<みんな忙しいから、社会的分業=間接民主制>「民主主義を壊した、民意を無視した・・・」安保法案を巡って、このような枕詞が盛んに使われました。
http://blogos.com/article/136739/
直嶋正行 2015年09月30日 17:01
民意無視の政治を許すな
国会に目を向ければ、戦後最長の通常国会も幕を閉じ、最大の争点であった安保法制は、連日大勢の国民が国会周辺を取り囲み、反対の声を上げる中、与党は強行に採決に踏み切り、成立させました。
様々な問題点に加え、立法根拠もなくなったこの法案を、元最高裁判所長官や内閣法制局長官OBといった歴代の法の番人たちが採決すべきではないと声を揃え、さらには多くの憲法学者などの知識人や国民各層が反対する中、自分が全権者であるかのごとく無理矢理成立させる。こうした不条理をまかり通すわけにはいきません。
法律成立後に実施された各紙世論調査においても、約8割が国会での議論が尽くされていないと答えています。こうした安倍政権の傲慢な姿勢を質し、この国の立憲主義と民主主義を守るため、我々は今後も一丸となって闘います。
http://blogos.com/article/136499/
初鹿明博 2015年09月29日 16:23
史上最長の通常国会が閉会 違憲法案の強行採決は憲政に汚点を残す! - Banbi通信 VOL.286
数があれば何でも出来るという思い上がった安倍総理並びに自民党・公明党の議員は、権力者であっても憲法の範囲内でしか権力を振るうことが許されていないという立憲主義の基本中の基本を理解していない民主国家の政治家として失格であることが明らかになりました。このような議員に政治を任せ続けてはならないと強く感じます。
では、どうすれば良いのかと言えば、多数派が数の力で押し切るのではなく、少数者の意見に耳を傾け、そこに道理があるならば積極的に取り入れていくようにしていくことでしょう。
選挙の結果が全てのような国会ではなく、少数者の意見でも理が通っていることが多数の意見になっていくように、国会議員が何ものにも縛られない自由な良心をもって議案の賛否を決めるような国会にしていきたいとつくづく感じます。
今後も、国民の自由と人権、そして、民主主義を守るために不断の努力を続けて参りますので、引き続きの応援よろしくお願いします。
1.直接民主制など、できるわけがない。国民の大多数が「説明不足」「理解していない」「内容が明らかになっていない」・・・法案を通すのか!と言います。
しかし、国民が、法案の中身を「理解する」のは無理なのです。
安全関連法案は、全文・要約版ともに、公開されています。
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/housei_seibi.html
内閣府
「平和安全法制等の整備について」
さて、関連法全文、これ、紙の厚さだけで6センチ以上になります。
これを、どうやって、国民が理解できると思いますか?
マスコミで解説する、コメンテーター、新聞論説委員、キャスター、だれがこの全文を読んでいると思いますか?
では、簡単な解説書は、国民必読?ですね。
読売新聞政治部 編
「安全保障関連法─変わる安保体制」
296ページ
目次
『安全保障関連法 変わる安保体制』
読売新聞政治部 編著
【目 次】
はしがき
◆第1章◆ 安全保障の現実
1 中国の脅威
■ 不戦の誓い
■ 安保法制はなぜ必要なのか
■ 海の万里の長城
■ 海洋強国路線
2 北朝鮮の脅威
■ 進む核開発
3 日米同盟
■ ガイドラインの改定
■ グローバルな協力
■ 改定の背景
4 拡充する自衛隊活動
■ 多角的な備えに期待
■ 浮かび上がる課題
◆第2章◆ こうなる 新たな安保法制
1 条文解説
■ 集団的自衛権の限定行使の容認
■ 後方支援活動
■ 重要影響事態
■ PKO 類似活動
■ 武器等防護
■ 歯止め3原則
2 ポイント解説
■ 集団的自衛権の限定的行使は合憲なのか?
■ 過去の政府答弁と矛盾しないのか?
■ なぜ集団的自衛権の行使容認が必要なのか?
■ どのような場合に集団的自衛権を限定行使するのか?
■ 機雷掃海 他に手段ない?
■「必要最小限度」の海外派兵とは?
■ 個別的自衛権と集団的自衛権の境界線は?
■「法的安定性」は確保されているのか?
■ 集団的自衛権の行使は専守防衛と合致するのか?
■ 安保関連法はなぜ必要なのか?
