありません! あ、304分の1はあります!(爆笑)

(3)
>経常収支の黒字はドルの需給関係に影響を与えてドル安円高を招きかねません。
>もっとも、最近は日本企業が海外企業を積極的に買収していることなどから、輸出企業が持ち帰ったドルが、そうした用途で海外に還元されている


2016 上半期 国際収支表

 このように、輸出-輸入の「貿易黒字」・経常黒字は、直ちに「金融黒字」になります。輸出企業が持ち帰ったドルは、直ちに「金融収支黒字」になります。

輸出企業の持ち帰ったドルを使って海外企業の買収に使っている(何らかの意思が入っている)などということは120%ありません。繰り返しますが、304分の1はあります(爆笑)。

(4)
>現在、日本が経常収支黒字で外国から稼いでいる外貨は、対外純資産の増加となって外国に貸し出されていますから、将来はそれを取り崩して輸入することができるわけです。「日本国が老後に備えて貯金している」というわけですね。

対外純資産は取り崩すものではありません。

1.6 対外純資産

平成28年末

日本の対外資産                997兆,7710億円
日本の対外負債(海外からの日本投資) 648兆,6580億円

対外純資産とは、差額の349兆1120億円です。

中身は、直接投資などの貸し付け、株式・債券、外貨準備などです。

 この塚崎公義というデマゴーグの脳内思考は、「対外純資産=外国への貸し出し、対外負債=借金」で止まっています。

 「負債は、借金であり、同時に債権者にとっては投資」であるという事実が理解できていません。
 なぜ、アメリカが世界最大の「対外純負債」国かというと、アメリカは「世界最大の投資受け入れ国」だからです。

対外資産 負債 1
対外資産 負債 日米英

 世界中が、「ドル資産」を持ちたくて持ちたくて仕方がないのです。だから、アメリカの銀行に預金し、アメリカの国債を買い、アメリカの株式を買い、アメリカの会社を買い、アメリカの不動産を買い・・・・世界中がアメリカに投資しているので、アメリカの対外負債は世界一、ついでにアメリカの対外債権も世界一です。


 日本企業が、対外資産を増やすのは、海外企業の買収や、海外企業の株や、海外に工場や店舗や農園を持ち、自分の儲けを増やすために投資しているのです。

>将来はそれを取り崩して輸入することができるわけです。「日本国が老後に備えて貯金している」というわけですね。

将来、対外資産を取り崩すために、投資しているわけではありません。

 対外純資産とは、「対外に持っている資産-外国が日本に持っている資産」のことです。
日本の金融資産7715兆円のうち、351兆円分を、「外貨」で持っているというだけのことです。

金融資産
                                      
                                 この中で、唯一、海外資産351兆円
                                 のみ、実物資産=国富にカウント


 資産を取り崩すというのは、塚崎公義の脳内レベルでは金融資産のうち、「家計が預金を降ろす」ことと同じことなのでしょう。ですが、対外純資産は必ず同額の「実物資産」と対応しています。

金融資産は「資産と負債」が同額になり、プラマイゼロなので、「国富」には入りません。しかし、対外純資産はその中でも唯一、「国富」に換算されます。

国富は「在庫・固定資産(建築物 構築物、機械など)」「非形非生産資産(土地、地下資源、漁場)」のことで、すべて実物資産のことです。日本の国富は2012年で、約3000兆円です。

対外純資産は「海外の実物資産=国富」なのです。

>将来の輸入のためにこれを取り崩す・・・

こんなことは、ありえません。

 国際収支を理解しているかどうかは、経済学のリトマス試験紙(明大 飯田泰之)ですから、塚崎公義は、単なる「経済オタク」です。決して「経済学部教授」の要件を満たしていません。

塚崎公康のウソは、犯罪並みのレベル、許せるレベルではありません。
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塚崎公義 (久留米大学商学部教授)はウソをつく 1

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<塚崎公義 (久留米大学商学部教授)はウソをつく>



https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170815-00010000-wedge-bus_all&p=1

塚崎公義 (久留米大学商学部教授)

製造業は全労働者のわずか16%なのに、日本は物づくり大国?

