元が国際通貨になりたい?
中国が、中国人民元を、3日間通算4.5%下落させました。
100億円投資したら、3日で4.5億円を損したことになります(ざっくり)。
これで、中国の元が国際通貨?アジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加?
「それでも、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加すべきだ!」としたら、なにゆえ?
あの、中国は、共産党独裁国家、ナチスドイツも真っ青の言論統制、人権弾圧、銀行は中銀含めすべて国有・・・
およそ「まともな国」ではないとうところから始めないと、お話にならない国です。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0817.html
突然の人民元切り下げ
「1ドル=6.2298人民元」。8月11日朝、中国の中央銀行・中国人民銀行が発表したこの数字が、世界を驚かせました。
中国の通貨・人民元のドルに対する為替レートの目安とされる値が、前日から1.8%余り引き下げられたのです。この数字は瞬く間に世界を駆け巡り、その後、世界の市場で株価が不安定な値動きをするきっかけとなりました。
中国では、経済指標や政策の変更について、発表前に地元メディアが観測を伝えたり、SNSで確度の高いうわさが流れることがしばしばあります。しかし、今回は寝耳に水で、中国経済の専門家すら「予兆が感じられなかった」とふり返りました。また、中国のメディアがこぞって「過去最大の下げ幅」などと大きく報じた点に、その驚きぶりが見てとれます。
人民元レートは管理された相場
人民元は、日本の円などと違い、日々の値動きを当局が制限しています。具体的には、▽取り引きの目安として日ごとに定める基準値と、▽1日当たりの値動きの幅、いわゆる「変動幅」という2つの縛りです。
再掲
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<基軸通貨とは?>
なんだか、国際通貨とか、基軸通貨とは何かが分かっていない人がたくさんいるようです。
(1)貨幣とは何か?

貨幣がなければ、「市場」で、物々交換しなければなりません。イノシシの肉を持ってきた人が、今日は卵が欲しいとします。
その場合、「卵を売りに来た人の中からイノシシの肉をほしい人」を探さなければなりません。卵を売りに来た人が、全部イノシシの肉を欲しい人ではないからです。
6種類の財でさえ、30通りもの「物々交換」の種類があり、それを全部「イノシシ肉を持ってきた人」が探すのは、困難です。これを「取引費用」がかかると言います。
くだものや、海産物の種類・・・無限にある財の、無限にある「交換したいもの」を探し当てるのは、事実上不可能です。肉も卵も、全部腐ってしまいます。
そこで、「貨幣」が登場します。イノシシ肉と貨幣を交換すれば、今度は、貨幣と卵を交換すればよいのです。
(2) 基軸通貨とは何か
基軸通貨も同じです。
世界には190カ国以上あり、使われている通貨も190種類?あります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9A%E8%B2%A8%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
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ウイキペディア参照

円とドルの交換なら容易かもしれませんが、ウクライナ「フリブナ」通貨で、マレーシアの「リンギッド」と交換したい・・・といっても、マレーシアの「リンギッド」を持っている人のうちで、ウクライナ「フリブナ」通貨と交換したい人を探す・・・
不可能ではないにしても、取引費用かかりすぎで、「ムリ」ですよね。
だから、いったん、「ドル」に交換するのです。フリブナをドルに換え、今度はそのドルをリンギッドと換えればいいのです。
つまり、ドルは 財市場における「貨幣」の役割と同じなのです。
これが、「キーカレンシー=基軸通貨」です。
現在、ドルが6割、ユーロが2割強、ポンド、円となっています。
だから、世界中が「ドルが欲しい」というのが分かりますよね。ドルは、安心して「次の人に受け取ってもらえる」通貨だからです。
貨幣の本質は、「信用=クレジット」なのです。「次の人が受け取ってくれる」というのが本質です。
「元」を国際通貨にしたい?中国の思惑と、「元」を信用するかどうかという他国民の間には、とてつもなく大きな開きがあるのです。
「元を今日から国際通貨にします」と言ったところで、「信用」に基づく通貨市場が、それを買うかどうかは別問題なのです。
信用というのは、こういうことです。