格差社会
本日の日経に、共産党員である、中国人民代表大会の上位70人の資産が、1人あたり10億ドル(日本円で1200億円)を超えていることが報告されていました。
アメリカ・インドの議員でも、上位70人の資産は、10億ドルにははるかに及ばないそうです。
「格差社会」というのは、「資本主義」の国より、「共産主義」の国のほうが、はるかに適合します。
高等学校「政治経済」「現代社会」「マクロ・ミクロ経済学」に関するブログです。教科書 資料集 新聞記事 書籍 ニュース について解説いたします。
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P91
「原体験は6歳。中国大陸で終戦、日本への引き上げ途中。リュックを背負い、線路伝いに長い道のりを歩き続けた。あるとき盗賊に襲われかけた。みんなで身を隠し、息をひそめていたが、突然赤ちゃんが泣き始め、その母親は思い余ってわが子を殺してしまった。そうしないと全員見つかって殺されるかもしれないからです。そういう悲惨な体験が原点にあり」
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野菜売りの行商ですが、アンゴラ難民のダヴィドが死んでしまったのです。ダヴィドには兄さんがいて、この男も野菜売りをやっていて私もよく顔をあわせておりました。子どもを4,5人かかえでいたんですが、結核になった。治療する金なんかないから、どんどん悪化して痩せていった。そしてとうとう来なくなったので、ダヴィドに聞いたら、結核で死んだ、という。彼はその子どもを全部引き取って、自分にも何人も子どもがいるのに、これをみんな育てないといけないから大変なんだ、と。しかし、今度は、ダヴィド自身がなかなか来なくなったんです。
ある時、野菜を担がずにやって来た。彼にしたら、お別れに来たんでしょうね。
自分も結核になった。野菜を担ぐ体力がなくなったので、もう来れない、申し訳ないと、私のことを心配してくれている。見たところもうひどくやつれているので、もう助かるまい、と思われましたけれども、100ザイール、当時の私の給料の半額を渡して、「お金をあげるのは失礼だけれども、早く病気を治して、このお金の分だけ私のところに野菜を届けてくれたらいい」と申しました。彼は「だったらこれは預かります」と言って、なごりおしそうに帰っていきました。それが最後でした。
そういう世界でしょう。学生の前で、貧しさの開題について話をするのは犬変なんですよ。賢い宣教師だったら、避けて通る問題です。しかし、福音書の話をしていて「幸いなるかな、貧しい者」という有名なせりふの一つを避けるというのは、見え見えじゃありませんか。私はこれを正直にぶつけようと思って、「あなた方は本当に貧しい者は幸いであると思っているのか。あなた方はキリスト教の牧師や教師になるんでしょう。それで本当に貧しい者は幸いだと思うのですか」。彼らいはいっせいに声をそろえて答えた、「ノン」。
それであの本で書いたような話をしたのです。貧しい者をつかまえて、「幸いなるかな、貧しい者」と宣言してみたとて、何の意味があるのか。貧困は苦痛なのだ。しかしそれなら、幸いなのは豊かなものだけなのか。そうであってはならない。この世でもし誰かが祝福されるとすれば、貧困にあえぐものを除いて、誰が祝福されていいのか。この言葉には、そのようなイエスの思い、私の言い方で言えば逆説的犯行者としてのイエスの思いがこもっている。そういう話をしたんです。
飯田泰之さんの世界一わかりやすい経済の教室の次に読むとよく理解できますね。貿易赤字ガーとか国の借金ガーの嘘もよくわかります。 図解 使えるマクロ経済学 (中経出版) 菅原 晃
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