ペティ・クラークの法則で製造業が縮小した

 経済学で「ペティ・クラークの法則」を習ったことがあるかも知れません。これは、「多くの国で、最初は第一次産業(農林水産業等)のウエイトが高く、経済が発展するに従って第二次産業(鉱工業、建設業等)のウエイトが高くなり、更に経済が発展すると第三次産業(その他)のウエイトが高くなる」という法則です。

貿易収支は概ね均衡、今後は赤字化の見込み

 こうした要因によって、かつて大幅な黒字であった貿易収支は、概ね均衡するようになっています。その意味では、日本はもはや「モノ作り大国」とは言えなくなっているのです。自分で使う分しか作っていないのですから(輸出入によって自国製品と他国製品の交換はしていますが)。

 少子高齢化が続くと、日本は労働力不足により、モノ作りが難しくなっていくかもしれません。「現役世代が全員医療と介護に従事していて、製造業で働ける人がいない」といった事態が考えられるからです。

 そうなると、モノは輸入することになり、貿易収支が赤字に転落するでしょう。

 まあ、それでも日本経済は大丈夫です。日本は海外に巨額の資産を持っていて、そこからの利子配当の受取が巨額にのぼっていますから、それで輸入代金を支払えば良いのです。モノ作り小国になっても、資産大国なので大丈夫だ、というわけですね。



.
 ひどいですね。ウソつきにもほどがあります。

(1)
>まあ、それでも日本経済は大丈夫です。日本は海外に巨額の資産を持っていて、そこからの利子配当の受取が巨額にのぼっていますから、それで輸入代金を支払えば良いのです。

輸出や株の配当・債券金利収入など、日本に入ってくる外貨?で、輸入代金を払う?のだそうです。よくここまで、ウソを書けるものです。要するに、自分の学生時代に習った知識で止まっているのでしょう。現代経済学を勉強せずに、経済学を教えるというのですから、アゴガ外れます。

利子配当、これは、国際収支表では、第一次所得収支に入ります。

2016 上半期 国際収支表

この、経常収支の中に、第一次所得収支項目があります。

国際収支1

日本は、過去に「貿易黒字=日本の海外投資額が海外からの日本投資額より多いこと」を積み上げてきましたので、その「海外純資産」は世界一です。

1.6 対外純資産

その、海外の国債・社債・株からの金利収入・配当が外貨として日本に入ります。結果、日本の対外資産はさらに増え続けることになります(経常収支黒字=金融収支黒字)。

では、貿易黒字・経常黒字の黒字、輸出や配当で稼いだ外貨で、輸入代金を払うのか?

こんなことは、180%ありません(笑い)。1970年代に終わった、固定相場制時代の化石論です。

 現在は、貿易(財・サービス取引)の100倍以上の、カネ取引=為替取引が行われている時代です。

世界全体のモノの貿易額です(サービスは入りません)。2016年は、輸出が15兆4640億ドルでした(前年比3.3%減)。輸入は同3.2%減の15兆7990億ドルでした。

これを365日で割ると、貿易取引(実需)は、1日あたり、輸出が42.4(10億ドル)、輸入が43.3(10億ドル)になります。 

※基本的には、輸出額=輸入額の裏返し=コインの裏表

これに対し、2016年の為替取引量は、1日あたり5,088(BIS 2016年10億ドル)です。

1 為替取り引きと実需

ドル円取引、ドル・ユーロ取引、ユーロ円取引・・・・。毎日毎日、実需(貿易取引)の118倍ものカネが動いています。 

当然ですが、「輸出や所得収支で稼いだ外貨を輸入に使う」などということは、120%ありません(笑い)。

※118分の1くらいは使っていますが・・・・(笑い)

>まあ、それでも日本経済は大丈夫です。日本は海外に巨額の資産を持っていて、そこからの利子配当の受取が巨額にのぼっていますから、それで輸入代金を支払えば良いのです。

本当にデマゴーグです。

(2)


ペティ・クラークの法則で製造業が縮小した

 経済学で「ペティ・クラークの法則」を習ったことがあるかも知れません。これは、「多くの国で、最初は第一次産業(農林水産業等)のウエイトが高く、経済が発展するに従って第二次産業(鉱工業、建設業等)のウエイトが高くなり、更に経済が発展すると第三次産業(その他)のウエイトが高くなる」という法則です。

高度成長期には、都会に新しい工場が建ち、農村から若者が働きに来ました。第一次産業から第二次産業へのウエイトのシフトです。需要面では、工場で給料をもらった人々(金の卵と言われた若者のみならず、農村から出稼ぎに来た労働者も)が、テレビや冷蔵庫や電気洗濯機などを買いました。所得水準が上がったので、食料以外のものも買えるようになったのです。

 供給面では、新しい工場が次々と建ちましたから、最新式の機械で大量生産が行なわれるようになりました。工場で働く労働者も農村から大勢やって来ました。農村が労働者を送り出せるようになったのは、トラクターや化学肥料のおかげでした。

 さらに経済が発展して日本人が豊かになると、第二次産業から第三次産業へのシフトが始まりました。需要面では、一通りの物は揃ったので、サービスの需要が増えました。最近の言葉で言えば「モノ消費からコト消費へ」です。