■ 複数の事態が重複することはあるのか?
■ 存立危機事態と武力攻撃切迫事態は併存するのか?
■ 重要影響事態と周辺事態との違いは?
■ グレーゾーン事態にはどう対応するのか?
■ 事前承認 派遣に歯止め
■ 海外派遣自衛官の武器使用
■ 自衛隊は米軍の核兵器も輸送するのか?
■ 恒久法を制定する意味合いは?
■ 平時における「武器等防護」の狙いは?
■ 駆けつけ警護 国に準ずる組織 不在が条件
■ 国民保護法は日本への武力攻撃切迫時に適用されるのか?
■ 米軍後方支援 安全確保に配慮
■ 武力行使との一体化 戦闘現場以外なら恐れなし
■ 邦人救出 相手国同意が条件
3 シミュレーション
1 中東危機-1(存立危機事態)
2 中東危機-2(重要影響事態,対立危機事態)
3 南シナ海での軍事衝突(重要影響事態)
4 南シナ海での緊迫事態(武器等防護)
5 朝鮮半島有事-1(存立危機事態)
6 朝鮮半島有事-2(存立危機事態,重要影響事態,武力攻撃切迫事態)
4 任務拡大に備える自衛隊
1 連携して中国をけん制
■ 哨戒能力圧倒
■ 日本の装備に関心
■「重要影響」適用?
2 新たな任務に対応
■ 法の枠内 銃撃くぐる
3 機雷掃海 緊迫の訓練
4 離島防衛の要を育てる
■ 米海兵隊をモデルに
■ 日米,連携を強化
5 拡大する国際貢献
■ 武器使用 想定や訓練必要
■ 他国連携 制限あり未知数
■「議論不十分」の指摘
◆第3章◆ 安保法制 こう議論された
1 憲法解釈見直しへ
1 安保法制懇が報告書
■ 憲法解釈の見直しに着手
■ 異例の経過をたどった安保法制懇
2 限定行使へ具体的事例
■ 解釈見直しへ機は熟した
■ ユートピア平和主義との争い
■ 近隣有事での自衛隊の後方支援
■「中東での機雷掃海」
3 「解釈変更は可能だ」
■ 正当性のない「立憲主義違反論」
■ 全面容認 即座に否定
■ 6要件 厳格な歯止め
4 グレーゾーンの法整備
■ 迅速な対応が可能な措置を
■ 海保では対応困難
5 駆けつけ警護
■ 住民を守れない法制度
■ 集団安保は参加認めず
6 一体化論 線引きどこで
■ 米軍との連携阻止する「理屈」
■ 邦人救出の法整備検討
7 党派超えた賛成模索
■ 腰が定まらない民主党
■ 政争の具 苦い歴史
2 首相の決意―限定行使閣議決定
1 新たな政府見解を決定
■「次元の違う日米同盟に」
■「限定行使」訴えた高村氏
■ 自公パイプ 大島氏仲介
2 北側副代表案 法制局と「合作」
■「幸福追求権を守る」
■ 首相「北側さんを信じる」
3 「出来ない日本」の変化
■ クリントン大統領の要請
■ 北朝鮮,中国の脅威
4 日米協力 自由度増す
■ 米軍と自衛隊の「統合」
■ 同盟強化の好機
■ 自衛隊は何が出来るか
5 国際貢献の「常識」へ一歩
■ オランダ軍の怒り
■ 非戦闘地域の概念 撤廃
■ 海外派遣 恒久法へ
6 グレーゾーン 危機頻発
■ 中国からの密航者
■ 自衛隊と警察 調整困難
7 集団安全保障は棚上げ
■「地球の裏側での戦争」
■ 与党協議は「暫時休憩」
8 豪州・ASEANは歓迎
■ オセアニアに進出する中国
■「日本の役割,死活的に重要」
9 法整備 時間かけ準備
■ 世論は「集団的自衛権に慎重」
■「ヤマ場」を控えて
3 法制合意―与党協議
1 安保法制の全体像固まる
■「切れ目なし」対「歯止め」
■「建て増し」繰り返した法制度
■「国民への分かりやすさ」
■ どちらの法律を適用するのか
2 集団的自衛権の行使容認へ
■「この先50年,発動する機会はない」
■ 超音速巡航ミサイルへの対応
■「応分の寄与」阻止する法制
3 後方支援と武器使用の制約緩和
■「戦闘現場」以外に拡大
■ 武器使用で任務の妨害を排除
4 平時の邦人救出と他国軍の防護
■「ランボー」にはなれない
■ 現地政府の同意が前提
■ 米軍以外も対象に
4 混乱続きの不毛な国会審議
1 衆議院で違憲論争に飛び火
■「1国のみでは安全守れない」
■ 与党の不手際相次ぐ衆議院審議
2 「失策」止まらぬ参議院審議
