淡々と
![]() | 竹林はるか遠く―日本人少女ヨーコの戦争体験記 (2013/07/11) ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ 商品詳細を見る |
朝鮮半島で、終戦を迎えた、女の子の引き上げの記録です。
抑揚もなく、日記のように、淡々と書かれています。
松村伍長との再会には、引き込まれました。
情けは人のためならず。
ps
http://d.hatena.ne.jp/Toshi-shi/20131016/1381875197
とんま天狗は雲の上
キャンペーン協賛(笑)「秋の夜長は読書とブログ」
筆者が先に自費出版した「高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門2」を読んだことがある。本書の紹介文によれば、これらの本は既に古本としての価格が高騰しているそうだ。そこで河出書房新社から再出版されたのが本書。前書では自費出版ゆえか、図表などがやけに大きく見難かったが、本書ではきれいにデザインされている。内容も章立てが大きく変更され、最新の経済状況を踏まえた記事やコラムもふんだんに盛り込まれ、読みやすい本に仕上がっている。
第1章が「GDPの三面等価」、第2章・第3章で国際収支と貿易黒(赤)字について、第4章が「リカードの『比較優位論』」、第5章・第6章で国際と財政政策・金融政策を説明する。既に前書で一度勉強したはずだが、改めて、「経常収支(貿易収支・所得収支等)は資本収支と裏表で、経済成長とは何の関係もない」とか、「リカードの『比較優位論』は、国内産業の生産性の比較であって、国際比較ではない」と言われると、「ああ、そうだった」と思い出す始末。なかなか経済学の常識が身に付かない。
安部政権の金融政策と財政政策やハイパーインフレ論等に対しても、付和雷同せず、落ち着いた議論と分析を示してくれる。ただし、アベノミクスについては、複数の理論を同時に遂行しようとするもので、どういう結果が出るかは明示していない。あくまでどんな経済理論を適用しているのかを説明するまでである。
まずは基礎的な知識を、という人向けの本であり、現在の経済状況に対しては、あわてる必要はないことは理解できるが、その先まではわからない。まずは基礎勉強という人向けの好著である。
http://book.akahoshitakuya.com/b/4309246281
nakajima
著者の菅原晃氏は北海道の高校教員である。本書は主にマクロ経済学ではあるが、経済学の基礎である三面等価の原則、比較優位、経済・財政政策について実に平易かつ緻密に記されている。「高校生からわかる」とあるが、この経済学の初歩の初歩を身に着けていない一部の経済新聞記者、経済評論家、コメンテーターに是非一読してほしいものである。久しぶりに真っ当な経済学の啓蒙書に出会った。