①ウソ1点目

1 産業別国内総生産比率


ペティ=クラークの法則は、「そうなっている」という関係であり

>ペティ・クラークの法則で製造業が縮小した

という「因果関係」ではありません。ペティ=クラークの法則で製造業が縮小したのではありません。


東学 資料政・経 2017 P309
 経済の発展につれて就業人口や所得の比重が、第一次産業から第二次、第三次産業へ移動するという経験的法則をペティ―クラークの法則と言い、これらの傾向を産業構造の高度化という。



②ウソ2点目

>製造業が縮小した

 日本の製造業は、「就業人口や所得の比重が、第一次産業から第二次、第三次産業へ移動」しただけで、「製造業が縮小」することなど、あり得ません。これはアメリカでも同じです。アメリカの製造業は、「世界最大」であり、アメリカが貿易赤字だからといって、アメリカの製造業が縮小したわけではありません。

丸紅経済研究所
米国貿易の現状とTPP

飯盛 信男
サービス産業の拡大と雇用

米国 製造業
米国 製造業 2



日本の場合です。

1 産業別GDP生産額

 塚崎公義のようなデマゴーグは、実数など調べようもせず、妄想で書きます。デマゴーグという者は、このようにウソをつくのです。

比較優位を理解しようとしない関良基 拓殖大学准教 曲学阿世

 <比較優位を理解しようとしない関良基 拓殖大学准教 曲学阿世 >

本当に、現実を見ようとしない「バカ」はいます。 関良基には、自著「図解使えるミクロ経済学」KADOKAWA の原稿データ」を送り、「説明してやっている」のに、未だに「理解しよう」としません。

実は、関良基自身が、「ピグマリオン症候群」に陥って、現実を全く見ようとしていません。「ピグマリオン症候群」とは関良基の説明よると、下記だそうです。


http://data11.web.fc2.com/jiyuuboueki5.html

関良基
現実と違っても数学モデルを信仰してしまう経済学者たち

ピグマリオン症とは、「現実を説明するためのモデルでしかないものを、現実に存在する実態であるかのように錯覚してしまう」という症状である。

新古典派経済学は、ニュートンの古典力学を模倣して構築された学問である。新古典派の創始者の一人であるレオン・ワルラス(1834~1910)は、ニュートンの力学モデルを数学的に精綴化したラグランジュ(1736~1813)の解析力学の体系を模倣して、その学問体系を構築している。これは誤った模倣であり、それゆえ、経済学は現実世界を正確に反映できないのである。




http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/ba64b32b31dcdeabdf84dfab9597181c
新古典派経済学とピグマリオン症

モデル世界を信仰してしまうと、しばし「そのモデルは現実そのものであると」勘違いしてしまう研究者も出てきます。新古典派経済学を勉強した人々に、この症状に感染した人が多いのです。



モデルに執着し、現実に存在するかのように錯覚することを「ピグマリオン症候群」と言うそうです。

 新古典派の「一般均衡」、要するに、需要と供給曲線によって示される世界ですが、こんなものを「金科玉条」のごとく信奉(ピぐマリオン化)する経済学など、この世にありません。


 とうほう 「テーマ別資料 政治・経済」p111
完全競争市場とは理論上の言葉であって、実在しない。農産物市場がこれに近いと言われている。

清水書院 政治経済資料集 2015 p227 …こうした完全競争市場は、理論的モデルであって現実には存在しない。…にもかかわらず、完全競争市場を理解しなければならないのは、それが市場構造を評価するベンチマークだからである。現実の企業が直面するほとんどの市場は、完全競争市場の条件のいずれかを欠いている不完全競争市場なのである。



ところが、関良基自身が、「ピグマリオン症候群」に陥って、現実を全く見ようとしていません。しかも、自分が陥っていることに気づいていないのだから、哀れです。

関良基「ピグマリオン症候群」という、比較優位の「トンでも説明論」にこだわり続けています。


週刊エコノミスト 2017 3.28号

関良基
「現実離れした自由貿易モデル『新古典派』の過度な数学信仰」

…貿易する2国がお互いに得意分野に特化して貿易をすれば、双方の国に利益がもたらされることは、リカードが明らかにして以来、経済学で最も基本的な真理」…
…貿易における「真理」と呼んだ古典派のリカード・モデル…現実世界で行われる貿易の実態から大きく乖離している。…ここでは…非現実的な点を3点あげておく

第一に、…「供給したものはすべて売れる」という前提に立っている。…自由貿易は確かに生産を効率化するが、総需要が伸びない中で強引にそれを推し進めると、失業者を増加させてしまう。米国における失業率の悪化は、その事実を雄弁に物語っている。