■「法的安定性」発言
■ 相次ぐ情報の流出
■「場外」の戦い
◆第4章◆ 試練の安保審議 残した課題
1 国連平和維持活動(PKO)協力法(1992年)
■「武力行使との一体化」論
■ 公明党の歴史的転換
■ 社会党の抵抗と衰退
■ PKO に国民の支持
2 周辺事態法(1999年)
■ 朝鮮有事で「法の空白」
■「周辺」解釈,政府に難題
3 テロ対策特別措置法(2001年)
■ 世論支持で短期成立
■「反対,未熟だった」
4 イラク復興支援特別措置法(2003年)
■「国連中心」か「日米同盟」か
■「非戦闘地域」困難な線引き
5 有事法制(2003年)
■ 自衛権行使の法の不備放置
■ 1年越し,粘りの修正合意
6 新テロ対策特別措置法(2008年)
■ ねじれ国会で海自撤退
◆第5章◆ 語る 安全保障法制
◆ 細谷雄一〈従来の解釈 国民守れない〉
◆ 火箱芳文〈冷戦時より環境厳しい〉
◆ 阪田雅裕〈法案に苦心の跡見える〉
◆ 神保 謙〈空と海 将来は中国優位〉
◆ 五百旗頭真〈集団的自衛権 日本守る〉
◆ 三浦瑠麗〈「中国と衝突」想定し議論を〉
◆ 柳井俊二〈憲法 集団的自衛権禁じず〉
◆ 森 聡〈抑止力 国民理解へ説明を〉
◆ 柳原正治〈国際情勢に現実的対応〉
◆ 大石 眞〈憲法解釈 変更あり得る〉
◆ 市川雄一〈安保法制 自衛に不可欠〉
◆ 北岡伸一〈自衛最小限度 時代で変化〉
◆ 佐瀬昌盛〈リスクと向き合う覚悟を〉
◆ 高村正彦〈北の暴発 現実の脅威〉
◆ 細野豪志〈安保政策 野党と協議を〉
◆ 浅野善治〈主権と自由 力で守る〉
この程度で、
296ページです。誰が買って読む、読む時間があると思いますか????
各種世論調査で大多数の「国民に対する説明不足」・・・
分かります?国民が理解するなど、「ムリ」なのです。結局、言っているのは、程度問題、安保関連法案について、詳しくわかる、大体わかる、なんとなくわかる、ちょびっとわかる、そもそも「漢字すら読めない、LD、認知症・・・」
それに、今国会で成立した法案、
内閣提出75法案(成立66案)、議員立法72案(成立12案)です。
国民は、安保関連法案「だけ」詳しくなければいけないのですか?上記の法案の全文は「理解しなくていい」のですか??
結局、程度問題だと分かりますよね。
通常国会提出法案について、詳しくわかる、大体わかる、なんとなくわかる、ちょびっとわかる、そもそも「漢字すら読めない、LD、認知症・・・」
私たちは、比較優位、だれもが何らかの仕事に特化し、豊かさを築いています。
外科の医者、めちゃくちゃ多忙です。
手術、場合よっては12時間以上に及ぶ手術もあります。毎週毎週手術をし、外来を診、入院患者の巡回をし・・・何かあったら電話で緊急対応し・・・患者の元を離れる旅行などほとんどできません。
さて、このような人に、安全保障関連法案、理解しろ!と言うのですか?
忙しい仕事で「ヘロヘロ」、忙しくない仕事でも「8時間以上拘束」、肉体的に疲れる仕事、精神的に疲れる仕事・・・みんな、それぞれの仕事に、資源を使っているのです。
とてもじゃないが、国民は、法律案なんて、読むひまも、考える暇も、ないのです。
主婦だって?? 忙しいですよ、夕飯の買い物、友人とのランチ!(笑い)。
だから、社会的分業、法案について整備する人(内閣)、法案を審議して立法する人(国会)に任せているのです。それしか、方法がないのです。
2.間接民主制で、民意の反映など永遠にできない で、選挙で、民意を反映します。とりあえず、「任せる」人を、選択肢の中から選ばざるを得ません。自分と考えは違うけれど、とりあえず、「近い」ヒト、政党を選ぶしかありません。
しかし、漢字を読めないLD(学羞障がい児)、認知症のヒトもいて、すべての人の民意を反映するのは、スタートから無理なのは、説明したとおりです。
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-1031.html
嫌になるくらいの空理空論。真の民主主義だって????
