なぜ、GDPの成長率は低いのに、失業率や、有効求人倍率、新卒採用だけ絶好調になるのか
コメントのルールを守らない方ばかりなので、コメント閉鎖します。コメントしたい方は、下記のとおり、お願いします。
↓
コメントする方へ(特に初めての方)
右側の、質問・ご意見欄を使用願います。匿名で構いません、アドレスは非公開です。書かれた内容は、今まで通り、記事にアップします。
一度、「質問欄」を使った方は、コメント欄をそのまま使用して投稿して下さい。
3月完全失業率、3.2% 2カ月ぶり改善 有効求人倍率も上昇
フジテレビ系(FNN) 4月28日(木)20時44分配信
総務省が発表した3月の完全失業率は、3.2%で、前の月に比べ、0.1ポイント改善した。
人手不足で雇用情勢が上向いたことが要因とみられ、2カ月ぶりの改善になる。
完全失業者数は、216万人で、前の年の同じ月に比べ、12万人減って、70カ月連続で減少している。
厚生労働省の発表によると、仕事を求めている人1人に対し、企業から何人の求人があるかを示す3月の有効求人倍率は、1.30倍だった。
前の月から、0.02ポイントの上昇で、1991年12月以来の高い水準が続いている。.
http://bylines.news.yahoo.co.jp/hajikoichi/20151002-00050054/

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3160.html

2016年2月12日(金) 17時22分掲載 .
高卒就職内定率90%=25年ぶり高水準―文科省
今春に卒業予定の高校生の就職内定率は、昨年12月末時点で前年同時期より1.2ポイント高い90.0%だったことが12日、文部科学省の調査で分かった。(時事通信)
新卒は、絶好調です。求人も、求人倍率も絶好調です。
でも、GDPはそんなに伸びていません。


これにはからくりがあります。
よく、団塊の世代が大量退職で、その分求人が増えると言われます。
しかし、確かに「生産年齢人口(15-64歳)」は減っているのですが、働いている人自体は、増えているのです。労働力人口と言います。
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index.pdf

つまり、世の中全体で、労働者数は「増えている」のです。有効求人倍率や、失業率や、新卒者の就職が改善しているのは、「団塊世代がリタイアしたから足りなくなって・・・」だけでは、説明がつかないのです。
実は、ここにはからくりがあります。
2008年リーマンショックがおきました。その時生じたのは、派遣切りや採用をひかえるリストラです。

つまり、労働者は「転職」できなくなったのです。
リーマンショックで、「転職」できなかった人たちは、同じ会社で、「ベテラン」になります。5年勤めれば、「生産性」が上がります。
その後、2011年に「東北大震災」がおきます。翌年から、「求人」が増えだします。
2020年には、東京オリンピック開催が決定します。これも、「求人」増につながります。
生産性の上がった人たちが、より高い給与を求めて、転職できるようになったのです。
ベテラン社員は、奪い合いになっています。

ベテラン社員の穴を埋めるためには、生産性の低い新卒をとらざるを得ません。同じ仕事量をこなすには、より多く採用せざるを得ません。しかも、「より多めに採用しておこう」となります。

これが、「GDPが0.5%とか、0.8%しか伸びない」のに、やたらと、新卒採用が絶好調になっている理由です。
日本の企業の99.7%が中小企業です。従業員数では、約7割です。その中小企業で、「業績が上がって上がって、どうしようもなくて採用数を増やしている」とか、「景気が回復して、人手が足りない」というところ、皆さんのまわりにありますか?
「人手不足=景気回復」という構図ではないでしょう?

北海道の場合、「飲食業」「宿泊業」「農業」「水産物加工」・・・の有効求人倍率が高いのは、「それらの業界が絶好調」ではなくて、「それらの業界に人が集まらない=ほかの生産性の高い業種に人が集まっていく」ことを、示しています。
冗談抜きに、「外国人労働者」に頼らないと、北海道のこれらの業種は、「成り立たない」のが現状です。その業界の「景気がいい」から人手不足ではないのです。