第二に、…生産費用が「動学的(引用者注:将来にわたって)に変化しない」という暗黙の仮定がある。…工業製品は規模拡大によって効率化し生産費用が低下していく傾向があるのに対し、農林水産業や天然資源産業は…生産効率の上昇には限界がある。このことから…工業に特化すれば得であり、農業に特化すれば損をする。農業に競争力があっても工業に競争力のない米国の現実を見ても、それは明らかであろう。


第三に、…労働力や工場(引用者注:これらを資本という)は国の中に固定されており、生産された財のみが国境を超えるという前提に立っている。現実世界ではそれらは容易に国境を超える。…現実には当てはまらない。

 問題は、このように自由貿易を擁護するモデルが必ずしも現実と合致しないことを知りながら、モデルを支持しつづける経済学者の態度だ。…経済学では、数学モデルの方が真理で、現実の方が間違っていると考え…。…そのような考えは「信仰」であって科学ではない。…実証こそが真偽を判定する基準のすべてであり、数学モデルなど、実験結果を説明するための道具でしかない。



 このように、「3つの非現実的な点」があるそうです。

ですが、「比較優位=機会費用」の話であり、こんな「3つの非現実的な点」など、まったく関係ありません。

 こういう、バカな話は、どこに載っているかというと、「三橋貴明ブログ」でした。


http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11195131650.html
民主主義について学ぼう

ちなみに、こういうことを書くとバカの一つ覚えで「リカードの比較優位論によると、自由貿易で~」などと言い出す人がいるので書いておきますが、リカードの比較優位論は少なくとも以下の三つが成立していなければ成り立ちません。

◆セイの法則:物を生産すると必ず売れる。需要は供給で決まる。という、現在の世界ではありえない法則
◆完全雇用:自由貿易に参加する国々の失業率が「全て完全雇用」であること。
◆資本移動の自由がない:為替レートや物価上昇率などの環境条件により、企業が平気で資本(工場など)を移動してしまうような世界では、比較優位論は成り立たないのです。




http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11575739641.html#cbox
現実から乖離した経済学の害

「新古典派教」の教徒さんたちです。柴山先生によると、彼らには「聖典」として信じて疑わない、幾つかの理論があるとのことでございます。

 例えば、「自由貿易」です。とにかく、彼らにとって、「自由貿易は常に正しい」というのは絶対理論とのことでございます。
 「自由貿易が善(国民の便益が増える)」になる背景の理論、例えばリカードの比較優位論やヘクシャー=オーリンの定理が、

「完全雇用が前提」
「資本移動の自由がないことが前提」(生産要素が国家間で移動しない)

 など、幾つかの前提なしでは成立せず、現状は完全雇用を達成している国などなく、資本移動も自由化されていることは、綺麗に(脳内で)無視されてしまうそうです。




http://d.hatena.ne.jp/furuta01/20111017/1318843404
[その他]『TPPに反対する理由2/2』三橋貴明 2011.8.23CommentsAdd Star

リカードの比較優位論が機能するのは、セイの法則が成り立っていることが前提である。セイの法則とは、供給能力を高めれば、自然と需要が増えるというものである。これが成り立つには条件がある。インフレ期であれば、モノが足りないから需要も増える。ところが今の日本は供給能力が余っている。供給能力を高めても需要は高まらない。なぜか。それは今がデフレだからだ。今TPPをやると、間違いなく物価が下がる。それはさらなるデフレの促進要因となる。

(続き)これが資本の移動のできる品目に関してはどうなるか。たとえば自動車は、日本から企業が中国に移動して、工場を作ることによって、あまり品質の変わらない製品ができてしまう。つまり、製造業はコストの安いところに移動して、そちらで生産した方が利潤が高まるという話になる。比較優位もあったものではない。日本の雇用が消えて中国の雇用が増えるということになる。

 現代の世界の問題は、失業である。アメリカは9%、ヨーロッパはスペインとかは20%、軒並み15%を超えている。日本は5%。とても低い。よく自由貿易論者の人が言うのは、単純労働的な製造業が外国に移転すると、残された日本の労働者たちは、より高度なサービス産業とかに就職できる、というが、そんなもの夢物語だ。すでにそのサービス産業には労働者がいるわけだから、新たな労働者が参画して、人件費は下がらざるを得ない。



おまけに、ウイキペディアです。


ウイキペディア
一国内では生産要素の移動は完全に自由であるが、国際間のでは生産要素は移動せず、生産物のみが貿易されるリカードが仮定した前提である。多くの国際貿易論は、生産要素(労働力、資本、土地)が国・地域を越えて貿易されないと仮定してきた。

リカードの比較生産費説の原理が成り立つには以下のような前提条件があり、このうちいずれかが欠けると「みんなの利益」にはならないとする指摘もある[32]。

1.為替レートが適切な範囲内であること
2.完全雇用の状態であること
3.将来の優位産業を潰さないこと
4.産業調整のコストがゼロであること
5.外部効果(外部不経済)がないこと。
伊藤修 『日本の経済-歴史・現状・論点』 中央公論新社〈中公新書〉、2007年、185頁。



 まったく、学者が「三橋の話」とか、ウィキペディアレベルの話に金泥(ピグマリオン化)して、どうしようというのでしょう?