それでもとりあえず、選びます。投票率は5割超です。
で、選ばれた人たちは、
今国会で成立した法案、
内閣提出75法案(成立66案)、議員立法72案(成立12案)
全部、目を通せると思います?全部理解できると思います???
これも、無理ですよね。
だから、議員は、それぞれ、「委員会」に所属し、例えば「厚生労働委員会」「防衛委員会」「予算員会」・・・という委員会で、それぞれの法案について、専門的に「審議」するしかないのです。
まあ、程度問題ですが、国会議員「どこまで勉強すればいい」という際限など、ありません。国際問題、経済問題、安保問題、社会保障問題・・・本当に勉強しようと思ったら、人生のほとんどすべての時間を注ぎ込まないと「理解」するなど無理だし、そもそも、そんなに「勉強」などできないし、それだけ費やしても「詳しくなる」のが精いっぱいで、全部なんて理解できない・・・
医学者は医学を学ぶので精いっぱい、物理学者は物理で手一杯、法学者は法律学ぶので手一杯・・・これが社会的分業です。
まあ、余談ですけど、勉強しようと思ったら、「写真集」を撮影する暇などないはずですけどね(笑い)
小百合 単行本(ソフトカバー) – 2015/8/19
上西 小百合 (著)
•単行本(ソフトカバー): 128ページ
•出版社: 双葉社 (2015/8/19)
現役衆議院議員、上西小百合氏によるフォト自叙伝。安室奈美恵好きの青春時代、2度の恋愛、結婚観……。
プライベートな一面から、あの本会議欠席、〝維新の党〟除名騒動の真相、永田町の常識と非常識を初告白。
撮り下ろしプライベート・フォトも多数掲載!赤いドレス姿やプールでびしょ濡れになる姿は、色気が漂い圧巻だ。
つまり、完全理性、「完璧」は、「神のみぞ」の世界であり、人間社会では結局「程度問題」。
とりあえず「間接民主制」、国会議員という、法律案を勉強できる環境にいる、恵まれている人たちに託して、お任せするしかない・・・
間接民主制の
国会を「数の横暴」「少数意見の無視」と非難する一方、世論調査でも「安保法案賛成」者は少数ながら確実にいるのに、
「国民の大多数が今国会の成立に反対と言っている!!!」と、ここでは数の論理を持ち出す。
全然、論理性がないです。結局、「国民の、国民による、国民のための、(所詮完璧ではない、まあまあ妥協できる程度の制度による)政治」しか、実現できないのです。
TVに出ているコメンテーターで、「安保法案」を理解している、全文読んだ人など、誰一人いないのです。みんな限定合理性=自分の知っている範囲で、適当なことしゃべっているだけなのです。
限定合理性=理性理性と言っても、結局ヒトは、「錯覚」「錯視」「相対音感」・・・から逃れられないこと。
私?私は、「分からんのでおまかせする」、ただ、おかしいと思ったら、次の選挙で「変えるよ!」ということです。法案反対なら、とりあえず、選挙で廃案に持ち込むことも可能です。それが、「しょせん、不完全な民主主義」システムの本質です。
1億2000万人、考え方も、価値観も、専門性も、みんなバラバラ。どうやって「完璧な民主制」を作れるのですか?作っても、「程度問題」にすぎません。
<情報の非対称性>そもそも、私たちが、何かを選択するとき、そこには、「情報の非対称性」が存在します。
生産者は、モノ・サービスの内容をよく知っていますが、消費者は「知らない」。その間は、絶対に100%完璧にうめることは、100%不可能。
有権者が立候補者を選ぶのも、情報の非対称性が内在。だから、「真の民主主義」など、チャンチャラおかしいのです。
選択するときに、完全情報を持ち、長所と短所を理性的に考察し、未来を含めてあらゆる可能性を考慮し、冷静に選択することなど、しょせん人間には
「不可能」なのです。