「比較優位=機会費用」の話であり、こんな「3つの非現実的な点」、関良記の前提条件など、まったく関係ありません。
このような、前提条件など、「比較優位=機会費用」にはまったく必要ありません。上記の「前提?」のまちがいは、クルーグマンが答えています。



「クルーグマンの国際経済学、理論と政策、上下」出版社ピアソン、2010年

上巻 第7章生産要素の国際移動
労働の国際移動
国際的な資本移動
直接投資と多国籍企業



結論は、貿易=交換=トレードとは、間接的な生産要素(土地、労働、資本としての生産財や資本財など)の移動のことです。

 では、関良基のウソ・デタラメを論述しましょう。

 
>第一に、…「供給したものはすべて売れる」という前提に立っている。現実には供給したものは売れ残る。売れ残りが発生すれば失業が発生する。…自由貿易は確かに生産を効率化するが、総需要が伸びない中で強引にそれを推し進めると、失業者を増加させてしまう。米国における失業率の悪化は、その事実を雄弁に物語っている。

1 輸出入

あの、米国の貿易(自由化の進捗)は伸び、失業率は改善しています。どこに

>米国における失業率の悪化

があるのですか?自分の主張のためなら、平気でうそを言います。

大体、

>「供給したものはすべて売れる」という前提に立っている。現実には供給したものは売れ残る。売れ残りが発生すれば失業が発生する。

こんなことがあるわけがない。リーマンショックの時に生じた現象は、「供給したものはすべて売れる、売れ残る」ではなく、「生産調整する」でした。だから、派遣切りという失業が生じました。

 関良基は、どうして、現実に目をつぶって、ウソを言うのでしょう?

>第二に、…生産費用が「動学的(引用者注:将来にわたって)に変化しない」という暗黙の仮定がある。…工業製品は規模拡大によって効率化し生産費用が低下していく傾向があるのに対し、農林水産業や天然資源産業は…生産効率の上昇には限界がある。このことから…工業に特化すれば得であり、農業に特化すれば損をする。農業に競争力があっても工業に競争力のない米国の現実を見ても、それは明らかであろう。

>農業に特化すれば損をする。

ニュージーランドは、農業に特化して「トク」しています。


日本総合研究所
平成25年度海外農業・貿易事情調査分析事業
(アジア・大洋州)
「ニュージーランドの農林水産業の現状及び農業政策
(乳製品を中心に)」

ニュージーランド 農業
ニュージーランド 農業 2



ニュージーランドは、貿易財の半分以上を、農業が占める農業大国です。農業の貿易額そのものも増えています。で、農業に特化すれば損????

>農業に競争力があっても工業に競争力のない米国の現実を見ても、それは明らかであろう。

 あの、アメリカの製造業をなめていませんか?アメリカの製造業の「輸出額」は、世界一ですよ!

丸紅経済研究所
米国貿易の現状とTPP

飯盛 信男
サービス産業の拡大と雇用

米国 製造業
米国 製造業 2



>工業に特化すれば得であり、農業に特化すれば損

 大体、貿易を「どちらかが損、どちらかが得」で表現するなど、まるっきり現実を「無視」しています。貿易=交換=トレードは、両者が「トク」するから交換するのであり、絶対に、「WIN-WIN」にしかなりません。関良基は、「機会費用」が全く分かっていないのです。


クリック

比較優位とは、機会費用のこと これ以上の説明は無理!

関良基は、高校レベルの基礎知識すらありません!

 貿易=交換=トレードとは、自分が生産した財・サービスを、相手が生産した財・サービスと交換することです。(⇔は交換の事)

教員としてサービスを生産 ⇔ 20万円という貨幣 ⇔ 子供の塾代4か月分

コンビニアルバイト ⇔ 1万円という貨幣 ⇔ 服を購入

これが「機会費用」に基づく交換です。


 サラリーマンが、昼休みに「弁当」を買い、「外食」するのも、「機会費用」です。自分で作って食べることも可能ですが、それにはコスト(時間・費用)が掛かります。だから、500円の弁当や、1000円の外食費で「交換」した方がトクと考えているから、交換します。

 別に、弁当屋も外食産業も、「ソン」しているわけではありません。みな「トク」だと思うから、交換します。


車を購入したときに車庫証明を「1万5000円」でディーラーに頼むのも、「コスト=機会費用=時間・カネ」です。仕事をしている人に、そんなことをする時間はありません。(でも、「学生」ならヒマなので、自分で取得することも可能です)。

みなさんが、「コメ」づくりをやらないで、スーパーで買うのも、「機会費用」だからです。コメ作りはやろうと思えばできますが、コスト(時間・費用)がかかり過ぎます。だから交換するのです。そうすると、時給2500円として10分間もあれば、コメは十分に食べられます。「コメ作り」をしたら、こんな時間で作るのは、到底無理です。

芸能人や、医者や、会社経営者・管理職…が移動にタクシーを使うのも機会費用を考えてです。時給5000円(年収1000万円)とタクシー代40分4000円なら、タクシーを使ってでも時間を節約した方がトクです。タクシーを使わないで、「失われる時間」がもったいないのです。

重要なのは、「交換が盛んになること、増えること=GDPが増えること」です。特化し、分業し、交換した方が、人類が豊かになるのです。


マンキュー10大原理 その5
交易(取引)はすべての人々をより豊かにする。

清水書院 新政治・経済 最新版 p76
経済問題に直面した場合、最適な選択をするためにはどのように考えたらよいだろうか。選択に際して、機会費用を含んだ費用を、選択によって得られた利益と比較する考え方が必要である。

実教出版 高校政治経済 p107
あらゆる選択はさまざまな選択肢のそれぞれについて、便益と費用の比較衡量に基づいて行われる。



 どうして、この「原理原則」が、関良基には、理解できないのでしょう?

関税をかけろ、自由貿易を修正しろ・・

 ペットボトルのお茶に、150円の物品税(関税と本質的には同じ)をかけろ、ラーメンには1杯1000円の「取引税をかけろ」、日帰り温泉には、800円の「温泉税をかけろ」・・・

 税金をかけたら、崩壊します。

なぜ、「自由貿易」がこれだけ拡大しているのか(現実)。それは、みな「豊か」になっているからです。

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>第三に、…労働力や工場(引用者注:これらを資本という)は国の中に固定されており、生産された財のみが国境を超えるという前提に立っている。現実世界ではそれらは容易に国境を超える。…現実には当てはまらない。

 いいえ、貿易自体が、資本移動をともなっています。

2016 上半期 国際収支表


第一学習社 現代社会 P205

経常収支と金融収支の関係

経常収支は一国の対外的な所得と支出の差を表す。たとえば、所得が支出を上回って、経常収支がプラスであれば、その分を海外への直接投資や証券投資に運用、外国に貸し出す。そのため対外純資産が増加し、金融収支がプラスとなる。一方、支出が所得を上回って、経常収支がマイナスの場合は、そのマイナス分を海外から借り入れることになる。そのため対外純負債が増加し、金融収支がマイナスとなる。



その結果、日本が持つ海外資産と、海外が日本に持つ資産の差=対外純資産は、24年連続、世界一になっているそうです。

1.6 対外純資産

日本が持つ海外資産=アメリカの工場、中国の店舗、タイやインドネシアの土地・建物・・・国債や社債、株式のことです。


第一に、…「供給したものはすべて売れる」という前提に立っている。…自由貿易は確かに生産を効率化するが、総需要が伸びない中で強引にそれを推し進めると、失業者を増加させてしまう。米国における失業率の悪化は、その事実を雄弁に物語っている。

第二に、…生産費用が「動学的(引用者注:将来にわたって)に変化しない」という暗黙の仮定がある。…工業製品は規模拡大によって効率化し生産費用が低下していく傾向があるのに対し、農林水産業や天然資源産業は…生産効率の上昇には限界がある。このことから…工業に特化すれば得であり、農業に特化すれば損をする。農業に競争力があっても工業に競争力のない米国の現実を見ても、それは明らかであろう。

第三に、…労働力や工場(引用者注:これらを資本という)は国の中に固定されており、生産された財のみが国境を超えるという前提に立っている。現実世界ではそれらは容易に国境を超える。…現実には当てはまらない。

 問題は、このように自由貿易を擁護するモデルが必ずしも現実と合致しないことを知りながら、モデルを支持しつづける経済学者の態度だ。…経済学では、数学モデルの方が真理で、現実の方が間違っていると考え…。…そのような考えは「信仰」であって科学ではない。…実証こそが真偽を判定する基準のすべてであり、数学モデルなど、実験結果を説明するための道具でしかない。



ウソまでついて、「自由貿易」を否定する農学者。関良基のようなヒトを「曲学阿世」といいます。

服部茂幸 『偽りの経済政策-格差と停滞のアベノミクス』 のでたらめ その5

服部茂幸 『偽りの経済政策-格差と停滞のアベノミクス』 のでたらめ その5

服部.jpg

<住宅ローンが消費減の原因だと?>


p46~
住宅投資は負の遺産
日本は7軒に1軒は空き家と言う空き家大国である。…新築物件は借り手がすぐに見つかるであろう。しかし、その分、中古物件の空き家が増加する。…空き家が増加すると、地域の環境が悪くなり、治安も悪化し、住宅価格も下がる。これ以上空家を増やしてどうするのだろう。…今のマイナス金利も、しばらくすると空き家と街の破壊という形で負の遺産を作るのではないだろうか。



住宅投資は、C(消費)+I(投資)+G(政府)+NX(純輸出) において、I投資に入ります。

で、「住宅投資は負の遺産だから、これ以上増やしてどうする!」ですか!民間市場の動きを「価値観」で批判ですか。

 そりゃ、バブルも、リーマンショックも、すべて「民間」が「もうけ」をねらって引き起こすものです。結果的には、破裂して大混乱をもたらしました。事後で見ると「良くなかった」ことは間違いありません。

だからと言って、住宅投資Iを「増やすな!」と、民間の投資行動を「やめろ!」と言うのですか?


P49
異次元緩和は長期金利と住宅金利を押し下げた。しかし空き家大国の日本では住宅建設はさほど増加しなかった。



11 住宅投資


>しかし空き家大国の日本では住宅建設はさほど増加しなかった。

 2兆円を「さほど・・」。どうして、この人は経済分析に「価値判断」を入れるのでしょうね。論文として、こんなものを学生が書いたら、×ペケでしょうに。

 論文(小論文)に、いいとか悪いとか、価値判断を入れれば、それだけで「ダメ論文」です。主観は、入れてはダメなのです。

 ただし、「私はこう考える、なぜなら●●だからだ」は、OKです。大学入試の小論文などこの形式です。
 
「18歳(現在は投票権あり)のタバコ・酒についてどう考えるか」について、「賛成だ、なぜなら・・・」「反対だ、なぜなら・・・」と自分の意見を書きます。

 この場合、どっちが正しいかなど、どうでもいいのです。どっちが良い悪いという問題ではありません。試験で判定しようとしているのは、「なぜなら・・・・」の論理性です。

 閑話休題


P49
異次元緩和は長期金利と住宅金利を押し下げた。…家計の住宅ローンの急増が消費を抑圧した

P176
最近の若者世帯を中心とした消費削減は、住宅ローンの負担が原因である…。



 消費が「家計の住宅ローン」に抑圧された。「若者の消費が伸びないのは住宅ローンが原因」だ。

ウーン、アベノミクスを否定するために、ここまで言う・・・。論理としてめちゃくちゃですね。風が吹けば桶屋が儲かる並み・・・。

<輸入増でGDP減だと?>


P17
安倍政権の誕生前には、1ドル80円だった為替レートが、一時期には120円程度まで円安にシフトした。急速な円安は輸出価格を引き上げることを通じて、名目GDPを増加させる。輸入価格はGDPのマイナス項目なので、輸入価格の上昇は名目GDPを減少させる



13 輸出 輸入

>輸入価格はGDPのマイナス項目なので、輸入価格の上昇は名目GDPを減少させる。

Y=C家計消費+I企業投資+G政府+(EX輸出-IM輸入)

Y=C+I+G+(EX-IM)

>安倍政権の誕生前には、1ドル80円だった為替レートが、一時期には120円程度まで円安にシフトした。急速な円安は輸出価格を引き上げることを通じて、名目GDPを増加させる。

確かに、「輸出」は、需要GDP(=GDE支出)の構成項目です。ですから、輸出業者の80万円だった利益が、円安で120円になったら、見かけ上「GDP」は増えます。

14 輸出数量

  2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
輸出額 (10億円) 67400 65546 63748 69774 73093
輸出数量(2010年=100) 100 96.2 91.6 90.2 90.7
為替(1ドル 年平均) 87.7799 79.807 79.7905 97.5957 105.9448


このグラフは、2010年の輸出額・輸出数量・為替を100として、その後の変化を示したものです。2013年、アベノミクスの金融緩和によって円安になりました。それにともなって、輸出額が伸びています。しかし輸出量は2012年→13年は減り、13年→14年は微増に過ぎません。

これは、円安によって、見かけ上、「額が伸びる」ということを示します。

ただし・・・

>輸入価格はGDPのマイナス項目なので、輸入価格の上昇は名目GDPを減少させる。
Y=C+I+G+(EX-IM)

輸入は、「控除項目」です。しかし、輸入(額面額)が増えると、GDPが減るわけではありません。この教授は、基礎基本を踏み外しています。

13 輸出 輸入


「総需要から、輸入を控除」するのは、GDPを算出するためであって、「輸出から輸入を引く」のではありません。

Y=C+I+G+(EX-IM)
9= 4+3+1+(2-1)


は、もともとは、

IM+Y=C+I+G+EX
 1+9=4+3+1+2


です。

では、輸入(額面)が増える(例えば1から2になる)と、Y(GDP)を減少させる???

IM+Y=C+I+G+EX
 1+9=4+3+1+2
    
   ↓
 2+9=(4+3+1+2)
         ↑

こちらの需要も、どこかの項目が+1にならなければならない。

輸入(額)が増えると、GDPが減ることは、ないのです。

服部茂幸 『偽りの経済政策-格差と停滞のアベノミクス』 のでたらめ その4

<服部茂幸 『偽りの経済政策-格差と停滞のアベノミクス』 のでたらめ その4>


P71~
雇用増は見せかけ
延べ就業時間は…アベノミクスが始まると減少に転じた。ただし、15年以降は微増に転じているが、未だに12年の水準には戻っていない。理論的に正しい雇用の指標を使えば、アベノミクス期には雇用が全体として減少していることがわかる。



17 労働


>「雇用が全体として減少している」とは、延べ就業時間の減少を示しています。

グラフを見ると、赤丸のところは、現在と同じ就業者数です。一方、同じ就業者数で延べ就業時間は減っている・・・ということは、1人当たりの「総労働時間が減少=労働生産性が上昇」ということを示します。グラフもその通りです。

 この状況を、「雇用増は見せかけ」とか、「アベノミクス期には雇用が全体として減少している」というのは、どう見ても屁理屈でしょう。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の類たぐいです。

一方、


P93
 過労死問題を解決すべく、現在の政府は長時間労働をなくすべく努力をしている。これはよい政策だと筆者は評価するが、こうした政策が成功するほど、延べ就業時間は短くなる



 このように、書いています。支離滅裂、理解不能です。

<GDP成長>


P187
アベノミクスが始まる前の日本の成長率は、アベノミクス期よりも高い。

P205
政府・日銀の認識では、現在の日本経済は緩やかな回復過程にある。…しかし、一部の時期を除くと、アベノミクス前の日本経済もこの程度の成長はできていた。



12 成長率

>アベノミクスが始まる前の日本の成長率は、アベノミクス期よりも高い。

確かに「実質GDP」の成長率は、アベノミクス期よりも高いです。しかし、それは「当然」なのです。デフレだからです。

実質成長率=名目成長率-インフレ率
 
 実質成長率は、名目GDP成長率が「ゼロ」でも、物価が「-2%」下落すると、2%の成長率になってしまうからです。

実質2%=名目0%-(インフレ率-2%)

 こんな成長、嬉しくもなんともありません。あなたの借金(奨学金や車のローンや、住宅ローン、学資ローン、会社の借入金・・・)は、名目値ですから、デフレは、実質的な借金増なのです。給料が額面上(名目上)変わらないのに、利払いが2%も増えていることになる・・・これがデフレです。

GDPを見る場合にも、インフレ期は、「名目値」ではなく「実質値」、成長率も「名目成長率」ではなく「実質成長率」を重視します(名目と実質の乖離(かいり)がGDPデフレーターです)。ただしこれは、インフレの場合であり、デフレの場合は、逆に「名目成長率」を重視します。

数研出版 現代社会 P230
国内総生産(GDP)…を経年比較して得られた数値が経済成長率である。単純に比較されたものが名目経済成長率、物価上昇率を考慮に入れたものが実質経済成長率となる。例えば経済活動の水準は同じでも物価水準が2倍になると名目上は経済規模が2倍となり経済成長率は100%となる。しかし、実際の成長は0%であり、経済実態を知るためには、実質経済成長率をみる必要がある。ただしデフレ経済(物価下落の続く経済状況)の場合、名目経済成長率が重視される…。




 その「名目値」が、「実質値」を下回るのがデフレです。デフレになればなるほど、実質成長率は高くなるのです。

>アベノミクスが始まる前の日本の成長率は、アベノミクス期よりも高い。

これは、もはや言いがかりです。ふざけています!

<少子化とは?>

1 少子化
1 少子化2


少子化とは、このようなことをいいます。「出生率回復」とか、「地方再生」など、所詮空理空論、夢物語になります。
 政治は、この数値を「前提」に、制度設計をすることです。
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